• 検索結果がありません。

雑誌名 教育実践研究指導センター研究紀要

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "雑誌名 教育実践研究指導センター研究紀要"

Copied!
24
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

奈良教育大学学術リポジトリNEAR

奈良県の生活科教育における子どもの変容に関する 研究 −教師の意識調査の分析−

著者 岩本 廣美, 鈴木 洋子, 谷口 義昭, 鳥居 春己, 船

越 勝, 前田 喜四雄, 増田 信一

雑誌名 教育実践研究指導センター研究紀要

巻 5

ページ 159‑181

発行年 1996‑03‑31

その他のタイトル A questionnaire survey on change of children

in education for the Life Environment Studies

at the elementary schools in Nara Prefecture

URL http://hdl.handle.net/10105/4385

(2)

灘帥Il")古識朋tIトV'H'r一

岩本廉美(社会科教育教室) ・鈴木洋子(家庭科教育教室) ・谷U義昭(木材加工教室) 鳥居春己(自然環境教育センター) ・船越勝(教育実践研究指導センター)

前田喜四雄(自然環境教育センター) ・増酎言‑ (国語科教育教室)

A questionnaire survey on change of children in education for the Life Environment Studies at the elementary schools in Nara Prefecture

Hiromi IWAMOTO (Department of Social Studies)・Yoko SUZUKI (Department of Home

Economics Education)・Yoshiaki TANIGUCHI (Department of Woodwork)・Harumi

TORII (Education Center for Natural Environment)・Masaru FUNAGOSHI (Center for

Educational Research and Training)・Kishio MAEDA (Education Center for Natural

Environment)・Shinichi MASUDA (Department of Japanese Language Education)

要旨:生活科は、戦後初めての新教科の設置ということもあって、新設当初からその実践傾向が 常に注目されてきたが、完全実施後4年目を迎えて、一定の落ち着きも出てきたD そこで、生活 科の導入にともなって、子どもたちはどのような変容を示してきているのかについて、奈良県の すべての小学校に対して、教師の意識を内容としたアンケート調査を実施し、奈良県の生活科教 育における子どもの変容の実態と今後の課題を明らかにした。

辛‑ワード:生活科、関心・意欲・態度、技能、子どもの変容 I.研究の目的

生活科は、戦後のわが国の小学校教育における初めての教科改廃の結果設置された教科である ため、 1992年度の完全実施前後から、その実践動向が絶えず注目され続けてきた1)。筆者らも、

谷川らの全国調査結果を踏まえつつ、すでに、奈良県における生活科の実践状況に注目し、とく に教材・指導計画・校外学習・評価方法等について調査している2)。その結果、奈良県内では、

学校差や地域差はあるものの、多くの学校で独自の指導計画にもとづく生活科の実践を行ってお り、従前の社会科や理科とは異なる実践が展開されていることが明らかになったが、一方で、生 活科に対する戸惑いも依然として見られた。また、抽出した数校の生活科の指導計画や実践例を 詳細に検討した結果によると、各校ではそれぞれ、学校内外の環境的諸条件を最大限に活用して、

子どもたちに多様な体験活動や校外学習を経験させていることも明らかになった3'。

しかし、 1995年の時点で完全実施後4年目を迎えており、教育現場においては一応の定着を見 たと思われる生活科は、 1996年度からは改訂された新しい教科書が使われることもあって、その 実践が新たな段階に入りつつあると言える。そうした現今においては、教育課程に生活科を導入 した結果どのような効果・影響をもたらしたのかについても、積極的に評価を試みる必要がある

(3)

岩本廣美・鈴木洋子・谷口義昭・鳥居春己・船越勝・前田喜四雄・増田信一

のではないか。すなわち、生活科を学習し終えた子どもがすでに小学校4学年にまで達している 現在、生活科は、子どもたちの学力・態度等の形成ひいては人間形成にどのような効果・影響を

もたらしたのかについて、具体的な検証作業を開始してよいと恩われる。こうした観点から本研 究では、奈良県内の生活科担当教師らが、子どもの変容に関してどのように捉えているかを意識 調査を通して明らかにすること、つまり、教師の目を通してみた子どもの変容を明らかにするこ

とを目的とする。

「教師の見た子どもの変容」に関しては、秋田県下での山岡らによる調査の中ですでに明らか にされているが、その後3年以上経過していることに加え、変容の異体的内容については定性的 分析にとどまっている面がある4)。そこで、本研究では、教師の見た子どもの変容の実態をより 具体的にかつ定量的に捉えることを目指し、とくに次の2点について教師がどのように把握して

いるかを明らかにしたい。

① 現在生活科を学習している低学年の子どもの実態は、生活科設置前の社会科・理科と比較し た場合、どのような点で異なるのか、あるいは変わっていないのか。

② すでに生活科を学習し終えた中学年の子どもの実態は、低学年で従前の社会科・理科を学習 してきた児童と比較した場合、どのような点で異なるのか、あるいは変わっていないのか。

ここで、従前の社会科・理科との比較を問題にしているのは、2年前の調査5)で生活科を実践 した一応の評価を問うた際に、社会科・理科との比較を前提とした質問項目を設けており、今回 の研究は、あくまでもその結果を踏まえての調査が中心になるためである。

Ⅱ.研究の方法

本研究では、前述の目的を達成するため、アンケート調査を実施した。調査の概要は次のとお りである。

①調査対象 奈良県下のすべての小学校全256校(公立、国立、私立)

原則として生活科担当教師

(訂調査期間1995年11月

③調査方法 郵送法

(動回答校数166校(回収率64.8%)

アンケートの質問項目は、次のような内容から構成されている。

(1)調査対象校及び回答者の属性

(2)現在生活科を学習している子どもの関心・意欲・態度をめぐる変容

(3)生活科における技能の習得をめぐる子どもの変容

(4)すでに生活科を学習し終えた中学年の子どもの変容

以上に加えて、参考として、(5)生活科に関わって各校で栽培している作物・草花の名称や栽 培場所・形態についても質問を設けたが、(2)〜(4)とはやや内容を異にするため、調査結果の分 析・考察は別稿を用意することにした。

アンケートにおける(2)〜(4)の各質問文は、2年前の調査6)で得られた生活科の評価に関する 自由記述の内容から選択して採用したものであり、その内容は生活科をめぐる子どもの変容につ いて教育現場で伝えられているものばかりである。そして各質問では、予め用意された見解に対 する回答者の判断を問うという形式になるようにした。これが本研究の方法上の最も特色になっ

(4)

ている部分である。言い換えれば、生活科をめぐって教師間で言われていることがどの程度の信 憑性を持つかが、この調査によって明らかになるはずである。また、その全体的結果を通して、

生活科の効果・影響に対する教師の意識の一端が明らかになると期待できる。

(岩本 贋美)

Ⅲ.アンケート調査の結果と考察 1.調査対象の属性

調査対象の属性を表1に示した。対象校の様子については学級数と地域状況を、回答者につい ては学校のなかの立場、性別、年齢を調べた。これらの調査項目と選択肢は、前回の調査と同一 とし、前回と今回の回答をカイ二乗検定した。その結果、差が認められた項目はなく、今回の調 査対象は前回と同傾向の特徴を示していることがわかった。

学校規模としては、中規模校(12〜24学級ないし6〜11学級)が約80%を占めており、地域状 況については「住宅地域」が34%、「農業地域」が25%の順であった。地域状況の複数回答19件 は「その他」として集計処理した。

記入者については、「生活科主任」76%、「女性」87%、「40歳代」46%が、いずれも上位であっ た。本調査は生活科主任に依頼したことから、学校のなかの立場の質問において、複数回答のう ち「生活科主任」を含む回答は、「生活科主任」として単純集計した。「その他」の項目にも、複 数回答に該当するものが含まれると推察する。      (鈴木 洋子)

表1 対象者の属性

件 数(%)

学 校 の 様 子

[_:己人 名

学 級 数 一  3 ト 25 〜 3 0 12 〜 2 4 6 .、 1 1 5 〜 無 回 答 合 

118 1 ( 0 ・8 ) 15 ( 0 .の 7 3 (4 4 .0 ) 6 5 (3 9 .2 ) 1 0 ( 6 ,0 ) 2 ( L 2 ) 1 6 6 (1 0 0 ) 地 域 状 況 ;商 業 地 域

β1 4 ( 8 4 )

工 業 地 域 住 宅 地 域 農 業 地 域 漁 欒 地 域 林 業 地 域 そ −の 他 無 回 答 合 

1 ( 0.6 ) 教 

5 7 (3 重 3 ) 4 2 (2 5 .3 ) ユ7 (10 .2 ) 2 9 (1 7 .5 ) 6 ( 3 .6 ) 1 6 6 (1 0 0 ) 合 

学 校 の な ,r 校  教 務 主 任 研 究 主 任 学 年 主 任 そ の 他 無 回 答

か の 立 場 巨 ( 2 .4 )

8 ( 4 .8 ) 3 ( 1.8 ) 1 ( 0 .6 ) 1 2 6 (7 5 .9 ) 7 ( 4 .2 ) 1 4 ( 臥 4 ) 3 ( 1 .8 ) 1 6 6 (1 0 0 )

性  男  女  無 回 答 合 

2 1 (1 2 .3 ) 14 3 (8 7 .2 ) 2 ( L 2 ) 1 6 6 (1 0 0 )

年  齢  0 歳 代

持 9 (1 1 .4 )

3 0 歳 代 4 0 歳 代 5 0 歳 以 上 無 回 答 合 

5 1 (3 0 .7 ) 7 6 (4 5 .8 ) 1 9 (1 1 .4 ) ⊥ 16 6 (10 0 )

2.生活科と子どもの関心・意欲・態度 2.1.生活科の授業における子どもの姿

一従来の低学年理科・社会との比較一

生活科の新設にあたっては、従来のような知識を中心とした詰め込み的な学習ではなくて、子 どもの自主性を大切にした体験的な学習であるということがうたわれた。また、最近、指導要録 の改訂にともなって、新しい学力観ということがいわれ、子どもの関心・意欲・態度が強調され

(5)

岩本廣美・鈴木洋子・谷口義昭・鳥居春己・船越勝・前田喜四雄・増田信一一

るようになると、生活科はそれを先取りした教科であるということがいわれてきた。質問2は、

このように設立当初から非常に密接な関係にある生活科と子どもの関心・意欲・態度の関連につ いての質問である。

まず第1は、生活科の授業中における子どもの姿は、従来の低学年の理科・社会科の授業と比 べると、どのように変わってきているかという問題を、いくつかの観点から尋ねる質問であるが、

その結果は、図1のようになった。それによると、「楽しそうである、表情がいきいきしている、

伸び伸びしている」という観点は、86.2%の143校がそう患うと回答しており、非常に強い関連 が見られる。また、「教師の指示なしでもやってみようという意欲がある」ということについて も、51.9%の86校がそう思うと回答しており、かなり密接な関連が見られる。このように、従来 の低学年の理科・社会の授業と比較して、生活科の授業では、子どもたちは大変楽しく、伸び伸 びと学習しており、また、自主的に学習する意欲があると現場の教師はとらえており、このこと から、子どもの自主性を大切にした体験的な学習という点で、生活科は学校現場においてかなり 機能しているということができる。

他方で、自主的な学習という点から関連が予想された「自己主張が強い」ということや、体験 的な学習を行うということからその心配が指摘されていた「先生や他の子どもの話を最後まで聞 かない」ということについては、それぞれ31.9%の53校と29.5%の49校となっており、現場の教 師は必ずしも両者を密接な関係と見ているわけではなかった。自己主張の強さについて密接な関 連が出なかったのは、生活科の学習が子どもの興味を引き出すには成功しているが、それを強固 な自己主張にまで高めるには至っていないからか、そうした問題は討論などの学習方法の問題に より密接にかかわっていると現場の教師は考えたからではないか。また、子どもの聞く態度の問 題については、低学年理科・社会と生活科との違いというよりは、学習規律の指導の問題だと考 えているのであろう。

楽しそうである。表情がいき いきしている。伸び伸びして いる。

教師の指示待ちなしでもやっ てみようという意欲がある。

自己主張が強い。

先生や他の子どもの話を最後 まで聞かない。

辺 思 う    団 思わない

∈∃どちらともいえない臼無回答 図1 生活科の授業における子どもの姿

一従来の低学年理科・社会科との比較

従)    1∝I

=]

(6)

以上のことから、現場の教師たちがとらえている生活科の子どもの姿から、楽しそうで、伸び 伸びしており、子どもたちも自主的な学習意欲を示しているが、授業のなかで積極的に自己主張

を展開するまでにはなっていないという生活科像がおぼろげながら浮かび上がってくる0 2.2.生活科の授業効果

一現在学習中の子どもについて一

第2は、生活科の授業効果としてどのようなことが指摘できるかという問題を、いくつかの観 点から尋ねる質問であるが、その結果をまとめたものが図2である0それによると、「自分の生 き物や作物を育てることにより、生命を愛しむ心が育ってきた」、および「自由に活動できる時 間が増えたので、自主的に活動する力のある子どもが増えた」ということについては、それぞれ そう思うが47.6%の79校、45.8%の76校となっており、半分近くの学校を占めている。生命を愛 しむ心については、最近の子どもは生き物や作物などの自然に直接ふれあう機会が非常に少ない ことから、そうした点での効果を認めているものと思われる。また、自主的に活動する力につい ては、先の自主的な学習と同様に、生活科では自主性を大切にした体験的な学習が行われている

ことから、一定の効果を認めているのであろう。

他方で、「地域に出かけ、人々の触れ合う中で、子どもと地域の結びっきが強くなった」につ いては、34.3%の57校となっているが、これは前回のアンケート調査でも明らかになっているよ ぅに、地域に出かけるような生活科のカリキュラムを展開している学校がまだ3分の1程度しか ないことの反映である。また、「臨機応変にものごとに対処できる子どもが増えた」や、「子ども 同士が、個性を大切にし、友だちを大切にするようになった」については、それぞれ13・9%の23 校と25.3%の42校という結果になったが、これは内容からいって生活科だけの課題というより、

全教育活動がかかわる問題だと考えたからではないか。

自分の生き物や作物を育てること により、生命を愛しむ心が育って きた。

地域に出かけ、人々と触れ合う中 で、子どもと地域の結びつきが強

くなった。

自由に活動できる時間が増えたの で、自主的に活動する力のある子 どもが増えた。

臨機応変にものごとに対処できる 子どもが増えた。

子ども同士が、個性を大切にし、

友達を大切にするようになった。

冨 思 う    団 思わない

∈∃どちらともいえない巳無回答 図2 生活科の授業効果

一現在学習中の子どもについて

−__−」

(7)

告本廣美・鈴木洋子・谷口義昭・鳥居春己・船越勝・前田喜四雄・増田信

以上のことから、生命を愛しむ心や自主的に活動する力の育成については、生活科の授業が一 定の効果を発揮しているが、地域との結びつきについては今後の課題であることが示された。ま た、臨機応変に対処する力や個性を尊重し、友だちを大切にするということについては、生活科 だけの課題ではないということが明らかになったといえるのではないか。

(船越  勝)

2.3.自由記述の分析と考察

質問2の自由記述欄は46校から回答が寄せられた。このうち、内容の異なる2つの意見を含ん でいたものが8例、3つのものが7例、5つのものが1例であり、合計では72の意見をいただい たことになる。この欄は生活科をめぐる関心・意欲・態度に関して書くことをお願いしたのであっ たが、これらに関するものは57件であった。この中の意見のいくつかには、むしろ質問4に関連 が深いものも含まれていたが、そのままここに取り入れた。残りは生活科に関しての感想や論評 についてのものが13件、アンケートのやり方に関するものが2件であった。これらの意見を下記 のようにまとめた。なお意見の後の括弧内数字は件数を示す。これらのうち、本論に関するもの の中から注目すべき点について簡単に述べる。

生活科授業の積極的評価に関するものは38件で、消極的意見あるいは問題点指摘の19件より圧 倒的に多かった。前者に関するものの中で、「意欲」に関するものは1)から5)と考えられ、

合計22件であり、次いで「関心」に関するものが6)と7)の7件、「態度」に関するものは8)

から13)の9件であった。これらのうちには、意欲に関して積極的な意見が大変多く、他の教科、

活動、家での手伝いなどに関しても良い影響があったと評価する意見も注目に値する。

生活科授業に関しての問題点や消極的意見の中では、生活体験や興味の有無により、意欲に差 がでて、授業展開が困難であるとする意見が1)から4)の15件とそのほとんどすべてを占めた。

これらのことは、就学前の家庭や幼稚園における各種体験が重要であることを示唆していると恩 われる。

なお、一部の興味深い意見をそのままの文章で最後に転載する。

2.3.1.生活科授業に関しての積極的評価をしているもの(合計38)

1)生き生きと活動する(2)

2)意欲が持てるようになった、意欲的に取り組む子が多い(12)

3)家での手伝いが増えた(2)

4)他教科(諸活動)でも積極的な態度がでてきている(2)

5)自主性が高まった子が増えた、自主的になった(4)

6)身近なものなどに目を向けるようになった、関心が高まった(6)

7)自分の生活と社会との関連に気づいてきた(1)

8)心情面は豊かになった、生き物を見つめる感性が育った(2)

9)文章や発表について、表現力がっいた(2)

10)協力し合うことの楽しさをおぼえた、役割分担が上手になった(2)

11)家庭とのつながりが子どもも教師も増えた(1)

12)授業の中のことを生活の中に取り入れて遊んでいる(1)

13)体験的学習を好んでする子どもが増えた(1)

(8)

2.3.2.生活科授業に関しての問題点や消極的意見を述べているもの(合計19)

1)生活経験や興味の有無によって、意欲に差がある(6)

2)個人差がある、クラス全体の高まりは十分でない、意欲的な子が少ない(4)

3)意欲的に取り組めないテーマがあった(3)

4)教師の指示がないと動けない子がいる(2)

5)他の意見や発表を聞き、自分たちの今後に生かす態度は不十分である(1)

6)学校のみの活動にしかならない(2)

7)野外で危険なところに行ってしまう(1)

2,3.3.生活科についての教師の感想や論評を述べたもの(合計13)

1)自主的活動を引きだすのが困難、担任の方向付けに充分な時間がない(2)

2)家庭でしなければならないことを学校ですることが多くなった(1)

3)知識には個人差、片寄りが見られる(1)

4)生活体験を増やすのには限界がある(1)

5)野菜作りでは食べられることが楽しみのようだ(1)

6)文部省の指導書の内容にとらわれず、児童の実態にあった活動計画が大切(1)

7)教師の方で時間の保障をしてやることが重要(1)

8)大単元で子どもの関心の向く方向に広げられる教材は低学年では必要(1)

9)子どもの中からやりたい物が出てきた時、それを扱っていけるのでよい(1)

10)個性が生かされると感じることが多い(1)

11)経験不足が教育上の大きな問題点である(1)

12)個別内容についての効果があった(1)

2.3.4.アンケートについての意見を述べたもの(合計2)

1)授業効果としての、アンケートの質問にはやりにくい(1)

2)選択肢に問題があった(1)

2.3五興味深いと患われる一部の意見をそのまま以下に転載する。

1)就学前の生活経験の有無によって、取り組もうとする意欲にずいぶん個人差がある。また、

興味のあることは進んでするが、そうでないことは中途半端な取り組みに終わることもある。

2)自分だけでなく、周りの友達の行動に関心が広がり、みる目が育ち広がってきているように 思う。

3)自主的に調べてくる子が増えた。自分の生活と社会との関連に気づいてきた。

4)個々によってもちがうし、授業の組み立てにも問題あるのかもしれないが、教師の指示がな いと動けない子もいる。幼児期の体験、経験が影響しているようにも思う。

5)製作目的をもち、材料集めをし、自分の発想を大切にして、表現するようになった。友達と 遊んだり、作り方や遊び方を教え合ったり、後かたづけをいっしょにすることによって、協力

し合うことの楽しさもおぼえた。又、友達の作品から、自分の気づかなかったことがあるとい うことも知ることができた。

6)生き物に関心をもち、いろんなものを集めてきては育てている。本等で調べたり聞いたりす

(9)

岩本廣美・鈴木洋子・谷口義昭・鳥居春己・船越勝・前田喜凹雄・増田信一

るようになった。家での手伝いもよくするようになった。

7)人の前で、自分の思っていることを豊かに表現したり、発表できる力が三年生の単元に所々 出てきている。

8)他教科においても問題解決に向けて積極的な態度がでてきている。

9)身のまわりの自然に目を向けたり、身のまわりの物に対しかかわろうとする子が増えたよう に思う。

10)学校で学習して得た知識、態度が学校ではできるが、登下校や普段の生活に生かされていな い。

11)活動を中心としているので、楽しそうであるが、まだ、自分なりの課題を持って意欲的に取 り組んでいる子が少ない。

12)グループ学習が多くなっているので、小グループでの話し合いや役わり分担が上手になった ように思う。

13)何をしたらいいかわかると意欲的に活動できるようになってきました。授業の効果としては、

生活科を学習するようになったからそうなったのか、子どもが違いますので、何とも言えませ ん。

14)クラス全体としての高まりは十分でない。

15)生活科の時間を楽しみに待ち望むようになった。生活科で学んだことを生活の中に取り入れ て遊んでいる。生活科を通して、無関心であったことに、関心を持っようになった。

16)知りたいこと、わからないことがあれば、図鑑で調べたり、聞きとりをしたりする姿が増え てきた。生活科の時間だけでなく、係活動、グループ活動が、意欲的に取り組めるようになり、

自分たちで楽しいことをやろうという態度が見られるようになった。しかし、他の意見(思い)

や、発表をしっかり聞いて、自分たちの今後に生かすという態度はまだまだである。

17)こんなことをしてみたい、こんなこともできるのではないかと課題をもち追究することがで きるようになってきました。教師の方で時間の保障(他教科との関連などカリキュラム化して)

してやることが重要。

(前田喜四雄)

3.生活科と技能の修得

『子供の手先が不器用になって、日常生活でも支障をきたすことが多くなった』。子どもたち の手先の不器用さが注目されだしてからもう10数年にもなり7)、そのときの子どもたちは、今や 大学生および社会人にまで成長している。この現象が、はたして大学生に当てはまるかどうか確 認するために、数年来大学の講義で学生を対象にして、「鉛筆削り」を試みている。実験個数が 少なくて一定の結論は出せないが、数年の実験をみて、入学年度が新しい学生ほど鉛筆の削り方 が下手になる傾向がみられ、ひいては年を追うごとに手先が不器用になると推察される。小学校 で鉛筆削りを行った学生は、さすがに上手である。したがって、このような鉛筆削りの上手・下 手は生活習慣の違いから生じるものであり、何度かの経験を積めば、すなわち訓練を重ねればあ る程度まで不器用さは克服できることが明らかである。

生活科が小学校に導入される前には、図画・工作や理科の授業で多くの道具が使用されてきた。

生活科が導入されてからは、道具はものづくりに積極的に使われていることは、生活科の事例研

(10)

究で既に明らかにしてきた8)。生活科の教科目標9)の一つに生活技能の修得があり、授業で道具 の使用を経験させることは教育的に意義深い。そこで、この節では生活科の授業で、道具を使用 することによって技能を修得する能力が育成できるか否かを考察する。

はさみやカッター類

色鉛筆や絵の具など

移植ごてやじょうろ

包丁類

火の扱い

囲増えた     国減った ヨどちらともいえない己無回答 図3 道具の使用頻度の増減

3.1.道具類などの使用の機会

道貝の使用頻度について、その種類ごとにアンケートした結果は図3に示してある。道具の種 類は、先行の研究8)や現行の教科書に記載されているものを取りあげた。図3から、はさみやカッ

ターなど、ものを切断する遺呉の使用は、従前に比べて増加している傾向が明らかである。これ らは不注意な取り扱いをすると、けがにつながる道貝ではあるが、ものづくりの活動には欠かせ ない道具でもあることがわかる。色鉛筆や絵の具も、完成した作品の出来映えを大きく左右する 用具であり、使用頻度は高い。

移植ごてやじょうろなど栽培に用いる道具も使用頻度が高くなったとの回答が7割以上を占め ている。このことから、栽培の授業が多くの学校で展開されていることがうかがわれる。

包丁類と火の扱いについて、使用する機会が増えた の回答が約40〜55%である。これは、

栽培で収穫された野菜類を包丁で切ったり、また煮炊きをしたりして調理する授業で使用されて いると考える。このたびの調査において、栽培から調理までの一連の授業が、県内の半数以上の 小学校で実施されていることがわかる。

3.2.道具類などを使う技能の発達

技能の発達に関する回答結果は図4に示してある。この設問に対しては、 どちらともいえな い が90%以上の回答であることを予期していたが、結果をみると 上手になっだ が、はさみ やカッターをはじめとしてじょうろまで半数以上の回答である。この結果から、子ども達は積極 的に道具を使い、技能は明らかに上達していることが認められ、生活科の教科目標の達成につな

(11)

岩本廣美・鈴木洋子・谷口義昭・鳥居春己・船越勝・前田善四雄・増田信一

はさみやカッター類

色鉛筆や絵の具など

移植ごてやじょうろ

包丁類

火の扱い

囲上手になった   国下手になった 田どちらともいえないEヨ無回答

−_ 」

図4 道具を扱う技能の達成度 がり、生活科を導入したことの大きな成果であると考える。

包丁類では、無回答が多い。子どもたちが包丁を取り扱う際、技能を評価する以上に、けがに 対する配慮が優先したので、無回答が多かったと考える。

火の扱いに対しては、 どちらともいえない の回答が80%に近い。火は栽培で収穫したさつ まいもを焼くとき多く扱われるであろう。この作業は生活科を経験した子どもたちに限らず、高 学年の子どもたちの多くが幼稚園で経験したことであり、低学年と高学年の子どもたちの問に差

が兄いだせなかったことによると恩われる。

初めて使う道具類などに対し てあまり恐れなくなった。

遺貝類などを大切に扱うよう になった。

道具類などの使い方がわから ない友達がいると気軽に教え てあげるようになった。

道具類を扱う際のけがが減っ た。

固思わない 田どちらともいえない口無回答 図5 道具の使用に対する評価

(12)

3.3.道具類などに関する関心・意欲・態度

新しい学力観の評価に適合する設問に対して、道具の使用からみた結果は図5に示してある。

「初めて使う道貝類などに対して恐れなくなった」の設問に対して、60%の学校は肯定的に評価 していることから、子どもたちは意欲的に遺貝を使用していると推察できる。これに対して、

「道具類などを大切に扱うようになった」の設問では、肯定的評価は減少し、 どちらともいえ ない の回答が60%みられる。本来ものづくりの活動は、与えられた遺貝で単に決められた時間 内にものをつくればよいと言うものでない。通貝の準備から後始末まで行える能力を育成するこ とは、生活科の教科目標に含まれている1㌔今日の子どもたちは、ものを大事にする、道具の準 備や後始末をするなどの習慣が不足していると言われている。生活科の授業でこれらの習慣の一 つでも身につけさせることができれば、それだけでも教育的な効果はあると言える。なお、この 習慣の獲得に生活科で如何に取り組むかは、今後の検討課題である。

道具を大切に扱わないことで生じる問題に、けがの発生がある。図5における「けがが減った」

の設問と、「道具類などを大切に扱うようになった」の設問に対する回答は、数値が非常に類似 した傾向を示している。けがによって、道具は大切に扱わなければならないということを且常生 活ではたびたび痛感させられる。したがって、「道具類などを大切に扱うようになった」と「けが が減った」の両者は表裏一体の関係にあり、このことが今回のアンケートの結果からも確認でき る。

いざ、子どもが道具の使い方をマスターすると、道貝の扱いが不慣れな周りの子どものことが 気になるとみえる。友達に道具の使い方を教えることで、自分の優位性を主張する子ども、共同 して一つのものを立派に作り上げたくて積極的に教え合う子ども、上手になりたくて人から聞く 子どもなど、「友達に使い方を教えられるようになった」の回答のなかには多くの事例が含まれ ることが予想される。人に教えるという態度が身に付くことは、集団生活における自分のあり方 に気づかせることになり、この学習内容も生活科の教科目標に合致し12)、生活科の導入による成 果であることが認められた。

3.4.教育現場の先生方の感憩

質問3中の④は、生活科で扱う道具や材料に関して自由に意見を求めた欄である。回答は36校 からあり、記述された内容は全て教育現場の生々しい意見であると思われる。そこで、本研究で は記述内容を7項目に分類するにとどめ、内容に関する考察は行わない。各自由記述の意見は表 2に示してある。生活科の授業における道貝や材料の現状を把握するとき、いずれの意見も大変 参考になるであろう。

(谷口 義昭)

表2 質問3一④の自由記述のまとめ 記  述  内  容

日通貝の使い方が上達した、あるいは積極的に使うようになった、などプラス面の評価

・クワやスコップなどを丁寧に、上手に使うようになった。… … …3校に同 様の回答あり。

・興味のある子はどんどん上手になるし、興味のない子はあまり道具を使わない、など個

(13)

岩本廣美・鈴木洋子・谷口義昭・鳥居春己・船越勝・前田喜四雄・増田信一

大差が大きい。

・低学年の頃から、カッターナイフやキリやペンチ等の木工貝については扱う機会も増え、

学校内では技術的によくなってきている。しかし、家庭でのカバーがまだ追いっいてい ないような気がする。

・特にはさみやカッターなどの道具類は、図工、生活科と両方で使うので、上手に使える 子が増えている。

・ガムテープやセロテープを使って接続する作業が上手になってきた。

・作るものにあった材料や道具を選び、工夫して使うようになった。

・自分で必要な遺貝、材料を選べるようになった。豊富に材料や道貝があるため失敗を恐 れなくなった。その反面、ムダに捨てるものも多くなった。

2)手先の不器用さの増加

・果物ナイフ、キリなど低学年で従来使わなかったものを使う機会が多くなった。手先の 器用さに欠けるために、使い方の指導が難しくなった。

・道具類など積極的に使用させたいと考えているが、使い方等未熟な点が多く、種類をだ んだん広げたい。

・学校で使う道具が多くなったが、子どもによって個人差がはげしく、使うときの指導の 仕方が多様である。今の子どもは手先が不器用で、もっと手先を使うことを幼いうちか

らどんどん体験してほしいと患う。

3)けがへの懸念

・ノコギリ、カッターナイフ、千枚通しなどは、使い方によっては大けがにつながり、本 校では使わせていない。

・包丁などは何年生で使用したらよいであろうか、個人差がある。家でお手伝いをしてい る子はうまい。失敗したとき大きなけがにつながるので、使わせるのを躊躇する。

4)学校と日常(家庭)生活や社会との関係

・道具を使う機会が増えたが、従来は各家庭においてなされていたと思う。

・学校での学習を学年だより等で知らせ、家庭と一体になってやってこそ力となるところ も大きい。

・子どもたちから使いたいという意識が強くなり、使うことに対する不安感は少なくなっ てきた、反面、初めて使う子が多く、日常生活(家庭)での経験が乏しい。そのため、

使い方の指導時問が多くなってきている。

・生活科による影響というよりも世の中の流れによることが大きいと感じる。

・家庭生活で道具を使用させる場面が減ったので、授業中に諸注意することが増え、授業 に支障をきたす。

・生活科の授業だけで遺貝を使い、それで上手になったと言えるかどうか…。生活の中で こそ必要に応じて使えるようになるのではないか。生活形態の変化が人間からいろいろ なことをする機会を取り上げているように思う。せめて学校で…という考えにつながる のであろうが、親を始めとして価値観を変えていく学習の必要性も感じます。

(14)

・ものが豊富に出回っているので、子どもたちもそれに合った使い方を体験することになl る。固定されたものでしか生活しない場合と違い、手で触れて感じ、ニーズに合ったも!

のを利用できるチャンスが多いと患う。      (

.材料集めで家の人に協力してもらうので、一緒に集め、楽しく話もでき、自分の作る作!

品に夢が持てる。製作活動の際、保護者や地域に住む古老の協力が得られればよいと恩

つ0

_   」 l

5)道貝類の準備

・全員に体験させるためには、1人ひと揃いの道具があればよいと患う。

・学校で揃えておく必要のある道具が増えたが、まだ充分揃っていないのが現状である。

・子どもが扱いやすい道具類が増え、購入しやすくなった。

・これからも、もっと道具類を増やして、安全に活動できるようにしたい。

・大人用の遺貝がほとんどで、児童が使い易い大きさの道具を多く揃えたいが、無理なと ころがあります。

・低学年でも使い易いような遺貝類の開発を望みます。

・いっでも自由に使えるように、使い易く配列してある。

・できるだけいろいろなことを経験させるために、道具類を少しずつ揃えている。いろい ろな材料を使ってものを作ることはとても好きだという児童が多い。材料集めもしっか りとやってくる。

・はさみ以外に特に何も使っていない。

6)後片づけ

・新しく使う遺貝にはとても興味を持ち、意欲的に取り組むが、片づけが最後までできな い子がいる。

・上手に扱えるまでにはなかなか。いろいろな道具を使う経験をする程度。遺貝を使うこ とは子どもたちは大好きである。後始末は悪い。

7)その他

・子どもたちに遺貝の使い方を前もって教えるか、暗中模索をしているなかで危険なこと や使い方を気付かせたらよいのかわからない。材料も作りたいものがあるから揃えるの か、材料から作りたいものを考え出させるのかよくわからない。

・ごっこ遊びで材料のムダ使いが増えているように感じる。どこまでごっこ遊びをするか 考えてしまう。

・まだまだ無いものねだりをする傾向に有り、工夫して活用する専門性に欠ける。倹約も 大事であることに管理職としては気を使っている。

(15)

岩本廣美・鈴木洋子・谷口義昭・鳥居春己・船越勝・前田喜四雄・増田信一−イ

4.生活科と子どもの変容 4.1.全体的考察

ここでは、すでに生活科を学習し終えた子どもがどのように変容してきているのかについて教 師に質問して得た結果をまとめ、考察を加える。このことは、生活科という新しい教科の効果・

影響を検討するうえではきわめて重要な問題であると恩われる。

質問では、まず「生活科を学習した全般的な効果」、すなわち、子どもの変苔のプラス面と思 われる見解を4点取り上げ、それぞれに対する教師の判断を問うた。次に、「生活科を学習した 結果抜け落ちたこと」、すなわち、変容のマイナス面と思われる見解をやはり4点取り上げ、問

うた。さらに、自由記述欄も設けて、予め用意した見解以外の見方もより広く把握するように努 めた。

まず、プラス面を検討する。①体験活動を好む、②指示がなくても自分で調べにいくようになっ た、③表現力が高い、④生活に必要な技能や習慣が十分に身に付いている、の4つの見解に対す る判断結果を、図6に表した。それによると、「体験活動を好む」については、80%以上の教師 が「患う」と肯定的判断を示しているが、その他の3点についてはいずれも、「どちらともいえ ない」が過半数を占め、明確な判断を保留していることがわかる。また、③、④の2点について は、「思わない」という否定的見解のほうが、肯定的見解を数字的には上回っており、このこと から、奈良県の教師は、「表現力」と「生活に必要な技能や習慣」については、少なくとも、生 活科の効果が上がっているとは判断していないことが明らかである。「体験活動」については、

否定的見解がごくわずか(1.8%)であったことと対照的な結果になった。

学習指導要領によると、生活科の目標を示した文言の冒頭に「異体的な活動や体験を通して」

とあるとおり、生活科では「体験活動」は最も根幹をなす要素であると言える。したがって、今 回の調査で明らかになった、子どもの変容の具体的姿として、「体験活動を好む」子どもが、中 学年の子どもの大半を占めると見られていることは、教師の意識による限り、生活科はかなりの 効果をもたらしているといえる。また、生活科は教育現場に、いままでにない影響を与えたこと になり、「体験活動」の面では、生活科は現時点において大きな成功を収めているともいえるの である。巷間伝えられているところでは、小学校教育では、今後益々「体験活動」の位置付けが 高まっていくとも言われており、生活科を学習した子どもが、事実として「体験活動を好む」の であれば、生活科の将来は明るいとの見通しも得られる。

一方、学習指導要領には、目標として「生活上必要な習慣や技能を身に付けさせ、自立の基礎 を養う」とあり、「自立」も生活科にとっては、不可欠な要素であると言える。しかし、今回の 調査によれば、「習慣や技能」の点では、60%以上の教師が判断を保留しており、現時点では効 果が上がっているとは言えない。また、効果が上がっていないという断定もできない。この点に ついては、今後の数年問の推移を見守るべきであろう。

「指示がなくても、自分で調べる」は、中学年の子どもが社会科や理科の学習を主体性を持っ て進めていくうえでは、不可欠な側面であると考える。今回の調査結果によると、判断を保留し た教師が過半数を占め、この点でも生活科の効果が十分に上がっているとは言いにくいことが明 らかになった。したがって、自立した学習態度の形成という面でも、現時点での即断は慎むべき であろう。

学習指導要領では、「表現力」も重視されており、「言葉、絵、動作、劇化などにより表現でき

(16)

るようにする」という文言が、第1学年及び第2学年の共通目標の箇所で見られる。しかし、今 回の調査では、「表現力が高い」という見解に対して、やはり60%以上の教師が判断を保留して おり、この点についても効果が上がっているとは言えないことになる。「表現力」は、「体験活動」

と表裏一体の関係にあるはずであり、したがって、現時点における中学年の子どもの姿は、生活 科を学習した結果として「体験活動」には熱心であるが、それが必ずしも「表現力」の伸長には 結び付いていないと言えそうである。子どもの「表現力」を高めることは、生活科の指導し、今 後の研究に待つべき余地が多分にあるとも言えそうである。

次に、マイナス面を検討する。①当然知っていてもよいと恩われる(認識すべき)花や昆虫な どの名称を知らない、②個性や自己主張が強くなりすぎて、一斉学習での集中力がなくなった、

③じっくり考えることがなくなった、④自分の好きなことには熱心に取り組むが、気に入らない ことはいやがる(学習への取り組みに興味による落差が大きい)、の4つの見解に対する判断を 問うたものである。このうち、2番目の見解と4番目の見解は、必ずしもマイナス面とは言えず、

長短の両要素を併せ持っているが、2年前の調査13)での自由記述内容の原意を尊重し、敢えては ぼ原文のまま示したものである。

子どもの変容に関する、4つのマイナス的見解に対する判断結果を示したものが図7である。

これによると、先に述べたプラス面の結果ほど明瞭な傾向は表れていないが、(重)②③については、

体験活動を好む。

指示がなくても、自分で調 べにいくようになった。

表現力が高い。

生活に必要な技能や習慣が 十分に見に付いている。

囲思う      団思わない 盟どちらともいえない且無回答

__...・−_       l

図6 生活科の学習の影響(プラス面)

−既に生活科を履修した中学年を対象−

「患う」や「どちらともいえない」よりも「思わない」と回答した教師のほうが、どちらかとい うと多く、生活科のマイナス面と言われる要素を否定的に捉えていることがわかる。したがって、

生活科を学習した結果、中学年の子どもたちには抜け落ちてしまったことがあるのではないかと いう懸念は、奈良県の教師間で決して支配的な見方ではなく、むしろ、さして大きな問題ではな いと言えそうである。また、「花や昆虫などの名前を知ること」は、学習指導要領による限り、

(17)

岩本廣美・鈴木洋子・谷口義昭・鳥居春己・船越勝・前田百四雄・増田信一

生活科が本来ねらっていることではないので、仮に、それが問題にされたとしても、生活科の性 格から考えれば止むを得ないことになる。ただ、生活科を学習した子どもが、事実として「花や 昆虫の名称を知らない」のであれば、理科教育の目標・内容とも関連させながら、今後この点の 検討がさらに必要となろう。

今回の調査前の予想では、「一斉学習での集中力がない」や「じっくり考えることがなくなっ た」という見解は、「体験活動を好む」ことと関係があるのではないかとも恩われた。しかし、

先に触れたように、中学年の子どもの様子について「体験活動を好む」と見ている教師が多い

(80%以上)ことに比べると、「集中力」や「考える」態度が失われていると見ている教師は少な いことがわかる。したがって、今回の調査で用意したような見解に限れば、生活科のマイナス面 はそれほど明確ではないといえそうである。ただ、「自分の好きなことには熱心に取り組むが、

気に入らないことはいやがる」、すなわち、学習への興味による落差が大きいことについては、

肯定的判断のほうが、保留や否定に比べるとやや多く、この面ではマイナス面が表れているとも 言える。しかし、この点は、言い換えれば、個人差が大きくなったということであり、このこと をもし個性化の伸長と捉えれば、直ちにマイナスであるとは断定できないので、この結果の解釈 にはやや慎重を要する。

当然知ってよいと思われる 花や昆虫などの名称を知ら

ない。

個性や自己主張が強くなり すぎて、一・一斉学習での集中 力がなくなった。

じっくり考えることがなく なった。

自分の好きなことには熟し、

に取り組むが、気に入らな いことはいやがる。

拓思う      厨思わない 旺どちらともいえない訂無回答 図7 生活科の学習の影響(マイナス面)

一既に生活科を履修した中学年を対象一

以上、生活科の効果・影響を、中学年の子どもの変容している姿を教師がどのように捉えてい るか、という観点から調査をした結果を述べ、考察を加えてきた。総括すれば、「体験活動」の 側面では、生活科は効果を収めていると言えるが、その他の要素に関しては、プラス・マイナス 両面ともに、現時点では明確な傾向が表れていないことがわかった。したがって、生活科を学習 した結果として、子どもがどのように変容していくのかについて、今後も多面的に推移を見守り っづけていくべきであると思われる。生活科を学習した子どもたちが、小学校中学年、高学年、

(18)

中学生と年齢を重ねていったときに、それぞれの段階でどのような評価を受けるかは、きわめて 関心の持たれるところであり、学界や教育界にとっても、今後の研究課題になっていくと恩われ る。      (岩本 廣美)

4.2.3・4年生の様子(自由記述)

「3・4年生の様子に関して、生活科を学習した結果抜け落ちたこととして、次のようなこと が指摘されていますが、あなたはどう思われますか」といういくつかの質問の後に、3・4年生 の様子に関して自由に記述してもらった。それに対して、51人から73の回答を得たが(複数回答 あり)、子どもの様子ばかりでなく、生活科の授業に対する教師の立場や生活科という授業科目 に対する感想などが記述されていた。

3・4年生の様子

子どもの様子については従来の理科・社会との関係、子どもの様子(生活・授業態度を含む)

に大まかに分類される。子供の様子も理科・社会と生活の比較、子供の生活・学習態度に分現さ れる。

理科と社会との比較では、「理科・社会とも楽しんで取り組んでいる」という記述が、唯一肯 定的なものであった。理科・社会との間にはギャップがあり、自らが行動し、楽しむことを中心 にしていた1・2年生の生活が、3年生になって新たに理科・社会の授業になり、とまどってい る様子がうかがわれる。「生活科は楽しむものというように認識されている」、あるいは「理科・

社会になって新たにテストが加わり、それにとまどっている」などの記述がそれを表している。

このテストは、後述するように教師にとってもとまどいのもとになっている。このとまどいは、

表一3に示したように従来の理科・社会で得ていた知識の欠如に起因しているのではないかと考 えられる。

生活・学習態度では好意的なものと否定的な評価に二分された(義一3)。生き生きとして、

何事にも積極的に取り組む姿勢と自己中心的で諦めが早いなどに表現されている。それらの記述 からは、好奇心が旺盛で何ごともおもしろがって取り組むものの、諦めが早いという性格がうか がわれる。積極的な対象は実験、集会、校外学習であらゆる分野に及んでいる。一方、自己表現 力が旺盛、自己中心的で他人の意見を聞くことが苦手という側面も浮かんでくる。

教師の立場

設問は3・4年生の様子であったが、教師の立場からの意見も21例が記述されていた。それは 生活科の肯定的なもの、否定的なもの、疑問や不安に分類された。

生活科から理科・社会へ「ゆとりを持って」「自然につながる」と肯定的な記述はわずか2例 だけであった。否定的な記述は「内容が急増する」「系統だてて学習しにくい」など、14例に達

した。さらに、「理科・社会では初めてのテストなので気になる」など、疑問や不安の記述も5 例あった。

これらのことから、生活科から理科・社会への展開は教師にもとまどいのあることがうかがわ れる。

(19)

岩本廣美・鈴木洋子・谷口義昭・鳥居春己・船越勝・前田喜四雄・増田信一

生活科の評価

その他に、家庭と生活科の関わりから、生活科の評価が記述されていた。「家庭学習との関わ りが少なく、生活科は定着しない」という意見と、野菜作りや料理などで「生活科が家庭で生か せている」という意見の両極端である。前者における家庭学習は、体験あるいは体を動かすもの ではなく、座学を意味するものと考えられる。       (鳥居 春己)

表3 自由回答に記述された内容(数値は回答数を示す)

子どもの様子

理科・社会との連携

理科・社会とも楽しんで取り組んでいる 1 理科・社会とのギャップが大きい 2 社会嫌いの子が増えた 6

理科・社会で初めてのテストに抵抗感がある 4 知識・学習能力について

社会的な知識が欠如し、3年の社会に興味を示さない 1 花や木・虫などの知識が欠如している 6

基礎知識が押さえられていない 1 知識に個人差が大きい 1

作文はできるが知識が欠如している 1

体験活動から作業はできるが、知識が欠如している 1 楽しみ・体験に走り、深い考えや知識に結びつかない 4

じっくり観察したり、生活上のルールなど理科・社会の面が欠如 1 科学的に思考する力が育っているか疑問 1

生活・学習態度

体験学習に自主的に取り組む 1 生き生きしている 1

発見学習を好み、意欲的 1

創意工夫して解決する行動する子が増えた 3 係・集会・校外学習等を自主的に活動 2 好奇心旺盛 1

調べる学習を進んで行う 1

認めてはしいという子どもが多く、積極的 1 自然や生命をたいせつにする態度が身についた 1 自己中心的 2

諦めが早い 1

わからないことをはっきり意思表示する ユ

人の話を聞いたり、自分を抑制して頑張ることが苦手1

(20)

伸び伸び育ち、落ちっかない 2 道具の使い方ができていない 1 教師の立場から

肯定的な回答

ゆとりを持って教えられる 1 生活科と社会は自然につながる 1 否定的な回答

理科・社会の内容が急増する、3年の理科の内容が多い 3 1・2年の学習が生きず、同じことのやり直し 2

系統だてて学習しにくい 2 体験学習をしたがって困る 1

生活科で教育内容の欠け、3年以降教えないものがある 6 疑問・不安

初めてのテスト(生活科はテストがない)が気になる 1 生活科は楽しいという意欲を3年生にどのようにつなげるか 1 理科・社会とのつながりと大切にしたい 1

1・2年の学習をどのように3年につなげるか 1

体験中心だったため、実験等の後での記録をいやがる、あとで困る 1 生活科に対する感想

家庭学習との関わりが少なく、生活科は定着しないのではないか 1 生活科が家庭で生かせている(野菜作り、料理など)1

Ⅳ.結論と課題

今回のアンケート調査の結果について、共同研究者たちが話し合った結果の主な3点について、

その概略を述べる。

第1点は、生活科そのものに対する子どもたちの反応である。平成時代に入って、学校教育の 崩壊を予測させる事象がいくつも続発し、学校教育関係者がその対策に苦慮する中で、それに対 する対応策の一つとして生活科が設置されたのであるが、学校教育の主役である子どもたちが、

この生活科にどう対応しているのかという図1の問いは、生活科の今後を占う上で欠かせない問 題を含んでいる。回答は「楽しそう、伸び伸びしている」が86.2%を占めており、まずは「生活 科の今後は明るそうだ」と言うに足る数値が出た。

しかし、図2の「自主的に活動する力のある子どもが増えた」は45.8%にしか過ぎず、生活科 が定着したとまでは言えない状態に止まっていることを浮き彫りにしている。このことは、今後 の生活科の時間数の増加、学年の伸長などの問題など、生活科そのもののあり方にかかっている

(21)

岩本贋美・鈴木洋子・谷口義昭・鳥居春己・船越勝・前田喜四雄・増田信一

ように思える。

第2点は、道具類の使用についてである。「はさみやカッター類の使用が増えた」86.1%、「色 鉛筆や絵の具などの使用が増えた」82.5%、「移植ごてやじょうろの使用が増えた」71.1%など、

大幅に増えたのが目立っている。これは、子どもたちの直接経験を豊富にさせようという生活科 のねらいが実現されつつある結果であり、喜ぶべきことである。

しかし、図5の「道具類を大切に扱うようになった」19.9%、「けがが減った」21.1%と習熟 するまでには至っていない結果が出ている。まだ、生活科が始まって4年目の数値であるだけに、

今後継続して調査を続け、実態がどのように変化しているのか見守る必要がある。

第3点は、既に生活科を履修した中学年が生活科の学習をどのように受け止めているのかとい う問題である。「体験活動を好む」80.7%と、圧倒的多数の子どもたちに生活科は好感をもって 迎えられている様子がうかがえる。

しかし、図6の「指示がなくても、自分で調べる」24.7%、「表現力が高い」21.1%と、学習 態度や技能の面ではまったくさびしい数値しか出ていない。生活科の今後には多くの課題がある ことを思い知らされた。だが、これらの問題は生活科だけが背負うべきものではなく、学校教育 全般についても考えなくてはならない性質のものでもあるだけに、根は深い。

(増田 信一)

1)谷川彰英・馬居政幸(1992):生活科実践の条件整備に関する研究一全国アンケート調査よ り一,日本教育学会第51回大会発表資料.

日台利夫・谷川彰英・馬居政幸(1993):生活科の全面実施1年度の現状と課題一全国アン ケート調査より−,日本社会科教育学会第43回大会発表資料.

2)今井靖親・岩本贋美・鈴木洋子・谷口義昭・橋本佳和・船越勝・前田喜四雄・向山玉雄

(1994):奈良県における生活科教育の実態に関する研究一全県アンケート調査の分析を中心 に−,奈良教育大学教育実践研究指導センター研究紀要3,85−115.

3)岩本廣美・鈴木洋子・谷口義昭・船越勝・前田喜四雄・向山玉雄(1995):奈良県における

「特色ある生活科」実践に関する事例研究,奈良教育大学教育実践研究指導センター研究紀要

4,113−146.

4)山岡剛・藤田静作・鈴木明治・成田堅悦(1993):全面実施後の「生活科」の実態と教師の 意識「秋田県下の小学校低学年教師に対するアンケート調査を基にして−,秋田大学教育学部 教育研究所年報30,34−51.

5)前掲2)

6)前掲2)

7)矢田員公昭著『鉛筆が削れない』公文数学研究センター,1980年,pp.10−49.

8)前掲3)

9)中野垂大著『生活科教育の理論と方法』,東洋館出版社,1990年 10)前掲3)

11)前掲9)

12)前掲9)

13)前掲2)

(22)

資料 生子吉禾斗 石こ 関 す る ア ン ケ 一一 ト 調査       N O.1

( そ の 1)

質問1.最初にあなたの学校や学区等の特色についておたずねします。

① あなたの学校の学級数は,次のうちでどれですか。

1)31学級以上 2)2 5〜3 0学級 3)12〜2 4学級 4)6〜12学級 5)5学級以下

② あなたの学校や学区の様子について,最もあてはまるものはどれですか。

1)商業やサービス業など,第三次産業を中心とした地域

2)工業を中心とした地域 3)住宅を中心とした地域 4)農業を中心とした地域 5)漁業を中心とした地域 6)林業を中心とした地域 7)その他(

③ 調査票に記入していただいているあなた自身のことについて,あてはまるものはどれですか。

1)校長 2)教或 3)教務主任 4)研究主任 5)生活科主任 6)学年主任 7)その他(         )

④ 性別

1)男性 2)女性

⑤ 年齢

1)2 0歳代 2)3 0歳代 3)4 0歳代 4)5 0歳以上

質問2.今,生活科を学習中の子どもの関心・意欲・態度についておたずねします。

① 生活科の授業中における子どもの姿は,従来の社会科・理科の授業に比べて,次のような点で変 わってきていると言われますが,あなたはどう思われますか。

ア.楽しそうである,表情がいきいきしている,伸び伸びしている 1)そう患う   2)そうは患わない   3)どちらともいえない ィ.教師の指示待ちなしでもやってみようという意欲がある

1)そう恩う   2)そうは思わない   3)どちらともいえない ク.自己主張が強い

1)そう患う   2)そうは患わない   3)どちらともいえない 工.先生や他の子どもの話を最後まで聞かない

1)そう思う   2)そうは思わない   3)どちらともいえない

(a 生活科の授業効果として次のようなことが指摘されていますが,あなたはどう思われますか。

ア.自分の生き物や作物を育てることにより,生命を愛しむ心が育ってきた 1)そう思う   2)そうは思わない   3)どちらともいえない

ィ.地域に出かけ,人々と触れ合う中で,子どもと地域の結び付きが強くなった 1)そう思う   2)そうは恩わない   3)どちらともいえない

ク.自由に活動できる時間が増えたので,自主的に活動する力のある子どもが増えた 1)そう思う   2)そうは患わない   3)どちらともいえない

工,臨機応変にものごとに対処できる子どもが増えた

1)そう患う   2)そうは恩わない   3)どちらともいえない

(23)

岩本虞美・鈴木洋子・谷口義昭・鳥居春己・船越勝・前田喜四雄・増田信一一

N O. 2 オ_ 子ども同士が,個性を大切にし,友達を大切にするようになった

1)そう患う   2)そうは思わない   3)どちらともいえない

③ 上記の他に,生活科をめぐる関心・意欲・態度に関して,お気付きのことなどかありましたら,

自由にお書きください。

質問3.生活科では,技能の習得がねらいのひとつになっていますが,このことについておたずねL ます。

① 従来の社会科や理科に比べると,次のような道具や材料などを使用する機会は増えているでしょ うか。あるいは,減ったでしょ うか。

ア.はさみやカッター類

1)増えた   2)減った   3)どちらともいえない

ィ.色鉛筆や絵の具など

1)増えた   2)減った   3)どちらともいえない

ク.移植ごてやじょうろ

1)増えた   2)減った   3)どちらともいえない

工.包丁類

1)増えた   2)減った   3)どちらともいえない

オ.火の扱い

1)増えた   2)減った   3)どちらともいえない

② ①で挙げた道具類などの使い方は,従来の子どもに比べて上手になりましたか。

ア.はさみやカッター類 1)上手になった ィ.色鉛筆や絵の具など

1)上手になった ウ.移植ごてやじょうろ

1)上手になった 工.包丁類

1)上手になった オ.火の扱い

1)上手になった

2)下手になった   3)どちらともいえない

2)下手になった

2)下手になった

2)下手になった

2)下手になった

3)どちらともいえない

3)どちらともいえない

3)どちらともいえない

3)どちらともいえない

(9 道具類などに関する子どもの関心・意欲・態度についてはどう患いますか。

ア.初めて使う道具類などに対してあまり恐れなくなった

1)そう思う   2)そうは思わない   3)どちらともいえない

ィ.道具類などを大切に扱うようになった

1)そう思う   2)そうは思わない   3)とちらと もいえない

参照

関連したドキュメント

前者は、中学生で迎えていた思春期が早くなり、小

こういった状況の中で、指導的立場に立ち得る高度の専門性を備えた教員の養成及び現職教員

5.1.(8)にあるように、C大学大学院美術教育専修の指導体制は、教育現場との連携の上に成立   

要旨:幼稚園は学校教育法に規定する学校であり、教育基本法や学校教育法に掲げる目的・目標

この1年あまりの間に、全国の民間商用プロバイダー数は約30倍3)になり、奈良県内でも15社

ところが、このように生活科をめぐってはさまざまな問題が指摘されているにもかかわらず、実

Ⅹ:雪消えの沢の池の北側に学生を集合させた。この池の東の隅付近では、渇水期を除いては

例えば、私たちの実験の例は、石鹸という誰でも1日1度は目にする物質をただ見過ごすだけ