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発達障害児を含む学級集団に対する授業支援について-教科学習に組み込んだ社会的スキル訓練の効果-

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Academic year: 2021

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(1)発達障害児を含む学級集団に対する授業支援について. 一教科学習に組み込んだ社会的スキル訓練の効果一 特別支援教育学専攻 心身障害コース. M07096F   大 上 高 広 ン期(2008年3月∼5月)、C S S T実施直後(同年7. I.問題と目的  社会的スキルの低下は、発達障害児のみならず、児. 月)、フォローアップ期(同年10月)の3回にわたり、. 童全体の問題であるといえる(國分ら,1999)。. 対象児の社会的スキル能力を測定した。.  この問題に対処する1つの方策として、児童の対人. 3.評定尺度の構成. 関係の改善を目指した社会的スキル訓練(Socia1. 1)ケス・フー・テスト. Ski11sTraini㎎,以下S STと表記)が以前から実施.  各児童は社会的スキルに関して書かれた9項目につ. されてきたが、般化の問題(絵内ら,2005)や環境整備. いて、それに該当する級友を最大3名まで記述し、級. に課題を残している。. 友からの指名数の合計を当人の評定とした。.  そこで未研究では、学級全体にS STを実施する方. 2)社会的スキル能力尺度による評定. 法(C1asswideSocia1Ski11sTraini㎎,以下CSS. 藤枝・相川(2001)が作成した社会的スキル能力尺. Tと表記)を取り上げる。C S S TはS S Tに比べて. 度を用いて、児童自己評定ならびに教師評定を行った。. 様々な利点があり(椥11.2000)、すでに適切な反応を. 各児童および担任は、各項目について5件法で回答す. 獲得している児童にとっても有用であると考えられて. ることで評定した。. いる(絵内ら,2006)。さらに般化については、より同. 4.実施方法. 常的な場面でC S S Tを実施することでその効果が期.  国語科と算数科で各4単位時間、体育科と道徳で各. 待できる(塗師・平石,2006)ため、本研究では教科学. 2単位時間、合計12単位時間の指導案を作成し、それ. 習に組み込んで実施する。教科学習の中では元々、社. をもとに担任が授業を行った。. 会的スキルが頻繁に使用されている。したがって、教. 5.内容. ・科学習の中でC S S Tを実施することにより、学校現. 1)目標スキルの選定. 場に即した形で、発達障害児を含む学級集団に対する.  べ一スライン期の評定結果を基に、担任との話し合. 効果的なS STが可能になると考えられる。. いにより決定した(Tab1e1)。.  そこで本研究は、C S STを教科の授業に組み込ん.      Tab1e1 目模スキルと因子. で実施し、授業前後における学級全体と発達障害児の. 目標スキル [関遠する因子名] (実施日). 社会的スキル能力の結果から、C S STの効果を検討. ①友達が話しているときは最後まで聞く 〔攻撃性](6/9). することを目的とする。. ②相手に聞こえる声で皆と同じくらい話す [向ネ艶 (6/16) ③あたたかい言葉かけをする [攻撃性] [向社会性] (6/24). 皿.方法. ④班や係の活動に積極的に協力する [向社会性] (6/30). 1.対象. 2)授業展開. A小学校の第4学年の児童24名〔男子13名(虹㎜. 授業は基本的に、冒頭で学習目標を提示する際に同. 児1名(=以下A児)を含む)、女子11名〕である。. 時に目標スキルについても教示し、前半のうちに教師. 2.期間. によるモデリングを行った。後半は学習活動に応じて.  2008年6月中に3週間実施した。また、べ一スライ. 一200一.

(2) 適宜リハーサルやフィードバックを行い、最後のまと.  児童自己評定の学級平均について分散分析を行った. めで目標スキルについての出来栄えも伝えた。. 結果、測定時期の違いによる有意差は見られなかった。 A児はC S S T実施直後に全ての因子の得点が上がり、. 皿.結果. フォローアップ期には下がった。. 1.ケス・フー・テスト.  教師評定の学級平均について分散分析を行った結果、.  評定得点(理論値はO∼207)の学級平均値とADHD. 攻撃性因子と引っ込み思案因子の2因子はべ一スライ. 児の得点の結果をFig1に示した。. ン期からC S S T実施直後にかけて有意に下降し、そ. 18. こからフォローアップ期にかけて向社会性因子と引っ. 11−11■■一1■止一1−I−1一■  一一I−1一一一一一一■. 16. 込み思案因子の2因子は有意に上昇した。A児も同様. 14. の変化を示しているが、攻撃性因子については、徐々. 4. 12. に下降していた。. 点. 10. IV.考察. 8 6.  ケス・フー・テストでは対象児の社会的スキル能力.  べ一スライン観  CSST実真真書 フォロー7ツブ順. の向上が認められた。社会的スキルは他者に向かって. Fig1ケス・フー・テストの学級平均とA児の㍍点. 発揮されるため、周囲の者が有効であると評定するこ.  学級平均について分散分析を行った結果、べ一スラ. とは社会的妥当性が高いと考えられている(國分. イン期からC S ST実施直後に有意に上昇し、フォロ. ら,1999)。したがってこの結果は、C S STを教科学. ーアップ期にも維持されていた。A児の得点も徐々に. 習に組み込んで実施することの有効性を示唆するもの. 上昇していた。. と言える。. 2.社会的スキル能力尺度による評定.  児童の自己評定に変化が起こらなかった原因として.  尺度の因子毎の平均得点(満点5点)をべ一スライ. は、自己評定の高かった児童の中で、C S S Tによっ. ン期とC S ST実施直後それぞれについて、学級平均. て社会的スキルに対する意識が高まったことにより自. と㎜血児の得点の結果を示した(Fig2,Fig3)。. 己評定を下げたこと、目標スキルに平均的なスキルを. 1㎞¶一服. 取り上げたため、児童一人一人が必要性を感じている スキルではなかったこと、などが考えられる。.  教師評定については、対象児の社会的スキル能力を 下げる結果となった。しかしながら、向社会性因子に. ついては学級平均は全く下がらず、A児はむしろ上昇. 〆ぺ〆 〆4. していた。つまり、向社会性スキルについては効果が 認められた。これについては目標スキルが関連してい.      ÷○平均       ^0・・I0児.    冊2社会的スキル絶カω児童自己評定. ると考えられる。本研究の目標スキルには向社会性因. 子に関するものが3つあった(Tab1e1②③④)。した. :引. 曝ヨ. 111. 1::. がって、焦点をあてたスキルについては有効に作用し たとも考えられるのである。いづれにしても、教師評. l1:. 定の客観性には課題が残った。今後は評定の具体的な. 1.0. 観点を引き継ぐ・複数の教員で評定するなど、教師評. 炉4 炉4. 定の客観性を高める工夫が必要である。.  字.■平均       ^D・・10!児. 主任指導教員  鳥越隆士. Fi‘3社会的スキル銅カの徴夢認定. 指導教員  高野美由紀 一201一.

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参照

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