ふ り が な
氏 名
なかやま ゆうじ
中山 雄司
学 位 の 種 類 博士(歯学)
学 位 記 番 号 甲 第 819 号 学 位 授 与 の 日 付 平成 30 年 3 月 9 日
学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当
学 位 論 文 題 目 Induction of Mesenchymal Stem Cells-like Cells Derived from Human Gingival iPS Cells into Osteoblast-like Cells (歯肉 iPS 細胞に由来する間葉系幹細胞様細胞からの骨芽細胞 様細胞への誘導)
学 位 論 文 掲 載 誌 Journal of Oral Tissue Engineering 第 15 巻 第 2 号 平成 29 年 12 月 30 日
論 文 調 査 委 員 主 査 松本 尚之 教授 副 査 今井 弘一 教授 副 査 竹村 明道 教授
論文内容要旨
口唇口蓋裂や歯周病により生じる顎顔面の骨欠損を再生する治療法として、自家骨移植が広く行わ れている。しかしながら侵襲性や、採取できる骨量に制限があることから、細胞を用いた組織工学的 再生医療による、安全で確実な骨再生が望まれている。間葉系幹細胞(MSC)は組織工学における自己 治療のための有用な細胞源であるものの、増殖能力に制限があり、必要量を採取するには生体に対す る侵襲が大きい。本研究では、人工多能性幹細胞(iPS 細胞)から
MSC様細胞(MSLC)を樹立し、さら に
MSLCを骨芽細胞様細胞へと分化させ、その骨芽細胞分化挙動について検討した。
歯肉
iPS細胞はマトリゲルを用いてフィーダーフリー条件下で作製した。作製した
MSLCに対して フローサイトメトリー解析を行った。また安全性試験として未分化マーカー Lin-28 の発現を調べた。
MSLC
をダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)に
10%FBS、10 ng/mL 線維芽細胞増殖因子を含む培地で培養後、
DMEMに
10%FBSと骨芽細胞分化因子(50 M アスコルビン酸-2-リン酸、
10 mMβ-グリセロリン酸、100 nM デキサメタゾン、100 ng/mL BMP-2)を含む培地に交換し、骨芽細胞様 細胞への分化誘導を行い、分化誘導後
1、2、3週で細胞を回収した。骨芽細胞分化因子を添加しない 群をコントロール群とした。骨芽細胞様細胞への分化の評価は、Real-time PCR( ALP、Runx2、
COL1-A1、OCN) 、アルカリホスファターゼ(ALP)活性、オステオカルシン(OCN)発現定量測定 により行った。
各フローサイトメトリーの結果、MSC 特異的マーカーの発現(CD105、73、44)を認めた。安全
性試験では Lin-28 の発現は認められなかった。また
MSLCから分化誘導した細胞は
Real-time PCRにおいて、コントロール群と比較して、BMP-2 添加群では、 ALP は
1、3週目で、 COL1-A1 は
1週
目で最も高かった、 Runx2、 OCN では上記マーカーと異なる発現挙動を示した。
BMP-2添加群の
ALP活性では
2週目で最も高い発現を示し、
3週目では発現が低下し、
OCNでは
3週目で高い発現を 示した。フローサイトメトリーの結果、
MSLCは
MSC同様表面マーカーをもった細胞であり、未分 化の細胞が極めて少ないことが明らかとなった。さらに
MSLCの骨芽細胞様細胞への分化が確認でき た。
MSLC