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9~図 5.10に初期水深毎 の最大移 動位置,最終移動 位置 について比 較を行ったも のを示す .本結果より ,押し波 によって生じ る最大移 動位置につ

ドキュメント内 著者 小園 裕司 (ページ 132-152)

第5章 災害がれき移動被害予測モデルの検討

次に図 5. 9~図 5.10に初期水深毎 の最大移 動位置,最終移動 位置 について比 較を行ったも のを示す .本結果より ,押し波 によって生じ る最大移 動位置につ

次に図

5.9~図 5.10に初期水深毎 の最大移 動位置,最終移動 位置 について比

図 5.9 初期水深ごと のブロックの 最大移動 位置の比較

図 5.10 初期水 深ご とのブロック の最終移 動位置の比較

0

50 100 150 200 250 300 350 400

10 15 20 25 30 35

Ma xi mu m p o si ti o n r ea ch ed (c m)

Initial depth of the tank(cm) Measured

Calclated(A,V,ρ constant) Calclated(A,V,ρ variable)

0 50 100 150 200 250 300 350 400

10 15 20 25 30 35

Fi n al p o si ti o n (c m)

Initial depth of the tank(cm) Measured

Calclated(A,V,ρ constant) Calclated(A,V,ρ variable)

0 50 100 150 200 250 300 350 400

10 15 20 25 30 35

Ma xi mu m p o si ti o n r ea ch ed (c m)

Initial depth of the tank(cm) Measured

Calclated(A,V,ρ constant) Calclated(A,V,ρ variable)

0 50 100 150 200 250 300 350 400

10 15 20 25 30 35

Fi n al p o si ti o n (c m)

Initial depth of the tank(cm) Measured

Calclated(A,V,ρ constant)

Calclated(A,V,ρ variable)

図 5.11 初期水 深 30cm における流速の 比 較(上:本研 究 ,下: 既往検討 12)

-150 -100 -50 0 50 100 150 200

0 2 4 6 8 10 12

Velocitym/s2

time(s)

流速

5.3.2.

漂流移動および底面移動に関する数値実験

1) 数値解析 の概 要と数値 実験 条件

本研 究 で構 築 した が れ き移 動 モデ ル は, 大 窪 ら

(2004)

12)の 底面 移 動 を対 象と した実験との 比較検証 を行い,底面 移動に関 して良好な結 果を得た .しかしな がら,がれき の複数の 移動を考慮す るために は,底面移動 および漂 流移動を包 括的かつ連続 的に取り 扱う必要があ る.

そこで本節で は,先ほ どの数値解析 と大窪ら 実験の比較を 行った場 合の数値 解析条件をベ ースに数 値実験を行っ た.基本 的に水路条件 ,造波条 件などは既 往実験との比 較時の数 値解析条件と し,ブロ ックの密度を 変化させ て最大移動 位置について 検証した .

表 5.4 計算条件一覧 (数値実験)

計算条件 項目

地形条件 水路条件を再 現 計算格子間隔

2cm

計算メッシュ 数

x

方向:500

y

方向:50

計算時間

15s

造波条件 水槽内初期水 位を設定

(15,20,

25,30cm)

ブロック諸元

一辺の長さ が

3.2cm

の立方体 ,密 度

0.3~4.2g/cm

3 の間から

0.2

刻みで設 定(木材から金 属まで を想定)

静止・動摩擦 係数 それぞれ

0.8,0.6

実施モデル 本モデル(面 積・体積 ・密度を水深 に応じて 変動)

2) 数値実験の 検 証結果

図 5.12 に密度

0.3g/cm

3(赤丸),

1.2g/cm

3(緑丸),

2.4g/cm

3( 白丸)

の 移 動 に つ い て 比 較 を 行 っ た も の を 示 す . 段 波 条 件 は 初 期 水 深

15cm

の ケースとなる .同様の 段波条件であ るため ゲ ート開放後の 段波の 遡 上挙動 は同じである .

ブロックの挙 動につい ては, いずれ の密度の 場合について も ,段波 到達 と同時に動き 出す.し かし,密度 が最も大 き い

2.4g/cm

3(白 丸)は すぐ移 動が終わる. これは, 流体力より底 面摩擦力 が上回ってい るためで ある.

次 に , 密 度

0.3g/cm

3( 赤 丸 ),1.2g/cm3( 緑 丸 ) に つ い て も , 段 波 が 到 達 してから動き 出すが,

1.2g/cm

3(緑丸)の方 は

4

秒後に は水路内 に 漂着し,

引波によって も移動は 生じなかった .一方 .密度

0.3g/cm

3(赤丸)につい ては,喫 水深が小 さい ことや底面摩 擦力も小 さいことも関 係し ,引 波によっ て戻されてい く様子が 確認された.

これらの結果 から,本 モデルが密 度 の違いに よる挙動の違 いについ て妥 当性を確認し た.

5.12 密度の 違い によるブロッ クの移動 プロセスの一 例(タン ク内初

期水深

15cm,赤丸: 密度 0.3g/cm

3,緑丸 :

1.2g/cm

3,白丸:2.4g/cm3

次に,図 5.13 は初期 水深毎の各ブ ロックの 密度と最大移 動距離の 関係を示 したものであ る. 本検 討ではブロッ クの密度 が

1.0g/cm

3未満かつ 喫水深未満 の場合は底面 からの摩 擦を考慮した 底面移動 形態をとり,喫 水深以 上となると 漂流移動とな る.この ことから密度 が小さい ほど摩擦の影 響が小さ く,底面移 動から滑動 移動への 遷 移が早くな り最大遡 上 位置は大き くなると 考 えられる.

数値実験の結 果では,一部のケース において 若干 比例関係 となって いないケー スもあるが全 体の傾向 としては比例 関係とな っていること が確認さ れた.また , ブロックの密 度が

1.0g/cm

3以上の場 合は, 底面移動のみ となるが 密度が大き いほど摩擦が 大きくな り,移動量が 小さくな ると考えられ る.数値 実験結果に おいても当然 ながら密 度と移動量は 比例関係 となっている .また,これらの移 動形態の境で ある密 度

1.0g/cm

3で移動量 が滑らかに接 続するこ とは本モデル が漂流・底面移 動形態 を包括的かつ 連続的に 取り扱えると いうこと を示唆して いる.

以上の数値実 験の検討 から,本モデ ルが,移 動に 関する基 本的な性 能を有し つつ,複数の 移動形態 を包括的かつ 連続的に 取り扱えるこ とを確認 した.

図 5.13 各段波 条件 およびブロッ ク密度の 違いによる移 動量 0

50 100 150 200 250 300 350 400

0.2 0.6 1.0 1.4 1.8 2.2 2.6 3.0 3.4 3.8 4.2

Maximum position reached (cm)

Density of the block (g/cm3)

Depth of the tank:30cm Depth of the tank:25cm Depth of the tank:20cm Depth of the tank:15cm

Drifting Sliding,rolling and saltation

5.3.3.

複数のがれき群を対象とした移動に関する実験に基づく検証 こ れ ま で の 実 験 と の 比 較 検 証 お よ び 数 値 実 験 は 個 々 の 移 動 実 験 に 着 目 し て モデルの再現 性や妥当 性について確 認を行っ た.本節では複 数の漂 流物群に対 する挙動の確 認を行う 目的で実施し た.検討 内容と結果の 詳細を次 節に示す .

1) 実験概要 と数 値解析条 件

本 実 験 は 田 島 ら (

2016)

10)が 実 施 し た , 漂 流 物 群 と 氾 濫 流 の 相 互 作 用 に つ いて検証を行 ったもの である.

実験概要は, 水槽は 幅

60cm,水槽左端 か ら 10m

の位置に 開閉 ゲートを設 置し,ゲート 急開によ って段波を発 生させる .ゲートから の距離を 起点とする と

x=4m

から斜面を 設置し,斜面 の勾配 は

x=6.3

10cm, x=9m

19cm,

x=12m

29cm

となっており一様 勾配では ない .ゲート右 側には

h

2

=10cm

初期水深を設 定し,汀 線付近から立 方体の木 片

850

個をランダム に配置して

いる.図

5.14

に実験 水路の概要図 を示す.

図 5.14 断面

2

次元 水槽における 実験の概 要

実験ケースに ついては ,ゲート左端 の水槽内 で貯水し た

h

1の高さ や,木片 の有無,底面粗 度の大 きさなどにつ いて変化 を加えた複数 のケース を実施して いる.本解 析モデル の 検証の対象 とした実 験 ケース を表 5.5 に示 す. ケース

1-1

は木片群が ない場 合,ケー ス

1-2

は木片群がありのケ ースとな る.

表 5.5 実験ケース一 覧(一部抜粋 )

case h1(cm) h2(cm)

木片

850

1-1

20 10

なし

1-2 6.3m<x<7.1m

数値解析の条 件は表 5.6に示す通りであ る .計算格子幅 は

2cm

とし,総計 算格子数は

33000

メッシュとなる . 木材の 斥力となるバ ネ定数は 次節に示す 感度分析と既 往文献を 参考に

0.2kN

と設定 した. 造波条 件と地形 条件は既往 実験に用いら れた条件 に従い設定し た.木片 の条件は,大 きさと密 度は実験と 同様に設定し ,設置箇 所は 6.3m<x<7.1m の範囲に

850

個の 木 片を ランダム に設置した.

表 5.6 計算条件の一 覧

計算条件 項目

地形条件 水路条件を再 現 計算格子間隔

2cm

計算メッシュ 数

x

方向:1100,y方向 :

30

計算時間

30s

時間刻み幅

0.001s

造波条件 水槽内初期水 位

20cm

を設定

木片諸元

1

片が

1.8cm,密度 は 0.6g/cm

3

静止・動摩擦 係数 それぞれ

0.8,0.6

ばね定数

0.2 kN/m

木片設置条件

6.3m<x<7.1m

850

個ランダム に 配置

図 5.15 数値解 析に おける水路条 件の一例

2) 実験と 計算結 果 の比較

図 5.18 は 本 解 析 結 果 よ り 得 ら れ た 段 波 の 遡 上 状 況 と 木 片 群 の 移 動 の 状 況 を示したもの である( 段波が木材に 到達した 時点を

0

秒 とする ).これらの結 果から,段波 が木片に 到達後

6

秒程 度で木 片群を先端ま で輸送し ている様子 が確認できる.実験で は粘性による 水路壁面 付近の影響に より遡上 先端部では 木材群が丸み を帯びて いることが確 認されて いるが,計算で は壁面 からの影響 を無視してい るため再 現できていな い.この 点に関し ては 今後改善 していく必 要があると 考えられ る .また ,木 材群が遡 上 先端まで運 ばれた後 に ついては , 先端からまば らに下流 側へと移動し ている様 子が確認され た.この 挙動は,図

5.17

に示 す既往 実験 の木片 群の移 動の 状況 を再現 してお り, 定性 的では ある ものの木片群 に対する 挙動に本モデ ルの妥当 性が確認され た.

図 5.16 本解析 結果 より得られた 木材群の 漂流軌跡(

0-14

秒)

図 5.17 既往実 験に おける木片の 移動状況(田島ら,2016)10)

次に, 木片群 が あ る場 合とな い場合 にお ける 水位の 比較を 行っ た. 図

5.18

case1-1(木片群 な し),case1-2(木片群 あり)の水位 について 比較を行っ

たものである .既 往の 実験結果は ,x=6.2m地点における 水位は木 片群がある ケースでは水 位が上昇 していること ,x=8.2m 地点では津波先 端の 到達が遅れ ていることが 特徴的で ある.一 方本解析 結果 は,x=6.2m 地点では 木片 群を考 慮しているケ ースでは 木片群なしの ケースと 比べて,水位 が 上昇し ,全体の波 形も実験と良 好に一致 している.た だし,実 験の先端部分 の乱れに 近い波形は 再現できてい ない.実 験では木片へ の衝突に よって水位が 乱れてい ると考えら れる.また,x=8.2m地点では,木片 群有り のケースでは 段波の到 達時間が実 験と一致し ており, 木 片群の抵抗 を適切に 評 価している と考えら れ る.また,

波形について も,概ね 良好に一致し ている.

以上の結果か ら,本解 析モデルが木 片群を対 象とした検証 において も良好に 再現可能であ ることを 示した.

(a) x=6.2m

地点の浸 水深の比較

(b) x=8.2m

地点の浸 水深の比較

図 5.18 実験と 計算 の水位変化の 比較 0

5 10 15 20

0 5 10 15 20 25

Depth(cm)

Times(s)

case1_2(cal, with debris) case1_2(obs, with debris)

case1_1(cal, no debris)

case1_1(obs, no debris)

0 2 4 6 8 10

0 5 10 15 20 25

Depth(m)

Times(s)

case1_2(obs, with debris) case1-2(cal, with debris) case1_1(cal, no debris) case1_1(obs, no debris)

3) バネ定数の感 度分析

斥力モデルの 影響を確 認するため,バネ定数 に関する感度 分析を行 った.数 値条件は表 5.5(木材 群ありのケ ース1 ),表 5.6 と同様に 実施 した.なお , バネ定数 が

0.0(斥力 なし)のケー スも実施 するため,木 材群と流 体の相互作

用は考慮しな いものと した.これ は,後 の計 算結果でも示 すが,木 材群の相互 干渉がないた め木材群 が遡上先端に 集中し,流体に作用す る質量力 が大きくな り計算が不安 定になっ てしまうから である.

表 5.7 計算条件の一 覧

Case

バネ定数

(kN)

備考

k-00 0.0

斥力なし

k-02 0.2 -

k-04 0.4 -

k-08 0.8 -

k-10 1.0 -

k-15 1.5 -

k-20 2.0 -

図 5.19 から図 5.21にバネ定数に 関するケ ーススタディ の結果を 示す.図 は段波が木材 群に到達 した時間か ら

2

秒間 隔の水位変化 ・木材群 の移動状況 を示したもの である .ただし,木材群と 流体 の相互干渉は 考慮して いないため , 再現計算とは やや異な る結果となる 事に留意 されたい.本 解析結果 から,バネ 定 数 が

0.0kN( 斥 力 な し ) の 場 合 , 木 材 群 の 相 互 干 渉 が な い た め , 高 密 度 に

密 集 し なが ら 上 流 へ 運 ば れ い てく こ と が 確 認 さ れ た .ま た ,

0.0~0.8

の ケ ー スについては,バネ定 数の値に比例 して木材 群が密に集積 している ことがわか る.バネ定数 が大きく なるほど斥力 は大きく なるため,遡 上した段 階での集積 状況は異なっ てくる. しかしながら , バネ定 数

1.0kN

を超えると 木材群の密 集はほとんど 変わらな くなる.以 上の結果 か ら,バネ定 数が異な る 場合,遡上

ドキュメント内 著者 小園 裕司 (ページ 132-152)