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器楽教材による題材の授業案

ドキュメント内 小学校音楽科の授業づくりについての一考察 (ページ 117-125)

第六章  音楽科の授業案の実例

第3節  器楽教材による題材の授業案

(1)第4学年2組音楽科授業案

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1。題 材  「いずみをくみに」 (小林純一作詞・畑中良輔作曲)

2。目 標

 (/)アンサンブルの経験を通して、2拍子のリズムの特徴を生かし、主    旋律と副旋律の響き合いの楽しさを表現する能力を伸ばす。

 (2)演奏を通して、スタッカーートの歌い方や演奏法に慣れさせる。

 (3)いろいろなパートの音色やバランスを考え、お互いに助け合いなが    ら、より豊かな表現に近づけようとする態度を養う。

3。指導にあたって  (/)教材について

  ○ この曲は、4分の。2拍子で、A(  aoa)・B(b・萄の二部形式で    ある。bの部分は。2小節単位のエコーの感じを持っている。全体の     刀を中心とした軽快なリズムが、分散和音の小節と、順次進行に     よる小節とに分けられ、刀刀1刀♪eliという形となって、生き

 生きした、かわいらしい感じを与えている。朋るい感じの歌詞と合  わせて、全体にすがすがしい感じの曲となっている。

○ 以上のような主旋律に対して、笛・オルガンなどのパートは、副  旋律としての動き、あるいは主旋律をなぞるような動きをしている。

 /学期の代表的な合奏曲として、和声的に考えても、いちおうまと  まりのある曲といえるであろう。

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○ この教材の構造を要素でとらえると、次のようになる。

ア・リズム・・刀刀岬♪職・弓) IR, ?f〃

 イeメロディー  生き生きした、かわいらしいメロディー  ウ.ハーモニー  笛・オルガンなどの副旋律の響き

エ、拍 オ、速 力。調 キ.音 ク。強 ケ。歌 コ。形

子  度  性  色  弱  詞  式

4分の。2拍子

」 = 100−h−108

ハ長調

軽やかな音色、さわやかな音色 bのフレーズの対比

明るい感じの歌詞

A(。・あ・B(b・劾の二部形式

○ この教材の中心観念と基本要素は次のようになる。

   中心観念   主旋律と副旋律のアンサンブルの楽しさ    基本要素 1。4分の2拍子の軽やかなリズム

        2。スタッカートのきいた明るいメロディー         3。主旋律と副旋律の楽しい響き合い

○ 学習指導要領や指導内容との関連は次の通りである。

   ・学習指導要領との関連

      A表現、(/)のア・イ・ウ・オ・キ・ク(内容は省略)

   ・学年の指導内容との関連

      巻末資料4:年生の指導:内容の2・3・4・9・10・

      11014

      231

(2)児童について

 ○ 本学級は、男子26名、女子16名、計42名の構成である。4月に学   級替えをしたばかりであるが、落ちついて学習に取り組んでいる学   級である。

   音楽の学習についても、かなり積極的で、音楽好きな子が多い。

  全体的には、女子の方が歌唱・器楽の両面でまさっているように思   われるが、個々に子どもを見れば、いちがいにそうとばかりもいえ   ず、男子の中にも、かなり音楽的な力を持った子どももいる。

 O また、音楽の学習時にはグループ編成をとっているが、音楽室の   造りの関係で6つのグループを作ってみた:。指導者としては等質グ   ループになることが望ましいわけであるが、担当してから日が浅い   ので、極めて機械的な編成になってしまった。リt・一一・ダーの育成にも   全然手をつけておらず、現段階ではとてもグルーープを中心とした学   習などをやれる状態ではないが、実際の学習を通じて、時間をかけ   て指導していきたいと思っている。

 (3)指導について

  O bのフレーズは、。2小節単位のエコー的なメロディーになって    いるので、前の「歌うよ春を」の学習の経験を生かして、子ども    たちに強弱の工夫をさせていきたい。

  ○ パートを分けるについては、なるべく子どもたちの希望を取り    上げるようにしたいが、音楽室の造り、楽器の配置等の問題もあ    るので、子どもたちが意欲的に取り組め、しかも学習効果が上が    るように配慮していきたい。

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○ 実際のパートの人数は次のように考えている。

   ピアノ伴奏 1名、 木i琴 1名、 鉄i琴 1名、笛 10名

   オルガン1 6名、 オルガン2 6名、 鍵盤ハーモニカ 17名   合奏の練習を通して、バランスの問題も出てくると思われるので、

 その都度音量の調節や人数の調整などをしていく。

○ 鍵盤楽器を中心とした学習で一番問題になることは、個人練習及  びパート練習などの時に、各個人・各パートの音が互いにじゃまに  なってしまうことである。本教材の学習においては、これらの問題  を少しでも解消するために、オルガンパートに電子オルガンやヘッ  ドホーンが取り付けられるデスクオルガンを使用し、互いの音がじ  やまになる問題を少しでもおさえていきたい。

  なお、ヘッドホーンを使用することは、個人練習の時は、だれに  もじゃまをせず、だれからもじゃまをされず、自分のペースで練習  できる。また、他のパートの音を聴きながら自分のパートを気楽に  練習できるので、アンサンブル指導の前の段階などでは効果的だと  思われる。

○ スタッカートの指導では、歌唱と器楽の関連を図りながら、本教 材の基刺ズムである刀二刀♪7腱、「生き生きと」「かわい  らしく」などととらえさせたりして、感覚的につかませていきたい。

  実際のスタッカf・・一一ト奏法の指導では、ソプラノリコーダーはタン  ギング奏法、電子オルガン・デスクオルガンは指はなしを速くする、

 鍵盤ハーモニカはタンギング奏法と速い指はなしの併用などの技能  を、子どもたちが感覚的につかんだものと合わせながら、個人練習・

 パート練習を通して指導していきたい。

      233    0 合奏をまとめていく際に、次の点に留意していきたい。

    1。パート練習については、各パートごとの練習はもちろんである      が、パート順に組み合わせながら練習させるような経験を多くし      ていきたい。

    2。合奏練習では、どうしても主旋律中心の練習になりがちである      が、主旋律パートを支える他のパートの大切さを十分に理解させ      ていきたい。そのことが、子どもたちの協調性を増し、子どもた     ちに緊張感と満足感を与えることにつながるのではないかと思わ     れる。

    3。より豊かな表現に近づけるために、子どもたちにお互いが助け     合って一つの曲を作っていくのだという意識を持たせ、2拍子と     いう同じリズムの流れの中で、全員が心を一つにして演奏に取り     組んでいけるようにしたい。

    4。子どもたちの主体性を育てるために、なるべく子どもたちを前     面に出して指導していきたい。具体的には、指揮者やピアノ伴奏     なども、できるだけ子どもたちにやらせてみたいと思っている。

4.指導 計画(4時間扱い)

第一次(全体): 意欲を持って全体的に把握する段階     /時間  O 「いずみをくみに」を歌わせる。 (階名唱、歌詞唱)

 ○ 鍵盤ハーモニカで主旋律を演奏させる。

第二次(分析)= 美しく表現するための分析的段階      2時間

 ○パ。一.52;,1め、パート紹      (本選

 ○ アンサンブル練習、合奏練習

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第三次(総合): 感動を持って表現する総合的段階      「f/時間  ○ 様々な演奏形態での表現

 ○ 打楽器のパートも加え、より豊かなk楽しい表現にする。

5。本時の指導  (/)目 標

  ○ いろいろな演奏形態でのアンサンブルを経験させ、各パートのバ     ランスを考えながら、スタッカートの感じを生かして楽しく演奏さ    せる。

  O お互いに助け合いながら、より豊かな演奏に仕上げていこうとす     る態度を養う。

 (2)授業過程

学習活動

指 導 上 の 留 意 点 備  考 1。既習曲を歌 ○ 明るいふんい気を作るため、元 「全体学習」

う。 「ピクニツ 気よく歌わせたい。

ク」

2。 「いずみを ○ 前時の学習をふり返らせながら くみに」を演奏 演奏させたい。どうしても直して

する。 おかなければならない問題点があ

・歌詞唱 ったら、簡単に指摘したい。

・主旋律奏

3。学習のめあ ○ 本誌は、いろいろなパートを組

てを知る。 み合わせて、合奏の練習をするこ とを知らせる。

・スタッカート  をそろえる。

・パートのバラ  ンスを考える

・助け合って演 奏する。

4。個人及びパ ート練習をする

5。パート別の 発表をする。

○ めあてとして、1。スタッカー  ト奏法について、2。各パートの  バランス、3。全員の協力、の3  点をあけたい。

○ 子どもたちには、まだバランス  という言葉を指導していないので、

 簡単に説明を加えたい。

○ 助け合って演奏するということ  は、互いに教え合うなどの実際に  目に見えることばかりでなく、目  に見えない協力があることを知ら

 せる。

○ 各パートの演奏のできぐあいに  よって、個人練習とパーート練習の  組み合わせを考えていきたい。

○オルガンバ トの子どもたちの1  個入練習には、ヘッドホーンを使  用させる。

○ 各パートごとに全員に聴かせ、

 スタッカートや強弱表現などを直  していきたい。

○ 演奏していない時の子どもたち  には、他のパートの演奏をよく聴  くように指i導したい。

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「個人練習」

「パーート練習」

「パート易U発表」

「全体学習」

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6。いろいろな ○ 主旋律を軸として、それに他の 「アンサンブル 演奏形態でアン パートを組み合わせたり、順にパ の練習」

サンプルする。 一トを重ねたりしていく。

7.合奏練習す 0 2拍子のリズムの流れを生かし 「全体合奏」

る。 て、全体で合奏する。

○ お互いに合わせようとする気持 ちを大事にしたい。

○ 合奏したものを録音する。 一一vレコーダー 8。録音を聴き、 ○ 録音を聴き、本時のめあてに従 「グループ学習」

感想を発表する って感想を発表し合うが、発表の 「全体学習」

前に、グループで少し話し合わせ てみたい。

○ 本時のめあて以外でも、気づい たことがあったら発表させる。

9。再び合奏練        on 児童の発表したことをなるべく

習をする。 生かし、それに注意してもう一度

10。次時につい

 合奏練習させる。

宦@次時は、打楽器も加えて、合奏

て知る。 のまとめをすることを知らせる。

(3)評 価

 ○ スタッカートを意識して演奏していたか。

 ○ パートのバランスを考えて演奏していたか。

 ○互いに助け合って演奏していたか。

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