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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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全文

(1)

ふ り が な

氏 名

もりかわ ゆうと

森川 裕仁

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 850 号 学 位 授 与 の 日 付 平成 31 年 3 月 8 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当

学 位 論 文 題 目 Effect of an Experimental Primer Solution on Bonding to Resin Blocks

(試作プライマーのレジンブロックに対する接着性について)

学 位 論 文 掲 載 誌 日本歯科保存学雑誌 第 62 巻 第 1 号 平成 31 年 2 月 28 日

論 文 調 査 委 員 主 査 山本 一世 教授 副 査 田中 昌弘 教授 副 査 今井 弘一 教授

論文内容要旨

本研究では,CAD/CAM 用ハイブリッドレジンブロックとの接着において,前処理によりマトリッ クスレジン部に接着を求めるレジンセメントの有効性について検討した.

CAD/CAM

用ハイブリッドレジンブロックとして松風ブロック

HC

ハード(以下

SH)

,ノンフィラー 型レジンブロックとして試作レジンブロック(以下,NF)を作製し,前処理材としてマトリックス含 浸型プライマーの

HC

プライマー(以下

HC)を使用した.SH,NF

から被着体(14×12×2 mm),試 験体(3×3×3 mm)を作製して,被着面にサンドブラスト処理を行った.被着面の処理条件は

HC

プ ライマー処理(HC 群), 4%シラン配合試作プライマー処理(HC+SI 群) ,試作

4%シランカップリン

グ処理(SI 群),無処理(NT 群)とした.各処理後に被着体と試験体をブロック

HC

セムにて接着し,

硬化後

37℃水中に24

時間水中保管,およびサーマルサイクル負荷

5000

回行った(n=6).万能試験機 を用いてせん断接着試験を行い,走査型電子顕微鏡にて破断面の観察後,一元配置分散分析および

Tukey

の検定を用いて統計学的に検討を行った.さらに

HC

のマトリックスレジンへの含浸性を確認す

るために

NF

の試験体(14×12×2 mm)を作製して,HC 滴下後

10

分間放置し,レーザーラマン顕微 鏡を用いて分析を行った.

SH,NF

共に

24

時間後は

HC

群,HC+SI 群,SI 群,NT 群に有意差はなかったが,サーマル後は

HC

群,HC+SI 群共に

SI

群,NT 群より有意に高い接着強さを示した.また

HC

群,HC+SI 群は

24

時間後 とサーマル後で接着強さに有意差が認められなかった.ラマン分光分析より

HC

はマトリックスレジ

ンに

4-5µm

含浸していることが確認された.これらより試作プライマーではマトリックスレジンへの

含浸性とフィラーへの化学的結合の相乗効果により高い結合が得られたと考えられる.

以上より,ハイブリッドレジンブロックに対する接着においてマトリックスレジン部に接着を求め

(2)

るマトリックス含浸型プライマーの有効性が認められた.また,マトリックス含浸型プライマーにシ ランカップリング剤を加えた試作プライマーを用いることで,更なる接着強さの向上が期待できるこ とが示唆された.

論文審査結果要旨

本研究では,CAD/CAM 用ハイブリッドレジンブロックとの接着において,前処理によりマトリックス レジン部に接着を求めるレジンセメントの有効性について検討したものである.

CAD/CAM 用ハイブリッドレジンブロックとして松風ブロック HC ハード(以下 SH),ノンフィラー型 レジンブロックとして試作レジンブロック(以下,NF)を作製し,前処理材としてマトリックス含浸 型プライマーの HC プライマー(以下 HC)を使用した.SH,NF から被着体(14×12×2 mm),試験体(3

×3×3 mm)を作製して,被着面にサンドブラスト処理を行った.被着面の処理条件は HC プライマー 処理(HC 群) , 4%シラン配合試作プライマー処理(HC+SI 群),試作 4%シランカップリング処理(SI 群),無処理(NT 群)とした.各処理後に被着体と試験体をブロック HC セムにて接着し,硬化後 37℃

水中に 24 時間水中保管,およびサーマルサイクル負荷 5000 回行った(n=6) .万能試験機を用いてせ ん断接着試験を行い,走査型電子顕微鏡にて破断面の観察後,一元配置分散分析および Tukey の検定 を用いて統計学的に検討を行った.さらに HC のマトリックスレジンへの含浸性を確認するために NF の試験体(14×12×2 mm)を作製して,HC 滴下後 10 分間放置し,レーザーラマン顕微鏡を用いて分析 を行っている.

SH,NF 共に 24 時間後は HC 群,HC+SI 群,SI 群,NT 群に有意差はなかったが,サーマル後は HC 群,

HC+SI 群共に SI 群,NT 群より有意に高い接着強さを示した.また HC 群,HC+SI 群は 24 時間後とサー マル後で接着強さに有意差が認められなかった.ラマン分光分析より HC はマトリックスレジンに 4-5µm 含浸していることが確認された.これらより試作プライマーではマトリックスレジンへの含浸性 とフィラーへの化学的結合の相乗効果により高い結合が得られたと考えている.

以上より,ハイブリッドレジンブロックに対する接着においてマトリックスレジン部に接着を求め るマトリックス含浸型プライマーの有効性が認められた.また,マトリックス含浸型プライマーにシ ランカップリング剤を加えた試作プライマーを用いることで,更なる接着強さの向上が期待できると 判定した.

以上,マトリックス含浸型プライマーに 4%シランを配合した試作プライマーを用いることでハイブ

リッドレジンブロックとレジンセメントとの接着強さを向上させる可能性を証明した点において、本

論文は博士(歯学)の学位を授与するに値すると判定した.

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