あるサーバー・ノードが使用不可になった場合、可用性が高まるように構成されたクラス タ・リソース(ディスク、Oracleデータベースとアプリケーション、およびIPアドレスな ど)は、グループと呼ばれる単位で使用可能なノードに移されます。次の項ではリソースお よびグループについて説明し、可用性が高まるようにそれらを構成する方法を説明します。
2.2.1 リソース リソース リソース リソース
クラスタ・リソース クラスタ・リソース クラスタ・リソース
クラスタ・リソースとは、コンピューティング・システムで使用可能で、次のような特長を 備えた物理的または論理的なコンポーネントです。
■ オンライン化とオフライン化が可能です。
■ クラスタ内で管理できます。
■ ある時点でホストになるノードはクラスタ内で1つのみですが、潜在的には他のクラス タ・ノードによっても所有されます。(たとえば、あるリソースが特定のノードによっ て所有されている場合です。フェイルオーバーの後、そのリソースは別のクラスタ・
ノードによって所有されます。ただし、特定の時点においてリソースにアクセスできる クラスタ・ノードはいずれか1つのみです。)
リソース、グループおよび高可用性
2.2.2 グループ グループ グループ グループ
グループ グループ グループ
グループは、フェイルオーバーの最小単位を形成するクラスタ・リソースの論理的な集合で す。フェイルオーバーの際には、グループ単位のリソースが別のノードに移されます。グ ループは、ある時点では1つのクラスタ・ノードにのみ所有されます。特定の作業負荷
(データベース、ディスクおよび他のアプリケーション)のために必要なリソースはすべて、
同じグループに常駐している必要があります。
たとえば、Oracle Fail Safeを使用して可用性の高いOracleデータベースを構成するために 作成されたグループには、次のようなリソースが含まれる可能性があります。
■ Oracleデータベースで使用する全ディスク
■ Oracleデータベースのインスタンスインスタンスインスタンスインスタンス
■ 次の項目で構成されている1つ以上の仮想アドレス – IPアドレス
– ネットワーク名ネットワーク名ネットワーク名ネットワーク名
■ グループ内のデータベースへの接続要求をリスニングするOracle Netネットワーク・リリリリ スナースナー
スナースナー
■ Oracle Enterprise Managerとグループ内のデータベースの間の通信を管理するOracle Intelligent Agent
リソースをグループに追加する場合、そこで使用されるディスクも同じグループに含まれる ので注意してください。そのため、同一のディスクを使用する2つのリソースを異なるグ ループに含めることはできません。両方のリソースをフェイルセーフにするには、同じグ ループに含めてください。
Oracle Fail Safeは、グループを作成し、アプリケーションを実行するために必要なリソース
を追加する際に役立ちます。グループ作成の手順ごとの指示は、Oracle Fail Safeのチュート リアルを参照してください。
2.2.3 リソースの依存性 リソースの依存性 リソースの依存性 リソースの依存性
図2-3に、販売データベースの可用性が高まるように作成されたグループを示します。リ ソースをグループに追加すると、追加したリソースが依存しているリソースがOracle Fail Safe Managerによって自動的に追加されます。これはリソースの依存性リソースの依存性リソースの依存性リソースの依存性と呼ばれます。たと えば、シングルインスタンス・データベースをグループに追加すると、Oracle Fail Safeによ り、データベース・インスタンスインスタンスインスタンスに使用されるシェアード・ナッシング・ディスクが追加さインスタンス
れ、Oracle Netファイルがそれぞれのグループとともに動作するように構成されます。ま
た、Oracle Fail Safeでは、各グループがそれぞれのノードにフェイルオーバーできるかどう
かがテストされます。
リソース、グループおよび高可用性
クラスタの概念 2-7 図
図 図
図2-3 グループの設計グループの設計グループの設計グループの設計
クラスタ内のノードはそれぞれ1つ以上のグループを所有できます。各グループは、関連付 けられたリソースの独立したセットで構成されます。グループ内のリソースの依存関係に よって、クラスタ・ソフトウェアがリソースをオンライン化またはオフライン化する順序が 定義されます。たとえば、障害が発生するとまずOracleアプリケーションまたはデータ ベース(およびOracle Netリスナー)がオフライン化され、続いて物理ディスク、ネット ワーク名、IPアドレスがオフライン化されます。フェイルオーバー・ノードフェイルオーバー・ノードフェイルオーバー・ノードフェイルオーバー・ノードでは、順序が逆 になり、MSCSは最初にIPアドレスをオンライン化し、次にネットワーク名、物理ディス ク、最後にOracleデータベースとOracle Netリスナー、またはアプリケーションがオンラ イン化します。
2.2.4 リソース・タイプ リソース・タイプ リソース・タイプ リソース・タイプ
各リソース(汎用サービス、物理ディスク、Oracleデータベースなど)は、リソースの Dynamic Link Library(DLL)と関連付けられており、クラスタ環境ではそのリソースDLL を使用して管理されます。カスタムOracleリソースDLLに加えて、標準MSCSリソース DLLがあります。同じリソースDLLで異なるリソース・タイプをサポートできます。
MSCSには、IPアドレス、物理ディスク、汎用サービス、およびその他多数のサポートして いるリソース・タイプ用のリソースDLLがあります。(汎用サービス汎用サービス汎用サービス・リソースは、汎用サービス MSCS が提供するリソースDLLによってサポートされるWindowsサービスです。)
Oracle Fail Safeでは、カスタム・サポートが提供されているリソース・タイプ(Oracle
HTTP Serverや汎用サービスなど)を監視する際に、多数のMSCSリソースDLLを使用し
ます。
オラクル社では、Oracleデータベースのリソース・タイプに対するカスタムDLLを提供し ています。MSCSは、OracleリソースDLLを使用してOracleデータベース・リソースを管 理(オンライン化およびオフライン化)し、リソースの可用性を監視します。
Oracle Fail Safeには次のリソースDLLファイルが用意されています。このDLLを通じて
MSCSはOracleデータベース・リソースと通信し、それらを監視できます。
■ FsResOdbs.dllが提供する機能によって、MSCSはOracleデータベースをオンライン化 またはオフライン化し、Is Aliveポーリングを介してデータベースの状態をチェックで きます。
リソース、グループおよび高可用性
■ FsResOdbsEx.DLLによって、MSCSクラスタアドミニストレータがOracleデータベー ス・リソースのプロパティ表示に使用するリソース管理拡張DLLファイルが提供され ます。
たとえば、Oracle Fail Safe Managerを使用してOracleデータベースをグループに追加する と、Oracle Fail Safeによってデータベース・リソースとOracleリスナー・リソースが作成 されます。
図2-4に、Oracle Fail Safe Managerでのリソース・タイプの表示方法を示します。Oracle HTTP Serverのリソース・タイプは、Oracle Fail Safe ManagerではOracle HTTP Serverと して表示され、MSCSクラスタアドミニストレータでは汎用サービスとして表示されるため 注意してください。
Oracle Fail Safe Managerには、Oracleクラスタ・リソースに関する情報がMSCSよりも多 く含まれています。このため、Oracleデータベースおよびアプリケーションを構成し管理す る場合はOracle Fail Safe Manager(またはFSCMDコマンド)を使用することをお薦めしま す。
図図
図図2-4 可用性の高い可用性の高い可用性の高い可用性の高いOracle HTTP Serverのリソース・タイプのリソース・タイプのリソース・タイプのリソース・タイプ
グループ、仮想アドレスおよび仮想サーバー
クラスタの概念 2-9 関連資料
関連資料 関連資料 関連資料:
■ Oracle Fail Safeによって提供されるカスタム・リソースDLLの全情報は、『Oracle Fail Safeインストレーション・ガイド』を参照してください。
■ 標準リソース・タイプおよび標準リソースDLLの詳細は、MSCSのマニュアルを参照し てください。