第五章 制度不備に対する政府の対処
取引金額は 10. 086 億元として全体取引金額の 19.98%を占めている。市場の状況をわかる投資 者であれば、この四社には相場操縦した陰のものがあるのをわかる。宝鋼のワラントは市場で唯
一に
T+0の品種となり、取引コストが低いし、株式構造が合理的であり、所要資金も限られて
おり、短期投資に最適であるため、上場後すぐ注目されるのは、不思議ではない。
183鄭州電力による自己株式回収
鄭州石炭集団会社は傘下の上場企業である鄭州石炭電力会社に多額の債務を抱えていた。今回 股権分置改革に際し、上場会社である石炭・電力会社は集団会社の持分権を回収しようとした。
債務というのは、2003 年 12 月 31 日前に、鄭州石炭集団が石炭・電力会社の資金 40548.6 万元 を占用した部分と、2005 年 6 月 17 日まで資金占用補償費 5957 万元である。6 月 17 日まで、鄭 州石炭集団は上場会社の資金合計 5.6 億元を占用した。
鄭州集団は鄭州石炭・電力会社の唯一の非流通株主であり、73.33%の国有法人株を保有し ている。1997 年の設立当初、鄭州石炭・電力会社は発行額および規模の制限を受けているため、
石炭の販売を鄭州集団に委託し、販売代金の決算も鄭州集団に委託しているが、即時に代金の決 算ができなかったので、大株主が資金を占用することになった。2004 年末、鄭州石炭・電力が 帳簿上まだ収めていない金が 7.7 億元であり、その内鄭州石炭集団が 5.6 億元を占めていた。大 株主の株式を回収する方法を通して大株主が占用した資金を回収しようと会社は方案を立てて いた。鄭州石炭集団は連年欠損し、負債額も高く、現金と銀行借入で返済するのは無理であり、
自己株式回収の方法を通して会社の株式構造と一株当たりの収益を改善しようと石炭・電力会社 は意図した。2004 年末、鄭州石炭集団は 6 億元欠損し、また 2004 年に鄭州石炭集団には事故が 起こっていたので、その間接的損失も 2 億元に達した。現在負債率が合計 58.45%である。
尚、「華欧国際証券有限責任会社の鄭州石炭電力の定期(定向)的支配株主の株式を回収する ことに関する独立財務顧問報告」の推算によると、定期的に 16000 万株を回収し、一株当たり 2.9 元で債務を返済する場合、会社の資本は縮減し、一株あたりの収益(2004 年の純利益から計 算をした)は 0.2 元から 0.24 元に高め、流通株主の持株比率は元の 26.67%から 45.86%に上昇 する。しかし、中関村証券研究所によると、これはただの数字ゲームである。上場会社鄭州石炭・
電力会社は自己株式の回収を通して現金収入も得ておらず、いつその他の債務を回収するかも未 知であった。鄭州石炭・電力は鄭州石炭集団を切り離そうとした。保有している株式のコストの 計算によると、鄭州石炭集団は 1997 年に投資コストは 1.53 元であり、その後流通株 10 株ごと に 5 株および流通株 10 株ごとに 8 株を上げる方式を通して鄭州石炭集団の株式保有コストは 0.57 元に下がった。3.8 株を上げると股権分置改革後、鄭州石炭集団の持株コストは 0.65 元に 上昇する。仮に、16000 万株の自己株式を回収すると、債務返済価格を 2.9 元に計算すると、今 回の自己株式の回収を通して鄭州石炭集団は一株当たり 2.25 元の利益を得、合計 3.6 億元の利 益を得ることができる。鄭州石炭・電力会社と同じく自己株式回収方式を取った会社として、電 廣電波マスコミ会社があるが、電廣電波マスコミは純資産に基づいて回収したが、鄭州石炭・電 力は時価により回収している。当然、今回の自己株式回収する前提として、股権分置改革に関す る株主総会決議を通さなければならない。7 月 27 日に、国有資産管理委員会、地方国有資産管 理局、保薦機構および専門家は鄭州石炭・電力会社の対価モデルについて疑問を持ち、対価方式 でとったのはアメリカの Silber 教授の理論「時価償却費」を利用しているが、当該理論は現在 既に Silber 教授ご本人により更新されている。2004 年の有価証券届書によると、兖州石炭、蘭 花科学創業、西山石炭電力、金牛エネルギー、国陽新能、開ラン株式等の石炭関係の会社の一株 あたりの収益は 0.76 元であり、2005 年第一四半期に、石炭上場会社の一株当たりの平均収益は 0.277 元であり、鄭州石炭電力は 2004 年の一株当たりの収益は 0.2 元であり、2005 年の第一四 半期の収益は 0.05 元であった。主な収入は石炭および電力から来ている。
上海家化による自己株式回収方式
昔ながらの固有の洗剤等の家庭用品を生産するメーカーである。股権分置改革および大株主の
支配を強固するために、上海家化は
4
割の非流通株を回収に際し、上場会社である上海家化聨 合株式有限公司(コード600315、「上海家化」略す)は 2005
年10
月27
日に取締役会を招集 し、自己株式回収案に関する決議を通した。案によると、2006年12
月31
日前に10,244.8
万 株を回収し、回収率は現在の株式総数の37.94%であり、2004
年末の会社の一株当たりの純資 産の4.43
元で計算すると、回収資金総額が4.54
億元となる。上海家化の株式総数は
27000
万株であり、非流通株の株主として6社があり、筆頭株主は 上海地元の国有企業―上海家化集団有限会社(「家化集団」と略す)であり、株式総数の内、7600
万株を有し、保有比率による持分権は28.15%となる。回収率 37.94%は、筆頭株主以外のその
他の三大非流通株の株主である。すなわち、上実日化持株有限会社の7600
万株、上海工業投資(集団)有限会社の
1396.5
万株、福建恒安集団会社の1248.3
万株である。上実日化持株有限 会社は香港で上場している上海実業会社の100%子会社であるため、非流通株の交換において海
外の投資者が対価を支払うことになるので、その難しさは想定内である。上実日化にとっては、股権分置改革の前に保有している非流通株式をキャッシュ化する絶好のチャンスである。今回の 回収行為の完成後、上実日化は股権分置改革の前に順調に国有資本の背景から脱出でき、尚現在 の純資産を基準に譲渡できるので、流通株の増加による株価変動のリスクを避けることができる。
第一期、第二期に股権分置改革に参加した企業の送株方案の平均指標をみると、
A
株を保有し ている流通株の株主が得た非流通株との比率は平均的に10
株対3.13
株となる。11月3
日の上 海家化の終値は6.11
元であり、もし10
株の流通株ごとに3
株を送る場合、除権価格は4.7
元と なり、一株当たりの4.43
元とほぼ差がないし、上実日化は最低限度コストを保つことができる。今回回収した株式は全て消却するので、株式総数が
27000
万株から16755
万株と減り、その内 流通株が8000
万株である。送株のモデルで計算すると、上海家化集団は7600
万株の非流通株 の内、2400万株を流通株主に支払うことになる。大株主にとって、回収で支払った対価と株式 の減少後流通株主に支払った対価を比べると、回収した方がよぽど採算性があるという。回収を 通じて、家化集団の持株比率は元の28.15%から 31%に上昇する。実際、残りニ社の非流通株
の株主の持分権も家化集団が手に入れていた。家化集団は上海恵盛実業有限会社の90%の持分
権を保有し、尚恵盛実業は上海広虹(集団)有限会社の全ての非流通株を譲り受けていた。名義 書換手続きを終えてから、家化集団即ち恵盛実業を通して1155.2
万株を保有することになり、非流通株の
90%を占め、持株比率が実際 37%にいたっている。
上海家化の歴史は
1898
年の香港広生行という会社にさかのぼることになり、百年の歴史をも っている国営化粧品企業であり、現在六神、美加浄、伯草集、清妃、夢巴黎等知名度が高い化粧 品ブランドをもっている。しかし、外資企業の進出により伝統メーカーは紆余曲折をたどったこ ともあった。1990年に上海家化はアメリカP&G
と合弁企業を設立し、殺虫剤と家庭用洗剤を 生産する外資企業とともに化粧品を生産し、上海家化がもっていた美加浄という洗剤の生産を4
年間中止した。アメリカ資本の撤退後、美加浄製品の市場シェアがまだ回復してない時に、1996 年に上海 家化は香港に上場することになり、上海実業(363.hk)の
100%子会社である上実日かの持
株子会社となり、かつ上実日化に毎年2000
万元の利潤額を納めなければならない。1998年に 国有企業改制の前までに、上海家化は2
億元あまり欠損している上海日化集団を合併し、現在 の上海家化集団になり、前述した五社と会社組織に編成し、2001
年に上海のA
株市場に上場し、募集資金が
7.3
億元に至った。集団内部における再編は企業に活気を与えていないといわれた。上場してから現在まで上海家化はまだ再融資を行ったことがなく、最初募集して資金に内まだ
1.7
億元が銀行に預けている状態となっている。最新の四半期報告によると、家化の帳面上には2.27
億元の現金があり、資金が休眠状態にいるという。また企業の経営業績を評価する指標の 一つとして資産負債率が27.68%となり、業界の平均レベル 38.73%より低い状態であり、資本
構造が保守的である。今回の自己株式の回収においてもほぼ自己資本を使用する。これにより一 石二鳥の効果を得る。184華立持株株式会社
華立持株会社は