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二跨四合院 ( 現東大街 20 号 )

第 4 章  住棟型式の分類

4.3 個別事例の考察

4.3.3 二跨四合院 ( 現東大街 20 号 )

 西院と東院二つ独立している二進四合院で構成され、今全ての部屋が賃貸で利用されて いるが、昔は高金榕の住居として清乾隆年 (1736 ~ 1795 年 ) に建設されたものである。

 街路に面して、木造屋根・煉瓦壁の大門が設置され、入ると西院の二門と東院の過庁が 見える。西院の庁房棟は間口 3 孔の窰洞であり、店舗として利用したため、入口は街路に 面している。西院の「転扇門」を入ると、所有者が暮らした上院が見られる。「一明両暗」

型式の主窰と間口 3 間一室タイプの廂房で構成している。かつて上院の使われ方がヒアリ ング調査で聞くことができなかったが、おそらく主窰真ん中の部屋が接客のところであり、

両側の部屋は居室である。

 東院の庁房も店舗として使っていた。間口 3 間一室の部屋であり、正面は 1 間あたり 4 枚の木製建具からなる彫花門となっている。庁房に面して、上院と下院を繋ぐ過庁がある。

過庁は間口数 3 間房型であり、真ん中の 1 間を経由して両側の部屋や上院に行くことがで きる。東院の上院は一列 3 孔の主窰と間口 3 間一室タイプの廂房で構成している。廂房は 家族メンバーの居室、厨房などとして使われたいた。

図 4-15 事例 3 図面 1 3 5 10m

平面図 西院主窰立面図

東院過庁立面図

N

4.4 まとめ

 ヒアリング調査を基に、できるだけ建設当時の様子を辿り、各棟の型式を図 4-16 に示す。

 古城四合院において、棟の型式には窰と房があり、住民は房より窰洞を好む傾向にある。

内部空間の形と棟の規模から窰洞を独立孔型と交差孔型に分類することができる。独立孔 型は孔が平行に並ぶ 1 孔ずつ独立に利用できる型式であり、奥行きが深くなるとともに、

孔も高くなる傾向にある。それに対して、交差孔型はより広く一体的に空間を利用できる ため、特に規模の大きなものは多くの人が集まる庁窰として使われていた。房は木造屋根・

煉瓦壁の煉瓦造型と奥側に小窰洞を設置する小窰+煉瓦造型に分けられる。後者は窰洞と 煉瓦造を合理的に融合した中間型式であり、清時代道光年以後に建設され、他地域には見 られない。

 窰洞棟は蓄熱性と耐久性が高く持続的に利用できるなどの特徴がり、住民はそのことを 昔も今も強く意識していた。四合院において、格の高い棟は窰洞型式にする傾向にあった。

 

①北大街51号 ②北大街25号

③市口巷18号

④華厳寺湾73号

⑭西大街47号 ⑮市口巷1号 ⑱西大街74号

⑲北大街34号 ㉑儒学巷19号 ㉓華厳寺巷13号 ㉔石坡7号

凡例 入口

独立孔型 交差孔型 小窰+煉瓦造型 煉瓦造型

㉖西大街55号 ㉗市口巷19号 ㉘市口巷20号 ㉙北大街41号 ㉛新民巷1号

⑦西大街51号

⑧西大街43号

1 3 5 10m

⑤石坡8号 ⑥西大街49号

⑬安巷子5号 ⑯西大街41号 ⑰西大街19号 ⑳儒学巷2号

㉒馬号圪台9号

㉕北大街38,40号

㉚新民巷4号

⑨西大街45号

⑩東大街20号 ⑪東大街35号

⑫安巷子1号