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測定の設定

ドキュメント内 R&S FSH Spectrum Analyzer (ページ 181-186)

7.5 LTE 信号の測定

7.5.4 測定の設定

一部の結果は測定設定によって異なります。

7.5.4.1 チャネル帯域幅の選択

LTE 規格では、以下の表のように帯域幅とリソース・ブロック数を規定しています。

チャネル帯域幅(MHz)

► “MEAS” キーを押します。

► “Signal Settings” ソフトキーを押します。

► “Channel Bandwidth” メニュー項目を選択します。

帯域幅を選択するサブメニューが開きます。

► メニューから帯域幅を 1 つ選択します。

入力した帯域幅が設定され、LTE 規格に従って対応するリソース・ブロック数が 計算されます。

7.5.4.2 巡回プレフィックスの選択

巡回プレフィックスは、干渉を回避するために OFDM シンボル間のガード・イン ターバルとして機能します。巡回プレフィックスとしては、“Normal”(スロットに 7 つの OFDM シンボル)、“Extended”(スロットに 6 つの OFDM シンボル)、およ

び “Auto”(巡回プレフィックスの種別を自動検出)が用意されています。

► “MEAS” キーを押します。

► “Signal Settings” ソフトキーを押します。

► “Normal”、“Extended”、または “Auto” のメニュー項目を選択します。

7.5.4.3 セル識別子の選択

セル ID、セル識別グループ、および物理層識別子は、相互に依存関係にあるパラメー タです。これらの組み合わせにより、ネットワークとユーザ機器の間で同期が取られ ます。

LTE 規格では、一意の物理層セル識別子として 504 個を定義しています。これらは 168 のセル識別グループに分割されます(1 つのグループにつき 3 つの一意識別 子)。

デフォルト状態では、セル識別子、そのセル識別子が属するグループおよび ID が自 動的に検出されます。特定の識別子に対する結果が必要な場合は、その識別子をユー ザ定義することも可能です。

セル ID の設定

► “MEAS” キーを押します。

► “Signal Settings” ソフトキーを押します。

► “Cell Identity” メニュー項目を選択します。

セル識別子を定義する入力フィールドが開きます。

► 0 ~ 503 の範囲で数字を入力してセル識別子を設定します。

セル・グループとセル ID の設定

► “MEAS” キーを押します。

► “Signal Settings” ソフトキーを押します。

セル・グループを選択する入力フィールドが開きます。

► 0 ~ 167 の範囲で数字を入力してセル識別グループを選択します。

► “Signal Settings” ソフトキーを押します。

► “ID...” メニュー項目を選択します。

ID を選択する入力フィールドが開きます。

► 0 ~ 2 の範囲で数字を入力して ID を選択します。

そのセル識別子に対する結果が表示されます。

► “Auto” メニュー項目を選択すれば、自動検出に戻すことができます。

7.5.4.4 TDD 信号用のサブフレーム構成の選択

R&S FSH は、LTE 規格に従い、7 つのサブフレーム構成を提供しています。それぞ

れ、1 つの LTE フレームの全体をカバーし、10 個のサブフレームから成っています。

► “MEAS” キーを押します。

► “Signal Settings” ソフトキーを押します。

► “UL/DL Configuration” メニュー項目を選択します。

それぞれの構成が表示されたサブメニューが開きます。

► TDD 構成を選択します。

各構成は、以下の頭文字を 10 個組み合わせたものとなります。

● “D”: ダウンリンク(Downlink)サブフレーム

● “U”: アップリンク(Uplink)サブフレーム

● “S”: 特殊(Special)サブフレーム

したがって、フレームの構成は、例えば「DSUUU DSUUU」というようになります。

この操作はオプション R&S FSH-K51(TDD 測定)でのみ使用できます。

7.5.4.5 同期信号の選択

同期信号により、LTE 信号に同期する方法が選択されます。デフォルトでは、使用す る同期信号の種別が自動的に決定されます。

また、同期信号をユーザ定義することも可能です。その場合、PSYNC 信号または

SSYNC 信号に同期するか、基準信号に同期することができます。

► “Signal Settings” ソフトキーを押します。

► “PSYNC/SSYNC” メニュー項目を選択します。

PSYNC または SSYNC に同期されます。

► “Reference Signal” メニュー項目を選択します。

基準信号に同期されます。詳細については、170 ページの “基準信号概要” を参 照してください。

7.5.4.6 MIMO 構成の選択

伝送アンテナ数が 1 本、2 本、または 4 本の機器について測定を実行することがで きます。伝送アンテナ数が 1 本または 2 本の基地局での測定時には、アンテナを 個々にケーブル接続して詳細測定を実行することができます。

それぞれのアンテナの基準信号は直交しているため、OTA 測定時に基準信号のパワー と EVM を測定し、表示することが可能です。

► “MEAS” キーを押します。

► “Antenna Settings” ソフトキーを押します。

► 測定する機器の設定に対応するメニュー項目を選択します。

1 本の特定のアンテナを測定する場合は、そのアンテナ番号を選択します。複数アン テナのシステムから特定のアンテナを選択できるのは、2 本のアンテナのシステムの 場合に限られます。

システムのすべてのアンテナを測定する場合は、“Over-the-Air” メニュー項目を選択 してください。

7.5.4.7 キャリア周波数エラーの単位の選択

絶対周波数エラーは、R&S FSH の周波数エラーと被測定物の周波数エラーの合計で す。周波数エラーが 1 kHz を超える場合は、R&S FSH は信号と同期することができ ません。可能な場合は、レシーバとトランスミッタを同期させてください。

キャリア周波数エラーには、Hz または ppm の単位を選択することができます。

► “MEAS” キーを押します。

► “Display Settings” ソフトキーを押します。

► メニュー項目 “Hz” または “ppm” を選択します。

選択した単位でキャリア周波数エラーが表示されます。

7.5.4.8 EVM 結果の設定

EVM については、EVM の単位および EVM の計算方法を定義することができます。

LTE 規格に従って EVM 値を求めるには、3GPP TS 36.141 に定めるチャネル推定 法と EVM ウィンドウ法を使用します。規格に準拠した測定を実施するためには、

36.141 に定める拡張試験モデルに適合する信号、および Ref In コネクタまたは

GPS から外部周波数基準が入力されることが、前提条件となります。規格に準拠し

た EVM 測定は、ケーブル接続の eNodeB アンテナ・ポートを使用した高確度の信

号品質測定などに適しています。測定時間は長くなりますが、EVM 値に取り込まれ るシンボル間干渉などの信号エラーが多くなります。

EVM の測定時に “EVM According to Standard” オプションが有効になっていない場 合は、最適チャネル推定法と EVM 計算法が使用されます。この設定は、シンボル間 干渉などのエアー・インタフェースの影響が補正されるため、特に OTA 測定には効 果的です。また、このモードでは測定時間が短くなります。

EVM の単位の選択

► “MEAS” キーを押します。

► “Display Settings” ソフトキーを押します。

► メニュー項目 “%” または “dB” を選択します。

選択した単位で EVM が表示されます。

規格に準拠した EVM の表示

► “MEAS” キーを押します。

► “Meas Settings” ソフトキーを押します。

► “EVM According to Standard” メニュー項目を選択します。

規格に準拠した EVM を表示する場合は、このメニュー項目に [X] が付きます。

8 機器の設定と測定結果の保存および 読み込み

測定内容を文書化したり、詳細解析したりできるようにするために、R&S FSH には 測定の設定と結果を保存し、読み込む機能が備わっています。これらのデータセット には、測定の状況が明確に示されるように、現在の設定の画像も保存されています。

校正が行われた測定の場合は、校正データもデータセットに保存されます。

デフォルトでは、データセットは R&S FSH の内蔵メモリに書き込まれます。データ セットのサイズは、その内容によって異なります。概算では、内蔵メモリにはデータ セット約 100 件分の容量があります。この中には、リミット・ライン、トランス デューサ・ファクタ、通信規格、ケーブル・モデルなどが含まれます。さらに多くの データセットを保存する必要がある場合は、SD カードや USB メモリを USB イン タフェースに接続して、その中にデータセットを保管することができます(シリアル 番号 105000 以降のモデル)。

R&S FSH4View ソフトウェアには、データセットを R&S FSH から PC へ、または PC から R&S ZVH へ転送する機能が備わっています。

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