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帰 宅 断 念 者 遠距離徒歩帰宅者 近距離徒歩帰宅者 態度保留・帰宅準備者

帰 宅 断 念 者 遠距離徒歩帰宅者 近距離徒歩帰宅者 態度保留・帰宅準備者 態度保留・帰宅準備者 どこにいるか

帰宅するか

屋 内

屋 外 行動で分類

場所で分類

帰宅困難者

屋外滞留者

※ 態度保留・帰宅準備者は、一定時間を経過すると、帰宅断念者、遠距離・近距離徒歩帰宅者の いずれかになる。(中央防災会議「首都直下地震避難対策等専門調査会」より)

※ 態度保留・帰宅準備者は、一定時間を経過すると、帰宅断念者、遠距離・近距離徒  歩帰宅者のいずれかになる。(中央防災会議「首都直下地震避難対策等専門調査会」より)

⑵ 予測手法

〈帰宅困難者算定のための考え方〉

① 震度5弱以上の揺れで交通機関は利用できなくなると考え、帰宅手段を徒歩のみ とします。

② 自宅までの帰宅距離は、滞留している所在地と帰宅先の市区町村庁舎間の距離と します。

③ 帰宅距離が10km 以内であれば、全員帰宅可能とします。

④ 帰宅距離が10km ~ 20km の場合は、1km 長くなるごとに帰宅可能者が10% ず つ低減していくものとします。

⑤ 帰宅距離が20km 以上となる場合には、全員帰宅困難とします。

総務局

100 90 80 40 20 0

帰 宅 可 帰宅困難

帰宅困難率︵%︶

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⑶ 予測結果

地震発生直後には、鉄道や道路等の交通機関の運行停止および不通区間が発生しま す。オフィス街や駅ターミナル、繁華街や電車内等にいた人々が大量に足止め状態と なります。鉄道の運行規定によると、鉄道事業者により詳細の対応は異なりますが、

概ね震度5弱以上になると列車を停止し、路線を点検して安全に運行ができることを 確認しなければ、運行ができないことになっています。

交通機関が利用できない場合には徒歩による手段を考えざるを得ませんが、遠方の 場合には徒歩による帰宅も困難となります。ここでは、このように外出して帰宅でき ない人を帰宅困難者として、平成20年度に実施した「東京都市圏パーソントリップ調査」

及び平成22年国勢調査のデータを用いて、その概数を求めました。

交通機関等の運行停止等による帰宅困難者数(人)(平日12時)

区 名 鶴見区 神 奈 川

区 西区 中区 南区 港南区 保 土 ケ 谷

区 旭区 磯子区 帰 宅

困難者 30,000 38,000 58,000 60,000 8,000 8,000 14,000 11,000 14,000

区 名 金沢区 港北区 緑区 青葉区 都筑区 戸塚区 栄区 泉区 瀬谷区 合計 帰 宅

困難者 37,000 47,000 15,000 27,000 34,000 25,000 12,000 6,000 8,000 455,000

※ 数値の表示について:合計値は有効数字3桁として、上から4桁目を四捨五入しています。

      このため各区の数値の合計値は合計欄の値と一致しない場合があります。

帰宅困難者に占める目的別滞留者の割合  

298,407人,通勤 , 65%

私用(買い物他), 94,518 人 , 21%

通学,

61,594 人 , 14%

11 エレベータ閉じ込め

エレベータは中程度の震度でも停止する可能性があるので、南海トラフ巨大地震でも 多くの閉じ込めが発生する可能性があります。また、元禄型関東地震では大規模火災の 可能性があり、救助要員の不足から救出が困難となる可能性があります。

エレベータ閉じ込めが発生する可能性のある台数(単位:台)

元禄型関東地震 東京湾北部地震 南海トラフ巨大地震

台 数 2,739 1,453 897

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12 災害廃棄物

揺れ・火災・液状化・津波等による建物被害から、廃棄物が発生します。

元禄型関東地震での廃棄物発生量は、東日本大震災での宮城県での発生量約1,570 万 トン(環境省、2012年5月現在)に匹敵すると予測されます。

災害廃棄物の発生量の予測結果

元禄型関東地震 東京湾北部地震 南海トラフ巨大地震

廃棄物発生量(万トン) 1,319 306 328

廃棄物発生量(万㎥) 1,673 362 273

13 直接経済被害

建物・ライフライン等の被害による直接経済被害額は、元禄型関東地震の場合、阪神・

淡路大震災での全体の直接被害額に相当するものとなります 直接経済被害額の予測調査

元禄型関東地震 東京湾北部地震 南海トラフ巨大地震 11.7(兆円) 2.8(兆円) 1.6(兆円)

14 地下街における被災

横浜市内には、横浜地下街(ザ・ダイヤモンド)、桜木町ゴールデンセンター地下街

(ぴおシティ)、横浜中央地下街(マリナード)、相鉄ジョイナスDブロック、横浜駅東口 地下街(ポルタ)の計5か所の地下街があります。特に横浜駅をはさんだ東口、西口は、

全国でも有数の地下街です。

いずれの地下街も津波浸水区域内に存在しており、津波浸水による大きな人的・物的 な被害が発生する危険性があります。

地下街は出入口が限られた閉鎖空間であるため、出入口に群集が殺到するような事態 になると、将棋倒し等により死傷者発生事故が発生する恐れがあります。状況は異なる ものの、例えば2001 年7月の明石市の花火大会での事故では、歩道橋上に約6,000 人が 密集して将棋倒しとなって多数の死傷者(死者11名、負傷者247名)が発生しました。

ただし、パニックが発生しないように、適切な避難誘導を行うことや津波に対しては 落ち着いて行動すれば安全であることを周知すること等により、被害は軽減できると考 えられます。

15 天井崩落による被害

東日本大震災では、体育館、劇場、商業施設、工場などの大規模空間を有する建築物 の天井について、比較的新しい建築物も含め、脱落する被害が発生しました。東京都千 代田区で大ホールの天井が落ち、2人が死亡したのをはじめ、天井の脱落等による人的 被害は死者5名、負傷者72 名以上と言われています。被害件数は(一社)日本建設業連 合会によると、約2,000件と報告されています。文部科学省の2011年6月末の調査で、1,600 棟以上の学校施設で天井落下が報告されています。

特に学校体育館は避難所として使われることが多いので、天井材の軽量化や落下防止 ネットのような対策が必要となります。東日本大震災で多くの被害が発生した理由とし ては、継続時間が長いために、共振現象により徐々に大きく揺れていったものと推察さ れています。

国土交通省は2012年9月、つり天井がある全国の施設1万9,324棟の17%に当たる3,312 棟で、国の指針に基づく落下防止策が取られていなかったとの調査結果を発表しました。

こうした状況に鑑み、国土交通省では、地震時等における天井崩落への対策強化を行っ

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16 石油コンビナートの被害

東日本大震災においては、東北地方の石油コンビナートにおいて津波によるタンク流 出及び火災が発生し、また関東地方においては千葉県市原市の液化石油ガスタンクが地 震によって倒壊し、火災が発生しました。また、東京湾や日本海側の一部のコンビナー トにおいては、長周期地震動によるスロッシング被害(タンク内の液体が長周期地震動 によって揺動し、タンクから溢れ出る被害)も発生しています。

神奈川県内の石油コンビナートでは、東日本大震災において大きな被害は発生しなかっ たものの、横浜港には根岸・京浜臨海地区あわせて751の屋外石油タンクがあり、安全性 の確保が重要となります。

17 津波火災

東日本大震災では気仙沼市で大規模な火災が発生しました。津波によって石油タンク が転倒し、流出した重油等に引火して、気仙沼湾内全体を火の海が覆いました。火がつ いた漂流物・船舶等が沿岸部の瓦礫や家屋等に着火して燃え広がり、さらに山林にまで 延焼拡大しました。また、通常の出火も、津波による冠水で現場に近づけず、延焼拡大 する事例もありました。

横浜港エリアにおいては、石油タンク等の危険物に限らず、津波による漂流物が建物 に激突して出火し、市街地火災となっていく可能性があります。

18 鉄道等における事故

現在では、緊急地震速報による緊急停止が導入されているものの、想定している元禄 型関東地震・東京湾北部地震はほぼ直下で起きるので、列車が安全に停止するだけの時 間の余裕はないと考えられます。そのため、脱線等が生じる可能性があり、それによって、

多数の死傷者が発生する可能性があります。

また、高速道路、一般道路で自動車のドライバーが操作ミス等で交通事故を起こす可 能性もあります。

19 複合災害

同時又は連続して2以上の災害が発生し、それらの影響が複合化することにより、被 害が深刻化し、災害応急対応が困難になる可能性があります。

20 余震の影響

東日本大震災では、大きな余震が多く発生し、場所によっては本震を上回るようなも のもありました。1923 年の関東地震の際にも、マグニチュード7クラスの余震が多発し ています。本市周辺の場合、余震といえども、首都直下地震として考えられているもの に匹敵する大きさとなります。東日本

大震災では、1か月後でも大きな余震が発生しており、応急復旧・本復旧作業を行う に当たっては十分に留意する必要があります。