ケース60
家庭管理と子育て
自分自身は町の商店街の商家から田舎に嫁いできて結婚後の地域では気は遣った。たとえ ば、この地域では嫁が働きに出て子供の幼稚園の送迎は祖母がやるのが一般的だが、自分で 送迎していたのでつきあいに気を遣うなど。
夫の方針で子育ての主導権は自分がもっている。子育ては最も重要な役割である。婚家と の関係は、婚家では義父が結婚直前に亡くなり、義母は 一人でやっていくことに強い人 であり、また、跡を継いだ夫が実権を握っているので楽な面があった。問題があれば夫と話 し合えて助かった。仕事以外の生活の行動は夫婦単位で自然に行っている。3人の子供は社 会に出るときに選択肢が多いように育てようという方針なので跡継ぎとして育てていない。
表向きは一番下が継ぐことにしているが、跡を継ぐという子は今のところはいない。
夫がすごく働くので、家族の団らんがなかった。子供たちは塾に行き、自分は塾の送り迎 え、食事の用意をして、夫が食べてバーッと出て行く。子供が大学に行く頃から子育ての主 導権を交替して、経済的なことは子供から夫に相談させて感謝させると、あと任せればいい ので自分が楽。オイシイ役を夫に回して、うまくいけばそれでよい。自分の気持ちがいつも 穏やかでいられるということを重視している。家庭を大事にしないと、自分がいづらくなる、
居心地の悪い家庭にして自分の首を絞めないようにしている。
自分にとっての転機とはなにか
何も知らず銀行に入ったこと。結婚したこと。考え方としては、以前、飼っていた柴犬を 亡くした時。43、4 歳の頃、体調不調だったとき、面倒をみてやれないでいたところ亡くな ってしまった。自分の身代わりになってくれたのかとも思った。それで自分できちんと飼っ て育てようと思い、ラブラドールを飼ってお金もかけて専門的な訓練をした。競技会でもず っと入賞を続け、県警の嘱託犬になった。今2頭いる。嘱託犬になってはじめは嬉しかった が、競技会でも入賞した優秀な うちの子(犬) が厳しく警察で体罰を受けながら訓練され ているのをみて、嘱託を辞退した。自分が違う方向に流れていたと気がついて、今度は自分 できちんと訓練しようと思ってやっている。癒される。今後の人生はずっと犬とかかわって いくだろう。子供が家を出ているので夫にもしむけて、夫婦でどこへ行くにも一緒に連れて 行く。今後は、リタイアした盲導犬を預かろうと思っている。
転機に対する家族・周囲の反応
夫は、生活のことは任せるから、自分のことには口を出さないでくれというタイプなので、
基本的には 全然オッケーしてくれて、何も言わずに という形である。日頃から夫婦のコ ミュニケーションはよくとれている。
教育・訓練経験・自己啓発など重要な活動
子育ては修業だ。自分がどうすれば楽になるかという考え方を自然に身につける。精神世 界を扱う本は良く読んだ。宗教には入らないが、問題や悩みは人に相談するとかえって自分 の首を絞める。趣味に止まる手芸、料理。
その他の特記事項
子供の頃、弟がシャボン玉の液が眼に入って、失明するかもしれない状況で頻繁に病院に 行っていた。通院の時は、いつも「お姉さんでしょう」という感じで、自分が一人にされた。
ケース61