9. 資料編
9.1 木質ペレット燃料の特性および利用機器
・木質ペレットは、原料により木部(ホワイト)ペレット、全木ペレット、
樹皮(バーク)ペレットに分類されます。
・燃焼後の灰は、樹皮ペレットが最も多く、次いで全木ペレット、木部(ホ ワイト)ペレットが最も少なくなります。
・長尺、粉状のペレットは利用時に詰まりを生じるなどトラブルの原因と なります。
[解説]
木質ペレットは原木、樹皮を破砕・乾燥・粉砕したおが粉をペレット状に圧 縮・成型した固形燃料で、図 9-1に示す工程で製造されます。
ペレットの種類は、大きく分類すると木部ペレット(ホワイト)、全木ペレッ ト、樹皮(バーク)ペレットの
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つに分類されます(図 9-2)。樹皮部分が多い とペレット燃焼後の灰分が多くなるため、樹皮ペレットや全木ペレットが利用 できない機器があります。また、ペレットが長すぎたり、多湿条件で保管し粉 状になった場合には、燃料供給部分で詰まりが発生することがあります。表 9-1 に示したとおり、関連団体からペレットの品質規格が出されており、
どのようなペレットが適しているのかを把握し、ペレットを選ぶことが重要で す。また、事前にペレット製造メーカー、ペレット利用機器メーカーに問い合 わせて、使用するペレットと利用機器の適正を確認する必要があります。
図 9-1 ペレットの製造プロセス概要
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図 9-2 木質ペレットの種類
種類※1
木部ペレット
(ホワイトペレット) 全木ペレット 樹皮ペレット
(バークペレット)
原料の種類※1
樹皮を含まない木質部 を主体とした原料から 製造したペレット
樹皮付きの木材を原料 に製造したペレット
樹皮を主体とした原料 から製造したペレット
長さ※2 30mm 以下
低位発熱量※2 16.0MJ/kg 以上
灰の量 ホワイトペレット<全木ペレット<バークペレット
※1 木質バイオマス実践情報-使ってみたいバイオマス―
http://www.mori-energy.jp/database/stove/notice.html
※2 一般社団法人日本木質ペレット協会、木質ペレット品質規格の規格基準値(C)を引用
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表 9-1 木質ペレットの品質に関する自主規格の例
〇 一般社団法人日本木質ペレット協会:木質ペレット品質規格
【出典】http://www.w-pellet.org/news/news_04.pdf
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[参考]
木質ペレット工場は国内で現在 100 箇所以上が稼働しており、原油価格の変 動の影響や行政における導入促進に向けた施策もあり、施設の給湯・冷暖房、
農業用ハウスなどでの利用が各地で進みつつあります。いわき市にはペレット 製造工場が稼働しており(図 9-3)、また、木質ペレットボイラーも県内
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か所 に導入されています。図 9-3 遠野興産㈱のペレット製造プラント(いわき市)と 製品ペレット“温ぬ く丸ま る”
【出典】http://www.pref.fukushima.jp/chiiki-shin/shinene/enefks/02/toono.pdf
(2) 木質ペレットの長所及び短所
【木質ペレットの長所】
・品質(形状・含水率)が安定しているため、保管・利用上の取扱いが比 較的容易
・燃焼効率が高い
・エネルギー効率が高い
【木質ペレットの短所】
・チップや薪と比べると燃料単価が高くなる
・湿度が高い場所に保管すると、型崩れが生じる
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[解説]
木質ペレット燃料のメリット、デメリットを以下に示します。
表 9-2 木質ペレット燃料の特徴
メリット デメリット
○取り扱いが容易であり、制御が容易で あるため、火力の調整が容易。
○小型機器でも燃焼効率が高い。
○煙が少ない。
○エネルギー密度が比較的高い。
○バーナーで使用可能であるため、利用 用途の汎用性が高い。
●製造工程がやや複雑であるため、比較 的高価。
●湿度が高く、結露が生じるような場所 に保管しておくと、水分により成型がく ずれ、粉状になり詰まりの原因となる。
(3) 木質ペレットを燃料とするエネルギー利用機器
・利用機器としてはペレットボイラー(主に産業用)、ペレットストーブ
(民生用)があります。
・木質ペレットはチップに比べて寸法・含水率が一定であるため、小型の エネルギー利用機器での利用が可能です。
・木質ペレットの灰分が多いと、適合しない燃焼機器があります。
[解説]
木質ペレットのエネルギー利用機器(産業用)としては、ペレットボイラー があり、ペレットを直接燃焼させることにより用途別に温水、熱水、蒸気を取 り出すことができます。燃焼室の構造はチップボイラーに比べてシンプルにな っており、比較的小規模な施設にも導入可能です。
図 9-4 に示したようにホテルや温浴施設、温水プール、老人福祉施設等にお ける給湯や暖房の利用に加え、近年では農業用ハウスでの利用も進んでいます。
木質ペレットは供給装置による自動供給が可能で、含水率が一定かつ低いこ とから出力制御が容易であるため、小型の利用機器(家庭用ペレットストーブ やボイラー等)で利用でき、民生部門に普及しつつあります(図 9-5)。
留意点としては、「9.1(1)木質ペレットの特性」でも述べたように、灰分が多 いペレットに対応できない利用機器もあります。灰分が多いと、灰が溶けて固 まったクリンカ(図 9-6)が発生し、安定的な燃焼状態が保てず、不具合が生 じます。灰分が多いペレットが利用可能な機器もあり、使用するペレットに対 応した機器を検討します。
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図 9-4 業務用ペレットボイラー外観および概要図
【資料】(左)新潟県「メトロポリタン松島」ボイラー室、(右):二光エンジニアリング㈱HP
図 9-5 家庭用ペレットボイラー外観
資料:有限会社河西提供資料
※人の身長より低いこのボイラーは、ペレットボイラーの中でも小規模なものです。
図 9-6 クリンカ(赤丸内)
【出典】(地独)北海道立総合研究機構林産試験場 山田 敦、北海道における木質ペレットの品質管理に関 する取組み http://www.rinya.maff.go.jp/hokkaido/kikaku/pdf/23happyou_s_51.pdf
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