13. 参考資料
13.3. 最高小売価格に基づく税額評価および関税の計算
13.3.1. 最高小売価格(MRP)に基づく評価
1997年中央消費税法(Central Excise Act, 1997)第4A条は、中央政府が特定の商品に最高小売価 格に従って消費税を賦課できることを定めている。同条の主な規定は以下のとおり。
物品は度量衡法(Standards of Weights and Measures Act)の規定に従う。
中央政府は「小売販売価格」からの適切な控除(減額)を許可することができる。控除を 認める際、中央政府は当該物品について支払われる物品税、売上税その他の税を考慮する。
製品の包装に複数の「小売販売価格」が記載されている場合、最大のものが考慮される。
異なる地域向けの異なるパッケージにそれぞれMRPが記載されている場合、それぞれの 価格が評価のための「小売販売価格」になる。
「小売販売価格」とは、物品税の課税対象となる物品が包装された形態で最終消費者に販 売される場合の最高価格である。
MRPの記載がない、または誤ったMRPの記載がある物品税課税対象物品を移動させる、
または包装上のMRPの記載を破損する、変更する、削除することは違法行為であり、そ うした製品は没収の対象になる。価格が変更された場合、割増し後の価格が評価目的での
「小売販売価格」になる。
中央政府は官報に、同条項が適用され、控除が認められる商品を明記する公示を行わなけ れならない。
2000年中央物品税評価(物品価格決定)規則(Central Excise Valuation (Determination of Price of Excisable Goods) Rules, 2000) 第4A条に基づくMRAベースの評価では、二重課税を除くため、製 造された物品に課税される中央物品税、売上税、サービス税その他の税率に基づく控除を MRP に対して行うことが認められている。
表 13.3.1: 化粧品およびトイレタリー調製品 (HSコード3304~3307)の控除率
HSコード 品名 小売販売価格に
対する控除率 3303,3304,
3305,3307
美容用、メーキャップ用調製品、頭髪用調製品、ひげそり前用、
ひげそり用またはひげそり後用の調製品、身体用の防臭剤
35%
3306 10 20 歯磨き 30%
出所:財務省中央消費税・関税委員会
13.3.2. 化粧品およびトイレタリー製品:MRPに基づく税額評価
HSコード33章(3304~3307)に該当する化粧品/トイレタリー調製品には、現在、35%の控除後、
物品税10%(従価)+教育目的税2%+高等教育目的税2%が課せられる。
計算例:
箱に記載されたMRPが200 の場合
MRP200の35%を控除 = 130
化粧品およびトイレタリー調製品への物品税率10%が130(MRP200から35%控除をした 後の金額)に対して = 13
教育目的税2% (13の2%)= 0.26
高等教育目的税1% (13の1%)= 0.13
130 (MRP200から35%控除をした後の金額)に物品税10%が課せられる。支払うべき物品税額は
13。これに教育目的税0.26と高等教育目的税0.13が加わる。したがって、総額は13.39。
13.3.3. 関税の計算
関税の構成要素は以下のとおり。
基本関税 (Basic Customs Duty): 関税法第12条に基づき徴収される基本関税は非農業製 品の場合、通常10%。
表 13.3.2: 化粧品および美容製品の基本関税 (2011-12年)
HSコード 品名 計量単位 関税率
3303 香水類およびオーデコロン類
3303 00 10 オーデコロン Kg 10%
3303 00 20 バラ水 Kg 10%
3303 00 30 ケオラ水 Kg 10%
3303 00 40 香水および調合香料で、アルコール(アキュアスディステ
ィレートを除く)を含まないもの
Kg 10%
3303 00 50 アルコールを含む香水 Kg 10%
3303 00 60 アルコール性トイレ用調製品で、他項に記述がない、また
は他項に含まれないもの
Kg 10%
3303 00 90 その他 Kg 10%
3304 美容用、メーキャップ用又は皮膚の手入れ用の調製品(日焼止め用又は日焼け用の調製品を含
むものとし、医薬品を除く。)及びマニキュア用又はペディキュア用の調製品
3304 10 00 唇のメーキャップ用の調製品 Kg 10%
3304 20 00 目のメーキャップ用の調製品 Kg 10%
3304 30 00 マニキュア用またはペディキュア用の調製品 Kg 10%
3304 91 10 顔用パウダー Kg 10%
3304 91 20 タルカム・パウダー Kg 10%
3304 99 10 顔用クリーム Kg 10%
3304 99 20 マニキュア、ネイルラッカー Kg 10%
3304 99 30 モイスチャリング・ローション Kg 10%
3304 99 40 シンドゥール、ビンディ、クムクム Kg 10%
3304 99 50 ターメリック調製品 Kg 10%
3305 頭髪用の調製品
3305 10 シャンプー Kg 10%
3305 90 ヘアオイル Kg 10%
3306 口腔衛生用の調製品(義歯定着用のペーストおよび粉を含
む。)および小売用の包装にした歯間清掃用の糸(デンタ ルフロス)
Kg 10%
HSコード 品名 計量単位 関税率
3307 ひげそり前用、ひげそり用又はひげそり後用の調製品、身
体用の防臭剤、浴用の調製品、脱毛剤その他の調製香料及 び化粧品類(他の項に該当するものを除く。)並びに調製 した室内防臭剤(芳香を付けてあるかないか又は消毒作用 を有するか有しないかを問わない。)
Kg 10%
出所: 商工省
相殺関税(CVD:Countervailing Duty):物品税が国内製造業者に与える影響を相殺し、公平 な競争を確保するため、輸入品には国内の物品税と同額のCVDが課せられる。CVDは、
輸入品と同様の製品がインドで製造されていたら支払わなければならない物品税と同額 で、物品税の実行税率に従って支払う。2010 年 2 月 27 日以降、物品税の実効税率は
10.30%(基本税率10%、教育目的税2%、高等教育目的税1%)。CVDは関税評価額と基本
関税額との合計に対して課せられる。MRP 条項が適用される製品の場合、中央物品税法 第4A条に従ってMRPをベースに計算される。
特別相殺関税(Special CVD):特別CVDは関税法第3(5)条に基づき輸入品に対して4%が 課せられる。これはインド製品に公平な競争の場を確保するため、付加価値税/売上税の 代わりとして課せられるものである。CVDは、製品がMRP評価条項に該当する場合には 支払わなくてよい。
教育目的税 (Education Cess):教育目的税2%および高等教育目的税1%を支払う。
合計:関税および教育税を合計した非農業製品の輸入への関税率は26.85%
支払うべき関税率の計算は以下のようになる。
輸入化粧品に対する基本関税率は10%、2010年2月27日以降の合計関税率は26.85%である。
下記の表が示すように、関税評価額が1万ルピーの製品に対する合計関税額が2,685ルピーにな る。
表 13.3.3: 関税額の計算
税率 金額 税額 (A) 関税評価額 (ルピー) 10,000
(B) 基本関税額 10 1,000.00 1,000.00 (C) 基本関税額追加後の小計(A+B) 11,000.00
(D) 相殺関税額 - (C) x 相殺関税率 10 1,100.00 1,100.00 (E) 教育目的税(EC)対象額 - (D)の2% 2 22.00 22.00 (F) 高等教育目的税(SAH)対象額 ‐(D)の1% 1 11.00 11.00 (G) 教育諸税の対象額‐(B+D+E+F) 2,133.00
(H) EC額 – (G)の2% 2 42.66 42.66 (I) SAH額 - (G)の1% 1 21.33 21.33 (J) 特別CVD対象額 (C+D+E+F+H+I) 12,196.99
(K) 特別CVD額 – (J)の4% 4 487.88 487.88
(L) 関税額 2,684.87
(M) 関税額(切り上げ後) 2,685
出所: 財務省中央消費税・関税委員会
注:製造を行っている輸入者は、上記のD, E, F,Kについて中央付加価値税(Cenvat)の相殺控除を受けることが
できる。
サービス提供業者である輸入者は、上記のD, E, Fについて中央付加価値税の相殺控除を受けることができ る。
A trader who sells imported goods in India after chargingインドにおいて、売上税/サービス税を課して輸入品を 販売する業者は、特別CVD4%(上記K)の払い戻しを受けることができる。