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雑誌名 静岡大学大学院電子科学研究科研究報告

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メガヘルツ帯で動作するMOS‑FET式電力インバータ 及びその応用に関する研究

著者 鈴木 大樹

雑誌名 静岡大学大学院電子科学研究科研究報告

巻 19

ページ 245‑247

発行年 1998‑03‑30

出版者 静岡大学大学院電子科学研究科

URL http://hdl.handle.net/10297/1577

(2)

氏名 0(本 籍 )   鈴    木    大    樹 (愛 知県

)

学 位 の種 類    博     (工   学

)

学 位 記 番 号    工博 甲第  155  号 学位授与の日付    平 成 9年 3月 22日 学位授与の要件    学位規程第 5条 第 1項 該当 研究科 ・ 専攻の名称    電子科学研究科   電子応用工学

学位論文題ロ    メガヘルツ帯で動作するMOS‐ FET式 電カインバータ及びそ の応用に関する研究

論 文 審 査 委 員

   (委

員長)

教 授 渡 邊 健 蔵   教 授 水 品 静 夫 教 授 篠 原 茂 信   教 授 池 田 弘 明

論 文 内 容 の 要 旨 ‐

本研究は、スイッチ ング素子 として高周波電力用MOS―

Lil・

を使用 し、メガヘルツ帯で動作するシン グルエ ン ド構成、及びフルブリッジ構成 より成る高周波電カインバータに関するものである。高周波 電力用MOS―

El・

を使用 したインバータには、 さまざまな問題があ り、特にメガヘルッ帯でMOS―

Fじ1・

を 動作 させ ようとすると、動作条件 を定量的に検討する必要がある。従 って、本論文の第

1の

目的は、斯 かるインバータの構成上の要点 を解析するとともに、新 しいインバータ技術 を提案することにある。

本論文の第 2の 目的は、メガヘルツ帯インバータの一応用例 として、メガソニ ック振動子の駆動につい て新たに提案 し、その回路要素 を解析することにある。

本論文の第

1章

では、まず、インバータの構成について考察 して、小形な回路構成 としてはシングル エ ン ド構成インバータが優れていることを指摘 し、大電力出力ではフルブリッジ構成インバータが優 れていることを指摘 した。 また、インバータ回路 を構成するスイッチ ング素子 としては、駆動電力、

スイッチ ング速度、並列接続の容易性、安全動作領域等の側面から、メガヘルツ帯で使用する高周波 電力用スイッチ ングデバイス として、 Mos̲Π ]Tが最適であることを指摘 した。

第2章 では、シングルエ ン ド構成インバータについて記述 した。 シングルエ ン ド構成インバータを構 成するスイッチ ング素子 と出力変換器 とによる損失電力 をそれぞれ定義 し、シングルエ ン ド構成イン バータの出力電力 と電力変換効率 とを数式で表 した。続いて、導出 した数式にもとづいてシミュレー ションを行い、実測データと比較 して合致性のよいことを確認 した。次に、シングルエ ン ド構成イン バータで問題 となるサージ電圧の発生メカニズムについて解析 を行い、サージ電圧の発生条件を明確

‑245‑

(3)

にした。 これに対 して、サージ電圧の抑制方法 として、メガヘルッ帯の高周波動作特性が優れている Nチ ヤネル形MOS‐ ETと 、コンデンサ との直列接続 により構成 される新 しいスイッチスナバ回路 を提 案 した。 また、スイッチスナバ回路 を接続 したことによつて生 じる転流が、インバータ出力波形に与 える影響 と、転流による損失電力 とについて解析 を行 つた。その結果、 Nチ ヤネル形MOS‐ ETを 使用

したスイッチスナバ回路は、メガヘルツ帯 において、優れたサージ電圧抑制効果のあることが確認 さ れた。更に、本解析により、スイッチスナバ回路 を構成するコンデンサによるサージ電圧抑制効果 と、

電力変換効率に与える影響 とも関係が明確 になった。 また、シングルエ ン ド構成 インバータの出力電 力 を測定するために、電圧波形 と電流波形 との積 を瞬時値 ごとに計算 し、平均化 して電力 を求める新

しい高周波電力測定システムを提案 し、この電力測定 システムについて記述 した。

第3章 では、大電力出力に適 しているフルブリッジ構成インバータについて記述 した。 まず、フルブ リッジ構成 インバータの高周波動作 に対 して、MOS― ETア レイの ドレーン電圧 と ドレーン電流 との波 形のモデルを提案 した。高周波でのアレイの電圧、電流波形モデルより、抵抗性負荷接続時、及び直 列共振負荷接続時について、フルブリッジ構成インバータの出力電力 と電力変換効率 を表す理論式 を 導出 した。続いて、フルブリッジ構成 インバータを構成する素子や部品の温度上昇か ら、熱抵抗 によ り損失電力 を求め、フルブリッジ構成インバータの出力電力 と電力変換効率 とを評価する新 しい方法 を提案 した。フルブリッジ構成インバータでの損失電力は、 MOS̲FETア レイと出力変成器 とによって 発生すると仮定 し、各MOS― 田 Tア レイ及び出力変成器の熱抵抗 と動作時の温度上昇 とを測定 してお

き、各損失電力 を求め、フルブリッジ構成インバータの出力電力 と ドレーン効率 を求めた。

第4章 では、メガヘルッ帯洗浄システムに使用するインバータについて記述 し、メガヘルッ帯超音波 振動子の駆動方式に言及 した。 まず、 3MHzに 直列共振周波数があ り、 60Wの 電力容量 を持つメガヘル ツ帯振動子のインピーダンス特性 を解析 した。その結果、振動子単体の水中におけるインピーダンス の絶対値

(ほ

1オ

ーム

)を

推定することがで きた。 また、この解析 を拡張 し、薇 の振動子から構成 さ れ、  l MIzに 直列共振周波数があ り、 600Wの 電力容量を持つたメガヘルツ帯振動子のインピーダンス 特性 を解析 した。 Nチ ヤンネル Mos̲FET式 スイッチスナバを備えたシングルエン ド構成インバータを、

lMI・Izの

周波数で動作 させ、 600Wの 電力容量があるメガヘルツ帯振動子の駆動に応用 した。続いて、位 相同期ループを使用 した自動周波数制御機能を持つメガヘルツ帯振動子駆動用 フルブリッジ構成イン バータの設計法を与えた。本設計法に基づいてフルブリッジ構成インバータを試作 し、動作性能を評 価 した。

第5章 では、各章をまとめて結論 とし、更にMOS― Π

]Tを

使用 した高周波電カインバータとその応用技 術の将来展望 を記述 してある。

-26-

(4)

論 文 審 査 結 果 の 要 旨

本文は、 Nチ ヤネル形パ ワーMoS‐ ETを 使用 して、メガヘルツ帯の周波数でスイッチ ング動作する 電カ インバータについて、新技術 を提案するとともにインバータ構成上の要点を解析 し、更にその応 用 として、低インピーダンスを有する洗浄用メガソニック

(メ

ガヘルツ帯で動作する超音波 )振 動子 を、

インバータにより高効率で駆動する技術 について記述 したものである。

1章 では、動作周波数 と取 り扱 う電力 を考慮 して、 Nチ ヤネル形パワーMOS‐

Lil・

が、メガヘルツ帯 の周波数 におけるスイッチ ング素子 として適切であることを指摘 し、 Mos̲Π ]Tの 選択指針を与えた。

一方、MOS―

rじ1‐

を使用 したインバータ回路の構成 として、シングルエ ンド構成は小形化 と小電力に適 してお り、フルブリッジ構成は大電力の取 り扱いに適 していることを指摘 した。

第2章 では、まず、シングルエン ド構成インバータについて動作特性 を示 し、問題 となるサージ電圧 の発生条件 を示 した。発生条件に対 して、サージ電圧抑制方法 として、 Nチ ヤネル形MOS‐

rEl・

とコン デンサ との直列接続か ら構成 されるスイッチスナバ回路 を提案 した。提案 したスナバ回路によるサー ジ電圧抑制効果 と損失電力 を定量的に解析 した。また、シングルエ ン ド構成インバータで多 く見 られ る波形歪や、測定個所のインピーダンスに依存 されない、サ ンプリング方式による高周波電力測定方 式 についても記述 した。

次 に、第 3章 ではフルブリッジ構成インバータについて、高周波動作時の波形モデルに基づ き動作特 性 を解析 した。インバータの損失電カカヽЮ

S‐

Lil・

と出力変成器で発生する点に着 日し、

MOS̲FL 1・

と出 力変成器の熱抵抗か ら損失電力や効率 を評価する方法を提案 し、動作状態にあるインバータの損失電 力や効率 を定量的に解析 し、モデルに基づ く動作特性の解析 と比較 して熱的方法の妥当性 を明らかに

した。

第4章 では応用例 として、洗浄用メガソニ ック振動子をインバータにより駆動する技術を取 り扱って いる。すなわち、メガソニ ック振動子のインピーダンス特性を解析 し、インバータの駆動によるメガ ソニ ック洗浄システムを構成 し、実験、解析、及び評価 を行って技術的要点 を明 らかにした。

第5章 では各章の結論 をとりまとめ、 Mos̲FETに よるメガヘルッ帯インバータの性能概要を記述 し た。

以上のように、本研究では、メガヘルツ帯における Mos̲ET式 電カインバータの問題点解決 と、評 価 について新 しい方式 を提案するとともに、定量的な解析 を行い、その結果 を利用 してメガソニ ック 振動子 を高効率で駆動することがで きた。 よって、本研究は工学上の寄与が大 きく、博士

(工

)の

学 位 を授与するに値すると認定する。

‑247‑

参照

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