教材名:「足どり」(詩) 竹中郁
指導目標:
本教材は、第1学年の最終である第七単元で取り上げられた詩の教材
『足どり』である。
『足どり』における指導目標は、単元目標をもとにして、表現領域で はr足どり』の詩の内容や特徴がよく分かるように朗読させる、という ことが主眼になる。また、理解領域では、 『足どり』の詩に表れている ものの見方や考え方を理解させ、詩に対する自分の見方や考え方を確か めさせることと、『足どり』の詩の中の情景や心情の描かれているとこ ろを読み味わわせ、自分の感想をもたせるということが主眼になる。
そこで、『足どり』を取り扱う際には、表現領域においては『足どり』
の詩を朗読することを目標として設定しているために、その目標の達成 に向けて、理解領域の目標であるところの、詩に表れているものの見方 や考え方を理解させることと、情景や心情の描かれているところを読み 味わわせて、詩に対しての自分の感想をもたせるということが必要となっ
てくる。
この指導目標により、『足どり』の学習を通して、他者からの自分に 対する心温まるかかわりがあること、自分も心をこめて他者とかかわる
ことができる、ということを生徒は意識すると考えられる。また、その ような人と人の心温まるかかわり合いがあることによって、心のつなが りが生まれ、お互いの気持ちと気持ちが通じ合うのだ、という意識が生 徒に育つと考えられる。
そして、お互いの気持ちと気持ちが通じ合うという感動を理解し、読 み味わうことによって、他者の気持ちを自分の気持ちを通して感じるこ
とができる心が生徒に育ち、その心が自分に向けられるとき、それまで 一122一
の自分を見つめ直すことができるのではないか、と考えるのである。
教材観:
本教材r足どり』は、第1学年の国語学習の出発時点からこれまでの 一連の文学作品における指導の上に立つ℃、充実した読解指導のできる 教材として位置づけてある。
まず、表現領域では、r足どり』の内容や特徴がよく分かるように朗 読することが目標となっているので、各連で描かれている二人の心情や 情景などが的確に伝わるように、また、声の大きさ・速さ・アクセント などに注意して、連と連の間のとり方にも配慮しながら朗読することが 求められるのである。
また、朗読することについては理解活動と密接に結び付いているため、
理解領域における目標が前提となる。『足どり』では、詩に表れている ものの見方や考え方を理解し、自分の見方や考え方を確かめることが目 標となっているので、見知らぬ人との一瞬の出会いからも、人は人と心 を通わし合い、生きていくうえでの大きな励ましを受けるものである、
という内容を、叙述の展開に即して素直に理解する能力と態度を身につ けさせる必要がある。そして、その上で自分自身の、人と触れ合うこと や出会いに対する見方や考え方と対比させるようにするのである。
さらに、もうひとつの理解領域における目標として、『足どり』にお ける情景や心情の描かれているところを読み味わい、『足どり』に対し ての自分の感想をもつ、ということがあげられているので、『足どり』
の展開や表現に即しながら、その中で、各連の情景や二人の心情の描か れている箇所を読み味わい、自分なりの感想をもつことを主眼に学習す
ることが求められるのである。
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このような読鯉指導によって、r足どり』を教材として設定したとこ ろのねらいを達成することに近づくと考えられる。
それは、『足どり』の内容をふまえることにより、自分と人は心と心 によってつながっているということや、常に他とかかわりを持ち、出会 いの中で生きているということの自覚を通して、自分の感性が豊かにな るということである。また、出会いによって生まれる感動を味わうこと によって考えが深まり、今まで気づかなかった人の気持ちを、自分の気 持ちを通して見る目が培われるということである。そして、これが自分 を見つめ直すことができる目となり、自己を向上させていくものになる
ということである。