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スライド14
す。広域搬送で見ると大災害時にこういう人命救 助の輪があるのですけれども,我々が直面したの は,医療機関からヘリポートまでの搬送でなかな か消防防災当局と意見が合わない点がありました。
各市町村消防は自分たちのミッションとして病院 から市町村のヘリポートまで患者さんを運ぶとい う計画がない。計画がないのにそれはできないと いうところから始まったのですが,輪が切れてい ればいくらやっても人の命は救われません。輪が 回って始めて人の命は救われるのですが,どうも なかなか価値観というものに苦慮した3年9カ月 です。
災害弱者のための避難所を巡る問題点
(スライド15)次に災害弱者です。被災入院患 者,在宅療養患者,障害者,乳幼児・妊産婦,高 齢者とありますが,どの市町村の計画でもまず避 難所は体育館です。聞くところによりますと,そ こに乳幼児も妊産婦も避難してもらう。これはと ても耐えられない。高齢者はいいのではないかと いうと怒られそうですが,なぜこういった方々に ホテルやもっと良いところに入っていただくこと はできないのか。
それから我々がいろいろと県内を見ますと,非 常に良い避難所が特養です。最近の特養は耐震化 がばっちりされていて共用スペースが非常に広い。
定員の5倍の人員を収容してもまだスペース的に はゆったりしているのが現在の施設基準です。と ころが国は,たとえ災害時であっても,10%以内 で収容を収めろという通達を出しているようです。
そんなばかな通達に従う必要はない。実際には 200〜300%入れても全く問題はないということ が分かりました。
これは物理的なキャパシティですが,オペレー ショナルには労使協という団体があるのですが,
「なぜ我々は医療機関のしりぬぐいをしなければ いけないんだ」という変な議論がありました。す なわち4割くらいの病院が耐震化されていない。
そういったところの入院患者を特養などの施設で いかがかという話をしたときに,「なぜ医療の後
始末を福祉がやらなくてはいけないんだ」という のが本音ベースで起きてきた議論です。
したがって,いちばん良い施設でありながら,
一部協力的な施設もありますが,これができてい ないというのが現状です。(スライド16・17)災 害弱者の支援ということで市町村ガイドライン,
避難所の確保,施設における訓練,関係者の意識 改革を行ったのですが,とにかくホテル,旅館,
こういうところを優先して使えるように市町村は 交渉しなさいというガイドラインをつくって,今 は徹底的に保健所を通じて助言しているところで す。学校というのはいちばん最後で選んでくださ いと。とにかく使えるホテル,旅館,これを最優
救 急 医 療 防 災 セ ミ ナ ー
東 海 地 震 を 想 定 し た 自 治 体 の 取 り 組 み
〜 静 岡 県 の 場 合
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スライド15
先でいわゆる災害弱者,特に乳幼児,妊産婦とい った方々にはお願いしますというような話を進め ています。
しかし,どうも遠慮する意識があって,児童関 係のセクションの人と議論すると,「自分たちに は全然施設がなくてお手上げ状態です。学校で仕 方ありません」というのが最初に返ってきました。
「ホテルもあるだろう,なぜホテルを使えないの か」という議論をふっかけると,「ああ,使えます ね」と。ところが実際,市町村へ行くとそこまで 声高にこの優先順位がなかなか主張できない。ど うしてそういう優先順位を高くしてくれというこ とを主張できないのか。本当に役人文化というか,
そういうものの壁を痛感しております。
目的を明確にした情報支援システムを
(スライド18)情報システムはいろいろあるの ですが,静岡県がASSISTⅡという情報システム をつくりました。広域災害救急医療情報システム
というのを健康福祉サイドで持っており,県内全 部を統括したシステムということでつくったので すが,まだ一部我々としては不十分なので両方合 わせてこれを活用しようと思っています。
(スライド19)ここで大事なのは何のための情 報システムかということです。活動を円滑に行う ためのシステムであり,どのような医療活動を計 画しているか。ある県の広域災害救急医療情報シ ステムの会議に出たのですが,やはり思いつきな んですね。こういう機能がほしい,ああいう機能 がほしいと体系的なニーズではなく思いつきで言 うものですから,業者のほうも「はい,ありがと うございます。カスタマイズしていくらです」と いうふうになるのですが,しっかりした活動を想 定して何が必要か,という議論をしなければなら ないと思います。
主に挙げた活動でも5つくらいあります。有珠 山の噴火のときに巡回診療班があったのですが,
避難所の情報が分からない。これを集めるのに大 変苦慮したということを経験しました。有珠山の 噴火という,非常に限定された地域でもです。東 海地震が起きると約800ほどの避難所ができます。
避難所の状態をどうやって情報管理したらいいか。
そのための役立つシステムでないと意味がない。
そういうことで今,広域災害救急医療システムの 行使を検討しているのですが,やはり大事なのは,
明確な目的があって,それを支援するシステムを 考えないと意味がないということです。大体が思 いつきの機能でシステムが立ち上がっているのが 現状ではないでしょうか。
訓練,研修について
スライド20の「いつまでトリアージ訓練を行う のか」というのは,病院を舞台とした訓練をやっ てもらいたいという意味です。トリアージは実際 にはだれが行うのかというと,その病院のいちば んの救急のスペシャリストが行うのであって,あ とはその後の対応をするだけです。医師会の先生 もたくさんトリアージの訓練に出ています。救護 所でトリアージをします。そこの会員に赤タッグ
救 急 医 療 防 災 セ ミ ナ ー
東 海 地 震 を 想 定 し た 自 治 体 の 取 り 組 み
〜 静 岡 県 の 場 合
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スライド18
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スライド19
がつけられて,病院に担ぎ込まれたときにもう1 回そこでトリアージをやるのではないでしょうか。
どうなるのでしょうか。救護所でつけられたトリ アージタッグでそのまま病院のなかに受け入れら れるのでしょうか。実はその辺も全く曖昧なんで すね。
大事なのは,訓練しなければいけないような先 生はトリアージをしたら駄目なわけです。そのこ とを静岡県の病院協会でも言っているのですが,
毎回毎回トリアージばかりです。そういう意味で 何の進歩もありません。とにかく病院を舞台とし た訓練をやって初めて意味があるのです。
災害時の病院ボランティアとの合同訓練も,考 えれば考えるほどいっぱいあります。医療救護班 の受け入れ体制。これも事前にそういったマニュ アルがないとだめです。静岡県の災害拠点病院の マニュアルを見ても,1,2の病院を除いてすべ ての病院は,この受け入れ体制について記載があ りませんでした。それでマニュアルの改訂が必要 でしょうということが挙げられます。
それからぜひ,行政の体制を検証することも医 療関係の皆さんのミッションに加えていただけな いかということを申しあげたいと思います。行政 はくるくる変わります。変わらないのは皆さんだ けです。ですから皆さんがしっかり行政の体制を 検証してください。
スライド21がC−1ジェット機で,内部に4床 あります。酸素ボンベも乗っています。座れる人 はこの脇にいっぱい乗ることができます。
救 急 医 療 防 災 セ ミ ナ ー
東 海 地 震 を 想 定 し た 自 治 体 の 取 り 組 み
〜 静 岡 県 の 場 合
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スライド20
スライド21
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東 海 地 震 を 想 定 し た 自 治 体 の 取 り 組 み
〜 静 岡 県 の 場 合
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スライド22
スライド22が9月1日にやった災害の訓練の様 子です。
(スライド23)医薬品の確保も,県はどういう医 薬品の備蓄をしているか,卸業者の医薬品のリス トもぜひチェックしてみてください。国はガイド ラインで全然救急に使えないような薬ばかりを出 していました。
(スライド24)血液の確保も大事です。
(スライド25)災害時,医師会を中心に地域医療 を行うということですが,東海地震は,実際に大 規模災害発生となる前,予知を前提に,注意情報 と警戒宣言の2ランクに分けて,知らせることに なっています。ぜひ,注意情報が出た段階で医療
救護チームの派遣準備に着手していただき,警戒 宣言が出た暁には医療救護チームを院内で待機さ せていただいて,大規模災害発生時には何とか派 遣のほどよろしくお願いしたいと思います(スラ イド26)。
以上です。どうもありがとうございました。
座長 いろいろと参考になるポイントをご指摘 いただきました。もっとゆっくりお聞きしたい点 もありましたが,時間が押しております。個別に いろいろあります方は,直接土居先生にお尋ねい ただければ幸いです。土居先生,どうもありがと うございました。
救 急 医 療 防 災 セ ミ ナ ー
東 海 地 震 を 想 定 し た 自 治 体 の 取 り 組 み
〜 静 岡 県 の 場 合
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スライド26
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スライド23
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スライド24