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件 にお け る増減 傾 向 とキ ャ ンパ ス 内 の駐 輪 台数 の増 減傾 向 との間 に関連 は見 られ ない こ と が分 か る。

2‑2‑4.考

研 究

2で

は、研 究 1と 同様 に視覚プ ロンプ トとフ ィー ドバ ックポスターの効果 を検討す るこ とを 目的 とした。 ただ し、研 究 1と は介入 の実施順序 を変 え、 フィー ドバ ックポス タ ー の導入 に先行 して、視覚 プ ロンプ トを単独 で導入す ることで、視覚プ ロンプ ト単独 の効 果 を検討 した。

その結果、視覚プ ロンプ トとフィー ドバ ックポスター を同時に導入 した

Prpt+FB条

件 で は、平均放置駐輪台数 が少 し減少 し、安定 したが、明確 な介入 の効果 は見 られ なかつた。

また、視覚プ ロンプ ト単独 の効果 も確認 され なかった。一方、研究 1の BL 2条 件 において 放置駐輪 台数 が再び増加 していた ことよ り、研究

2の

BL l条 件 にお ける放置駐輪台数 の減 少 は、研 究

1で

実施 した介入 の持 ち越 し効果 ではない と考 え られ る。

介入 の効果 が見 られ なかつた理 由の1つとして、13L l条件 にお ける放置駐輪台数 の水準 が、研 究 1の Prpt ttFB条件 の水準 と同程度 であった ことが挙 げ られ る。す なわ ち、ある種 の床効果 が生 じた可能性 である。 また、放置駐輪 を習慣的 に行 う者 が存在 していた こ とも

1つの可能性 として考 え られ る。本研 究では、放置 されてい る車両 に関 して、個別 に識別 を して計測 していたわ けではないが、測定の際 に同 じ車両が複数 のセ ッシ ョンで駐輪 され てい る場 面 を観 察す ることがあつたためである。放置駐輪 を常習的 に行 ってい る者 に対 し ては、 フィー ドバ ックポスターや視覚プ ロンプ トに よつて設 定 した随伴性 は、駐輪行動 を 変化 させ るほ ど機 能 しなか った可能性 が考 え られ る。 したが つて、研 究

3で

は、数値や グ ラフ と比べ て よ り直接 的 に放置駐輪行動 の結果 を提示 できる写真 を付加 したポス ター の効 果 と視覚 プ ロンプ トの複合的 な効果及び改変 したポスター単独 の効果 を検討す る。

2‑3。 研究

写真付 きポスター と視覚プ ロンプ トが駐輪行動 に及 ぼす効果9

2‑3‑1。

 

研 究

1で

は フィー ドバ ックポスター と視覚プ ロンプ トの複合的 な効果 が確認 され たが、

研 究

2に

おいては、 フィー ドバ ックポスター と視覚 プ ロンプ トの複合的 な効果及び視覚 プ ロンプ ト単独 の効果 は明確 には確認 されず、放置駐輪 を完全 に防止す ることはできなかっ た。その1つの理 由 として、放置駐輪 を習慣的に行 う者 (いわゆる、放置駐輪 の常習者

)が

存在 す るこ とが考 え られ た。す なわち、放置駐輪 の常習者 は 自転車等 を放置 して も、その 結果 として行動 の前後 で環境 の変化 が生 じない ことを経験 して きたため、駐輪行動 が変容 しなかった可能性 である。また、研究実施以前か ら研 究場所 に放置駐輪 を行 っていた者 は、

た とえ駐輪 した場合 で も、撤去 され るな ど、行動 の前後で環境 の変化 が生 じない こ とを経 験 していたた め、放置駐輪行動 をや めなかった とも考え られ る。 さらに、放置駐輪台数 の フ ィー ドバ ック といつた程度 の環境変化 では、それ らの者 の行動 を変容 させ までには至 ら なか った とも考 え られ る。

そ こで、研 究

3で

は、研 究 1及び研 究

2で

用いた視覚 プ ロンプ トと、 フ ィー ドバ ックポ スターの内容 を改変 したポスターの効果 を検討す る。研究1及び

2で

用いたポスターでは、

放 置駐輪 台数 を数値 で フィー ドバ ックす るに とどまっていたため、研 究

3で

は放置駐輪行 動 に よつて歩道 の通行 が困難 にな る とい う行動 の結果 をよ り明確 に提示 で きるよ うに写真 付 きのポス ター を作成 した。 ポスターでは、

 1人

が放置駐輪行動 を とることで、その後そ の場所 を訪れ た者 も放置駐輪 をす るよ うにな り、その結果 として歩道 の通行 が困難 にな る こ とを写真 とメ ッセー ジで示 した。 この よ うに、逸脱行動 に よ り生 じた被害 を提示す るこ とで行為 の 自粛 を訴 えるア ピール の手段 は被害ア ピール (北

,2001)と

も呼 ばれ てい る。

北折 (2001)の研 究では、歩行者 の信 号無視行動 を逸脱場 面 と して用い、逸脱行動 に よ り

9本

研 究 は2009年度 関西学院大学大学院文学研 究科修 士論文の一部 として提 出 され た研 究 で ある。

自分 自身 が被害 を受 ける形 での被害 ア ピール (歩道 上 に花束 を置 くこ とに よ り、その場所 で事故 に遭 った者 がいた こ とを示す方法

)の

効果 が検討 され た。 その結果 、被 害 ア ピール の効果 はそれ ほ ど見 られ なかつたが、観察 中、花束 を見て驚 いた よ うに立 ち止 った歩行者 が多かったい うこ とが報告 され てい る。 実際の信 号無視行動 にそれ ほ ど影響 を及 ぼ さなか った理 由 として、記述的規範 (descriptive norm)10及 び信 号無視 に よるメ リッ トの方が、

被 害 ア ピール の効果 よ りも強 く影響 を及 ば した と述べ られ てい る。 つ ま り、他 の人 が信 号 を無視す るか ら、 自分 も無視す る といつた状況 である。 同時 に、記述的規範 の形成 には、

確信犯 と遵守者 が強 く影響 してい るが、みんなが止 まつてい る中で も信号 を渡 つて しま う、

初 めの

1人

とな りうるよ うな確信犯 を抑止す ることが逸脱行動抑止 には特 に重要であ り、

これ に対 して被 害ア ピール が効果 を持 たなかった こ とが原 因であろ うと述べ られ てい る。

研 究

3で

は、彼 らの方法 と異 な り、 他者"が 被害 を受 けるといつた形 での被害ア ピールが、

放 置駐輪行動 に及 ぼす効果 を検討す る。特 に、初 めの1人とな りうるよ うな確信犯 を抑止 す ることも念頭 に、ポスター を作成す る。

2‑3‑2. 

方 法

2‑3‑2‑1。

研 究 期 間 、 場 所 及 び 状 況

本 研 究 は 、2009年5月 13日 か ら2009年7月 17日 ま で の 間 、土 日祝 日を除 く平 日に 実 施 した。 研 究 場 所 及 び 状 況 に 関 して は 、研 究2と 同様 で あ つ た。

2‑3‑2‑2。

観 察対象、観察者及び研 究協力者

観 察対象、観察者及 び研 究協力者 は研 究 1と 同様 であった。観察 は計44セッシ ョン実施 され た。

10記述 的 規 範 とは 、 多 くの人 々 が 実 際 に とる行 動 に よ つ て示 され る規 範 で あ る (北折 ・ 吉 , 2000)。

2‑3‑2‑3。

研 究デザイ ン

ベ ースライ ン条件

1(以

下、BL l条 件 とす る)、 介入条件

1(以

下、

Photo条

件 とす る)、

介入条件

2(以

下、

Photo+Prpt条

件 とす る)、 ベースライ ン条件

2(以

下、BL 2条 件 とす る

)か

らなるABCAデザイ ンを用いた。BL l条 件及び BL 2条 件 では、介入 を実施せず観察場 所 に放置駐輪 の台数 を測定 した。Photo条 件では、写真付 きポス ターの掲示 を実施 した上で、

放 置駐輪 の台数 を測定 した。Photo tt Prpt条件 では、写真付 きポスターの掲示 に加 えて、研 究1及び 2と 同様 のカ ラーテープを路上 に貼付 した上で、放置車両の台数 を測定 した。

2‑3‑2‑4.手

続 き

ベ ースライ ン

 

研 究 1と 同様 であつた。

写真付 きポス ター

 

写真付 きポスター は主 に

2つ

の写真 とメ ッセー ジか ら構成 され てい た (Fig.9)。 ポスターの上部 は、研 究場所 におい て全 く放置駐輪 がな され ていない状況 を撮影 した写真 を配置 し、下部 には研究場所 において多 くの放置駐輪が存在 してお り通行 が困難 な状況 を撮影 した写真 を配置 した。 ポスター 上部 の写真 の上 に あなたのその1台 が・ … "と 書かれてお り、ポスター下部の写真 の下に

 

この よ うな結果 につ なが ります"

とい うメ ッセー ジを黄色 の文字 で配置 した。 また、

2枚

の写真 の間 には赤色 で下向きの矢 印が描 かれ てお り、

 1台

で も放置す る とその結果 として複数 の者 が車両 を放 置す るよ うに な る とい うこ とを明示 した。ポスターのサイズは縦59cm×横42cmであ り、背景 は青色で あ った。

2‑3‑2‑5。

  行 動 のキ旨標

行 動 の指標 等 は研 究1と同様 で あつた。

Fig。

9.写

真付 きポ ス ター

2‑3‑3. 

結 果

Fig。 10に は、平均放置駐輪台数 (台

)と

大学 キャンパ ス内の駐輪台数 (台

)の

推移 を示 した。左縦軸 が、平均放置駐輪台数 を表 し、右縦軸 が大学 キャンパ ス内の駐輪台数 を表 し てい る。横軸 は、セ ッシ ョンを表 してい る。Fig。 10を 見 ると、Photo tt Prpt条件 において 平均放置駐輪台数 がわずかに増加 してお り、BL 2条 件 で BL l条 件 の水準 まで減少 してい る こ とも分 か る。 また、天候 の影響 によ り視覚プ ロンプ トを撤去 したセ ッシ ョンでは、平均 放置駐輪台数 が増加 してい ることも分か る。各条件 にお ける平均放置駐輪台数 の平均値 は、

BL l条 件 で3.8台 (範

:2.4台

か ら5。 0台)、 Photo条 件 で3。 9台 (範:2。

4台

か ら 5.4 台)、 Photo ttPrpt条 件で4。

4台

(範:3。2台か ら6。 6台)、 BL 2条 件 で4。2台 (範:3。4 台か ら5.2台

)で

あつた。

Fig.10か

らは、 キャンパス内の駐輪台数 がほぼ変化 していない ことが分 か る。各:条件 に お けるキャンパ ス内の駐輪台数 の平均値 は、BL l条 件 で 2,767台 (範囲 :1,918台 か ら3,234 台)、Photo条 件 で 3,021台 (範囲 :2,069台 か ら3,343台)、PhotottPrpt条 件 で 2,928台 (範

:2,483台

か ら 3,322台)、 BL 2条 件 で2,622台 (範

:1,780台

か ら3,603台

)で

あっ

た。

以上 の結果 よ り、Photo条件 で実施 した写真付 きポスターの効果及び Photo ttPrpt条 件 で 実施 した写真付 きポスター と視覚プ ロンプ トの複合的な効果 は確認 され なかつた。 しか し、

Photo ttPrpt条 件 において天候 の都合 に よ り視覚プ ロンプ トを撤去 したセ ッシ ョンで平均 放置駐輪台数 が増加 した こと、

Photo+Prpt条

件 にお ける平均放置駐輪台数 が増加す る傾 向 にあつた こ とか ら、写真付 きポスター と視覚プ ロンプ トが、 ある程度放置駐輪行動 を抑制 で きていた とい う可能性 も示唆 された。一方、Fig。 10よ り、研究場所 にお ける放置駐輪台 数 の各条件 にお ける増減傾 向 とキャンパ ス内の駐輪 台数 の増減傾 向 との間 に関連 は見 られ ない こ とが分 かった。

Ю .

■ ︶

⊃ K

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