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交通問題に対する応用行動分析学に基づくアプローチ

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全文

(1)

交通問題に対する応用行動分析学に基づくアプロー

著者

沖中 武

学位名

博士(心理)

学位授与機関

関西学院大学

学位授与番号

34504甲第476号

URL

http://hdl.handle.net/10236/13922

(2)

博 士 学 位 申請 論 文

交 通 問題 に対 す る

応 用 行 動 分 析 学 に基 づ くア プ ロー チ

関 西 学 院 大 学 大 学 院 文 学 研 究 科

博 士 課 程 後 期 課 程

総 合 心 理 科 学 専 攻 心 理 科 学 領 域

D0008沖

(3)

要 旨 近 年 、 環 境 問 題 へ の 対 応 や 健 康 増 進 等 の 理 由 か ら、 エ ネ ル ギ ー 消 費 が 多 く環 境 負 荷 の 高 い 自動 車 な ど に 代 え て 、 環 境 負 荷 の 低 い 自転 車 を利 用 す る こ とが 促 進 され て い る。一 方 、平 成

23年

中 の 、 自転 車 が 第

1当

事 者 (加害 者

)ま

た は 第

2当

事 者 (被害 者

)と

な つ た 交 通 事 故 件 数 (自 転 車 関 連 事 故

)は

14万

4,018 件 で 、平 成

17年

か ら減 少 傾 向 に あ る。た だ し、 自転 車 関 連 事 故 が 交 通 事 故 全 体 に 占 め る割 合 は 約

2割

と な っ て お り、近 年 は 漸 減 傾 向 に あ る も の の 、

10年

前 の 1。

13倍

とな つ て い る。 ま た 、 自転 車 対 歩 行 者 の 事 故 が 平 成

23年

中 の 自転 車 対 歩 行 者 の 事 故 件 数 は

2,801件

とな つ て お り、前 年 か ら少 し減 少 して い る も の の 、

1999年

801件

と比 較 す る と多 い 状 況 とな っ て い る。 こ の よ うな 現 状 か ら、 自 転 車 事 故 の 防 止 に 関 す る 取 り組 み 、 ひ い て は 自転 車 利 用 環 境 を 改 善 す る 取 り組 み を 行 う こ と が 求 め られ て い る。 本 研 究 で は 、 自転 車 関 連 事 故 の 間 接 的 、 あ る い は 直 接 的 な 原 因 と な り得 る 、 放 置 駐 輪 問 題 と 自転 車 に よ る歩 道 上 の 走 行 問 題 を 取 り上 げ た 。 本 研 究 で は 、 こ れ ら

2つ

の 問 題 を解 決 す る た め の 方 策 と して 、 フ ィー ドバ ッ ク 等 の 応 用 行 動 分 析 学 に 基 づ く ア プ ロー チ を 提 案 した 。 研 究

1か

5に

お い て は 、 駐 輪 行 動 を 対 象 と し、 研 究

6か

8に

お い て は 歩 道 上 の 走 行 行 動 を 対 象 と した 。 研 究

1及

2で

は 、 放 置 駐 輪 台 数 を フ ィ ー ドバ ッ クす る た め の ポ ス タ ー と駐 輪 禁 止 範 囲 を 明 示 す る 視 覚 プ ロ ン プ トの 効 果 を検 討 した 。 研 究

1の

結 果 、 フ ィ ー ドバ ッ ク ポ ス タ ー と視 覚 プ ロ ン プ トを 同 時 に 実 施 した 条 件 で 、 放 置 駐 輪 台 数 が 減 少 した 。 一 方 、 研 究

2で

は 、 放 置 駐 輪 台 数 が ベ ー ス ラ イ ン 条 件 の 時 点 で 少 な く、 介 入 の 効 果 が 見 られ な か っ た 可 能 性 が 考 え られ た 。 研 究

3で

は 、 放 置 駐 輪 の 状 況 を よ り直 接 的 に 明 示 す る た め の 写 真 付 き ポ ス タ ー と駐 輪 禁 止 範 囲 を 示 す 視 覚 プ ロ ン プ トの 効 果 を 検 討 した が 、 そ れ らの 効 果 は 見 られ な か つ た 。 研 究

(4)

4で

は 、 大 学 側 が 放 置 車 両 の 撤 去 施 策 を 実 施 す る際 に 、 同 時 に 放 置 駐 輪 台 数 を 測 定 し、 撤 去 施 策 が 及 ぼ す 効 果 を検 討 した 。 そ の 結 果 、 撤 去 施 策 を 実 施 した 際 に 、 放 置 駐 輪 台 数 が 顕 著 に減 少 した 。 ま た 、 放 置 駐 輪 台 数 は 少 な い 状 態 で 維 持 され た 。 研 究

5で

は 、 歩 道 等 に設 置 した 看 板 や 大 学 の ウ ェ ブ サ イ トを 通 じて 駐 輪 場 情 報 を 提 供 す る こ と に よ り、 駐 輪 場 の 利 用 台 数 が 増 加 す る か 否 か を 検 討 し た 。 しか し、 駐 輪 場 の 利 用 台 数 が 変 化 しな か つ た こ とか ら、 研 究

5で

用 い た 駐 輪 場 情 報 の 提 供 方 法 で は 効 果 が 見 られ な い こ とが 分 か っ た 。 ま た 、 研 究 協 力 者 で あ る警 備 員 に よ る社 会 的 妥 当性 の 評 価 に お い て も、 研 究

5で

用 い た 駐 輪 場 情 報 の 提 供 とい う手 続 き の 効 果 に 対 す る評 価 は 低 か っ た 。 研 究

6で

は 、 歩 道 上 で 自転 車 及 び バ イ ク を 押 して 歩 く (安全 行 動

)よ

うに 促 す 警 備 員 に よ る 声 か け (言語 プ ロ ン プ ト

)と

、 同 様 の 事 を 促 す メ ッセ ー ジ が 書 か れ た タ ス キ を 警 備 員 が 着 用 す る こ とに よ る視 覚 プ ロ ン プ ト及 び 称 賛 の メ ッセ ー ジ を 提 示 す る こ との 効 果 を検 討 した 。 そ の 結 果 、 介 入 を 実 施 した 条 件 で 安 全 行 動 を と る者 の 割 合 が 急 激 に 増 加 した 。 研 究

7で

は 、 研 究

6で

実 施 した プ ロ ン プ トの うち 、 言 語 プ ロ ン プ ト単 独 の 効 果 を検 討 した 。 そ の 結 果 、 言 語 プ ロ ン プ ト単 独 で も安 全 行 動 が 増 加 す る こ とが 確 認 され た 。 研 究

8で

は 、 研 究

6で

実 施 した プ ロ ン プ トと、 安 全 行 動 を とつ た 者 の 割 合 を看 板 を 用 い て フ ィ ー ドバ ッ ク す る 記 録 公 表 手 続 き の 効 果 を検 討 した 。 結 果 、 プ ロ ン プ トと記 録 公 表 手 続 き を 同 時 に 導 入 した 条 件 で 、 安 全 行 動 が 最 も増 加 した 。 さ ら に 、 記 録 公 表 手 続 き 単 独 で も 一 定 の 効 果 が あ る こ とが 分 か っ た 。 研 究 協 力 者 で あ る警 備 員 に 対 して 実 施 した 社 会 的 妥 当 性 の 評 価 に お い て は 、 効 果 が あ っ た とい う旨 の 評 価 は 得 られ た が 、 警 備 員 に と つ て は 負 担 で あ っ た とい う評 価 も得 られ た 。 一 方 、 大 学 側 か ら は 好 意 的 な 評 価 が 得 られ た 。 以 上 の よ うに 、 放 置 駐 輪 問 題 及 び 歩 道 上 の 走 行 問 題 に 対 して フ ィ ー ドバ ッ ク 等 の 応 用 行 動 分 析 学 に 基 づ くア プ ロ ー チ の 効 果 が あ る こ と が 明 らか と な っ た 。

(5)

1。 序 論

1-1.自

転 車 関連 事 故 の現状

1-2.自

転 車 事 故 に関係 す る交通 問題 と心理 学 に よ るア プ ロー チ

1-2-1.放

置駐 輪 問題

1-2-2。

歩 道 上 の走行 問題 1-3。 応 用行 動 分析 学 に基 づ くア プ ロー チ と交通 問題 1-4。 交 通 問題 に対 して応 用行 動 分析 学 に基 づ くアプ ロー チ を適 用 した研 究 1-4。 本研 究 の 目的 2。 駐 輪 行 動 に対 す る応 用行 動 分析 学 に基 づ くア プ ロー チ 2-1。 研 究

1

フ ィー ドバ ックポス ター と視 覚 プ ロンプ トが駐輪行 動 に及 ぼす 効果

2-1-1。

2-1-2。

方 法

2-1-2-1。

研 究期 間 、場所 及 び状 況

2-1-2-2。

観 察 対象 、観 察者 及 び研 究協力者

2-1-2-3.研

究デ ザ イ ン

2-1-2-4.手

続 き

2-1-2-5。

行 動 の指標

2-1-3.結

2-1-4.考

2-2.研

2

視 覚 プ ロンプ トとフ ィー ドバ ックポ ス ター が駐 輪 行 動 に及 ぼす 効 果

2-2-1.

2-2-2。

方 法

2-2-2-1。

研 究 期 間 、 場 所 及 び 状 況

2-2-2-2.観

察 対 象 、 観 察 者 及 び 研 究 協 力 者

2-2-2-3。

研 究 デ ザ イ ン

2-2-2-4。

手 続 き

2-2-2-5。

行 動 の 指 標

2-2-3。

結 果

2-2-4.考

察 2-3。 研 究

3

写真付 きポス ター と視覚プ ロンプ トが駐輪行動 に及 ぼす効果

2-3-1。

2-3-2。

方 法

2-3-2-1。

研 究 期 間 、 場 所 及 び 状 況

2-3-2-2.観

察 対 象 、観 察 者 及 び研 究 協 力 者

2-3-2-3。

研 究 デ ザ イ ン

2-3-2-4.手

続 き

2-3-2-5。

行動 の指標

2-3-3.

結 果

2-3-4。

考 察 2-4。 研 究

4

撤去施策 が駐輪行動 に及 ぼす効果

2-4-1。

2-4-2。

方 法

2-4-2-1.研

究 期 間 、 場 所 及 び 状 況

2-4-2-2.観

察 対 象 、観 察 者 及 び 研 究 協 力 者

2-4-2-3。

研 究 デ ザ イ ン

2-4-2-4.手

続 き

2-4-2-5。

行 動 の 指 標

2-4-3。

1 1 2 3 6 7 2 8 頁                 1 1 20 20 21 21 23 24 24 27 27 29 31 31 32 32 32 32 33 33 33 35 36 36 37 37 37 38 38 38 40 42 43 43 43 43 45 45 45 45 45

(6)

2-5.研

5

駐 輪 場 情 報 の 提 供 が 自転 車 利 用 者 の駐 輪 行 動 に及 ぼ す 効 果

2-5-1。

2-5-2.

方 法

2-5-2-1。

研 究 期 間 、 場 所 及 び 状 況

2-5-2-2.観

察対象及 び観 察者

2-5-2-3。

研 究デザイ ン

2-5-2-4。

手続 き

2-5-2-5。

行動 の指標

2-5-2-6。

観察者 間一致率

2-5-2-7。

社会的妥 当性

2-5-3。

結 果

2-5-3-1.駐

輪 場 利 用 台 数

2-5-3-2。

社l会的 妥 当′性

2-5-4。

考 察 2-6。 本 章 の 結 果 の ま とめ 3。 歩 道 上 の 走 行 問題 に対 す る応 用 行 動 分 析 学 に基 づ くア プ ロー チ 3-1。 研 究

6

プ ロ ン プ ト及 び 称 賛 の メ ッセ ー ジ が 歩 道 上 の 走 行 行 動 に及 ぼ す 効 果

3-1-1.

3-1-2。

方 法

3-1-2-1.研

究 期 間 、 場 所 及 び 状 況

3-1-2-2。

観 察 対 象 者 、研 究 協 力 者 及 び観 察 者

3-1-2-3。

研 究 デ ザ イ ン

3-1-2-4。

手 続 き

3-1-2-5.標

的イ〒動

3-1-2-6。

観察者 間一致率

3-1-3。

結果

3-1-4.考

3-2.研

7

言語 プ ロンプ ト及 び視覚プ ロンプ トが歩道上の走行行動 に及 ぼす効果

3-2-1。

3-2-2。

方 法

3-2-2-1。

研 究期 間 、場所 及 び状 況

3-2-2-2.観

察 対 象者 、研 究協力者 及 び観 察者

3-2-2-3。

研 究デ ザ イ ン

3-2-2-4。

手続 き

3-2-2-5。

標 的行 動

3-2-2-6.観

察者 間一 致率

3-2-3.

結 果

3-2-4。

考 察 3-3。 研 究

8

プ ロ ン プ ト及 び 記 録 公 表 手続 き が歩 道 上 の 走 行 行 動 に及 ぼす 効 果

3-3-1。

3-3-2。

方 法

3-3-2-1。

研 究 期 間 、 場 所 及 び 状 況

3-3-2-2。

観 察 対 象 者 、研 究 協 力 者 及 び 観 察 者

3-3-2-3.研

究デ ザ イ ン

3-3-2-4。

手続 き

3-3-2-5.標

的行 動

3-3-2-6.観

察 者 間一致 率

3-3-2-7。

社 会 的 妥 当性

3-3-3。

結 果

3-3-3-1。

50 50 50 50 51 51 52 53 53 58 58 58 60 60 62 64 64 65 65 67 67 68 68 69 69 71 72 72 73 73 73 73 74 74 74 74 75 78 78 79 79 79 79 80 80 80 82 83 83

(7)

3-3-4。

考 察

3-4.本

章 の結 果 の ま とめ 4。 総 合 考 察 4-1。 駐 輪 行 動 に対す る応 用行 動 分析 学 に基 づ くアプ ロー チ

4-1-1。

結 果 の ま とめ と考 察

4-1-2。

今 後 の展 望 4-2。 歩 道 上 の走行 行 動 に対 す る応 用行 動 分析 学 に基 づ くア プ ロー チ

4-2-1。

結 果 の ま とめ と考 察

4-2-2.今

後 の展 望 4-3。 交通 問題 に対す る応 用行 動 分析 学 に基 づ くア プ ロー チ References 87 90 92 92 95 96 96 98 100 101

(8)

1.序

論 1-1。 自転車関連事故 の現状 近年 、環境 問題 へ の対応や健康増進等 の理 由か ら、エネル ギー消費が多 く環境負荷 の高 い 自動車 な どに代 えて、環境負荷 の低い 自転車 を利用す ることが促進 され てい る。 日本 に お ける自転車の保有台数 は 6,900万 台 となってお り (社団法人 自転車協会,2009)、 特 に近 距離 の移動 にお いて、 自転 車 を利用す るこ とが促進 され てい るこ とか ら、今 後 も自転 車 の 利用者 が増加 してい くことが想 定 され る。 一方、警察庁交通局 (2012)の 統計 による と、平成23年中の、 自転車が第 1当 事者 (加 害者

)ま

た は第2当事者 (被害者

)と

な つた交通事故件数 (自 転 車 関連 事 故

)は

14万

4,018件で、平成 17年か ら減少傾 向にある。ただ し、 自転車関連事故が交通事故全体 に占 め る割合 は約

2割

となってお り、近年 は漸減傾 向にあるものの、10年前の 1.13倍 となつて い る。 また、警察庁交通局 (2010)に よる と、 自転車対歩行者 の事故が

1999年

か ら 2009 年 の間で、801件か ら 2,934件 に約

3倍

以上増加 してい る。警察庁交通局 (2012)による最 新 の統計数値 において も、平成23年中の 自転車対歩行者 の事故件数 は2,801件となってお り、少 し減少 してい るものの、

1999年

と比較す ると多い状況 に変わ りはない。 さらに、 自 転車対歩行者 の事故 の状況 に よつては、被 害者 を死亡 させ た結果 、加 害者 で あ る 自転 車 の 運転者 が数 千万 円 とい つた高額 な損害賠償金 を支払 う必要が生 じる事例 もあ る。 この よ う な現状 か ら、 自転車事故 の防止 に関す る取 り組み、ひいては 自転車利用環境 を改善す る取 り組 み を行 う必要がある と考 え られ る。 それ では、 自転車 の利用環境 に対す る配慮 は どれ ほ どな され てい るのだ ろ うか。 自動車 が移動手段 の中心 となってい る我 が国では、 自転車の利用環境 に対す る配慮 がほ とん どな され て こなかつたのが実状 で ある。 そのた め、歩道 には放置駐輪 が浴れ 、歩行者や 自転 車 の通行 の障害 となってい ることに加 え、都市の景観 を破壊す る といつた状況 が続 いてきた。 同時 に、 自転車 は 自動車 と歩行者 の間にある存在 で あるがゆえに、交通規則 は整備 され て い るものの、その規則 が 自転車利用者 の間に浸透 して こなかつた とい う側 面があ り、それ

(9)

が 自転 車 関連 事 故 の遠 因 とな つて きた と考 え られ る。 この よ うな過 去 を考 え る と、近 年 、 駐 輪 場整 備 等 の利 用 環 境 に関す る取 り組 みや 、安全 な走行 環 境 の整 備 に 関す る議 論 が な さ れ る よ うにな った こ とは、大 い に歓 迎す べ き こ とで あ る。 しか し、 そ うい つた取 り組 みや 議 論 は始 ま つた ば か りで あ る と言 つて も過 言 で は ない。 そ こで、本研 究 で は、 自転 車 の利 用 環 境 の改 善 に資す るた めの 1つの ア プ ロー チ と して 、応 用 行 動 分析 学 に基 づ くア プ ロー チ を提案 し、 そ の ア プ ロー チ に基 づ い た介入 手続 きの効果 を検 討 す る。 以 下 で は、 自転 車 事 故 に関係 す る交 通 問題 と、 それ に対す る心理 学 に よ るア プ ロー チ に つ い て述 べ る。 また、本研 究 の核 とな る応 用行動 分析 学 と交 通 問題 に関 して触 れ た後 、本 研 究 の 目的 を述 べ る。

1-2.自

転 車事故 に関係す る交通問題 と心理学 に よるアプ ローチ 自転 車事故 の一因 として放置駐輪問題 が挙 げ られ る。す なわ ち、歩道等 に放 置 され た 自 転 車やバイ クが歩行者 の通行 の妨 げにな るばか りでな く、 自転車 の走行 に とつて も妨 げ と なってお り、それ が事故 を誘発す る とい うことである。放置車両 に よつて道幅 が狭 くなつ た歩道上 で 自転車 と歩行者 が接触す る事故、あるいは 自転車が通行 可能 な歩道 上で通行 が 困難 となった 自転 車が、車道 を走行 した結果 、 自動 車 と接触す る事故 な どが想 定 され る。 また、 自転車事故 の うち、特 に 自転車対歩行者 の事故 の直接 的 な原 因 として、 自転車 に よ る歩道上 の走行 問題 が挙 げ られ る。例 えば、 自転車 の走行 が禁止 され てい る歩道上 で、猛 ス ピー ドで人波 をかき分 けて走 る自転車 を見かけることがあるのではないだ ろ うか。 また、 自転 車が走行 可能 な歩道 において も、ベル を鳴 らしなが ら自らの進路上 にい る歩行者 をよ ける こ ともせず に走行 してい る 自転車 を見か けるこ ともある。本研 究では、道 路交通事故 の 中で も、 自転車 関連事故 の防止 のため、事故発生の間接的 あるいは直接的 な原 因にな る と考 え られ る放置駐輪 問題及 び歩道上の走行問題 を取 り上げ る。 以下では、それ ぞれ の問 題 について具体的 に述べ るこ ととす る。

(10)

1-2-1。

放置駐輪 問題 内閣府 政策統括官 (共生社会政策担 当

)付

交通安全対策担 当参事官室

(20H)に

よる と、 全 国 (各都道府 県の市、東京都特別 区及 び三大都 市圏の町村 をい う。

)の

駅周辺 にお ける 自転車の放置台数 は平成

21年

において約

23万 8千

台であ り、平成 19年の約

33万

台 と比 較す る と約

9万 1千

台減少 してい る。 また、原動機付 自転車の放置台数 は平成21年に約7 千台であ り、平成 19年 の約1万

3千

台 と比較す る と、約

6千

台の減少 となつてい る。藤井 (2008)は違法 に駐輪 され た 自転車は、歩行者 の安全 で円滑な歩行 の妨 げになつてい るばか りではな く、その地域 の町並み景観 を大 き く劣化 させ 、 日本全 国のそれ ぞれ の地域 の “品 格

"を

大い に損 わせ てい る と述べてい る。 また、 と りわけ深刻 なのが視覚障害者 をは じめ とす る “移動 困難者

"と

呼 ばれ る人 々に対す る否定的 な影響 である とい うこ とも述べ てい る (藤井,2008)。 例 えば、点字ブ ロック上 に 自転車等 を駐輪す るこ とは、点字 ブ ロ ックが 本来 の機能 を果 た さな くな る原 因 とな る とい うこ とで ある。伊藤 (2008)も 「放 置 自転車 は、都 市 の景観・美観 上の問題 だけではな く、歩行者や、視覚障害者 あ るいは車椅子 の通 行 の妨 げになつてい る とい う点で、人 に優 しい社会実現 の大 きな障害 になってい る。」(伊 藤,2008,p。

37)と

同様 の指摘 を してい る。 また、放置駐輪 のために、ひ つた く り等 の犯 罪 が発生す る事例 もある (樋村,2007)。 さらに、放置駐輪 の対策費用 も莫大 な金額 となつ てい る。例 えば、神戸市では、放置 自転車禁止 区域 の拡大、駐輪場 の整備や放置 自転車の 撤去 とい った施策 が行 われ てい るが、平成 18年 度 に撤去 した 自転車及び原動機 付 自転車の 総数 は

3万

9282台で、その経費 は1億

8千

万円に も上 ってい る (神戸市市民参画推進局広 報課,2007)。 ちなみ に、藤井 (2008)に よれ ば、放置駐輪問題 は我 が国固有 の問題 である とされ てお り、海外 においては放置駐輪問題 に関す る研究は存在 しない よ うである。 多 くの 自治体 では、放置駐輪 問題 に対 して、駐輪禁止 区域 の設 定、放置車 両の撤去、駐 輪場 の整備 、警告看板や チ ラシの配布 とい った施策 を行 ってい る。 しか し、上記 の よ うに 駅周辺 の放置駐輪 台数 を見 る と、放置駐輪 の解 消は困難 な状況 で あ る。 ここでは、放 置駐 輪 の解消 を 目指す にあた つて最 も重要 と考 え られ る駐輪場 の整備 と放置車両 の撤去 を例 と

(11)

して、放置駐輪 の解 消が困難 となってい る理 由を挙 げる。 まず、市街地 中心部 には多数 の 車両 を収容 で きる大規模 な駐輪場 を設置す る空間がな く、仮 に駐輪場 を新設す る場合 で も、 駅 か ら離れ た利便性 の低 い ところに整備 され る場合 が あるこ とが挙 げ られ る。 また、一定 時間駐輪 をす る と課金 され るため、長時間駐輪 をす る 自転車等利 用者 が駐輪場 の利 用 を避 ける とい うこ とが考 え られ る。 これ らの こ とか ら、駐輪場 の整備 とい う施策 が有効 に機 能 していない可能性 がある。放置車両の撤去 に関 しては、撤去がおお よそ決 まつた時間 に行 われ 、その時間帯 を避 けれ ば、撤去 され ない場合 がある。 また、放置車両の撤去が毎 日行 われ るわ けではな く、撤去頻度 が少 ないために、 自転車等利用者 が撤去 を経験す るこ とが 少 ない とい うこ とも、放置車両の撤去 が有効 に機能 していない理 由 として考 え られ る。 心理学 の視 点か ら放置駐輪 問題 を扱 った研 究は、社会心理学 の領域 と行動分析 学の領域 で行 われ てい る。行動分析学の領域 で行 われた研 究 については、後述す るこ ととして、 こ こで は社会心理 学 の領域 で行 われ た研 究に関 して述べ る。社会心理学のアプ ローチか ら行 われ た研 究には、主 に放置駐輪問題 を社会的 ジ レンマ (social dilerrma)状 況1とい う枠組 み で とらえて心理 的方略 (psyChological strategy)の 効果 を検証 した研 究 (例えば、荻 原・藤井・池 田

,2007)と

心理的 リアクタンス (psychological reactance)2の 理論 を背景 とした研 究 (例えば、北折・吉 田

,2000)が

行 われ てきた。 荻原 ら (2007)は、駅周辺 において心理 的方略 に よる放置駐輪削減策 の研 究 を行 つた。 放置駐輪 問題 を社会的 ジ レンマ状況 と定義す るこ とができるのは、放置駐輪 をす るか否 か l Dawes(1980)に よれ ば、社会的ジ レンマ状況 とは、(a)協力的な選択 をす るよ りも社会 的 にみれ ば欠 陥のある選択 をす るほ うが、他 の人が どの よ うな行動 を とるに しろ、個人 が 受 ける利益 は大 きい

;し

か しなが ら、 (b)も し、全員が欠陥のある選択 をすれ ば、各 自が 受 け とる利益 は少 な くな り、全員 が協力的選択 をすれ ば、それ ぞれ の受 け とる利益 は多 く な る とい う

2つ

の特性 を同時 に備 えた社会状況である とされ る。

2心

理的 リア クタンスは “自由が脅か され る、あるい は奪われた りした ときにその 自由を回 復す るよ うに動機 付 け られ た状態

"と

定義 され てい る (Brehm,1966)。

(12)

とい う状況 が 「全員 が 自らの個人利益 (利己的利益

)を

追求 して よ り便利 で よ り安価 な放 置駐輪行為 を行 う (逃避行動

)か

、公 共利益 を優先 させ て放置駐輪 を行 わないか (協力行 動

)の

いずれ かを選択 しなけれ ばな らない状況」 (藤井,2002,p。

18)で

あるか らである。 藤 井 (2003)に よる と社会的 ジ レンマヘ の対応策 は、構造的方略 (structural strategy) と心理 的方略 の

2種

類 が あ る とされ てい る。藤井 (2003)による と構造的方略 とは 「法的 規制 に よ り非協力行動 を禁止す る、非協力行動 の個人利益 を軽減 させ る、協力行動 の個人 利 益 を増 大 させ る等 の方略 に よ り、社会的 ジ レンマ を創 出 してい る社会構 造 その もの を変 革す る」(藤井

,2003,p.22-23)こ

とである。構造的方略の例 には、放置駐輪 に対す る罰 金 0条例等 の強化 、放置 自転 車の撤去、 あるいは駐輪場増設 な どが挙 げ られ る。 また、藤 井 (2003)による と心理 的方略 とは 「個人 の行動 を規定 してい る、信念 (belief)、 態度

(attitude)、 責 任 感 (ascribed responsibility)、 信 頼 (trust)、 道 徳 心 (mOral obligation)、 良心 (conscience)等 の個人的な心理的要因に直接働 きか けるこ とで、社会 構 造 を変革 しないままに、 自発 的な協力行動 を誘発す る」(藤井

,2003,p.23)こ

とで あ る。 心理 的方略 の例 には、 自転車利用者 に対 して駐輪場情報 を案 内す ること、放置駐輪 は どれ だ け迷 惑 にな ってい るか とい つた情 報 を提 示 す る こ とな どが挙 げ られ る。 荻 原 ら (2007)は構造的方略 のみで放置駐輪 問題 を解決す るのは困難 であ り、同時 に心理的方略 を 用 い るこ とが有効 である と述べてい る。彼 らの研 究では、駐輪場 の情報や ア ンケー トを記 載 した リー フ レッ トを作成 し、その配布 によつて放置 自転車 を削減す る取 り組 み を行 つた。 リー フ レッ トでは、駐輪場 の情報 が地図 とともに提示 され た。 またア ンケー トの質 問項 目 としては 「路上放置駐輪 は無 くなった方がいい と思 うか」「最 も利用できそ うな駐輪場 は ど こか」「

2番

目に利用 で きそ うな駐輪場 は どこか」「自転車の路上放置 をで きるだ け控 え よ うと思 うか」「自転車 の放置 に対す る意見 (自由記述)」 が記載 された。 自転車利用者 に対 して この よ うな リー フ レッ トを配布 し、駅周辺 の駐輪場 の利用台数 と放置駐輪台数 に及 ぼ す効果 を測定 した。 その結果 、駐輪場利用台数 が増加 す る と同時 に放置駐輪 が減少 した。 また、 リー フ レッ トとは別 に実施 した事前事後 のア ンケー トの結果 か ら 「放置駐輪 を控 え

(13)

よ う」とい う意 図 も活性化 され ることが示唆 された。この結果 について荻原 ら (2007)は、 コ ミュニケー シ ョンを主体 とした心理的方略が、放置駐輪対策のための実務的施策 として 有効 に機 能 し得 る可能性 を示唆す る実証的結果 である と述べてい る。 駐輪 を しよ うとす る者 は、適切 な駐輪 をす るか不法駐輪 をす るか を 自由に選択す るこ と がで きる。 その状況 において “不法駐輪厳禁

"や

“ここには駐輪す るな

"と

い つた メ ッセ ー ジが提示 され ることは、“止 めないで下 さい

"と

いつたメ ッセー ジが提示 され ることと比 較 して、 よ り強 く行動 の 自由を制 限す るこ ととな り、心理的 リア クタンスを よ り強 く生 じ させ る。北折 0吉 田 (2000)は駐輪違反 を社会規範 か らの逸脱行動 として捉 え、上述 した よ うな視 点か ら駐輪違反 に対す るメ ッセー ジの効果 を検討 してい る。彼 らは、Cialdini,

Reno,&Kallgren(1990)の

ゴ ミのポイ捨 てに対す るメ ッセー ジ提示 の効果 を検討 した フ ィール ド実験 を発展 させ 、メ ッセー ジの種類 について さらに詳細 に検討 した。具体的 には、 駐輪違反抑止 の メ ッセー ジが惹起す る心理的 リア クタンスの程度 を操作す るた めに、(1) 普通 の禁止 、

(2)強

い禁止 、

(3)制

裁 の提示、

(4)理

由 (被害

)の

提示 、

(5)同

調 の 抑止 の

5種

類 の メ ッセー ジを用意 し、駐輪違反 に対す る各 メ ッセー ジの相対的 な効果 を検 討 した。 その結果 、

5つ

のメ ッセー ジの中の他 のメ ッセー ジ と比較 して

(3)制

裁 の提示 メ ッセー ジで大 きな違反抑止 の効果 が見 られ た。 また、逸脱者 の存在 を示す ために

5台

の 自転 車 を実験的 に置いた場合 は、制裁 を提示す るメ ッセー ジの効果 が、他 の メ ッセー ジ と 同程度 となつた。 そ の結果 か ら北折 0吉田 (2000)は、制裁 の提示 メ ッセー ジは非常 に状 況依存的 で、多数 の逸脱者 が既 に存在 してい る場合 は効果 が弱 くな るた め、違反抑止 のた めの メ ッセー ジの効果 を発揮 させ るためには、そのメ ッセー ジが守 られ てい ることをア ピ ールす ることも同時 に重要である と述べてい る。

1-2-2。

歩道 上 の走行 問題 我 が 国 で は、歩道 上 (自転 車 専用道 及 び 自転 車歩 行者 道 を除 く

)の

自転 車 の走行 行 為 は 道 路 交 通 法 に よつて禁 止 され てお り、 自転 車 で走行 す る場合 には主 に車道 を走行 す る こ と

(14)

が求 め られ てい るが、実際 には歩道上 を走行 してい る 自転車 を頻繁 に見かける。 この行為 は、歩行者 の安全 な歩行 を妨 げ ることに加 え、場合 に よつては歩行者 あるいは 自転車利用 者 自身 が負傷す る可能性 を高 めるこ とに もな る。歩道上の走行行動 による事故 の可能性 を 低減す るためには、自転車 の利用者 が歩道上で安全 な行動 を とるこ とが求 め られ る。また、 自転車 とは異 な り統計 は存在 しないが、エ ンジンをか けたまま、 あ るい は速度 を緩 めず に 車道 か ら駐輪場 な どに入 るバイ クも頻繁 に見かけるこ とがあ る。 この行為 も自転車 と同様 に歩行者 の安全 な歩行 を妨 げ る危険な行為 である。 この よ うな現状 に対 して、 自転車利用 環境 のあ り方 について検討す るための 「新 たな 自転車利用環境 のあ り方 を考 える懇 談会」 が国土交通省道路局 と警察庁交通局 によつて共同で設置 され 、有識者 も交 えた議論 が行 わ れ てい る。懇 談会 では、走行空間の分離 の推進 、駐輪対策 の着実 な実施 、ル ール の周知徹 底や マナーの向上な どが提言 され てお り (新たな 自転車利用環境 のあ り方 を考 える懇談会, 2007)、 平成20年には全国98地区が 自転車通行環境整備モデル地 区に指定 され、 自転 車道 の整備 な どハー ド面にお ける対策 がな され てきてい る。例 えば、 自転車通行環境整備 モデ ル 地 区に指定 され た西宮市 内の国道

2号

線 の一部 区間では、国土交通省 兵庫 国道事務所 と 兵庫県警察本部 が協力 して Photo lの よ うに 自転車専用 レー ンを整備 してい る。一方、空間 的 な制約 が あ り、 自転車道 な どの整備 に よる走行空間の分離 が不可能 な場所 では、 自転 車 を押 して歩 くとい った行動 を とることが必要である とされてい る。 なお、歩道 上 の走行 問題 に関 して、 これ まで心理学 の視点か ら行 われ た研 究 はない。 し たが って、応用行動分析学 に基づ くアプ ローチによ り介入方法 を検討す る本研 究が′心理学 の視点か ら行 う最初の研究である。 1-3。 応 用 行 動 分析 学 に基 づ くアプ ロー チ と交通 問題 一般 的 に、 交 通 問題 の原 因 とされ るの は、規範 意識 や 道 徳 心 の低 下 とい つた個 人 の心理 的 要 因 で あ る。 上記 の社 会 心理 学 に よるアプ ロー チ におい て も、信 念や道徳 心 な どの要 因 に直接働 きか け る こ とで 自発 的 な協力行 動 を誘発 す る こ とが′い理 的方 略 と して挙 げ られ 、

(15)

Photo l.自

転 車 専用 レー ンの状 況.

心理 的 リア ク タ ンス とい つた概 念 も取 り上 げ られ 、行 動 の原 因 と して個 人 的 かつ 心理 的 要

因 が想 定 され て い る。 応 用 行 動 分析 学 で は、行 動 に焦 点 を 当て 、個 体 と環 境 との相 互 作 用

を重 視 す るた め、 それ ら個 人 の心理 的 要 因 を行 動 の原 因 と捉 え る こ とは ない。 応 用 行 動 分

析 学 で は 、先 行 事 象 (Antecendent)、 行 動 (Behavior)、 結 果 (Consequence)の

3つ

の 基 本 的 要 素 か ら、行 動 とそれ に よつて生 じる環 境 変化 との 関係 を非 常 に簡 潔 に記 述 す る こ と

が で き る。 この考 え方 は三項 随伴性 (three一term contingency)と 呼 ばれ てお り、Fig。 2 に示 す よ うな ダイ ア グ ラム で説 明 され る こ とが多 い。 さ らに、応 用 行動 分析 学 に基 づ くア

(16)

結 果

先行事象

1行動

Fig.2。 三項 随伴性 ダイ ア グラムの模 式 図. 検 討 す る こ とで柔 軟 に介入 方 法 を改 善 させ てい くこ とが で き る、 主 に問題 解 決 を志 向す る 実践 的 な アプ ロー チ で あ る。 応 用 行 動 分 析 学 に とつて、 お そ らく最 も重 要 な特徴 で あ り、本研 究 に とつて も重 要 な視 点 は、介入 手続 きにお け る嫌 悪 的 な手続 きあ るい は罰 の使 用 に関す る もので あ る。それ は、 嫌 悪 刺 激 な どに よ る介 入 手続 きが 、行 動 の変容 (特に、 問題 行 動 の改 善

)の

た め に原 貝Jと して 用 い られ るべ き で は な い とい うこ とで あ る。 この 点 につ い て 、

Alberto&Troutman

(1999/2004)は 、嫌 悪 刺激 な どの指 導 は、 どん な行 動 に対 して で あれ 、正 の強化 に よ る方 法 を用 い て も うま くい か な か った不適 切 行 動 へ の対 処 のた め に取 ってお くべ きで あ る と述 べ 、小 野 (2005)も 同様 に、嫌 悪刺激 を用 い る方 法 は促 進 す べ き好 ま しい行 動 を も抑 制 し て しま うな ど副 作 用 が生 じる こ ともあ るた め、 と りわ け人 間 を対 象 とす る臨床 ・ 応 用 場 面 にお い て は、 可能 な限 り嫌 悪 刺激 を用 い ない方 法 を使 用 す るべ きで あ る と述 べ てい る。 放 置 駐 輪 問題 を例 に とる と、放 置 車 両 の撤 去 とい った施 策 が最 も代 表 的 な嫌 悪 的 手段 で あ ろ う。

Geller,Casali,&JOhnsOn(1980)は

、嫌悪刺激 の使 用 に関 して、応 用 行 動 分析 学 の 立場 か ら興 味深 いデ ー タを示 した。Geller et al。 (1980)は、大 学 キ ャ ンパ ス の駐 車場 か ら出入 りす る車 を観 察 した。 観 察 結果 か ら、 シー トベ ル トの着 用 を促 す よ うに設 計 され た 装 置 の煩 わ しさ とシー トベ ル ト着 用行 動 との 関係 及 び装 置 の破 壊 と装 置 の煩 わ しさ との 関 係 につ い て直接 的 な 関係 を示 した。 例 えば、イ ンター ロ ックが作 動 す る車 あ るい は シー ト ベ ル トを着 用す るまでブザー が鳴 り続 け る注意 喚起装置 がつ いた車 の運転 手 は全員 シー ト ベ ル トを着用 していた。 しか し、安全装置 がついてい るこれ らの車 の うち62%の車 で装 置 が

(17)

破壊 され てお り、それ らの車の運転手の15。9%だ けがシー トベル トを着用 していた ことが記 録 され てい る。 当時 のシー トベル ト着用 を促す装置、いわゆ る負 の強化 に よる装置 の効果 がない こ とが明確 に示 され たのである。初 めてシー トベル ト着用行動 を対象 とした この観 察的研 究 は、嫌悪 的 な手段 の利用 が もた らす弊害 を明 らかに した。罰や負 の強化 の悪 い副 次的影響 を述べ る と同時 に、彼 らは、長期的 な正 の強化 の使用 を大規模 に行 うこ とが実現 可能 で あ る と主張 してい る。彼 らはその例 として、 シー トベル トを着用す る とナ ンバ ープ レー トに付 け られ た ライ トが点灯 し、それ を見た人 々によつて報酬 が与 え られ る とい つた よ うなユニー クな方法 を提案 してい る。 また、応用行動分析学 に基づ くアプ ローチでは、 分化 強化 (differential reinforcement)と い つた考 え方 も重要 で ある。 一般 的 には、問 題 行動 あ るい は不適切行動 の減少 のみが 目標 とされ るが、 このアプ ローチでは同時 に適切 な行動 も増加 させ る とい う目標 が立て られ る。不適切行動 に置 き換 わ る適切行動 を増加 さ せ るこ とで、問題 を解決 に導 く視点である。 いわば、「∼ をや めま しょ う。」 とい つた こと のみ を重視す る視 点か ら 「∼ しま しょう。」 とい う視点 も重視す るとい う発想 の転換 である と言 える。放置駐輪 問題 を例 に とる と、“放置駐輪 はや めま しょ う。

"と

い つた 目標 だ けで はな く、“駐輪場 に止 めま しょ う。

"と

い う目標 を立て る とい うことになろ う。 応 用行動分析 学 に基づ くアプ ローチ に よ り行 われ た研 究及び実践 は福祉 や教育 の分野 で 多 く存在 し、問題行動 の改善 な どで成果 を上 げてい る (Miltenberger,2001/2006)。 また 近年 では、福祉 や教育 とい った分野 に限 らず、スポー ツ技能獲得 に応用す る行動的 コーチ ング (behavioral coaching)と 呼ばれ る分野 (例えば、沖 中・ 嶋崎,2009)、 コ ミュニテ

ィの問題 に対 して適用す る、行動 コ ミュニテ ィ心理学 (behavioral corrununity psychology)

とい つた分野で も実践や研 究が行 われ効果 を上げてい る (eo g.,Clayton&Helms,2009)。 この分野 は、不特定多数 の対象者 に介入 を実施す る とい う点で、上記 の社会心理学 に よる アプ ローチ と類似 してい るが、介入 による環境 の操作 とコ ミュニテ ィの成員 の行動 の変化 あるいは行動 によつて生み出 され る所産 (prOduct)と の関数 関係 を分析す る点で、社会心 理学 によるアプ ローチ とは異 なってい る。交通問題 に関 しては、 これ まで行動 コ ミュニテ

(18)

ィ心理学 の分野 において主 に研 究がな され てきた。 交通 問題 に応用行動分析学 の視ノ点か ら取 り組 んだ研 究は、力 卿 ノ θ

fル

〆 ゴθノβθ力∂ガ″ И “ゴ/sゴs、 jbァク ・ ronmθ″ι∂″ごBeha/ゴοr、 ノο″ “∂ゴοf Drga″ゴ z∂ιゴο″∂ゴBeh∂/ゴοr″Z霰裂姿″κ "ι、

Beh∂/ゴοr″

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θ∂ιゴο″、 ノθ″r″∂ゴοf 5b/bι/Resθarθ力、θゴienι /“ ゴ/sゴs∂″グPrθ√enιゴο″

とい っ た 学術 雑 誌 に主 に掲 載 され て い る。 これ らの 中で も特 に、力 囲 ノ ο

Fル

〆 ゴθσ βθ乃∂だび /″ノ/sゴsの第

24巻

1号では、交通安全 をテーマ とした論文で特集 が組 まれ るな ど、交通 問題 に対 して応用行動分析学 に基づ くアプ ローチ を適用 した研 究は海外 で これ ま で多 く行 われ てお り、効果 を上げてい るよ うである。Geller(1988)は 、ABCア プ ローチ (前 述 した三項随伴性 とほぼ同様 の枠組み

)に

基づいて シー トベル ト着用行動 を扱 った 自らの 研 究 をま とめてい る。彼 は、応用行動分析学 の三項随伴性 の考 えを援 用 し、先行事象 (論 文 においては、“Activator"と記述 され てい る

)と

行動 、結果 の

3つ

か らな る、行動変化 のABCモデル を提案 してい る。先行事象 として、 リマイ ンダ、プ ロンプ ト、モデル 、教育、 コ ミッ トメン ト、イ ンセ ンテ ィブ、デ ィスイ ンセ ンテ ィヴといった方略 を挙 げ、結果事象 として、報酬 あるいは正の強化子、罰子 あるいは負 の強化子 を挙 げ、ABCモデル に基づいて 自らが これ まで研 究で用いた方略 を分類 してい る。 同様 に、

Streff&Geller(1986)に

お いて も、 シー トベル ト着用行動 に対す る応用行動分析学 に基づ くアプ ローチ に関 して詳述 され てい る。応用行動分析学 に基づ くアプ ローチ を交通問題 に適用 した実証的研 究 は、 シ ー トベル ト着用行動だけでな く、障害者用駐車スペースにお ける違法駐車

(e.g.,JasOn&

Jung,1984)、 速度超過 (eo g。

,Van Houten,Nau,&Marini,1980)、

一時停止標識がある

場 所 で の 一 時停 止 行 動 (e.g。

,Van Houten&Retting,2001)、

運 転 中の携 帯 電 話 使 用

(Clayton,Helms,&Simpson,2006)な

ど、交通問題 に関連 した多 くの行動 を対象 と して 行 われ てお り、効果 を上げてい るが、我 が国では、放置駐輪問題 を取 り上 げた松 岡 0佐 藤 0

武藤・馬場 (2000)と 佐藤・武藤・松 岡・馬場・若井 (2001)しか行 われ ていない。次節 では、 これ まで海外 で行 われ た研 究 を取 り上 げ、 どの よ うな行動 に対 して どの よ うな介入 手続 きの効果 が確認 されてい るのかについて紹介す る。

(19)

1-4。 交通 問題 に対 して応用行動分析学 に基づ くアプ ローチ を適用 した研 究

上記 のGeller et al。 (1980)の研 究が行 われて以来、シー トベル ト着用行動 を対象 とし て応 用行動分析学 に基づ くアプ ローチを適用 した実践研 究が数多 く行われ た。 交通問題 の 中で も、 シー トベル ト着用行動 を扱 った研 究が最 も多い。 その中で も介入方法 としてプ ロ

ンプ ト (prompt)を用 い た研 究 が多 く行 われ て い る

(Austin,Alvero,&01son,1998;

Clayton&Helms, 2009; Clayton et al。 , 2006; Cox, Cox, &Cox, 2000; Cox, Cox, &Cox, 2005; Cox&Geller, 2010; Engerman, Austin, &Bailey, 1997; Farrell, Cox, &Geller, 2007; Geller, Bruff, &Nimmer, 1985; Gras, Cunill, Planes, Sullman, &01iveras, 2003; Thyer, Geller, Williams, &Purcell, 1987;Williams, Thyer, Bailey, &Harrison, 1989)。

プ ロ ンプ トとは 、弁 別 刺激 が望 ま しい反 応 を生 じさせ る可能 性 を高 め る よ うに付加 され る 刺 激 の こ とで、弁別 刺 激 が提 示 され てい るの に うま く反応 が生 じてい ない場 合 に付加 され

る (Alberto&Troutman,1999/2004)。 プ ロンプ トと して用 い られ て い る方 法 は 、車 の運

転 手 に 対 して “BUCKLE UP,STAY SAFE"や “Please Buckle Up一 I Care"な どの メ ッセ ー ジ を提 示 す る方 法 で あ る。 ま た 、 プ ロ ンプ トの提 示 方 法 に は 大 き く分 け て 、 ポ ス ター や ビ ラな どを用 い て視 覚 的 にプ ロンプ トを提 示 す る方法 (e.g。

,Clayton&Helms,2009)と

、 直接 会話 す るな ど言語 的 にプ ロンプ トを提示す る方 法 が あ る (e.g.,Gras et al。 ,2003)。 視 覚 プ ロ ンプ トは、 ポ ス ター な どに メ ッセ ー ジ を表 示 して 、 それ を設 置 した り人 間 が提 示 した りす る方 法 に よつて実施 され 、効果 が確 認 され てい る。 また 、言語 プ ロ ンプ トは、 シ ー トベ ル ト着 用行 動 を大幅 に増加 させ る こ とがで き る費用 対効果 の高い方 法 で あ る こ とが 示 され て い る (eo g。 ,Engerman et ale,1997)。 シー トベ ル ト着 用 行 動 に対す る強化 子 の

提示 に よ る効 果 も検討 され てい る (Cope,Moy,&Grossnickle,1988)。 Cope et al.(1988)

で は、 シー トベ ル トを着 用 した人 に対 して

Lサ

イ ズ の ソフ トドリンクを提供 す る とい う手 続 きが用 い られ 、 シー トベ ル ト着 用者 が増加 した。 また、 フ ィー ドバ ックの効 果 を検 討 し

た研 究

(PastO&Baker,2001)で

は、前 日の シー トベ ル ト着用 率 を フ ィー ドバ ックす る こ とに よる効 果 を検 討 した。 そ の結 果 、 フ ィー ドバ ックに よつて シー.トベ ル ト着 用 率 が 一定

(20)

程度増加 した とい う結果 が報告 され てい る。他 には、特別 な装置 を導入 して、その効果 を 検討 した研 究 もい くつか行 われ てい る。Van Houten,Malenfant,Austin,&Lebbon(2005) は、 シー トベル トを着用 しない とギアを入れ るのに時間がかか るよ うに装置 を工夫 し、そ の装置のついた 自動車 を用いて、反応 コス ト (respOnse cost)が シー トベル ト着用行動 に 及 ぼす効果 を検討 した。 その結果 、装置 の効果 が見 られ た。 また、参加者 に よつて効果的 な遅延 時間が異 な'り 、ある参加者 は

5秒

ほ どの遅延 で も効果が見 られ、別 の参加者 では 15 秒 で効果 が見 られ る とい う結果 も確認 され た。 ただ し、装置 を解 除す る と、 シー トベル ト 着用率 は急激 に減少 した。Van Houten,Malenfant,Reagan,Sifrit,Compton,&Tenenbaum (2010)において も同様 の効果が確認 された。彼 らの他 にも Van Houten,Hilton,Schulman,

&Reagan(20H)が

、独 自の装置 を導入 して、その効果 を検討 してい る。彼 らは、 シー ト ベル トを着用 しない と、設定 され た速度 を超過 した時 にアクセル を踏み込む際 に必要な力 が大 き くな る とい う装置 を導入 した。 その結果、装置 を導入 した条件で、 シー トベル ト着 用率が急激 に増加 した。 速度超過 の問題 に関 して も応 用行動分析学 に基づ くアプ ローチの効果 が検討 され てい る (Ragnarsson&Bjёrgvinsson, 1991; Roquё &Roberts, 1989; Van Houten&Nau, 1981; Van

Houten&Nau, 1983; Van Houten et al., 1980; Van Houten, Rolider, Nau, Friedman, Becker,

Chalodovsky,&Scherer,1985)。 先駆的な研 究 として Van Houten et al.(1980)が 挙 げ

られ る。Van Houten et al.(1980)は 、都市の幹線道路 にお ける速度超過車両 を対象 とし て記録公表手続 き (public pOsting)の 効果 を検討 した。彼 らの研 究では、幹線道路沿い に設 置 した看板 に、付近 を通行す る車両の うち速度 を遵守 してい る車両の割合 を示す メ ッ セ ー ジ (“Drivers not speeding yesterday xx%")と 、 当該 セ ッシ ョンまでの速度遵守 車両の割合 の最 高記録 を示す メ ッセー ジ (“Best record xx%")を 提示す る とい う介入 を 実施 した。 その結果 、速度超過車両の減少 が確認 され 、事故件数 の減少や事故 にまつ わ る コス ト (車両の修理費 な ど

)も

減少 し、社会的妥 当性 の側 面か らも記録公表 手続 きの有効 性 が実証 され た。 その後 、速度超過車両 を対象 として記録公表手続 きの効果 を検討 した研

(21)

究 は 数 多 くな され 、Roquё

&Roberts(1989)を

除 い て 、 多 くの研 究 で記 録 公 表 手 続 き の 効 果 が 実 証 され て い る (Ragnarsson&Bjё

rgvinsson, 1991;Van Houten&Nau, 1981;Van

Houten et al.,1985)。 ま た 、 ア イ ス ラ ン ド (Ragnarsson&Bjё rgvinsson,1991)、 イ ス ラエル (Van Houten et al。 ,1985)、 カナ ダ (Van Houten et al。

,1980)と

い つた様 々 な

国 で効 果 が再 現 され てい る。

Van Houten&Nau(1981)は

、記 録 公 表 手続 きにお い て は 、 看 板 の設 置 と管 理 及 びデ ー タの測 定 が主 な手続 きで あ り、実施 に あ た つて時 間 的 な コス ト

を節 約 で き る と してお り、人 的 資源 をあま り必 要 と しない とい う点 にお い て も、記 録 公 表

手続 きは有効 で あ る とされ てい る。

JaSOn&Jung(1984)は

、身 体 障害者 用 の駐 車 スペ ー ス にお け る違 法駐 車 を対象 と して 、 垂 直 サ イ ン (vertical sign)と 地 面 サ イ ン (ground sign)の 効 果 を検 討 した。 垂 直 サ イ ンは 、壁 面 に設 置 され る看 板 、標 識 や ポス ター を示 し、地 面 サイ ンは道 路標 示 等 を示 して い る。彼 らは、垂 直 サイ ン と して、障害者 用 の設備 で あ る こ とを示す シ ンボル マー ク (車 椅 子 と人 の線 画

)を

青 地 に 白い色 で駐 車 スペ ー ス付 近 の壁 面 に描 き、地 面 サ イ ン と して身 体 障 害 者 用 の駐 車 スペ ー ス 上 に 同様 の シ ンボル マ ー ク を描 い た。 そ れ らサ イ ンの効 果 を

ABABABデ

ザイ ンを用 い て検 討 した。 そ の結 果 、地 面 サイ ン と垂 直サ イ ンの複 合 的 な効果 が あ る こ とが確 認 され 、 そ の効 果 が維 持 され た こ とも分 か った。 この よ うな身 体 障 害者 用駐 車 スペ ー ス にお け る違 法駐 車 を対象 と した研 究 も多 く行 われ てい る (Cope&Allred,1991;

Cope, Allred, &Morsell, 1991;Cope, Lanier, &Allred, 1995;」 ason&Jung, 1984; Suarez de Balcazar, Fawcett, &Balcazar, 1988; White, 」oneS, Ulicny, Powell, &Mathews, 1988)。

Cope&Allred(1990)は

、障 害者 用駐 車 スペ ー ス にお け る違 法駐 車 を対 象 と した研 究結 果 をま とめ、上記 の よ うな 内容 の垂 直 サイ ン、罰 金 を予 告す る警 告 メ ッセ ー ジ付 きの垂 直サ

イ ン及 び警 察 の取 り締 ま り強化 とい つた全 て の方 法 が違 法駐 車 を減 少 させ る こ とが で き る

と述 べ て い る。Cope et al.(1991)は、罰 金 を 予 告 す る メ ッセ ー ジ で は な く 、“WARNING:THIS SPACE WATCHED BY CONCERNED CITIZENS"と い う社 会 的 関 与 に 関 す る メ ッセ ー ジ の 効 果 を 検 討 した 。 そ の 結 果 、 メ ッセ ー ジ を 付 力日した 条 件 で 、 違 法 駐 車 が 最 も減 少 した 。 ま た 、Cope&

(22)

Allred(1991)は

、公 共 の監視 が行 われ てい る可能性 を伝 えるメ ッセー ジを付加 した垂直 サイ ンの効果 、 あ るい は障害者 以外 の駐 車 を禁止す る旨のメ ッセー ジが書かれ た メモ を出 す こ とがで きる装置 (メ ッセー ジデ ィスペ ンサ

)の

効果 を検討 した結果 、垂 直サイ ン とメ ッセー ジデ ィスペ ンサ を同時 に導入 した条件 で、違法駐車が最 も多 く減少 した こ とが分 か った。その後、Cope et al。 (1995)は、垂直サイ ンに観察実施時間 を示 し、サイ ンに示 さ れ た観 察実施 時間が違法駐 車台数 に影響 を与 えるか を検討 した結果 、サイ ンに示 され た観 察 実施 時間 に違法駐車台数 が減少 し、サイ ンの内容 自体が行動 に影響 を及 ぼす こ とが分 か った。 なお、 これ らの障害者用駐車スペースにお ける違法駐車 に関す る研 究の詳細 につい ては、

Fletcher(1996)が

レビュー してい る。 そ れ らの他 に も様 々 な 交 通 問題 が 取 り上 げ られ て き た。 飲 酒 運 転 (Nau,Van Houten,

Rolider,&」

onah,1993)、 運 転 中の携 帯 電話 の使 用 (Clayton et al。 ,2006)、 一 時停 止 標 識 が あ る箇所 で の一 時停 止 行動 (Van Houten&Retting,2001;Austin,Hackett,Gravina, &Lebbon,2006)、 交通信 号遵 守 (Jason&Liotta,1982;Jason,Neal,&Marinakis,1985)、

自動 車 内 の子 どもの安全

(Lavelle,Hovell,West,&Wahlgren,1992;Seekins,Fawcett,

Cohen, Elder, Jason, SChnelle, &Winett, 1988)、 ヘ ル メ ッ トの着 用行動 (Van Houten,

Van Houten,&Malenfant,2007)、 車 と歩行者 間 の錯 綜 (conflict)問 題 (CrOwley一Koch,

Van Houten, &Lim, 2011; Huybers, Van Houten, Malenfant, 2004; Van Houten, 1988; Van

Houten&Malenfant,2004;Van Houten,Malenfant,&Rolider,1985)、

車 間距 離 の延 長

(Arnold&Van Houten,20H)で

ある。 飲酒運転 を扱 った

Nau et ale(1993)は

、酒場 の客 に対 して運転可能 な血 中アル コール 濃度 の基準 が書 かれ たカー ドを提示す るこ と、血 中アル コール濃度 の個別 フィー ドバ ック 及 び酒酔 い運転 を した客の割合 を公表す る手続 きを実施 した。 その結果 、介入 単独 の効果 は確認 され なか つたが、警察 に よる集 中的 な取 り締 ま りを付加 した場合 に、酒 酔い運転 が 短期的 に減少 した。 運転 中の携 帯電話 の使用 については、Clayton et al。 (2006)が研 究 を行 つてい る。彼

(23)

らは、 シー トベル ト着用率 を増加 させ 、運転 中の携 帯電話使用率 を減少 させ るための介入 手段 としてプ ロンプ トを用いた。プ ロンプ トの内容 は、“Please Hang Up,I Care"と “Please

Buckle Up,I Care"と い うメ ッセージが書かれたポスター を、駐車場か ら出てい く自動車

の運転手 に対 して提示す るこ とであつた。 その結果 、プ ロンプ トが提示 され た時 にシー ト ベル トを着用 した人数 が増加す る とともに、携帯電話の使用者数 も減少 した ことか ら、プ

ロンプ トの効果 があることが確認 された。

交差点にお ける一時停止行動 については、Van Houten et al.(2001)が 、道路付近 に設 置 した左右 を見回す動 く眼 を備 えた

LEDの

効果 を調べた。 その結果 、交差点 の手前 で停止 す る 自動 車の割合 が増加 し、周 囲 を見回す行動 も若干増加 した。Austin et al。 (2006)は、 交通量 の多い交差点 にお ける 自動車の停止行動 にプ ロンプ トが与 える影響 を検討 した。 プ ロンプ トの方法 は、“Please Stop― I Care"と 書かれたポスター を運転者 に提示 し、適切 な位 置 で停止すれ ば、ポスター を裏返 し、“thank you"と 書かれ た面 を提示す る とい うも のであった。結果 、停止す る自動車の割合 が増加 した。

信 号遵守行動 を対象 とした研 究は、」

asOn&Liotta(1982)及

びJasOn et al.(1985)に

よつて行 われ た。

JasOn&Liotta(1982)は

、歩行者 が信 号 を無視 して道路 を横 断す る行 動 に対 して信 号 の待 ち時間が与 える影響 を検討 した。 その結果 、信 号の待 ち時 間が長 い方 が、信 号 を無視 して横断す る歩行者が多い ことが分かった。また、」ason et al。 (1985)も 、 信 号 の点灯時間 を変化 させ 、 自動 車利用者 の信 号遵守率 に与 える影響 につい て調 べ、信 号 の点灯時間が遵守率 に大 き く影響 を与 えることが確認 された。 Lavelle et al。 (1992)は、チ ャイル ドシー トの不使用 に対 して警察が違反切符 を出す 回数 が少 ない こ とを問題視 し、警察 に対 してチ ャイル ドシー トと交換 できるクー ポ ンの重 要性及 び違反切符 の重要性 についての簡 単な教示 を与 えた。 その結果 、介入期 において、 チ ャイル ドシー トの不使用 に対 して違反切符 を出す数 が増加 し、介入 が終 了 した際 には減 少 した。 また、Seekins et al.(1988)は 、 自動車乗 車 中の子 どもの安全装置使 用 を求 め る法律 を施行す る前後 で、い くつ かの地域 において 自動車乗車 中の子 どもの状態 を観 察 し

(24)

た。 その結果 、地域 によつて法律施行 の効果 は異 なったが、い くつかの地域 で効果 が確認 され た。 また、子 どもの年齢 によつて効果 に差が見 られた。

Van Houten et al.(2007)は 、

3つ

の中学校 において、 自転車用ヘル メ ッ トの使用 に関

す るプ ログラムの効果 を検討 した。具体的 には、正 しい方法 でヘル メ ッ トを使 用 してい る 学生 の人数 を同級 生 に収集 させ るこ と、ヘル メ ッ トの正 しい着用方法 を教示す るこ と、ヘ ル メ ッ トの着用 に関 して生徒 同士で 日標設定 を させ ること、正 しい方法 でヘル メ ッ トを着 用 してい る学生 の人数 を公表す るこ と、強化子 を与 えるこ とか ら構成 され るプ ログラムの 効果 を検討 した。 その結果 、全 ての中学校 において、ヘル メ ッ トを正 しく着用す る者 の割 合 が増加 した。 また、学校 か ら離れ た場所 でヘル メ ッ トを着用 し続 けてい るこ とも確認 さ れ た。 さらに、デー タが測 定 され た午後 だ けではな く、午前 に行 われ たプ ロー ブセ ッシ ョ ンにおいて も、ヘル メ ッ トを正 しく着用す る者 の割合 が増加 した。

車 と歩行者 間の錯綜問題 に関 しては、Van HOuten et al。 (1985)が最初 に検討 した。車 と歩行者 間の錯 綜 とは、車 と歩行者 の衝突 、車 と歩行者 が衝突す る可能性 が高い状況 の こ とを示す。彼 らは、歩行者 に道 を譲 った 自動車利用者 の割合 のフィー ドバ ック、適切 な横 断 の方法 を歩行者 に提示す る標識 と取締 リプ ログラムを導入 した結果、 自動 車利 用者 が歩 行者 に道 を譲 る行動 が増加 す る ととともに適切 な方法 で横 断す る歩行者 の割合 も増加 した。

Van Houten&Malenfant(2004)に

おいて も、取締 リプ ログラムの効果 が確認 され た。彼 らが評価 した取締 リプ ログラムは、お とりの歩行者 、違反者 を監視す る人物 、違反者 に対 して取締 りに関す る ビラや 口頭 による注意 と反貝J切符 を与 える人物 か ら構成 され ていた。 また、他 の介入手段 として、取締 りだけではな く、標識や路上マー キングな ど一種 のプ ロ ンプ トの効果 に関す る研 究 も行 われて きた。

Van Houten(1988)は

、横断歩道 か ら離れ た ところに停止線 と標識 を設 け、効果 を検討 した結果 、錯綜状況 は減少 し、道 を譲 る 自動 車 利 用者 も少 し増加 した。Huybers et al.(2004)で は、錯綜状況 の数 、 自動車利用者 が速 度 を落 とす行動及 び横 断歩道 の どの くらい手前 で速度 を落 としたか を指標 と して、標識 と 路上マー キ ングの効果 を調 べ た。標識 は、歩行者 に道 を譲 ることを訴 える図が描 かれ た も

(25)

の で あ り、路 上 マ ー キ ングは横 断歩道 の手前 の車道 に三角形 のマ ー クを描 い た もの で あ つ た。 結 果 、彼 らの実験 1にお い て 、標 識 を設 置 した条件 で錯 綜 状 況 が減 少 す る と ともに 自 動 車利 用者 が手 前 で速 度 を落 とす 距離 が長 くな り、標 識 の効 果 が確 認 され た。 また 、路 上

マ ー キ ン グ を付加 した場合 に、 よ り大 きな効果 が見 られ た。 実験

2に

お い て は 、路 上 マ ー キ ン グ単独 の効 果 が確 認 され 、路 上 マー キ ングが介 入 の最 も重 要 な要 素 で あ る こ とが示 唆

され た。CrOwley―Koch et al.(2011)は 、手 を挙 げ る及 び腕 を伸 ばす とい うプ ロンプ トを 歩 行 者 に提 示 させ る よ うに し、道 を譲 る 自動 車利 用者 の割 合 に変化 が見 られ るか調 べ た。 そ の結 果 、 どち らの プ ロンプ トを実施 した場合 で も効 果 が見 られ た が、手 を挙 げ るプ ロン プ トの方 が効 果 が大 きか つた。 車 間距 離 の増加 を対 象 と した研 究 は、

Arnold&Van Houten(2011)に

よつて行 われ た。 この研 究 で は、 ドライ ビング シ ミュ レー タ を用 い て 、 プ ロンプ ト、 目標 設 定 、 フ ィー ドバ ックの手続 きが車 間距離 と急 ブ レー キの回数 に及 ぼす影 響 が検 討 され た。 ま た 、携 帯 電 話 使 用 の影 響 も検 討 され た。 そ の結 果 、車 間距離 が増加 し、急 ブ レー キの回数 も減 少 し、介 入 の効果 が見 られ た。 ただ し、携 帯電話使 用 の影 響 は見 られ なか つた。 1-4。 本研 究の 目的 本研 究 では、我 が国にお ける交通事故 の うち 自転車事故 に関係 す る交通 問題 を解決す る た めの方法論 として、応用行動分析学 に基づ くアプ ローチ を提案す る。 まず 、放置駐輪 問 題 を取 り上 げ、続 いて歩道 上 の走行 問題 を取 り上 げ る。本研 究では、放置駐輪 問題 に対す る応 用行動分析 学 に基づ くアプ ローチ として、ポス ターの設置、路上へ のカ ラーテー プの 貼付 に よる駐輪禁止範 囲の明示 とい つた視覚 プ ロンプ トによる一種 の先行事象や結果事象 の操作が駐輪行動 に与 える影響 を検討す る。 また、放置車両の撤去 とい つた嫌悪的な結果 事象 の操作 が駐輪行動 に与 える影響 について も検討す る。最後 に、適切 な駐輪行動 を行動 の指標 として取 り上 げ、駐輪場情報 の提供 が駐輪行動 に与 える影響 について検討す る。放 置駐輪行動 に続 いて、歩道 上 の走行 問題 を対象 とした研 究 を実施す る。 まず 、警備員 に よ

(26)

るプ ロンプ トや 称 賛 の メ ッセ ー ジ とい つた先行 事象 あ るい は結 果 事 象 の操 作 が歩道 上 の走

行 行 動 に及 ぼす 影 響 につ い て検 討 す る。 次 に、視 覚 プ ロンプ トと言 語 プ ロンプ トか ら構 成

され るプ ロンプ トの うち、言 語 プ ロンプ ト単独 の効果 を検 討 し、最 後 に、 プ ロンプ トと記

(27)

2。 駐輪行動 に対す る応用行動分析学 に基づ くアプ ローチ

2-1。 研 究

1

フィー ドバ ックポスター と視覚プ ロンプ トが駐輪行動 に及 ぼす効果 3

2-1-1。

松 岡 ら (2000)と 佐藤 ら (2001)は、身体障害者用 の駐 車 スペ ー スにお ける違 法駐 車 を 対象 とした研 究 (Cope&Allred,1991;Cope et al。 ,1991;Cope et al.,1995;」

ason&

Jung,1984;Suarez de Balcazar et al。 ,1988;White et al。

,1988)の

知見 を応用 して、 行動 コ ミュニテ ィ心理学 の視 点か ら点字 ブ ロック周辺 の迷惑駐輪 を対象 とした研 究 を行 つ た。佐藤 ら (2001)は大学 キャンパ ス内において、視覚障害者 のた めの点字 ブ ロ ック付近 にお ける放置駐輪 を対象 として、デー タ付 きポスター (垂直サイ ン

)の

効果 を検討 した。 彼 らは、ポス ター上で放置駐輪台数 の推移 をグラフに よつて週毎 にフィー ドバ ックす る方 法 を用いた。場 面間多層ベ ー ス ライ ンデザイ ンを用いて、

5つ

の地点においてその効果 を 検討 した結果 、

4つ

の地点で放置駐輪が減少 した。 その中で も大学職員 に よつて地面サイ ン (駐輪禁止 を示す路上標示

)が

敷設 され た1地点 においては、放置駐輪 が最 も顕著 に減 少 した。 さらに地面サイ ンのみが存在す るプ ローブにおいて も、放置駐輪 の減少 が見 られ た こ とか ら、地面サイ ンの方 が垂直サイ ンよ りも効果的であつた可能性 も示唆 され た。彼 らの研 究 では、点字 ブ ロック上 の放置駐輪 を減少 させ よ うとしたが、放置駐輪 が点字 ブ ロ ックのない歩道 上 において も通行 の障害 とな ること及 び景観 を破壊す るこ と等 の放置駐輪 の問題 点 を考 えれ ば、点字 ブ ロックのない場所 にお ける放置駐輪 を減少 させ ることも重要 で あ る。 また、彼 らの研 究では、研 究期 間内の放置駐輪台数 のみが測定 され 、キャンパ ス 内の総駐 輪台数 (適切 な場所 にお ける駐輪台数及び放置駐輪 の台数

)が

人的 コス ト、時間

3本

研 究 は以 下 の学術 論 文 の一部 と して刊行 され 、

2009年

度 関西 学 院 大 学 大学 院 文 学研 究 科 修 士論 文 の一部 と して提 出 され た研 究 で あ る。 沖 中武 ・ 嶋崎 恒雄 (2010).不法駐 輪 に対す る行動 分析 的 ア プ ロー チ ーデ ー タ付 きポ ス ター の掲示 と駐 輪禁止範 囲明示 の効果一

.行

動 分析 学研 究ノ

%Hl)'22-29。

(28)

的 コス トの面か ら測定 され ていない ことが課題 として挙 げ られ る。 そ して、放置駐輪 台数 が特定の曜 日及 び時間帯 に測定 されていた ことで、測定 日時 とい う剰余変数 の影響 が少 な か らず あ つ た こ と も課題 で あ る。 さ らに、デ ー タ を示 した 折 れ 線 グ ラ フ上 に “Oh!! Excellent!!"(放置駐輪 が減少 した場合

)あ

るいは “Cautionl!"(放置駐輪 が増加 した場 合

)と

い う英語 の メ ッセー ジが書かれていた ことや 、 グラフの縦軸 のラベル がな くデー タ の示す ものが分か りづ らかった ことな どがポスターの効果 を弱 めた可能性 がある。 本研 究では、点字 ブ ロ ックがない場所 において もポスターや視覚 プ ロンプ ト (地面サイ ン

)の

効果 が見 られ るか否 か を検討す る。放置駐輪台数 の増減 に関 して検討す る際 には、 大学側 か ら提供 され た大学 キャンパ ス内の 自転車等 の駐輪台数 (大学 キャンパ ス内の適切 な場所 に駐輪 され てい る台数 と放置駐輪 の台数

)と

研 究対象 とした範 囲の放 置駐輪 台数 を 同時 に示 し、放置駐輪台数 の測定 を毎 日行 うことで、上記 の課題 の解決 を図 る。 さらに、 ポス ター の内容 を変更す ることで、その効果 を再検討す る。

2-1-2。

方 法

2-1-2-1。

研 究期 間、場 所及 び状況 本研 究 は、2008年5月 13日 か ら2008年7月 11日 まで の間、土 日祝 日を除 く平 日に実施 した。 月曜 日か ら金 曜 日までの

H時

、13時、15時

5分

、16時

45分

、18時 30分にデ ー タ が測 定 され た。 これ らの時 間帯 は、大学 の授 業時 間割 にお いて、

2時

限 目

(H時

10分か ら 開始)、

3時

限 目 (13時

30分

か ら開始)、

4時

限 目 (15時 10分か ら開始)、

5時

限 目 (16 時50分か ら開始

)の

各授 業 開始前 の休 憩 時 間及 び

5時

限 目終 了時 で あった。 なお 、本研 究 開始 前 に駐 輪 台数 を予備 的 に測 定 した ところ、

H時

以前 、19時以 降 の時 間帯 には ほ とん ど 駐 輪 され てお らず 、測 定 の必 要性 が ない と考 えた た め、上記 の

5つ

の時 間帯 に駐 輪 台数 を 測 定 した。 この よ うに、

1日

5回

測 定す る こ とを1セ ッシ ョン と した。 ま た 、各 条 件 内 のセ ッシ ョン数 につ い て は、で き る限 り同 じ曜 日が2セ ッシ ョンず つ含 まれ る よ うに した。 場 所 は、私 立 大学 の構 内か ら周 辺 の 関連 施設 まで の間 にあ る歩道 (幅 2m、 奥行 き

Hm)で

(29)

あ り、歩道 と車道 の間には歩道への車両の進入 を防 ぐ鉄柵 が設置 されていた。Fig。

3か

ら 分 か るよ うに、周辺 に駐輪場 はなか った。 また、Photo 4の よ うに、鉄柵 の車道側 に放置 駐輪 が多 く、通行 の妨 げになってい るこ とが問題 となつていた。研 究実施前 か ら、駐輪禁 止 と既存 の駐輪場 の位置 を示すチ ラシが大学側 によつて車両に貼付 され ていた。 なお、放 置車両 を撤去す る施策 は実施 され ていなかつた。 Fig。 3。 研 究場所 の位 置

.赤

色 の円が研 究場所 を示 してい る

.青

色 の矩形 は既 存 の駐 輪 場 の位 置 を示 し

,そ

れ以外 の場所への駐輪 は放置駐輪 と見 な され ていた

.茶

色 の 矩形 は大学の施設 を示 し

,薄

茶色 の矩形 は グラウン ドの位 置 を示 してい る。

(30)

Photo 4。 研 究場 所 の状 態.

2-1-2-2。

観 察 対象 、観 察者 及 び研 究協 力者 研 究場 所 で あ る歩 道 上 に駐 輪 され て い た 自転 車及 び バ イ クを観 察 対象 と した。 観 察 は著 者 が行 い 、計44セッシ ョン実施 され た。 なお 、観 察す る際 には、放 置駐 輪 の観 察 を実施 し て い る こ とに気 付 かれ る こ とや 著者 の外 見 、性 別 とい つた別 の要 因 が結 果 に影 響 を及 ぼす 可能 性 を排 除す るた め、 自転 車及 びバ イ クの利 用者 また はそ の他 通 行 人 が い た場 合 は 、 立 ち去 るの を待 つ な ど した後 に測 定 した。 本 研 究 で は 、 大学 キ ャ ンパ ス 内 の駐 輪 台数 のデ ー タ も分析 対 象 とす るた め、 大 学 の担 当 部 局 か らデ ー タの提 供 を受 けた。 当該 デ ー タは、駐 輪 場 の駐 輪 台数 及 び放 置駐 輪 台数 で あ り、大学 が雇 用 してい る複 数 の警備 員 が毎 日一 定 の時刻 に測 定 してい た。

Fig。 9.写 真付 きポ ス ター
Fig。 18。 大学 ウェブサー ビスにお ける駐輪場情報提供 の状況 .
Table l 駐輪場情報 の提供 に関す る社会的妥 当性 質 問紙 の結果 "=7) 質問項 目 平均値 学内の不法駐輪が減少す ることは重要である。 今回の取 り組みがなければ、学内の不法駐輪 を減少 させ ることは難 しかった。 今回の取 り組みは、 G号 館地下駐輪場の利用台数 を増加 させ るための方法 として好 ま しい ものだつた。 今回の取 り組み によつて、誘導員 による自転車・バイ クの移動の負担が減 つた。 今回の取 り組みは、 G号 館地下駐輪場の利用促進のための取 り組み
Table 2 プ ロンプ トに関す る社会的妥 当性 質問紙 の結果 ω =7) 質 問項 目 平均値 1.歩 道 上 での走行行為 が減 少す る こ とは重要 で あ る。                         6.0 2。 今 回 の取 り組 み がな けれ ば、歩道 上 の走行行為 を減 少 させ る こ とは難 しか つた。            5。 9 3。 今 回 の取 り組 み は、歩道 上 の走行行為 を減少 させ るための方 法 と して好 ま しい ものだ つた。    

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