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図 7.1.2: インド:所得別人口内訳の推移 (1985年~2025年推計)

91.4 80.0

54.3

37.1

22.9 5.7

15.7

37.1

40.0

34.3

2.9 4.3

4.3

20.0

31.4

4.3 1.4

8.6

1.4 2.9

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

1985 1995 2005推計 2015予測 2025予測

<90 90-200 200-500 500-1000 >1000

出所: McKinsey 注: 所得:1,000ルピー

年収20万~50万ルピーの(4,356~10,890ドル)が全人口に占める比率は、2005年の4.3%か

ら2025年は31.4%に増加すると予測されている。2050年までに54%に増加すると予測される都

市化は、消費者のライフスタイルや消費行動の進化とともに、インドにおける化粧品市場成長の 主な要因となる。

図 7.1.3: インド:都市化率 (2010年-2050年推計)

30

34

40

47

54

0 10 20 30 40 50 60

2010 2020推計 2030推計 2040推計 2050推計

都市化率(%)

出所: 国連予測

7.2. 流通の深化 - 農村への浸透

農村市場は、現在の化粧品の浸透度の低さを考慮するならば、非常に大きな成長機会を与えて くれると予想される。現在、シャンプーの浸透度は、都市市場の57%に対し、農村市場では37%

である。スキン・クリームおよびヘアダイも農村への浸透度が低く、農村に未開拓市場があるこ とを意味している。いまや多くの企業が農村地域をターゲットにし、リップスティックやマニキ ュアなどのカテゴリーで販売量を増やそうとしている。農村市場ではなお価格や入手のしやすさ が重要な要素であるものの、品質やブランド品の需要増加など、農村の消費パターンには明らか な変化がみられる。

図 7.2.1: インド:化粧品の浸透度 (2010年)

37

67

18

2 57

80

32

5 0

10 20 30 40 50 60 70 80 90

シャンプー ヘアオイル スキン・クリーム ヘアダイ

浸透度(%)

農村 都市

出所: Dabur企業プレゼンテーション

農村地域では、石けん、シャンプー、オーラルケア、洗濯用品などのカテゴリーで需要の増加 がみられる。農村地域へのメディアの浸透が進んだことも、ライフスタイルや消費パターンに影 響を与える主要因になっている。農村地域では 2010 年日用消費財市場の約33%を占めた。農村 地域での日用消費財の成長率は2009年に18%で、都市部の11%よりも高かった。

図 7.2.2: 日用消費財販売の拡大:都市と農村の比較 (%)- 2003~2009年

-8

-1 1

16 14 18

18

3

9 10

16

13 20

11

-10 -5 0 5 10 15 20 25

2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009

%

農村 都市 出所: Dabur 企業プレゼンテーション

都市および農村の両市場で消費を促している要因には以下のものがある。

 未組織的なものから組織的なものへ、非ブランド製品からブランド製品へ、消費の質的向 上。

 他の新興国市場に比べると相対的に非常に低い1人当たりの消費が、増加しつつあること。

 人口のあらゆる層での消費者製品の浸透度の高まり。

 消費習慣の変化により、消費者が彼らの必要性や進化するライフスタイルに適した製品を 求めるようになっていること。

 都市市場では、核家族比率が上昇、働く女性の比率増加、中間層の拡大。

7.3. 近代的流通経路の発展

近代的流通経路は、消費者に利便性、分かりやすさ、より良い購買経験、幅広い商品を提供す ることによって消費を促しており、化粧品産業の成長に貢献している重要な要因である。

伝統的流通とは、キオスク、小規模商店、家族経営商店(mom and pop shop)、屋外市場など、伝 統的な販売店舗を通じて販売されるすべての流通形態を指す。伝統的流通は、主に地元または地 域のブランドを扱う、独立した小売業者や販売代理業者の大きく複雑なネットワークを特徴とし ている。近代的流通とは、小売チェーン、スーパーマーケット、大規模店舗などを通じて販売さ れる流通形態を指す。

2005年には、インドの小売販売の95%を伝統的な家族経営商店が占めており、顧客を維持する ための独自の方法や技術を発展させており、近代的流通は全市場のわずか 5%を占めるに過ぎな かった。

日用消費財の大企業は、ハイパーマーケットやスーパーマーケットなど近代的流通経路(MTC) からの利益を最大化するためのイニシアティブを進めている。これらの企業は、効率的な在庫管 理システムによる購買時点での販売管理が容易な、近代的流通形態のほうを好む。企業にとって、

新製品の発売は、全国展開する大規模小売チェーンを通じて行うほうが容易である。近代的小売 業態はより良い棚スペース等を可視化して情報提供するため、大型パックの販売や適切な在庫量 戦略が可能になる。さらに、企業が消費者理解を高め、成功度を計るための消費者データを集め ることを可能にする。近代的流通を通じた販売は、2025年までに全体の約25%に達すると予測さ れている。インドで事業を行っているスーパーマーケットには、Big Bazar、D-Mart、Foodworld、

Spencer’s Retailなどがある。マルチ・ブランド小売業への51%までの外国直接投資(FDI)が認めら

れれば、Wal-MartやTescoなどの国際的小売業者がインドに店舗を開業し、近代的小売業をいっ そう推進させることになる。

表 7.3.1: インド:小売部門における流通構造の進化 (2007年~2015年推計) 年 近代的流通 伝統的流通

2007 5% 95%

2010 10% 90%

2025推計 25% 75%

出所: HUL 投資家向けプレゼンテーション

 オンライン小売(インターネット販売)

ブロードバンドおよびダイヤルアップ・インターネット接続数が増加したことや、買い物に行 く時間がなくなっていること、クレジットカード利用の増加、インターネット利用に相当の時間 を費やす若年人口の大きさなどを背景に、インドでは「クリックして購入(click-to-buy)」現象が 起きている。これらの要因によりオンライン・ショッピングが急速に成長し、企業は消費者のニ ーズに応えるためにオンライン販売の規模を拡大するようになっている。

多くの小売業者は独自のオンライン販売サイトを開発、運営し、消費者が簡単にアクセスでき、

商品のオンラインでの購入が容易になるようにしている。Tata Indicom のi-choose.inや G&B の godrejlifespace.comは、こうした流行の好例である。Rediff.com、eBay.in、Indiatimes.comなどはイ ンドのオンライン小売市場に早期に参入した企業であり、オンライン取引を通じて驚くべき収入 を記録している。最近この市場に参入した企業にPantaloons Retail India Ltd.があり、合弁会社の

Futurebazaar.comを通じた活動を行っている。インターネット上には小規模オンライン小売サイト

が増加しており、エスニック・アパレル、手工芸品、宝飾品など、インド人消費者の隙間的ニー ズに応えている。こうしたオンライン小売サイトへの需要は、以前は在外インド人によるものが 主流だったが、最近は、インターネットに触れることが多くなった都市の若年消費者の人気も得 ている。クレジットカードやデビットカードがなくてもオンライン購入ができる代引き配送

(cash-on-delivery)や競売形式販売などの付加価値サービスにより、インドではEコマースが急 速に受け入れられるようになっている。