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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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全文

(1)

ふ り が な

氏 名

にしざき まりこ

西崎 真理子

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 831 号 学 位 授 与 の 日 付 平成 30 年 3 月 9 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当

学 位 論 文 題 目 Bioactivity of NANOZR Induced by Alkali Treatment

(アルカリ処理したナノジルコニアの生体活性)

学 位 論 文 掲 載 誌 International Journal of Molecular Sciences 第 18 巻 第 4 号

平成 29 年 4 月

論 文 調 査 委 員 主 査 岡崎 定司 教授 副 査 田中 昌博 教授 副 査 今井 弘一 教授

論文内容要旨

近年,セリアを安定剤として用いたナノジルコニアが開発された.本研究では新規インプラント材 料の創製を目指し,強い曲げ強さと強固な破壊靱性を有するナノジルコニアに濃アルカリ処理を施す ことで,生体活性にどのような影響を与えるかについて検討した.

実験材料として,ナノジルコニア(パナソニックヘルスケア社製)を使用し,表面を機械研磨した ものを対照群,さらに

24

時間,30℃の水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し, その後蒸留水にて洗浄し,

自然乾燥させたものを実験群として使用した.

SEM,SPM,XPS

を用いた表面解析および蒸留水の接 触角を測定した.また,培養開始

1, 3, 6, 24

時間後のウシ血清アルブミンの吸着量について比較,検 討した.次に,生後

8

週齢の

SD

系雄性ラットの両側大腿骨から骨髄間葉細胞を採取後,初代培養を 確立し, その

3

代目を実験に供した.培養開始

1,3,6,24

時間後の各群における細胞接着数および

24

時間後の細胞接着像の比較,各種培養後の細胞から逆転写後得られた

mRNA

より分化誘導に関す る遺伝子マーカーの発現について検討した.培養培養

14,21

日後の

ALP

活性および

21, 28

日後のオ ステオカルシンの産生量およびカルシウムの析出量を測定した.統計学的解析には,各測定値に

Student

t

検定を用い,有意水準は

5%に設定した.

SEM

の観察では,アルカリ処理による材料表面の変化はなかったものの

SPM

の解析では実験群で

Ra

の上昇を認めた.XPS の観察では実験群で

C1s

のピークの減少および

Na

フリーの水酸化物の形 成を認め、接触角は実験群で小さい値を示した.実験群で親水性が上昇することが明らかとなった.

また,すべての計測時間で対照群と比較して実験群で,ウシ血清アルブミンの高い吸着,骨髄細胞の

優れた初期接着および細胞骨格の伸展,遺伝子マーカーおよび各種分化誘導マーカーの高い発現を認

めた.以上の結果より,ナノジルコニア板へ濃アルカリ処理を施すことで,表面に機械的および化学

(2)

的変化が生じ,骨髄細胞の初期接着および分化誘導が向上することが明らかとなった

.

(本学動物実 験承認番号

16

08001

論文審査結果要旨

セリアを安定剤としたナノジルコニアによる新規インプラント材料の創製を目指してナノジルコニ アに濃アルカリ処理を施すことが,生体活性にどのような影響を与えるかについて検討したものであ る.

実験材料として,ナノジルコニア(パナソニックヘルスケア社製)を使用し,表面を機械研磨した ものを対照群,さらに

30

℃の水酸化ナトリウム水溶液に

24

時間浸漬し

,

蒸留水で洗浄後,自然乾燥さ せたものを実験群として使用した.表面解析として

SEM,SPM,XPS

による解析を行うとともに接 触角を測定した.また,ウシ血清アルブミンの初期吸着量について比較,検討した.次に,生後

8

週 齢の

SD

系雄性ラットの両側大腿骨から骨髄間葉細胞を採取後,初代培養を確立し, その

3

代目を実験 に供した.各種ナノジルコニア材料に対するラット骨髄細胞の初期接着数および

24

時間後の細胞接着 像の比較,各種培養後の細胞から逆転写後得られた

mRNA

より分化誘導に関する遺伝子マーカーの発 現について検討した.また,各種硬組織分化誘導マーカーに関する解析を行った.統計学的解析には,

各測定値に

Student

t

検定を用い,有意水準は

5%に設定した.

各種表面解析結果では

SEM

像に差を認めなかったものの表面粗さの変化が

SPM

解析により明らか になった.また,XPS の観察により実験群で材料表面の汚れを示す

C1s

のピークの減少および

Na

イ オンを持たない水酸基系の酸化物の形成を認め、実験群で小さい接触角の値を示し,親水性が上昇す ることが明らかとなった.また,実験群で対照群と比較して,ウシ血清アルブミンの吸着量,骨髄細 胞の初期接着および硬組織分化誘導に関する各種マーカーの有意に高い発現を認めた.これらの結果 より,ナノジルコニア板へ濃アルカリ処理を施すことで,表面に機械的および化学的変化が生じ,骨 髄細胞の初期接着および分化誘導が向上することが明らかとなった.

以上、ナノジルコニアへの濃アルカリ処理が材料表面に機械的化学的変化を誘導し、骨髄細胞の初 期接着ならびに硬組織分化誘導いったと生体活性に影響を与えるということが証明された点において、

本論文は博士(歯学)の学位を授与するに値すると判定した.

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