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第1章 諸言

2.2 プラズマ CVD

52 (a)装置の起動

①メイン電源を入れ、パソコン、測定器、光源を起動させる。

②エリプソメータ制御ソフトウエアWVASE32を起動させる。

(b)測定準備

①HardawareのInitializeを選択して、測定器を初期化する。

②試料台にキャリブレーション用のSiO2膜付きSi基板を設置する。

③Acquire DataのAlign Sampleを選択する。

④試料台のつまみを回して、ビーム位置をアライメント画面の中央に合わせる。

⑤キーボードのEscを押し、測定器の高さを調整する。

⑥Acquire DataのCalibrate Systemを選択し、キャリブレーションを行う。

(c)試料測定

①キャリブレーション試料を取り外す。

②試料台に測定試料を設置する。

③Acquire DataのAlign Sampleを選択する。

④試料台のつまみを回して、ビーム位置をアライメント画面の中央に合わせる。

⑤キーボードのEscを押し、測定器の高さを調整する。

⑥Acquire DataのSpectroscopic Scanを選択し、以下の測定条件を設定する。

・入射角:55度、Standard Measure:Depolarization

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周波を用いるプラズマCVD装置では、ラジオ波の周波数(RF、Radio frequency)が適用され、

本研究では13.56 MHzである。またカソードは上記RF電源の他に、マッチング回路も接続 されている。本研究では50 × 20 mmの小片基板を用いているが、平行平板電極を有する容 量結合プラズマ方式の装置は大面積でも均一なプラズマを得ることができるため、大面積 モジュールの製造にも適用されている。

本研究では、プラズマ CVD 法の原料ガスにモノシラン(SiH4)のみを使用し、a-Si:H 層を 試料上に成膜した。この場合の成膜原理13)を以下に説明する。図2-26に示すようなプラズ マCVD装置において、基板温度を150度から300度に加熱し、数百mTorrでSiH4を導入し て高周波を印加すると、プラズマが発生する。プラズマ内での高エネルギー電子と SiH4の 非弾性衝突により、電子のエネルギー分布に依存して解離や電離が起こり、各種の反応種 が生成される。反応種は、ラジカル種(SiH3、SiH2、SiH、Si)とH2やHの他に、それらのイ オン種(SiHx+、Hx+)、さらには発光種(SiH*、H*)も発生する。反応種の中でも、SiH3 は他と 比較して高密度である。次に、上記の反応種と原料ガスによる二次反応が起こる。この二 次反応においては、ジシラン(Si2H6)などの高次シランも生成される。上記の過程において、

プラズマ中における定常状態での各反応種の密度は、SiH3が1012cm-3程度と非常に高く、他 は108から109cm-3程度(SiH2、SiH、Si、SiHx+、Hx+)となっている。したがって、a-Si:H層の 形成にはSiH3が主な反応前駆体だと考えられる。SiH3による表面反応過程を図2-27に示す。

プラズマからSiH3が試料基板へ入射すると、①のように幾らかは試料表面に留まらず反射 して気相へ戻る。②の試料表面の拡散過程において、③にようにSiH3同士が結合してSi2H6

になり気相へ戻る場合もある。また④では、拡散の間に表面のSi-H結合からH原子を引き 抜きSiH4となって気相へ戻る。そして④の反応で生じたダングリングボンドへ新たにSiH3

図2-26 プラズマCVD装置

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が拡散してくると、⑤のように付着する。このような表面反応過程を繰り返すことで、a-Si:H 層が試料表面に成膜されると考えられる。またこの反応過程から、第 1 章で説明したよう にアモルファスシリコン層は水素原子やダングリングボンドを含むことも理解できる。

2.2.2 成膜手順

本研究では、基板温度180度、SiH4ガス流量5 SCCM、rf出力13 mW/cm2、圧力50 mToor の条件でテクスチャーSnO2:F基板またはガラス基板上にa-Si:H層の成膜を行った。この設 定による成膜速度は約2.5nm/minである。以下に成膜手順を示す。

・操作前の安全点検

①ガス検知警報制御盤で、ランプが全消灯でメーターがレベル低であることを確認する。

②コンプレッサーの動作を確認し、圧縮空気の圧力をチェックシートに記入する。

図2-27 SiH3によるa-Si:H層の膜成長機構13)

図2-28 プラズマCVD装置の全体図

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③Arガスを開けて、1次圧力と2次圧力を記入する。

④N2ガスを開けて、1次圧力と2次圧力を記入する。

⑤SiH4、H2、PH3、B2H6ガスの、1次圧力と2次圧力を記入する。

⑥ガス検収器が正常に動作しているかを確認する。

⑦除外装置のダクト排気、バルブの方向、除外剤の色を確認する。

⑧冷却水を流し、Anodeのレバーを全開にする。

⑨真空計の電源が切れていることを確認する。

・試料の設置

①チャンバーの緑のバルブを閉めて、真空計をチャンバーから離す。

②チャンバーにArガスを供給するラインが閉まっていることを確認する。

③チャンバーを大気開放する前に、チャンバーと繋がっている箇所を全て閉める。

④チャンバーのカバーを上げる。

⑤試料ホルダーを取り出し、試料を設置する。

⑥チャンバー内と周囲をエタノールで洗浄し、チャンバーのカバーを下げる。

⑦チャンバーの赤のバルブを回して、チャンバー内を真空にする。

・成膜準備

①チャンバーの緑のバルブを開けて、真空計を接続する。

②高周波電源のケーブルを接続する。

③チャンバー内にArガスを導入してパージを行う。

④真空計の電源を入れて、真空度をチェックシートに記入する。

⑤成膜温度を設定し、電流を5 A程度流す。

⑥設定温度になり温度が安定するまで2時間程度待つ。

⑦真空ポンプのバルブを開いて、N2ガスを流しパージを行う。

⑧N2ガスの流量を3 L /minに設定する。

⑨除外装置のレバーを開き、30分間待つ。

・成膜

①SiH4ガスを指導教員に流して頂く。

②SiH4ガスの流量を5 SCCMにし、装置をPressure Modeにして圧力を50 mTorrにする。

③チャンバー内のシャッターを閉めて試料を覆う。

④高周波電力装置の電源を入れ、以下の設定を行う。

・MATCHを1.8、TUNEを0にする。

・RF電源を入れる。

・チャンバー内を確認しながら、プラズマが発生するまでOUTPUT LEVELを回す。

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・MATCHを4.7にする。

・2つのrf出力計の差が1になるように、OUTPUT LEVELを調整する。

⑤チャンバー内のシャッターを開き、成膜を開始する。

⑥所望の膜厚までa-Si:H層を成長させたら、高周波電源を切り、プラズマ発生を停止する。

・終了作業

①試料ヒーターの電源を切り、設定温度を0度にする。

②指導教員にSiH4ガスを止めて頂く。

③チャンバー内をArガスでパージする。

④2時間後にN2ガスを閉める。

⑤ヒーター温度が100度以下になったら、冷却水を止める。

⑥試料の取り出しを行う。