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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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ふ り が な

氏 名

ふじお みほ

藤尾 美穂

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 813 号 学 位 授 与 の 日 付 平成 30 年 3 月 9 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当

学 位 論 文 題 目 Biocompatibility of titanium surface nanostructures following chemical processing and heat treatment

(化学合成法と加熱処理を施したナノ構造析出純チタン金属 表面の生体適合性)

学 位 論 文 掲 載 誌 Frontiers in Nanoscience and Nanotechnology 第 31 巻 第 1 号

平成 29 年 1 月

論 文 調 査 委 員 主 査 岡崎 定司 教授 副 査 山本 一世 教授 副 査 田中 昌博 教授

論文内容要旨

純チタン金属表面に室温化学合成法によりナノ構造(以下,TNS)を析出させ、生体適合性を付与さ せることを明らかにした.しかし、in vivo レベルでみると表面の結晶化が必須とされる.そこで,本 研究ではナノ構造析出純チタン金属への加熱処理がラットの骨髄細胞の初期接着能および硬組織分化 誘導能にどのような影響を与えるか検討を行った.

実験材料として市販の純チタン金属板を使用し,表面に TNS を析出させたものを実験群,#2000 ま で研磨したものを対照群として使用した.その後,各種試料を 200, 400, 600, 800℃にて加熱処理を 行った.試料の表面を SEM, SPM, XPS, XRD にて解析するとともに接触角の測定を行った.生後 8 週齢 の SD 系雄性ラットより骨髄間葉細胞を抽出後、実験に使用し,初期接着能および各種分化誘導マーカ ーについて比較・検討した.また,ウシ血清アルブミンの吸着量について比較・検討した.なお,統 計学的解析には各測定値に一元配置分散分析を行った後,Tukey の多重比較検定を行った.有意水準は 5%とした.

SEM,SPM の所見では,対照群で滑らかな像が観察されるのに対し,200℃,400℃,600℃の加熱処理 を施した実験群ではナノレベルのネットワークのジュール構造が観察された.XPS の観察では加熱温度 変化による差異は認められなかった.XRD の解析では 600℃で結晶が成長し始めることが明らかとなっ た.初期接着および分化誘導マーカーは全ての計測時間において,実験群で対照群と比較して有意差 が認められ 600℃で最も高い値を示した.また,アルブミンの吸着量も 600℃で最も高い値を示した.

以上の結果により,濃アルカリ処理により純チタン金属表面に析出させたナノ構造への 600℃加熱処

(2)

理がラット骨髄細胞の初期接着能および硬組織分化誘導能を最も向上させることが明らかとなった.

論文審査結果要旨

チタン合金を濃アルカリ修飾し,加熱処理を施すことで,ナノ構造を結晶化させラット骨髄細胞の 初期接着および硬組織分化誘導能の向上に寄与することを明らかにした.加熱処理を付与したナノ構 造析出純チタン金属がラットの骨髄細胞の初期接着能および硬組織分化誘導能に,与える影響につい て比較検討したものである. SEM,SPM の所見では,対照群で滑らかな像が観察されるのに対し,200°C,

400°C,600°C の加熱処理を施した実験群ではナノレベルのネットワークノジュー ル構造が観察され

た.ナノレベルのノジュールの Ra 値 は 200°C,400°C,600°C の加熱処理を施した実験群では対照

群と比較して約 13.0 nm と低い値を示した. しかし,800°C の加熱処理を施した実験群では,対照 群

の Ra 値とほぼ同一の値を示した.XPS の観察では 加熱温度変化による差異は認められなかった.TF-

XRD の解析では 600°C で結晶が成長し始め,800°C でナノ構造の破壊とともに完全結晶化していると

いう 結果を示した. 初期接着および分化誘導マーカーは全ての計測時間において,実験群で対照群

と比較して有意差が,認められ,600°C で最も高い値を示した.また,アル ブミンの吸着量も 600°C で

最も高い値を示した.以上 の結果により,濃アルカリ処理により純チタン金属表面に析出させたナノ

構造への 600°C 加熱処理がラットの骨髄細胞およびアルブミンの初期接着能を最も向上させることが

証明された点において,本論文は博士(歯学)の学位を授与するに値すると判定した.

参照

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