6.2 レシーバ・モードでの測定の設定
7.2.4 測定の設定
一部の結果は測定設定によって異なります。
7.2.4.1 スクランブリング・コードの設定
3GPP 信号を復調するには、試験対象の基地局の 1 次と 2 次のスクランブリング・
コードを把握している必要があります。スクランブリング・コードはマニュアル入力 することも、R&S FSH で検索することもできます。
スクランブリング・コードをユーザ定義する方法
► “MEAS” キーを押します。
► “Signal Settings” ソフトキーを押します。
► “Primary Code...” または “Secondary Code...” のメニュー項目を選択します。
► 試験対象の基地局の 1 次スクランブリング・コードまたは 2 次スクランブリン グ・コードを入力します。
ほとんどの場合、2 次スクランブリング・コードの値は「0」です。
スクランブリング・コードを検索する方法
スクランブリング・コードが不明な場合は、R&S FSH により 1 つ以上の 3GPP 基 地局のスクランブリング・コードを特定することができます。
► “MEAS” キーを押します。
► “Signal Settings” ソフトキーを押します。
► “[ ] Auto” メニュー項目を選択します。
1 回の掃引ごとに、スクランブリング・コードの検索が行われます。コードが見 つかれば、同期が正常に確立されるようになります。コードが見つからない場合、
同期は正常に確立されません。そのことを示すメッセージ( )が表 示されます。
複数のスクランブリング・コードのパワーの比較
スクランブリング・コード、およびそれぞれのパワーをグラフに表示することもでき ます。
► “MEAS” キーを押します。
► “Result Display” ソフトキーを押 します。
► “Scrambling Code” メニュー項目 を選択します。
検索で見つかったすべての 1 次 スクランブリング・コードおよび 対応する 2 次スクランブリン グ・コードが、パワー・レベルの 高い順に表示されます。
また、スクランブリング・コードに属する共通パイロット・チャネル(CPICH) のパワーも表示されます。このパワーは、ダイアグラム・エリアの上の表に数値 形式で表示されるほか、グラフ形式でも表示されます。
7.2.4.2 アンテナ・ダイバシティの設定
R&S FSH は、デフォルトの場合、アンテナが 1 本の基地局に対して測定を実行しま
す。アンテナ 2 本を備えた基地局の場合は、同期の基準となるアンテナを指定する必 要があります。
► “MEAS” キーを押します。
► “Signal Settings” ソフトキーを押します。
► “Antenna Settings” メニュー項目を選択します。
サブメニューが開きます。
► サブメニューから “Antenna #1” を選択します。
アンテナ 1 の CPICH に同期されます。
アンテナ 2 を選択する場合の手順も同じです。
► アンテナが 1 本の基地局を測定する場合は、“Antenna Diversity Off” メニュー項 目を選択します。
7.2.4.3 スロットとコード・チャネルの選択
コード・ドメイン・パワー結果表示およびコード・ドメイン・チャネル・テーブル結 果表示には、1 つのスロットに含まれる各コード・チャネルのパワーが表示されます。
デフォルトでは、スロット 0 の結果が表示されます。
► “MEAS” キーを押します。
► “Display Settings” ソフトキーを押します。
► “Slot Number...” メニュー項目を選択します。
スロットを選択する入力フィールドが開きます。
► 解析するスロットの番号を入力します。
コード・ドメイン・パワー結果表示に表示される数値結果は 1 つのコード・チャネル のみの結果です。デフォルトでは、1 番目のコード・チャネル(これは常にパイロッ ト・チャネル)の結果が表示されます。
► “MEAS” キーを押します。
► “Display Settings” ソフトキーを押します。
► “Code Channel...” メニュー項目を選択します。
コード・チャネルを選択する入力フィールドが開きます。
► 0 ~ 511 の範囲で数字を入力して目的のコード・チャネルを選択します。
2 つ以上のコードで構成されるチャネルからコードを選択した場合は、そのコードで はなくチャネルに対応した結果になります。
7.2.4.4 コード・パワーの変更
デフォルトでは、すべてのコード・チャネルの絶対パワーが表示されます。また、P-CPICH を基準にした相対パワーを表示することもできます。
► “MEAS” キーを押します。
► “Power Settings” ソフトキーを押します。
► “Relative to CPICH” メニュー項目を選択します。
すべてのパワー表示がパイロット・チャネルに対する相対パワーになります。
7.2.4.5 高速測定の実行
測定時にチャネル検索を省略すると、より高速な測定が可能になります。
► “MEAS” キーを押します。
► “Display Settings” ソフトキーを押します。
► “Channel Search Off” メニュー項目を選択します。
チャネル検索がオフになります。
チャネル検索がオフになると、測定が高速化されます。ただし、チャネルが不明な場 合、コンポジット誤差ベクトル振幅(“Composite EVM”)などの結果は計算すること ができません。したがって、信号パワーのみに注目したい場合には、チャネル検索を オフにすると効果的です。
コード・ドメイン・パワー結果表示およびコード・ドメイン・チャネル・テーブル結 果表示の場合は、チャネル検索は常にオンになっています。その他の結果表示では、
オン/オフのどちらにすることもできます。