「アノ ヒトワ ウチノ ミウチダー ジェ。」
rミウチダッチッテモ イUンナ ヒ下ガ オル万一巧F〜。」
したがって,入は, 「イットー」よりも「ミウチ」により強い親近感を覚え,
るようです。
八頭郡智頭町においては,劣勢ながらrカブウチ」が用いられている。これ.
は,岡山県の美作地方の「カブウチ」にそのまま連繋していくようだ。お尋ね、
の「イッケ・イッケー・エ〔e〕ッ巧「」は,おもに湿野郡において「親戚」の意 昧に網いられています。「マキ」は全く聞かれない。
(2j 「スジ・ツル・モソトー」が普通で, 「キチガイスジ・キチガイモット ー」 Cチューキモットー」などと言い, 「ッル」は, 「ボーーフラ(ライ病)ズ ル・ハイビョーズル」などと書う。 「ソン」は聞かない。
「スジ」と「ツル」には,文体的(文脈的)意義質に多少の違いがあるよケ だ。「スジ」も「ツル」もともに悪いことがらに使うが,「スジ」はよい場合 にも使われ, 「テノ エ・一一 スジダケー。」 ヂアタマノ X一 スジダガ ヤ.
一。」 などと胴いる。しかし「ツル」は,よい場合にはほとんど用いず, 「ボ ーフラズルダッテー ヤ。」のように忌避したい,あるいは自分との間に距離 をおいて,自分とは刷の種類の人間だと言いたいような場合に用いるようだ。
「チスジ」という雷いかたも認められるが,これは,rスジ」よりも一段と駈 位の良い言いかたで,中年層以上の人ならば,いくらか改まった場面において 使う。しかし,青年謄・少年層は,この「チスジ」をもっとも一般的な言いか たとしている、rツル・スジ」 「モットー」は理解語彙ではあっても,使用語 彙ではない。 「ツル・スジ・モットー」の中で, 「モットー」が最も使用頻度 が低いといえるだろう。 (鳥取県東伯郡三朝町三朝のi剛晦濤一郎氏の御教示む 得ている。)
〔島根県〕
広戸惇氏(島根大学教授・国研地方研究員・国語学)
島根県益閏市津田と出雲市で読回した。前撫ま島根県の中でも石見地方,後 者は三雲地方の市である。結果は,次のとおり。
{1)益田市津田では, 「イッケ」という。親族の意味をもっている。分家は,
一73一
,次・三男が出ても,後継者に家をゆずって親が小さな家をつくって出ても, 1
「ヘヤ」という。分家のことは,「シンタク」ともいう。
出雲市では,(1)を「イッケカブ」(一つの株の意)を多く使う。「イッケ」
縁廃語。今では島根半島では,この「イッケ」をよくいう。分家のことは,出 雲市では「エモッチェ」という。
・{2)益田市では,rスジ」と「ツル」の二つを使うが,うち前者を多く使う。
後者を使うことは少ない。
出雲市では,「ツル」と「スジ」の二つを使う。うち前者を多く使う。
「トウ」はなし。島根県の匹見地方では「スジ」とともに「ソン」を使う。
病気などの特徴のある血筋のことをいい,たとえば, rワカジニゾン」(若死 の慮統), 「ナガイキゾン」などと使う。後者の例は,「よい」意味で言いて
・いる。
〔由口県〕
佐藤虎男氏(呉工業高等専門学校講師・国研地方研究員・国語学)
ひらお な り
由口県熊毛郡平生町佐賀の名切部落で調査した結果は,次のとおり。
鵜 「バッケ」という。本家・分家の関係でつながっている一族のこと。 「ワ タナベバッケワ アタマガ エー。」 などという。青年層以上の者なら,男で も女でも用いる。昔からの山ことばである。子どもは,多く「シンルイ」を用
・いるであろう。
次つぎに分家がふえていくから,時がたてばたつほど,「バッケガ フト ノレ」わけである。こういうバッケを土地人は「ツルガ フトイ。」 と評する。
シンルイ 親類・親戚。バッケに限らず,姻戚や養子先などを含めてい
・う。おとな子どもも,男も女も絹いる。バッケよりは使用頻度が高い。
シンゾク 親族。会席などの改まった場で用いる。使相頻度は低い。おと なのことば。
く2} 「スジ」という。これが普通に用いられている。 「スジガ ワリー。」「ラ ィビョースジ」「ハイビョースジ」など。おとなのことば。(子どもの生活に
、は縁がない。)
「ケットー」ということばも使わなくはないが,これは新しいことば。地こ 一74一
とばではない。 tt 「トウ」 「ソン」は,使わない。
〔香川県〕
近石泰秋氏(香州大学教授・近世文学)
11)丸亀市を中心とする西讃岐では, 「イチマク」。渡辺イチマクという。高 松市を中心とする東讃岐では,「イットウ」。渡辺イットウという。但し老人 麟に聞かれることば。なお,「イッケ」は,親類の意味。一族ではない。
{2}東讃岐・西讃岐の区別なく,香川県全体として,「ケットウが悪い」とい うのが普通の言いかた。稀に「スジが悪い」というのも聞かれる。「スジが悪 い」のほうが古い愛いかたであると思われる。私自身の亡:母などがその惑いか たを盛んにしていたのを思い嵐す。
こ愛媛県〕
杉山正世氏(新田高等学校教論・国定地方研究員・国語学)
{1)ちかごろでは「ミウチ」「シンセキ」が一般的に使われているようだ。
イッケー新居浜市・西条市・周桑郡・越智郡・温泉郡・飯予郡・越智・
温泉郡の島々・北宇和郡・南宇$口郡・三i晦半島西端部。
イッケイー一北条市・南宇物郡。
イッケン一事城島・野忽那島。
イチルイー三島市・松露市・伊予市・砥部町・久万町・中島・宇灘島 市。
新居浜市やその周辺には, 「ウチマ」 「ウチマアイj (親戚どうし), 「ド ーケウチ」 (罰じ家すじの家)のことばがある。
イチマキー東宇和郡宇率磯 周辺。(同僚の35才の方が17年のころ開いた
由。)
マキー三島市・新居浜市・今治市・北条市・松由市・大洲声・濾泉郡・
上浮穴郡久万町・小騨稿 ・喜多郡内子町・肱川町・東宇和郡明浜・城揖・北宇 和郡東部地方。この マキには「一族」の意のほかに臨統」の意でいう揚合も 併存している。
「イッケや(は)親類,ニッケ(肉桂)や(は)辛い」 (幼童の購唱遊び)}