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博 士 ( 農 学 ) 朴

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Academic year: 2021

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(1)

学 位 論 文 題 名

博 士 ( 農 学 ) 朴

  

在 仁

ミ ン ク 皮 膚 の 細 胞 外 マ ト リ ッ ク ス に 関 す る 研 究

― 成 長 お よ び 換 毛 に 伴 う 変 化 ―

、 学 位 論 文 内 容 の 要 旨

  本耐f究 は、 毛 の 発生 ・ 成 長・ 退 化 を季 節 換 毛と い う 形 でィI! に2回 も 現|Ijする 代 表 的 毛 皮 動 物 で あ る ミ ン ク を 実 験 動 物 と し て 用 い 、 成 長 や 毛 周 !Wに 伴 う 荊 ‖ 胞 外 マ ト リ ッ ク ス の 変 化 、 す な わ ち 、 ミ ン ク 皮 膚 の 機 能 状 態 の 変 化 に 伴 う 細 胞 外 マ ト リ ッ ク ス 構 成 成 分 の 立t本 柵 造 の 変 化 、 組 織 化 学 的 変 化 お よ び 生 化 学

rJ変 化 を追 究 し 、ミ ン ク の毛 衣 産 生に 伴 う 皮)阿 荊 ‖ 胞外 マ ト リッ ク ス の変 化を ツJら か に す る と 共 に 細i胞 外 マ ト リ ッ ク ス の 生 理 機 能 を 検 討 し た も の で あ る 。   本研 究で得ら れた主 な成果は 以下の ように要 約される 。

  1) ミ ン ク 真 皮 表 而 の コ ラ ー ゲ ンl‖ 線 維 の 立 体 榊造 は 成 長や 毛 周J舛 に 伴 って 顕 著 に 変 化 し 、 活 性 期 に は 表 皮 と 真 皮 の 接 触 而 砧 を 坿 加 さ せ 、 活 性JJに お け る よ り 活 発 な 真 皮 一 表 皮 相 互 作 用 を 促 進 し て い る 走 査 電 子 顕 微 鏡 像 が 観 察 さ れ た 。ま た 真 皮断 而 の コラ ー ゲ ン;‖ 線 維の 走 査 電了 ・ 顕 微 鏡像 は 、 休.I1.)91には 堅 く て コ ン パ クHこ ま と ま っ て い る 静 「I向 な 桃 造 を 呈 し て い る 反 面 、 活 性JWに はの びのびと 活動fl'な榊造 を呈して しヽた 。しかし 、イ木JIJり 亅の方 がコラー ゲン 含 量 が多 い こ とか ら 、 活性j明に おける コラーゲ ンの活 動rI′、」 なュレ 休榊造は 量的 な 変 化 で は な く 質 的 な 変 化 に 起 囚 し て い る も の と 打 た 洲 さ れ た 。 一 方 、 成 長 に 伴 う コ ラ ー ゲ ン 細 線 糾 た 個 々 の 肥 大 化 と;f{‖ 綜 維 束 の 高 衛 度 化 が 観 察 され 、 外 部か ら の 機械rI´、 」 お よび 化 学 的刺 激 に 対 するj刪 亢カ 、 す なわ ち成 長 に 伴 う 支 持 機 能 の 増 加 を コ ラ ー ゲ ン が 担 っ て い る こ と も 雛 ミ 忍 さ れ た 。

(2)

  こ れら の コ ラー ゲ ンを タ イ プ別 に分けて 見ると、I型コラーゲ ンは活tll)9J、 休 止Jり 亅 に か かわ ら ず 輿皮 全 休に ほ ぼ 均一 に 存 在し て おり 、SDS‑PAGE像に お いてもミンク皮J|旨|||に殿も多いことと、衛1!|!結合組織においてはI型コラーゲ ンがその三1こ休を1め成するというよく矧られた司T.爽からミンク皮J灯総休を|m造 f|′、」に支えているのはI型コラーゲンであることが碓言忍された。一方、川型コラー ゲンの局在 は特徴n′ 、Jであっ た。nIJ傷治 癒時など 急速にコラーゲンの蓄積を必 要とす る時に川 亜!コラ ーゲンが 多く合成 されるこ とと同様に 、皮〃旨 腺以下の 活性〕W肥厚部にIlI刎コラー ゲンが集 巾して存 在レてい る免疫染色 像が碓言 忍さ れ、活性j叫における活動f|′、Jなコラーゲン荊‖線維の立体構造の一囚は川型コラー ゲ ン で あ り 、 川 型 コ ラ ー ゲ ンfよ ミ ン ク 真 皮コ ラrゲ ンの 機 能 状態 を 榊造 的 に 左右する因子と考えられた。

  ミンク 皮J|旨に 含まれて いるコラ ーゲン量 は活性期 より休止j弸 の方が高 く、

総 夕 ン パ ク 質 量 に 占 め る コ ラ ー ゲ ン 量 の 割 合 も 冬毛 休 止JWに 最も 高 かっ た の で、 剥 皮JJの安 定 した 典 皮 はコ ラ ー ゲン の 存在 量 に よっ ても 支えられ ている と 考 え ら れ た。 さ ら に、 こ れ らの コ ラー ゲ ン は熱 安 定性 や グ アニ ジ ン鳩t酸 に 対 す る 溶 解 性の 尖 験 結果 か ら 、成 長 に伴 っ て 、ま た 休止j叫 の 方 が安 定 して い るこ と がIJらか と なり 、 こ のこ と は コラ ー ゲン 分 子 間の 非還 元性架橋 (成熟 架橋)ネ古合が・j珊カ‖するためと考えられた。しかし、ペプシンによる溶解性は 活性J田に非 常に低く 、コラー ゲンのテ 口ペプチ ドがぺプシンに消化され英他かっ たのは、コラーゲン1!|体だけの川題ではなく他の泉ll胞外マトリックスとコラー ゲンのネ11互 イ1:川に よルコラ ーゲンに 安定性が 与えられたからであると考えら れた。

  2)j11iセ1:線維はミンク真皮巾の基底膜直下および毛包周辺部での存在が認め られ た 。特 に 毛 包の 発 達の 著 レ い活1− !J明 には 総 エ ラス チン 含量やdiラス チン 含 貞tも増 カ ‖ し、 毛 包の 発 達の際、 結合組織 性毛包と真 皮を迎結 すること により毛包を支えたり、毛包の川りに仲爺おセ1:を・与えたりしていると考えられ た。また、 総工ラス チン貝にflめる口ー エラスチ ンJ詑がヵIf蛉に伴い減少した

(3)

のは、熱蓚酸処理uでも可溶化されない架橋結合が成長に什って坿カ‖し、風『I、J に は 減 少 し て も 質 的 な 変 化 が その 機 ガ ヒ を 支え てい るも のと 考え られ た。 さら に、ギ敝み|j化法による走査缶了・顕徽鏡像においては、光!ゝと蛾徽鈍での観察結 果 と 同 じ く エラ スチ ンは 少量 では ある が、 真皮 眉全休 に7汝Zf三レ てお り、 特に 毛 包.Lfd辺舟 じに 衛簗 して 存在 して いる こと が雑 認さ れた 。しかし、人動脈に存 在 す る よ う な板 状構 造は 観察 され なか った ので 大動脈rlJの エラ スチ ンと は興 なった働きをしているものと考えられた。

  ´|k底膜 |lIに存 在す るIV型コラーゲンとラミニンおよびその川辺に存在する フ ィ ブ 口 ネ クチ ンは 多少 染色 パタ ーン は述 うが 、表皮 直下 、毛 包J゛| 辺お よび 皮J亅ほ腺など表皮系細胞山来の器官に按して存在することが硼ii忍され、Jfl【管や 毛乳弼での局7|:も確認された。特にゴIに底腆周辺でのこれらの翁‖胞外マトリッ ク スは毛 包ネ ル織 の分 化や 毛の 形態 形成 はも ちろ ん、 表皮 系翁‖胞の真皮糾織へ のj妾蔚に深く関与していると考えられた。

  さ ら に 、ljli性線 翁E、 エラ スチ ン、IV型 コラ ーゲ ン、 ラミ ニン およ びフ ィブ 口 ネ ク チ ン は 総 休 的 に は 表 皮 系 器官 と 真 皮 組 織 が 接 触 す る 領 域 に 局 在 し て お り 、 毛 ^qJWに 伴 う 変 化 も ま た 毛 包 の 仲 長 ・ 拡 大 に 伴 う も ので あ っ て 、 真 皮屈 全 体 の 泉 ‖ 胞 外 マ ト リ ッ ク ス に影 響 を お よ ぼす 要囚 では なく 、真 皮コ ラー ゲン の 変 化 と 毛 包 の 変 化 を 連 結 し 調 節す る 役 割 を 担 っ て い る も の と 考 え ら れ た 。   (3) 休止j引お よび 活性 期の ミンク真皮全体、活性j明の毛包周囲にはプロテオ グ リ カ ン が 局在 し、 その 含量 は活 性期 に多 いこ とが| リJらか にな った 。一 般に 線 翁f! 倒: 結合 組織 にお いて は、コラーゲンの存在風に比ベプ口テオグリカン量 が 多 い ほ ど 密性 度が 低い こと から 、活1坐刈 真皮 の方 が休 止J叫 より 疎1生で ある こ と が 示 唆 さ れ た が 、 個 々 の プ口 テ オ グ リ カ ン は 各 々 特 有 の 機 能 や 特1生 を有 し て い る こ と が 知Iら れ て い る 。 佃 々 の プ ロ テ オ グ リ カ ン 特に グ リ コ サ ミ ノグ リカンに「刈する検i;J・を行うとともに、コラーゲンや他の荊‖胞外マトリックス と のnI互nf川 につ いて 観察 して みる と、 活性jめの ミン ク皮J|可では、コラーゲ ンとプロテオグリカンの川互作Jl亅は緊衛化し、コラーゲン泉II綜鮒f!の立仆f捗造

(4)

は疎1生結合鮒t繊様となり、荊‖J心外マ卜リックスはタンパク質分解酵素や変倒!

剤 の彫 響 を受 け 壘 化く な っ てい た 。そ し て 、活 性 期に おけ る活動的 なコラー ゲ ン帛‖線糾tの曲:仆|雛造の形成にはIII型コラーゲンとデルマクン硫酸プ口テオグ リカンが|矧与レており、休止川の静(l、」で安定した立体榊造の形成にはI型コラー ゲンと ヒアルロ ン酸がI則 与している ものと考 えられ、 活性j弸に 増カ‖し たプ口 テ オ グ リ カ ン はよ り 緊 密な 棚 互作 用 を コラ ー ゲン と 保 って い るこ と が1刀 らか となった。

  以 上 の 結果 か らミ ン ク 皮膚 の 翁‖ 胞 外 マト リ ック ス は成長 や毛周期 に伴って 絶 えf川な く 変化 し 、 特に 活wij叫 に お ける 毛 衣 の産 生 に伴って 個々のマ トリッ ク ス機 成 成分 が 顕 著な 変 化 を示 す こと が 叨 らか と なっ た。 また、泉 ‖胞外マ ト リック スの機ガ ヒの場に 蕃Elすると本 研究で追 究したマトリックス成分は、I型、

III型、v)JLJJ、 .VI劉コラ ーゲン、 ヒアルロン 酸、デルマタン硫酸プ口テオグリ カ ン の 様 に 主 に輿 皮 全 仆の 機nヒ に関 わ る もの 、IV型 コ ラー ゲ ン、 ラ ミ ニン 、 ヘ パ ラ ン 硫 酸 プ ロ テ オ グ リ カ ン の 様 に 主 に基 底 膜成 分 と して 機 能し て い るも の 、 さ ら に エ ラ ス チ ン 、 フ ィ ブ 口 ネ ク チ ン、 コ ンド 口 イ チン 硫 酸プ 口 テ オグ リ カ ン の 様 にi起 底膜 周 辺や 毛 乳 頭の 機 能 に関 与 レて い る もの に 分類 さ れ た。

そ し て 、 そ れ ぞ れ の 機 能 の 場 に お け る 個 々の 細 胞外 マ ト リッ ク スは 共 存 する 成 分問 で の棚 互 作J1] は もと よ り、 連 統 した 組 織と の より大 きな共同 作川によ り 細 胞 外 マ ト リ ッ ク ス は 多 様 で ユ ニ ー ク な生 理 機能 を ミ ンク 真 皮で 発 揶 して いることが1卯らかとなった。

‑ 59 ‑

(5)

学位論文審査の要旨

学 位 論 文 題 名

ミンク皮膚の細胞外マ卜リックスに関する研究

―成長および換毛に伴う変化ー

ー60

治 威 一 男

     

美 敬 興 敬 富 藤 橋 崎 村 近 高 島 中 授 授 授 授

     

教 教 教 教 助 査 査 査 査 主 副 副 副

  

頁 る ま 産 の り は 形 よ

  

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ニ ― 序 は ス ク 的 ま 本 ー ミ の 機 究 ク ン 学 に

     

   

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(6)

て い る こ と を 明 か に し た ,

2.

換 毛に 伴 うミ ンク皮膚中の 細胞外マ卜リック スの量的およぴ質 的変化を追究し,◎活性期におぃてコラーゲン含量は少ないが,ペ プシンに対する溶解性は極度に低下すること,@デルマタン硫酸ブ

□テオグリカンを主成分とする総プロテオグリカン量は活性期で増 加することを見いだしている,活性期におけるコラ―ゲンの溶解性 の低下は活性期に疎となったコラーゲン細線維間をプ口テオグリカ ンが埋めることによってコラーゲンに対するぺプシンの作用を抑制 するため,特にコラ―ゲンのテ口ペプチドがプ□テオグリカンによ って保護されるためとしている,   また,活性期における弾性線維が 毛包周辺で発達することを観察すると共にその主成分であるェラス チン含量の増加も確認し,活性期における弾性線維の発達は結合組 織性毛包と表皮とを連結することにより毛包を支持する役割を担う ためと推察している.   さらに,IV 型コラーゲン,

  

ラミニンおよぴフ ィブロネクチンが表皮系器官と真皮との接触領域に局在することを 観察し,これらの細胞外マトリックスは活性期における表皮系器官 と 其 皮 の 相 互 作 用 を 調 節 す る も の と 考 察 し て い る .

3.

成長に伴う細胞外マトリ`ソクスの主な変化としてぐD コラーゲン 細線維直径の増加と細線維束の高密度化,@コラ―ゲンやェラスチ ンの安定化,◎ヒアル口ン酸の増加を確認している,   これら加齢,に 伴う線維性タンパク質の安定化は成熟架橋が形成されることによる ものであり,増加したヒアル□ン酸の寄与による立体構造の安定化 と相 俟 って 剥皮 期におけ る其皮の成熟化を もたらすとしている ,

  

以上のよ うに,本研究は季節換毛動物であるミンクを実験材料と して毛の発生・成長・老化に伴う皮膚細胞外マトリ`ソクスの動態を 初めて明らかにすると共に,‥細胞外マトリ`ソクスの生理機能そのも の の 解 明 に 、 寄 与 す る も の と し て 学 術 上 高 く 評 価 さ れ る ,

  

よって, 審査委員ー同は本論文の提出者

  

朴   在仁   は最終試験 の結果 と合わせ博士(農学)の学位を受けるのに十分な資格がある ものと認定した.

ー61

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