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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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ふ り が な

氏 名

よこた けいた

横田 啓太

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 727 号 学 位 授 与 の 日 付 平成 26 年 3 月 7 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当

学 位 論 文 題 目 Study on Dental Hard Tissue Ablation by Er: YAG Laser

(Er:YAG レーザーによる歯質切削に関する研究)

学 位 論 文 掲 載 誌 日本歯科保存学雑誌 第 57 巻 第 1 号 平成 26 年 2 月 28 日

論 文 調 査 委 員 主 査 山本 一世 教授 副 査 小正 裕 教授 副 査 武田 昭二 教授

論文内容要旨

近年,歯の硬組織切削において Er:YAG レーザーは特に優れた効果を示し,臨床応用されている.

しかしながら,高速回転切削器具には切削効率では到底及ばず,治療時間の延長などが問題となって いる.切削効率を低下させる原因の一つとして,切削時にチップ先端から注水された水が窩洞に貯留 することでエネルギーが水に吸収され,安定した歯の切削を行うことができなくなることがあげられ ている.切削効率を向上させるために先端出力や繰り返し速度を上げる試みがなされているが,歯髄 への影響などの問題を抱えている.我々の研究グループは注水装置に着眼し,従来の注水機構ではな く霧状に噴霧注水できる装置を利用しようと考えた.そこで,注水方式を霧状に改良した試作チップ を作製し,切削効率と歯髄に対する熱影響について検討した.

レーザー発振装置として Erwin

Adverl (モリタ製作所,以下レーザー)を用いた.照射チップは従 来用いられている C600F と,注水方式を霧状に改良した試作チップを使用した.被験歯として本学附 属病院口腔外科にて抜去後,生理食塩水に浸漬し冷凍保存した健全ヒト大臼歯(以下ヒト歯)を用い た(大歯医倫 110739 号) .ヒト歯を実験前に解凍し,モデルトリマーを用いてエナメル質および象牙 質の平坦面を露出させた後,耐水研磨紙にて#2000 まで研磨を行った. 照射距離を 0.5, 1.0 および 2.0mm に規定し, 1mm/s でムービングステージを移動させ,レーザー照射を行い試料とした.各試料のレーザ ー切削面をレーザーマイクロスコープ VK(KEYENCE)にて観察(×100)した. 1 試料につき無作為に 5 ヶ所の断面積量を計測し,得られた値の平均値をその試料の計測値とした(n=5).解凍したヒト歯か ら象牙質のブロックを切り出し,耐水研磨紙にて#2000 まで研磨を行い,厚さ 1.0mm のプレートにした.

照射距離を 0.5mm に規定し,チップを 1mm/s で移動させてレーザー照射を行った.照射歯面裏側より

赤外線サーモグラフィー(Neo Thermo TVS-700,日本アビオニクス株式会社)を用いて温度上昇を測

定した(n=5) .C600F にて照射した群をコントロール群,試作チップにて照射した群を霧状噴霧群と

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し,測定結果を一元配置分散分析および Tukey の検定により統計処理を行った.

エナメル質では距離 0.5mm で,象牙質では距離 0.5 および 1.0mm で霧状噴霧群はコントロール群よ りも有意に高い値を示した(p<0.05) .温度上昇においては,コントロール群と霧状噴霧群とで有意 な差は認められなかった.

以上の結果より,歯の硬組織切削において,霧状噴霧がレーザーによる切削効率の向上と臨床応用 に有効であることが示唆された.

論文審査結果要旨

本研究は,歯の硬組織切削において用いられている Er:YAG レーザーの切削効率を向上させること を目的とし,注水方式を霧状に改良した試作チップを作製し,切削効率と歯髄に対する熱影響につい て検討したものである.

本研究で使用したヒト歯は,大阪歯科大学医の倫理委員会承認(大歯医倫 110739 号)のもと本学附 属病院口腔外科にて抜去後,生理食塩水に浸漬し冷凍保存した健全ヒト大臼歯を実験前に解凍して実 験に供している.従来用いられている C600F と,注水方式を霧状に改良した試作チップの二種類のチ ップを使用し,照射距離は 0.5,1.0,2.0mm とし,エナメル質および象牙質の平坦面にレーザー照射 を行い試料とした.各試料のレーザー切面をレーザーマイクロスコープにて観察し,断面積量を計測 した.また,象牙質を厚さ 1.0mm のプレート状にしたものにレーザー照射を行い,照射歯面裏側より 赤外線サーモグラフィーを用いて温度上昇を測定した.エナメル質では距離 0.5mm で,象牙質では距

離 0.5 および 1.0mm で新規チップは有意に高い切削効率を示している.温度上昇においては二種類の

チップでは有意な差は認められなかった.

実験結果より,歯の硬組織切削において霧状噴霧がレーザーによる切削効率の向上と臨床応用に有 効であることが示唆されている.

以上,歯の硬組織切削において照射チップの注水方式を霧状噴霧に変えることがレーザーによる切

削効率の向上と臨床応用に有効であることが示唆された点において,本論文は博士(歯科)の学位を

授与するに値すると判定した.

参照

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