• 検索結果がありません。

雑誌名 静岡大学大学院電子科学研究科研究報告

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "雑誌名 静岡大学大学院電子科学研究科研究報告"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

ラジオメーター用方形導波管アンテナと生体組織モ デルとの電磁結合に関する研究

著者 阿部 勝己

雑誌名 静岡大学大学院電子科学研究科研究報告

巻 18

ページ 206‑208

発行年 1997‑03‑29

出版者 静岡大学大学院電子科学研究科

URL http://hdl.handle.net/10297/1253

(2)

氏名。(本

)  

  

  

  

(静岡県

)

学位 の種類

 

 

 (工

)

学位記番号

  

工博甲第

 126 

号 学位授与の日付

  

平 成

8年

3月 23日 学位授与の要件

  

学位規則第4条第 1項 該当 研究科・専攻の名称

  

電子科学研究科

 

電子応用工学

学位論文題ロ

  

ラジオメーター用方形導波管アンテナと生体組織モデルと の電磁結合に関する研究

論文審査委員   (委員長)

教 授

 

教 授 教 授

 

教 授 助教授

 

 

 

 

論 文 内 容 の 要 旨

癌の治療法の一つにハイパーサー ミア(癌温熱療法)がある。ハ イパーサー ミアは熱による細胞殺傷 効果 を利用 した治療法であ り、正常組織の温度上昇を極力抑 えたまま腫瘍組織 を

41〜

石度に加温する ことによって治療する。 したがって、ハイパーサー ミア治療中に腫瘍組織及びその周辺正常組織の温 度を常に監視することが必要である。体内温度の測定方法 としては、侵襲的測定 と無侵襲測定がある。

現在では、広 く実用 されている無侵襲温度計測の技術はな く、熱電対、サー ミスタ等 により侵襲的に 計測 を行つている。 しか しなが ら、侵襲的温度測定 を行 う場合、プローブ等の刺入による癌細胞の転 移、組菌感染を誘発する危険性 を伴 うことや、測定点数が限 られていることから十分な温度計測がで

きないので、無侵襲計測法の実用化 に対する期待は大 きい。

無侵襲温度測定法 として、多周波マイクロ波ラジオメ トリがある。体内組織か ら放射 される熱輻射 電力のマイクロ波成分 を体表に密着 させたアンテナによって受信 し、アンテナか ら見た組織の見かけ 上の温度である輝度温度 とし測定する。熱輻射電力 を複数の周波数帯で測定することにより、温度分 布に関する情報 を持つ一組の輝度温度が得 られる。この輝度温度 を適切に解析すれば、深 さ方向の温 度分布 を逆推定で きる。 この際、あらか じめ組織の物理温度 と輝度温度を関係づける重み関数が既知 である必要がある。重み関数は、ラジオメータアンテナと輝度温度測定対象物 との電磁界結合問題 を 解析することにより求めることができる。ラジオメータによる温度測定の精度を向上 させるためには、

正確 な重み関数 を用いること、温度分布の観測領域が深い受信 アンテナを用いることが要求される。

‑206‐

(3)

本研究では、方形導波管アンテナ と生体組織モデルとの電磁界結合問題 をFDTD(Finiじ ―Differencc

Time―Domain)法によって3次元解析 した。解析結果 を用いてラジオメータアンテナとしての方形導波管

アンテナの最適設計 を行 つた。

1章

では、ハイパーサー ミアとその温度測定の必要性 について述べ る。

第2章 では、加温 と測温に同 じアンテナを用いるハイパーサー ミア治療時におけるマイクロ波ラジオ メ トリによる無侵襲温度測定の原理 と、本研究の必要性 について述べ る。

第3章 では、FDTD法による電磁界結合問題の解析方法 を示す と共に、その他の解析手法の例 を示 す。次 に、これまで用いてきた低損失誘電体(cr=87)を 充填 した開口面2.0×1。6cm2の 方形導波管アン テナか ら均一食塩水及び、ボーラス、皮膚、脂肪、筋肉から成る信 生体組織モデルに放射 される電磁 界分布の

DD法

による解析 を行 う。解析の結果、単層媒質に対 しては温度測定にとって望 ましい受信 特性 を持つことが明らかになった。 しか しなが ら、循 構造に対 しては、受信領域がボーラス、皮膚、

脂肪領域 において横方向へ大 きく広がって しまい、深い方向の観測可能な距離が低減 して しまうこと が明 らかになった。

第4章 では、第

3章

の結果を踏まえて、方形導波管アンテナと循 生体組織モデルとの電磁界結合問題 をアンテナの開口寸法、ボーラスの厚 さ、導波管 に充填する誘電体の比誘電率 を変えた場合 について 解析 し、それ らの値の変更がアンテナの受信特性 に与える影響 を調べ、ラジオメータアンテナを最適 設計 した結果について述べる。0.8G]眩を励振周波数 として解析 を行った結果、長辺 ×短辺=4×3cm2程 度が開口面の大 きさとして妥当である。 また、ボーラスの厚 さは0.5cm程 度に抑えることが望 ましい。

導波管 を充填する誘電体の比誘電率は

60〜

70程 度が妥当であるという結果を得た。

第5章 では、受信アンテナの設計変更が測温の精度に与える影響 を、シミュレーションによって得 ら れた結果 をもとに述べる。

第6章 では、本研究を総括 し、結論お よび今後の課題 を述べる。

(4)

論 文 審 査 結 果 の 要 旨

本論文は方形導波管アンテナと生体組織モデルとの電磁結合に関する研究成果を纏めたもので、7章 か ら成る。第1章は序論で、研究の背景について述べている。癌温熱療法の分野で、体内組織温度の無 侵襲計測法の開発が求め られていること、筆者が所属する研究室では、無侵襲温度計測法を開発する 目的で多周波マイクロ波ラジオメ トリが研究 されていること、接触型導波管アンテナを用いて熱輻射 電磁波を収集 していることを述べた後、導波管アンテナと生体組織 との電磁結合問題の解析に関する これまでの研究について概説 し、本研究の位置付けを行っている。第2章では、マイクロ波ラジオメ ト リの原理及びラジオメータが観測する輝度温度 と組織の物理温度を結びつける重み関数を、アンテナ についての相反定理に基づいて定義 している。第

3章

では、導波管アンテナと生体 との結合問題の解析

Finite―

Difference Time― Domain(D■ ):有限差分時間領域

)法

を適用すること、FDTD法を本問題 に適

用することの利点について論 じている。次いで、Maxwell方 程式を

FDD表

現 に書 き換える手順及びそ れを用いた数値計算の基本アルゴリズムについて述べている。解析空間が損失の大きい誘電体(生体組

)で

満たされているので、吸収境界条件 には、精度は低いが表現が比較的簡単なMurの 吸収境界条件 が適用できることを指摘 している。その上で、方形導波管アンテナ(開口面

2.Ocm×

1.6cm、 充填誘電体 比誘電率87)とボーラス(lcm)、 皮膚(0.2cm)、 脂肪(lcm)、 筋肉(∞

)か

らなる信 生体モデルとの電磁結 合を

3次

元解析 している。解析結果か ら、電磁界がボーラスー皮膚一月旨肪層で横方向に著 しく広がるこ

とを明らかにし、このアンテナをラジオメータアンテ

:ナ

として用いた場合、深い(>3cm)位置の組織温 度 を測定できないことを明らかにした。第

4章

では、開口面を46cm×4.6cm、 ボーラス層の厚 さをo.5cm とした場合について解析 した。第5章 では、前章の結果から導出した重み関数を用いて温度プロフィル を推定する数値 シミュレーションを行い、深い(>3cm)位置の組織温度測定能力が向上することを示 し た。第

6章

では、ラジオメータアンテナの最適設計について検討 し、開口面4cm×3cm、 充填誘電体比誘 電率60が ほぼ最適であるとの結論 を得た。第

7章

は結論で、本研究の成果を総括 している。

本論文の成果は、生体 を対象としたマイクロ波ラジオメ トリ用導波管アンテナの最適設計を与え、

また、精度の高い重み関数の導出を可能 とした。これらの成果は、医用マイクロ波ラジオメ トリの進 歩 に貢献するところ大であ り、博士(工)の学位 を与えるに十分な価値 を持つ ものと認定する。

‑208‑

参照

関連したドキュメント

論文は7章 からなってお り、最初 に、有機 シリコンを原料 としたシリコン系薄膜形成の背景 と、 リ モー トプラズマ法による CVD法 を利用することの有用性が第

MBE法 を用いてヘテロ成長 を行 う場合、格子不整合の大 きな系では、成長初期 において島が成長す ることが知 られている。 MBE法 によって GaP(∞

第 4章 、第 5章 では今 まで提案 して きた CC Ⅱ の応用 として電流モー ドフイルタを提案する。電 流モー ドの利点 を生かすため、 cc Ⅱ

上詢 M方 式では搬送波の発生に高い分解能を有する DA変 換器が必要であ り、これが高い歩留 りで 集積化する上での障害 となる。この問題 を解消

階層分割の適用 は、階層設計 されている大規模回路の回路構造 を考慮 した解析 を可能にする。 ここで は、階層分割

の繰 り返 し精度で分析可能であ り、これらの実験 を通 してこの精度に耐え得る高品質の大気試料を回 収で きていることは、開発

の繰 り返 し精度で分析可能であ り、これらの実験 を通 してこの精度に耐え得る高品質の大気試料を回 収で きていることは、開発

理的に正 しい唯一の解 を決定できる場合があることを示 した .ま た ,多 波長で透過率測定を行 うこと が ,解 をただ一つに絞るために有効であることを示 した .Ⅲ