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スライド5
⑤討 論
座長 それではこれから,フロアの方からご質 問なりご意見をいただきたいと思います。そして 最後にちょっと時間をいただいて,座長として チーム医療に対する提案を申しあげたいと思って おります。シンポジストの先生方を学者・医師・
看護師・薬剤師の方々にお願いしたのですが,私 としてはもっとコメディカルのほかの職種の方々 からご質問なりご意見がいただけたら大変ありが たいと思っています。病院の各職種は,自分の職 種をほかの職種がどう評価しているだろうか,と いうようなことを本当は知りたいところではない かと思います。はい,どうぞ。
病院薬剤師の立場から栄養管理をどう考えるか
発言 神奈川県栄養士会の河野と申します。酒 井先生にお聞きしたいのですが。先生のスライド の最後のほうに,薬剤師の業務として栄養管理の 部分が出ておりました。その部分で今,特定保健 用食品,サプリメントなどを含め,医療機関のな かで薬剤師の立場としてこれを進めていきたいと いうような話をうかがっているのですが,一応 我々は食の専門家として,その部分は栄養士とタ イアップをして推進をしていただきたい,といっ た感覚を持っているのですが,薬剤師の立場とし て,特保の扱いを酒井先生はどのように考えてお られますでしょうか。
酒井 スライド5にNSTと書きましたけれど も,これは今,関西のほうが中心になって,医 師・薬剤師・栄養士がチームをつくって,栄養管 理をきちんとやっていこうと。今まではある部分,
栄養士さんにお任せしていたところを医療チーム 全体として考えながら治療をしていこうというこ とで,病院薬剤師会もいろいろな研究会に必ず出 てきております。ですから,薬剤師は今積極的に,
先ほど専門薬剤師のところで重点的にいくつかを 言いましたけれども,今年中に委員会をつくりま
すので,来年あたりから専門薬剤師制度をつくっ て,薬剤師だけではできませんので,医師と栄養 士さん,もちろん看護師さんもそうでしょうけれ ども,1つの医療のチームとして本格的に始動し ていくと思います。我々も非常に期待している制 度です。ぜひ薬剤師会や栄養士会のトップの先生 方,積極的に進めていっていただきたいと個人的 に思っています。
座長 ありがとうございました。先ほど井部先 生のお話に「他職種には敵対心を持つ傾向がある」
というような表現がありましたが,我々も,薬剤 師の方々が特保の部分でどんどん先行されますと
……。今まで関連性があまりなかったのは事実で す。これからはぜひそういう部分で関連を深めな がらお互いに協力し合っていければ,薬剤師と栄 養士の関係のチーム力の一部が構築できるかと考 えておりますので,よろしくお願い申しあげます。
NSTは具体的に何をやろうとしているか
座長 座長として今の栄養士の方(河野氏)に 質問したいのですが,NST(Nutritional Support Team)は医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師・
管理栄養士といった人たちがチームを組むという ことですけれども,具体的にはどういうことをや ろうとしておられるのでしょうか。
河野 NSTの部分はまだまだこれからだと私 は認識しておりますが,今,壇上の先生がおっし ゃったような構成で,チーム医療ですよね。ニ ュートリションということですので,あくまでも 栄養療法が主になるのかと私は思っていますが,
そのなかにおける管理栄養士の役割というのは,
まず最初は外科療法からスタートしたと私は認識 しています。経腸栄養剤の管理及び投与量の選定,
それから投与品目の設定,こういうものは栄養士,
特に管理栄養士が主に管理をするべきではないの かと。薬剤というよりも食品という扱いのなかで 我々が関与していくべきであろう,というような 観点からスタートに立っていると聞いております。
医療の根本を成すのは食事の管理,経腸栄養剤 の管理も含めてですけれども,その部分をもっと
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充実させれば違った意味での医療改革ができるの かな,という感覚で広まってきたと認識していま す。そこにおける栄養士の役割は,ただ食事をつ くって提供している,献立を替えて食事をつくっ て提供するということのみにとどまらず,もう一 歩進んで,医療に直接的にタッチしていく。要す るに人間を対象とした栄養管理,栄養素管理とい っても過言ではないと思いますけれども,その部 分に突っ込んだ業務内容を我々はもう少し確立し なければいけないだろうと思っています。つまり,
今までは栄養素をただ提供していただけなわけで す。そうじゃなくて,それの消化・吸収・代謝は どうなっているかということも,もう一歩突っ込 んで栄養士がこれからやるべき重要な課題であろ うと。そこにおけるNSTの一員としての関連性 の役割は大変にこれから重要性を帯びてくると認 識しています。
座長 ありがとうございました。はい,次の質 問の方どうぞ。
発言 茨城西南医療センター病院の医師で高橋 と申します。今のNSTの件ですけれども,これは 学会で静脈経腸栄養学会というのが,かつては医 師だけの学会でしたけれども,現在はもうNSTに 参加している看護師・薬剤師・管理栄養士という 人たちも会員になってやっております。もともと,
意外と医師というのは栄養に無頓着です。手術す れば,あとは点滴して,ずっと食事療法をしない でやっていた。これではいけないということで,
そういう専門家が集まってチームをつくって,ま ずはすべての入院患者1人ひとりの栄養評価をし て,劣っている患者に関しては,そのチームが主 治医に対して「あなたの患者の○○さんは栄養状 態がちょっと悪いので栄養を考えてください」と。
まずそこから始まって,そして,例えばIVHが必 要な患者さんは,その管理もそのチームがやる,
というようなところで,これは今,うちの病院で は平成12年からチームをつくってやっています。
これは私院長でありますので,積極的に推進して いるのですけれども,なぜ推進しているかという と,やはり看護部の人たちが非常に自ら進んで栄
養に関する勉強をして,そして主治医にむしろ教 えるというような立場に立っている。非常に病院 にとっても職員の活性化につながっているという ことで,ぜひほかの病院もやられるといいと思い ます。
座長 大変ありがとうございました。はい,ど うぞ。
「医師の指示」とNSTとの関連
発言 今の発言された方,高橋先生に質問です。
そのように専門領域で栄養なら栄養の専門チーム ができてきますと,看護師もそうですけれども,
何でも医師の指示が必要なんですね。食事に関し ても医師の指示がおそらく必要になるわけですけ れども,そういう医師の指示が包括的にかかって くるのが邪魔なんですよね。そのような問題を NSTの専門家の人たちは問題にしていないので しょうか。過激な発言ですいません。
高橋 結局,患者の最終的な責任は主治医が取 るわけです。ですから,主治医抜きに例えばIVH をやってしまうということはできないわけです。
そういう点では了解が必要と考えています。これ は過激でも何でもなくて,そうされてしまうと,
じゃあだれが責任を持つかということにつながり ます。責任を持つ人が最終的には判断を下すとい うことだと思います。
発言 ということは,NSTは適切な指示がない と動けないわけですね。それはちょっとどうでし ょうか。
高橋 ですから,NSTのトップは医師です。私 の病院では副院長がトップでやっております。し たがって,副院長から医師にこうしろということ を命令的にやることはあります。しかし,最終的 には主治医の責任ですから。
発言 そうすると,常にいろいろな医療のなか でのできごとは,最終的には医師の責任というこ とになっていくわけですけれど,そうすると,そ のチームはどんな責任を持たされるのでしょうか。
高橋 いや,責任はないです。
発言 責任はないわけですね。無責任チームと 日
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