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アンケート調査から見た古城住民の概要

第 5 章  窰洞四合院の雑院化とその現代的意味

5.1 雑院化の概要と居住者基本情報 .1 雑院化について歴史的な時期

5.1.2 アンケート調査から見た古城住民の概要

 現在古城では、約 400 院に約 12000 人が生活している注 5)。古城住民の 160 世帯にアンケー ト調査を行っだが、住居の所有形態については、所有世帯が 24.37%(39 世帯 )、賃貸世帯が 75.63%(121 世帯 ) であった。その結果は以下のようにまとめた。

①年齢構成と世帯構成

 年代別に見ると、30 代が一番多く、住民の 19.35% を占めている。10 歳以下の子供は 72 人であり、総人口の 14.66% を占めており、10 歳~ 19 歳の学生は 88 人であり、総人口の 17.92% を占める ( 図 5-2)。

 世帯主の年齢、世帯人数を図 5-3 に示す。平均 1 世帯当たりの人数は 2.91 人。所有世 帯の多くは 50 歳以上であり、世帯人数が少ない。賃貸世帯は子供を含めた核家族の 30 代 と 40 代の世帯が多い。3 人世帯と 4 人世帯の核家族が 64.38% を占めており、2 人世帯が 23.13%、単身世帯が 10.62% である。

②居住期間

 調査時点 (2019 年 9 月 ) までの居住期間は、所有世帯の多くは「10 年以上」であり、賃 貸世帯の多くは「1 年から 5 年」である。「10 年以上」の世帯が 42.50% ( 所有世帯 22.5%、

賃貸世帯 20%) を占めており、「5 年から 10 年」が 6.87%( 所有世帯 1.87%、賃貸世帯 5%)、「1 年から 5 年」の世帯が 41.88% ( 全員が賃貸世帯 )、「1 年以内」( 全員が賃貸世帯 ) が 8.75%

見られる ( 表 5-1)。

③居住の経緯と定住への意識

 古城に住むようになった経緯については、所有世帯は「生まれてからずっと住んでいた」

が 14.38%、「単位」から補助金をもらい、払い下げた頃に住居を買った」が 9.37% である。

賃貸世帯は「子供を教育レベルの良い県立学校に行かせるために部屋を借りた」という回答 が 56.87% で最も多い。農村部の小中学校の統廃合により学校も減少しつつあることが要因 となっている。次いで「県で働いている子供のそばにいると、お互いに世話をするのが便利」

が 16.88% であった。

 定住意識については、「現時点で引っ越す予定がない」という回答が 51.52% ( 所有世帯

60 50 40 30 20 10 0 0 10 20 30 40 50 60 80~

70~79 60~69 50~59 40~49 30~39 20~29 10~19 0~9 年齢

男性 女性

42.5%

8.75%

6.87%

41.88%

50 40 30 20 10 0 10 20 90

80 70 60 50 40 30 20

5人家族 4人家族 3人家族 2人家族 1人家族 世帯数 世帯数

世帯主年齢

賃貸者 所有者

図 5-3 居住者世帯構成 図 5-2 居住者年齢構成

年数 10 年以上 5 年~ 10 年 1 年~ 5 年 1 年以内

所有 賃貸 所有 賃貸 所有 賃貸 所有 賃貸

世帯数 36 32 3 6 - 67 - 14

比率 22.50% 20.00% 1.87% 5.00% - 41.88% - 8.75%

表 5-1 米脂県古城住民の居住期間

表 5-2 居住の経緯と定住への意識

居住した経緯 比率 引っ越しの予定 比率

所有世帯 賃貸世帯 所有世帯 賃貸世帯

①子供を県立学校に行かせるため - 56.87% ①引っ越しの予定がない 22.50% 28.75%

②仕事をしている息子あるいは娘

の近くに住みたい - 16.88% ②子供が高校から卒業まで

住みたいです - 41.25%

③子供の頃からずっと住んでいる 14.38%

-④払下げした頃に買った 8.75% - ③新市街地に引っ越すつも

1.88% 5.62%

⑤その他 1.25% 1.87%

22.5%、賃貸世帯 28.75% )、「子供が卒業するまで」が 41.25% ( 賃貸世帯 ) である。高齢者の 世帯主からは「歳を取って、新城の集合住宅では出かけるのが難しい」、「古城の住居に中庭 があり、散歩や軽い運動がしやすい」という理由が挙げられた。

④住居についての評価

 現住居について最も不満な点と最も満足している点 ( 表 5-3)。不満な点について、「水道 の利用が不便」注 6)の回答が一番多く、39.29% を占めている。「他人が中庭で活動する時、

騒音がひどい」、「冬になると、石畳の道が滑りやすい」、「便所に行くのが不便」などの意見 もある。

 満足している点について、「学校に近いから、送り迎えをしなくても済む」という理由が 回答の 52.50% を占めている。「八百屋や生活用品を売っている店舗がすぐそばにあり、買い 物が便利」との回答は 22.50% であり、「家賃が安い」という経済面的な動機が見られ、「働 いている子供がそばにいるから安心する」という高齢者の回答もあり、「部屋は快適だ」と の環境面の回答も見られる。

表 5-3 住居の評価

② 39.29%

④ 10.71%

③ 21.43%

① 14.29%

⑤ 8.93%

⑥ 5.35%

②22.50%

④5.62%

③5.63% ①

52.50%

⑤13.75%

最も不便なところ Rate 最も良いところ Rate

①トイレの利用 14.29% ①学校に近い 52.50%

②水道の利用 39.29% ②商店街に近い 22.50%

③石畳みの道路が滑りやすい 21.43% ③賃料が安い 5.63%

④騒音 10.71% ④息子や娘の近くに住むと、お互いに

世話をするにが便利だから安心する 5.62%

⑤室内空間が狭い 8.93%

⑥そのほか ( 浴室がない、採光が悪い ) 5.35% ⑤室内が快適 13.75%