トーリック多様体とニュートン図形を用いた空間曲面の描画法
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(2) 目次. 0、1. 多様体.89...B..8.‘.。、.... 0.2. 射影空間................. 0.3. 代数学に関するいくつかの事実... 代数多様体に関するいくつかの事実.. 0.4. 21. 第1章ブローアップ. 第2章 凸体 2.1. 凸多面錘と双対定理. 2.2. 凸多面体......。. 第3章 扇から構成した実トーリック多様体 3.1. 3.2. 3.3. 4 4 2 34 35 17 97 5 58 99 29 6 8 0 07 58 88 11 1 48 4 5 7 28 21 4. 第0章 準備. 実アファイントーリック多様体... 扇と実トーリック多様体..,... 軌道分解と実トーリック改変 。... 第4章 多面体から構成した実トーリック多様体 4:.1. 多面体と実トーリック多様体 .。...... 4.2. 射影的実トーリック多様体....、...... 4.3. モーメント写像と向き付きトーリック改変. 第5章 ニュートン図形とそれを用いた曲面の描画 5.1. ニュートン図形...。........φ... 5.2. トーリック改変を用いた特異点解消.、.... 5.3. ニュー一トン図形を用いた平面曲線の描画.. 5.4. ニュートン図形を用いた空間曲面の描画... 120. 第6章 付録 同程度特異性間題. 120. 6.2. α同値とα自明..。.. アーノルドの標準形定理.. 6.3. ホイットニーの例..... 127. 6.1. 122. 1.
(3) 6。4 ブロー解析自明性定理... 、.129. 2.
(4) 1. 序文 本論文ではトーリック多様体とニュートン図形を用いた曲面の描画について述べ ていくが、最初にトーリック多様体にっいての歴史を簡単に振り返る。トーリック多 様体の代数幾何的諸性質は、実アファイン空間の錐体を用いて簡単に記述されるこ とが多い。この事実が非特異の場合に、最初に現れたのは、Dem&zureの論文(1211) である。Mumfordたちがそれを扱ったレクチャーノート(1291)を出版後に有名になっ た。その当時まではトーリック多様体はトーラス埋め込み(七〇roid飢embedding)と呼 ばれていたが、1980年頃から現在のトーリック多様体(toric variety)と呼ぶことが一. 般的になったようである。. 1975年ドイツのEhlerの研究が契機となって、トーリック改変(todcmodi伽ation) が超曲面の特異点解消理論の具体的構成と結つびいた。Ehler以降、ドイツで特異点 解消を用いた研究がかなりある。この分野は、同時にVI.Danilov、A.Khovanskii といった旧ソビエトの数学者達によって発展させられた。ここまでの概要は1978年 DanUovの解説(1201)によって知ることができる。日本においても代数幾何の分野で、 三宅克哉氏、小田忠雄氏、隅広秀康氏、石田正典氏達を中心に1970年代から1980年 代にかけて活発に研究され、特に、小田氏はこの分野の世界的に有名な教科書(151) を書き上げている。トーリック多様体の研究は現在でも多くの代数幾何学者によっ て進められている。. 1990年代初めにヴィロ(0.V鋤o)はトーリック改変を用いて「ヴィロのパッチワー ク」と呼ばれる手法を開発した(【341)。この応用として、実6次射影平面曲線の統一 的な構成を与えた。. 埼玉大学の福井敏純氏はトーリック改変による特異点解消の理論を実解析的特異 点の構造を調べるために用いた。実数体は複素数体に含まれてるので、代数多様体の 理論はそれらを区別して考える必要がないように思えるかもしれない。しかし、実際 には複素数体上での有効な手法てが実数体上では使えることが少なく、かなり困難 なものとなる場合が多い。福井氏はこの理論の応用として、2変数と3変数実多項式 の零点集合の描画法を開発した。その描画法は「htroduction to toric mod迅catio丑 with an app五c段tionto real singularities」(1221)の中で最初に解説が述べられた。. ここで、本論文でこのテーマを扱うことになった動機にっいて述ぺたいと思う。以 前から私は多様体、特に微分可能多様体に関心を持っていた。具体的にどのような 多様体を対象にすべきかを思案していたところ、トーリック多様体のことを小池先 生に教えて頂いた。私は、トーリック多様体は代数幾何学の研究分野と思い、当初こ れをテーマにすることをためらっていたが、トーリック多様体は微分位相幾何学や 微分幾何学、微分方程式等多くの分野でも研究されていることを知り、次第に興喋.
(5) 2 を持ち始めた。とりわけ、昨年度の京都大学での公開講座において初歩的な講義を 聴講したおかげで、素朴な凸錐体から構成されるこの美しい理論を学びたいと思う ようになった。本格的に研究するには代数や代数幾何学等のかなりの予備知識を必 要とするが、本論文での実数体上でのトーリック多様体は、多様体に関する基礎的 な予備知識でも十分理解可能であり、さらに福井氏の開発した曲面の描画法は、そ の証明を除けば、高校生でさえも全く機械的に描画することができ、教育の分野に おいても有効であると信じられたからである。 本論文では集合論と線型代数及び微分積分学の知識を前提に、福井氏の本(1151)で. 学んだことを柱として、トーリック多様体とニュートン図形を用いた平面曲線、空間 曲面の描画法についてまとめている。文献1151の中には初版ということもあり、い くっか本質的ではない小さな証明の誤りもあったが、気付いたものについては修正. した証明を与えている。また全般を通して、前提となる基礎知識をまとめた第0章 と実トーリック多様体理論の応用に関する第6章以外は、丁寧な証明を述べるよう 心がけた。. 本論文の概要は以下の通りである。. 第0章では、本論文で必要となる道具eある多様体や射影空間、代数学、代数多 様体に関する基本事項を扱う。これらは、定義や命題等を証明なしで述べた。. 第1章では、ブローアップを扱う。ブローアップどよ ①ある空間を”爆発させ、引き延ばし”て新しい空間を得る操作のこと ②この操作によって得られた空間から最初の空間への写像のこと ③この操作によって得られた新しい空間そのもの. のいずれかを指すが、これは特異点解消を具体的に得る最も素朴な方法である。本 章ではそのブローアップに関する用語と概念にっいて述べる。 第2章は、凸体、すなわち凸多面錘と凸多面体について述べる。凸体は、実に素朴. な数学的対象であるが、それ自身で1冊の本があるほどの豊かな題材でもある。こ こでは本論文で必要となる凸体に関する最小限の結果をまとめている。. 第3章では、扇から構成した実トーリック多様体について述べる。扇はある条件を 満たす凸多面錘の有限集合であるが、その名の通り、一点である零錐体を要、1次元 錘を骨として、凸多面錘を実物の「扇」のように貼り合わせて作られる。その凸多 面錘からユークリッド空間の部分集合である実アファイントーリック多様体が構成 される。多様体は達磨を作る工程の様に、ユークリッド空間を1枚の紙に見立てて、 それらを貼り合わせて作られるといわれるが、実トーリック多様体は実アファイン.
(6) 3 トーリック多様体を貼り合わせて得られ、その貼り合わせ方が扇から決まってくる。 また、実トーリック多様体が貼り合わせでできている以上、それが「性質のよいも の」の貼り合わせであるほうが望ましい。ここでは、望ましいものに対応する非特 異実トーリック多様体や軌道分解、それらを得るための写像であるブローアップを 一般化した実トーリック改変について解説する。. 第4章は、多面体から構成した実トーリック多様体について述べる。最初に、多 面体からある方法を用いてそれに対応する扇を構成する。これによって前章での実 トーリック多様体を対応させることができる。また、コンパクト多面体から構成さ れる射影的実トーリック多様体や向き付きトーリック改変についても触れている。 第5章は、本論文のメインともいえる平面曲線と空間曲線の描画法を述べる。ニュー トン図形は、解析関数の指数部分に平面や空間の座標を対応させ、凸包を考えるこ とによって得られる多面体である。この多面体から実トーリック多様体及び向き付 き実トーリック改変の構成を通して、特異点解消を得るので、本章の曲線や曲面の 描画法が正しいことがわかる。. 最後の第6章では、実トーリック多様体理論の実解析的特異点族のブロー解析同 程度特異性問題に対する応用を述べる。この章では、ブロー解析性に関する概念や 実解析関数の特異点の分類の上で重要な定理にっいて、事実のみ証明なしでまとめ ている。. 謝辞 この2年間の研究及び本論文作成にあたり、小池敏司先生には常に懇切丁寧な御 助言御指導を戴きました。また、このような私のためにも、研究会に参加させて頂 くなど生きた最先端の数学に触れる機会を多く与えて下さいました。厚くお礼申し 上げます。. 埼玉大学の福井敏純先生には、本論文を書くにあたって、本大学院及び札幌にお いて直接多くの御助言指導頂きました。感謝申し上げます。 また、シドニー大学のLaurentiu Paunescu先生には、関連する論文を快く送って 頂きました。感謝申しあげます。 最後に、本大学院での研究の機会を与えて頂きました宮城県教育委員会をはじめ、 勤務校その他で御世話になりました諸先生方に感謝いたします。.
(7) 4. 本論文ではトーリック多様体を扱う。普通、多様体というのは、特異点も許容す る多様体(variety)か、特異点を許容しない多様体(manifbld)である非特異多様体 のいずれかを指す。どちらの場合も特異点以外の点では、あるユークリッド空間1贈 の開集合と同相な開近傍を持つ。ここでは単に多様体と言えぱ非特異多様体のこと を指し、特異点を許容する多様体を考えるときには、特異多様体と呼ぶことにする。 最初に、多様体の定義といくっかの事実を述ぺる。なお、集合論・線型代数・解析 (微積分)学の知識はそれぞれ、141[121,121同,171181を前提とする。. O.1 多様体 本論文では実数全体の集合を聡、複素数全体の集合をCであらわす。. IRηの開集合UからRmの開集合Vへの写像!は、Uの座標(苅,…,勾及びyの 座標(g1,…,働)を用いて次のように表される: 〃1ニノ1(の1,…,勾,・・“》翫=㌔(¢1,…}zπ). ここで、義(職,…,zη)(¢=1,…,肌)はUで定義された実数値関数である。各みが. 連続関数のときノを連続写像またはび級写像という。また、各ゐがぴ関数のとき ∫をぴ級写像、0。。関数のとき∫を滑らかな写像または0。。級写像、0ω関数のとき ノを解析写像または0ω級写像という。このとき、ノはノ=(五,…,ん)と表される。. 定義0.1ノを07級写像(T=1,…,oo,ω)とする。∫1,…,ちの1階偏導関数を成. 砒妻−論. 捺霧−騰. ﹂ノニ. 諮募−験. 分とするm行η列の行列. は(叫,…,Zπ)を変数とする行列値関数となるが、Uの点Xでの行列を寿(X)とか き、点xでの写像∫でのヤコビ行列という。.
(8) 5. 第0章準備. η#mのときは、このみ(X)の行列式detみ(X)を考えることができる。これを点 xでの写像ノでのヤコビアンという。. このヤコビ行列に関して、通常の合成関数の微分の公式いわゆる連鎖律を用いれ ば、次の補題が証明できる。. 命題0。1x∈UなるRηの開集合U上定義された0?級写像ノ:U→聡”私と、∫(x)∈V. なるIRmの開集合V上定義されたぴ級写像g:1V→R‘に対して、合成写像g・ノは 点xを含むある開集合で07級写像であり、次が成り立っ:ゐ。∫(x)コ」レ(∫(x))み(x). 次の定理は多様体論、特異点論において、とりわけ重要である。 定理0.1(逆関数定理)Uを】Rηの開集合、ノ:U→Rηを07級写像(γ竃0,1,2,…,OQ,ω〉. とする。このとき、x∈Uにおいて、点xでの写像∫でのヤコビアンが0でない、す なわち、detみ(x〉≠0ならば、xの近傍γと∫(x)の近傍▽Vが存在して、!(y)=W、. 刀γ:y→VVは全単射であってその逆写像ノ1ジ1:W→yもα級写像である。 証明 松本1141106頁を参照. 巳. (注意)上の定理は本来ならば、逆写像定理と呼ばれてもよいものであり、一部の書 籍でもそのように呼ばれているのだが、本論文では慣例にしたがって、逆関数定理と いうことにする。. さて、上の定理で出て来た、0「級写像が全単射でその逆写像もぴ級写像である という概念は次のように呼ばれる。. 定義0.2y、Wを1贈の開集合とする。07級写像∫:y→W(T=1,…,oo,ω)が 全単射で、かつ、その逆写像ヂ1:W→γも0「級写像であるとき、∫:γ→Wは 0「級微分同相写像であるという。特に、!は7=0のとき位相同型写像、7累ωの とき実解析同型写像という。. 逆関数定理から次の陰関数定理を得ることができる。 定理0.2(陰関数定理)η≧mとする。また、聡πにおける原点を0η=(0,・一,0)、. 硬mにおける原点を0柵算(0,…,0)とかくことにする。0.の開近傍Uと、ノ(0η)二% である0㌘級写像ノ=(∫1,…,漏):U→IRm(7=0,1,2,…,Oo,ω)に対し、0ηでの. 写像∫でのヤコビ行列の階数が鵬、すなわち、rankみ(0π)=mならば、0πのRπの. 開近傍y、Wとん(0η)=0ηとなるα級微分同相写像ん:y→Wが存在して、yの 各点(笥,…,翫)に対し、義(雇¢1,…,¢鴨))雛賜(2ニ1,…,m)が成り立っ。. 証明 服部[10130頁を参照. 口.
(9) 6. 第0章準備. (注意)上の定理は本来陰関数定理の応用というべきものであり、慣例的に逆関数定 理または全射写像定理と呼ばれているが、ここでは前者を採用した。なお、陰関数 定理は、定理の仮定を満たせば、写像ノは局所的には射影のような簡単な写像で表 すことができることを意味している。. ヤコビ行列の階数が関数や写像のタイプを考える上で重要な役割を果たす。そこ でこれを用いて写像の正則点、特異点、臨界点の概念を定義しよう。. 定義0。3 Uを卿の開集合、∫驚(∫1,…,拓):U→】Rmを07級写像(7= 172,… ,OQ,ω)、x∈Uとする。. ①rankみ(x)諾min{η,m}のとき、点xを写像ノの正則点という。. ②rankみ(x〉<min伊,肌}のとき、点xを写像∫の特異点という。. ③rankみ(x)<mのとき、点xを写像∫の臨界点、臨界点全体の集合を臨界点集 合と呼び、防で表す。∫の臨界点xの!による像∫(x)をノの臨界値という。 また、. ④rankJXx)=ηのとき、写像!は点xではめ込みであるという。. ⑤rankみ(x)=mのとき、写像ノは点xで沈め込みであるという。. この用語を用いると、η=mのとき逆関数定理の仮定はUの点xが正則点なら、 陰関数定理場合も点xが正則点ならと書い換えることができる。 以上、ユークリッド空間内の部分集合における写像の定義や性質を述べてきたが、 (トーリック)多様体を扱うためには、より一般の空間やその上での写像を考える必 要がある。. 定義0.47=0,1,2,…,oo,ωとする。位相空間Mが次の条件を満たすとき、Mを η次元σ級微分可能多様体、または単にぴ多様体という。 1.ハ4はハウスドルフかつパラコンパクト空間である。. 2.Mの開被覆{仏}λ∈Aとψズ仏→軌(仏):同相写像(ここで、軌(仏)はRηの 開集合の組(砿,軌)の集合が存在する。. 3.仏∩砿≠のであるような任意のλ,μ∈Aに対して、座標変換 Pλ・ψπ1:甲μ(仏∩聾)→¢λ(仏∩砿). は0「級微分同相写像である、. 特に、γ=0のとき位相多様体、丁雛Ooのとき滑らかな多様体、r鷹ωのとき実解 析多様体という。. 上の(仏,軌)を、Mのη次元0「級座標近傍といい、Mのη次元座標近傍の族 S={(Uλ,軌)}λ∈Aを0「級座標近傍系という。.
(10) 7. 第0章準備. (注意)0「多様体は位相空闘Mとその上のぴ級座標近傍系3によって決まる。 従って、0「多様体とは、正確にはこの2つの組(M,ののことである。. R物の点はη個の座標で表すことができるので、任意の点P∈仏に対して、軌ψ)= (の1(p),…,Zη(p))と置くことができる。この(の1(p),…,蝋p))をpの座標近傍(仏,ψλ). に関する局所座標といい、η個の関数の組(劣1,…,勾を局所座標系という。また、 これらをあわせた表示(Ul¢1,…,の。)をpを含む座標近傍ということにする。. 例0.1 1。IRπはη次元0ω多様体である。なぜなら、1欝はハウスドルフ空間であ り、U瓢1贈、幹=掘(恒等写像)で定義される(¢艀)をただ1つの座標近傍と する、0ω級座標近傍系3={(Ul幹)}があると考えればよいからである。 2.η次元球面3%={(職,…,のη+1)∈璽π+11z12+,…,+媛+1=1}はη次元0ω. 多様体である。 証明Sれはハウスドルフ空間1餅の部分空間であるから、ハウスドルフ空間で あることは明らかである。 任意の¢=1,…,π+1に対して、座標近傍(0許,媛)を次のように定義する: 碓瓢{(¢、,…,娠、)∈{野擁>0},町={(コP、,…,z耐)∈5臓匿<0}. とおけば、碓は伊の相対位相に関して、3ηの開集合である。 ψ才:0掌→飛η,卯『:U『→賦ηをともに 産(の17…,詔η+1)=(劣1}…,偲卜1,灘岨7…,Zπ+1). とおく。. η次元開円板ZP篇{(苅,…,のπ+1)∈R魁11笥2+…+コr盆+1<1}に対し、 ψ敦碓)瓢P鵬(複合同順)である。 (げ)一(苅シ…,¢π)驚(z1テ…,z葱一1,士V一シ¢‘,…,認%+1). であることが計算によって分かるから、これらを使えば、多様体の定義を満た していることが容易にわかる。 o さて、多様体間の写像ついて考えよう。. 定義0.57ニ1,2,…,oo,ωとし、1≦角≦Tとする。Nをη次元ぴ多様体、Mを. m次元ぴ多様体とし、ノゴV→Mを連続写像とする。ノが点p∈Nでぴ級であ るとは、Nのぴ級座標近傍系{(仏,幹λ)}λ∈Aでp∈仏であるものと、Mのび級座 標近傍系{(鷲,φ7)}γ∈rで∫(p)∈鷲であるものとに対して、. 砺・∫・軌}1:軌(γ∩声1(鷲))→φγ(鷲)が各点ψλ(p〉でぴ級であるときにいう。. 任意の点p∈1Vでぴ級であるとき、∫をぴ級写像という。.
(11) 8. 第0章準備. この定義は!VとMのぴ級座標近傍系の取り方に依存しているように思えるが、 そうではなく矛盾なく定義されている。(松本[14166頁を参照). また、上の多様体Mを実数全体の集合盈に置き換えれば、Nから飛へのぴ級関 数となるのはあきらかである。ただし、軌として、恒等写像掘をとることにする。 上の定義から次のことは明らかである。. 命題0.2Nをη次元ぴ多様体、Mをm次元ぴ多様体、Lを‘次元σ7多様体、 ノ:N→ハ4と∫:M→Lをぴ写像とする。ただし、0≦κ≦γ≦ωとする。この とき、合成写像90ノもα写像である。. 定義0.6!Vをη次元OT多様体、Mを鳴次元ぴ多様体とする。ノ:!V→114が ぴ級微分同相写像であるとは、ノ:1V→ハ4が全単射で、かっ∫:1V→ハ4と ノー1:ハ4→1〉がともにぴ写像であるときにいう。また、NとMの間にぴ級微 分同相写像∫;1〉→Mが存在するとき、NとMは互いにぴ級微分同相であると いう。. 曲がった空間でも局所的に見ると真っ直ぐな空間と同じように扱うこと、すなわ ち空間の線型化を考えることができる。ここでは、そのために必要となる接ベクト ルと接ベクトル空間の定義を述べるが、まず形式的な方向微分の概念を導入する。. 定義0。7η次元α多様体Nの点pにおける方向微分とは、次の性質を満たす、pの 開近傍上で定義されたぴ級関数!に実数媛ノ)を対応させる操作である。. pの開近傍上で定義された任意の(艶級関数∫とgと実数α,6に対して、 ①∫とgがpの十分小さな開近傍上で一致するならば、u(ノ)=製(g) ②”(α!+bg)嵩α”(∫)+わむ(9) ③砂(ノ9)=η(!)9(P)+ノ(P)り(9). ここで、この点pにおける方向微分すべての集合をDp勘(N)とかくことにする。 命題0.3Ppκ(N)は飛ベクトル空間である。. 証明 松本[14182頁を参照. □. 例0.2pを含む座標近傍(Ul町,…,のπ)をひとつ固定する。pのまわりで定義され. た・κ級写像!に対して・pにおけるz餉の偏微分係数瑳を対応させる操作を (素),とかくとき・この(港),(2−1,…,η)は酬N)の元となることは定義 から容易に確かめることができる。 (注意)Ppκ(N)は定義から、局所座標系に無関係な集合であることに注意しておく。.
(12) 9. 第0章準備 命題・鴻ベクトル空間PP糊の元として・梱のベクトノレ(音)p(¢一・,…,η). たちは1次独立である。 証明 松本[14183頁を参照. 口. ここで我々は接ベクトル空間の概念に達することができる。. 定義・肋個のベクトル(素)p(¢一・・…,η)たちの張る酬N)の部分空問を 点pにおけるNの接ベクトル空間といい、乃(N〉とかく。賜(N)の元を点pにおけ る1Vの接ベクトルという。. 先の命題とこの定義に畑鵡(N賦多様体砒同翫すなわわち・(素),(乞一 1,…,η)たちを基底とするπ次元ベクトル空間である。これは、幾何学的には、局 所的にみると曲面の接平面を考えていることに相当する。 この易(N)も局所座標系に依存しないことを次の命題が保証している。 命題0.5点pのまわりの異なる局所座標系(紛,…,コじ鴨)と(雛,… ,禦η)に対し、. 〈素,…慌〉股一〈湯・…,素〉R であり、さらに次の基底に関する変換公式が成り立っ。. (急一書塾)(毒渇(2−L…,喝 証明 松本[14184頁を参照. 口. (注意)ぴ多様体1Vにおいて、7ニOoならば、Pp。。(N)=7拭N)が成り立っが、 1≦7<ooのとき、Pp。。(N)⊇7う(N)である。証明は松本1141316頁を参照のこと。. 接ベクトル空間や接ベクトルが定義されていれば、ユークリッド空間内の曲面上 の曲線に対しその接線を考えることができたように、多様体上でも同様の概念を得 ることができる。. 定義0・9】Rの開区間(一6,ε)からη次元び多様体1Vへのぴ級写像e:(一6,6)→N. のことをぴ級曲線という。ただし、0≦海≦γである。 開区間(一6,ε)を動く変数オを曲線oのパラメータという。c(オo)ニp∈1Vであると き、oはオ=オ。のとき、pを通るという。.
(13) 10. 第0章準備. 定義0・10ぴ級曲線c:(一6,6)→ノV,(o(哲o)=p∈N)と、点pのまわりで定義. された任意のぴ級関数∫に対し、姻一準で定義される接ベクトル むコめ. ”。∈易(N)のことを曲線・のオー嬬お1ナる速度べ外ルという。こ餌を釜. 旗勾 とかく。 この速度ベクトルは接ベクトルであるので諏N)の基底(去),(2一・,…,η). たちを用 ようにあらわせ磯_一謡(菊)(獄 接ベクトル空間や速度ベクトルの概念を用いて、多様体間の写像の微分を定義す る。Nをη次元ぴ多様体、Mをm次元ぴ多様体、∫=(五,…,温):!V→M’を ぴ写像、c:(一∈,6)→N(碓o)=p∈N)をぴ級曲線(ただし、0≦ん≦のとする。 このとき、写像の合成によってM上のぴ級曲線∫・c:(一6,ε)→ハ4(1ψ)=g∈M). が得られるが・オーオ・における曲線eの速度ベクトル釜∈乃(N)と曲線ノ・cの. にめ 速度ベクトル撃∈馬(M)との関係を調べよう. オニホ pの座標近傍(Ulの1,…,∬鴨)と、∫(U)⊂γとなるように十分小さくとったgの座 標近傍(鷲筑,…,伽)に関して紗F涙3匹1,…,gpπ)(藪嵩1,…,m〉とする。速度ベク. トルを接ベクトル空間の基底たちによって表すと、 れ の. 釜嫡一苔争(ε・)(急一》(急(釜(砧)一・賜). 4(毛鯉嫡一書薯(苑)(翻一書吻(湯L(讐(硲圃) これらの関係と合成関数の微分法より、. 藷ψ)絵φ)…総ψ). 1む 2: 彫 。η. 1ω 2. ⋮ω m ω. 諮ゆ)諮ψ)…語ψ) 舞ψ)襲ψ)…欝ψ). ⑳. となる. 定義0.11上に現れたm行η列の行列を点pにおける、写像∫:1V→ハ4のヤ コビ行列とよび、み(p)とかく。ヤコビ行列み(p)は局所座標系(∬1,範,…,賜)と (g1,g2,…,伽)を選ぶことによって決まる行列である。.
(14) 第0章準備. 11. 今までは、ユークリッド空間内の部分集合間における写像のヤコビ行列を定義し ていたが、局所座標系を与えることにより、多様体間の写像における写像のヤコビ. 行列も定義で紘また、上の関係式をみれば禦は審にのみに むニあ ホヨホ . 依存して決まるのがわかる。さらに接ベクトルとぴ級曲線に関して、次のことが成 り立っ。. 命題0。6等(N)の任意の接ベクトル”に対し、点pを通るぴ級曲線c:(一ε,ξ)→1V. (c(舌。)切が存在して、釜一励§成拉っ。 孟=ε0 証明 松本[14197頁を参照. 口. 以上のことによってつぎのような写像が定義できる。. 定義・.・2審∈珊に學∈咽を対応させることによって得 ホこめ むりめ. られる写像を(4)炉7う(N)→易(M)とかき、点pにおけるノ:1V→Mの微分と. よぶ。. (注意)この写像(雄)ρはヤコビ行列み(p)によって表現される写像であり、よってこ. れは線型写像である。. この写像の微分という概念を使うと、ユークリッド空間の開集合上での写像に対 して定義されたはめ込み、沈めこみや正則点、特異点などの概念が多様体間の写像 に対しても定義できる。以下この節では1≦γ≦ωとする。. 定義0.13 1Vをη次元、Mを肌次元0「級多様体、!;1V→Mをα級写像、 p∈班とする。 ①rankみ(p)=min{η,m}のとき、点pを写像∫の正則点という。これは、η≧m ならば(ガ)pが全射、η≦mならば(ガ)pが単射であることを意味している。 ②rankみ(p)<min{η,m}のとき、点pを写像ノの特異点という。. ③rankみ(p)く肌のとき、点pを写像ノの臨界点、臨界点全体の集合を臨界点集 合と呼び、⇔で表す。∫の臨界点pの!による像ノ(p)をノの臨界値という。. また、任意のNの点pに対し、 ④rankみ(p)=ηのとき、写像ノははめ込みであるという。これはノの微分(4)p:. 乃(N)→場(M)が単射であることを意味している。 ⑤rankみ(p)ニmのとき、写像ノは沈め込みであるという。これは∫の微分(姫)p:. 霧(N)→7レ(M)が全射であることを意味している。言い換えれば、ルの点pがすべ て正則点であり、臨界点がひとつもない。.
(15) 第0章準備. 12. ⑥rankみ(p)=πすなわちノははめ込みであって、ノ(N)にMの部分集合として の相対位相を入れたときノ:N→ノ(N〉が同相写像となるとき、ノは埋め込みである という。. 定義0.14 Mを肌次元α級多様体、五をMの部分集合とする。このとき、Lが Mのε次元σ7級部分多様体であるとは、次の条件を満たすときにいう:. 1.」=mのとき、LがMの開集合である。 2.0≦君くmのとき、Lの任意の点pに対し、pを含むMの座標近傍(Ulop1,・一,¢η) が存在して、L∩U={(記1,…,編)∈U I zε+1=…雛編議0}. 例0.3Uを1贈の開集合、∫:U→盈を07級関数とする。このとき、gr即h∫ニ {(劣,ノ(¢))ゆ∈U}は即+1のη次元部分多様体である。. 証明 1餅、皿にそれぞれ自然なの座標(簸,…,zπ)、コrπ+1が入っているとする。1贈+1⊃. U×翼の座標(ッ1,…,筋,ッπ+1)ただし、跳篇賜(¢二1,・_,η),ッη+1=賜+1_. ノ(¢1,…,偲π)とすると、graphノ糞graph∫∩U×醜瓢{除+1=0}となる。よって、. graph∫が1賠+1のη次元部分多様体であることがわかる。 口 この部分多様体に関して次の命題が成り立っ。. 命題0.7m次元σ7級多様体Mの」次元α級部分多様体Lはそれ自身」次元07級 多様体である。. 証明 松本[141157頁を参照. □. また、次の定理は多様体を扱う上で、非常に有用なものとなる。. 定理0・3Mの点pがα級写像ノ:1V→Mの正則点かつ、∫一1(p)≠のならば、 ヂ1(p)はη一飢次元α級部部多様体である。 証明 松本[141208頁を参照. 【コ. O.2 射影空間 前節で、多様体についての基本事項といくっかの例について述べてきたが、ここ では多様体の一つである射影空間について述べる。この射影空間は、次章で述べる ブローアップを定義する上で重要な役割を果たす。.
(16) 第0章準備. 13. 定義0.15R針1の原点を0ニ(0,…,0〉とかくとする。位相空間1鰹+1\{0}上に関. 係∼を次で定義する: Rη+1\{0}の2つの元ξ=(ξ1,…,ξπ+1)とξ』(ξi,…,ξム+1)に対し、0でない. 実数孟があって、ξニεξ’、すなわち、&=オξ1 (2=1,…,η+1)となっていると き、ξ∼ξ’とかくことにする。. 明らかに関係∼は同値関係なる。この同値関係∼によるξ篇(ξ1,…,ξη+1)の同 値類を1ξ1:…:ξπ+11とかく。. この同値関係による飛η+1\{0}の商空間をη次元実射影空間といい、P弩飛〉また はPπで表す。すなわち、 Pπ(聡)=P=皿嗣\{o}/∼={1ξ・:…:ξπ+・ll(ξ・,…,ξπ+・)∈盈瞬\{o}}. 命題0.8Pη(R)はコンパクトハウスドルフ空間である。. 証明 松本[141捻0頁を参照. 口. さて、P(R)における、0ω級座標近傍系を与えよう。 g:IR叶1\{0}→P物(臓)を標準的射影、すなわち、g:(ξ主,…,ξ鴇+1)吟[ξ1:…:. ξπ+1]とする。P(珊には、このπによる商位相が入っている。 ¢ニ1,…,η+1に対し、稀={(ξ1,…,ξづ,…,ξπ+1)∈1欝+1\{0}iξ∫≠0}とお. くと、この%はRlπ+1\{0}の開集合となることは明らかである。ここで、研を次の ように定義する: 玩:=9(砺)諾{1ξ、:…:ξ乞:…:ξπ+11∈Pη(R)1ξ唇≠o}. Pη(R)には、πによる商位相が入っているから、このqはPη(聡)の開集合であり、 れナヱ 明らかに・Pη(盈)一Uqである・ ぜヨユ. 写像腕:q→黛(乞二1,…,η+1)を. ξ1 ξ臼ξ嬉+1 ξη+1 戦(1ξ・:’●0:“+・1)=(嶺,●●,ξ透,彰,…ヲ◎)(&≠o) で定義する。このとき、ψ¢は連続であることは明らかで、その逆写像吻一1は 軌}1(ツ1,…7ツη〉算1び1=…:穿ト1=1:野¢:9葛+1:…:穿π1. で与えられ、連続であることも確かめることができる。.
(17) 14. 第0章準備 最後に、座標変換吻・ψデ:戦(砺∩砺〉→吻(砺∩防)について調べる。. 吻(隅)一. ラ ユ . 一3 一フ. .Z 督乞. 訪< >. ジ 翫駒. , ︵ ︵ . ︶. 素﹁. 潰務. 上. , 1駒. ギ㌻. エ. 防 −. 駒 旧紛. ー一. ■ ユ. ︶ 駒. ﹁ 一. エ ユ. 雛駒 q防. , 駒. ︵ ︵. 吻・蛎1(穿17…,穿π)ニ. 素蜘. に注意して、. 櫓i;:::劇藷婆計}ll;劣. 上 . が計算によって得られ、ぴ級写像である。同様にして(吻・妬1)一1二倫・巧1も0ω 級写像であることもわかる。以上のことから、Pπ(盈)はη次元解析多様体であるこ と;がわかった。. 0.3 代数学に関するいくつかの事実 ここでは、[31、1111を参考として、必要な代数学に関するいくつかの事実を証明な しで述べる。. 定義0.16集合Rに和、積と呼ばれる2つの演算: 1∼×R∋(α,∼))卜一〉α十δ∈R. R×R∋(α,わ)←→α6∈R. が定義されていて、次の条件を満たすとき、Rは可換環であるという: 1.和についての結合律 。. Rの任意の元α,6,cについて、(α+6)+c瓢α+(b+c). 2.和についての単位元の存在. Rの元0で、Rの任意の元αについて、α+0竃αとなるものが存在する。 3.和についての逆元の存在 Rの各元αに対して、Rの元α’で、α+α!蕊0となるものが存在する。. 4.和についての可換律 Rの任意の元α,δについて、α+δ=わ+α. 5.積についての結合律 Rの任意の元α,わ,cについて、(α6)c=α(肋). 6.積についての可換律 Rの任意の元α,bについて、αゐ=6α.
(18) 第0章準備. 15. 7.積についての単位元の存在. Rの元1で、Rの任意の元αについて、α1=αとなるものが存在する。 8.分配律 Rの任意の元α,わ,oについて、α(b+c)=の+αc. 和についての単位元0を零元、積にっいての単位元1を単に単位元ということに する。. ここで可換環Rに関する基本的性質を述べておく。 1.Rの元0は一意的である。. 2.Rの各元αに対して、和についての逆元の存在αノは一意的である。この一意的 な元を一αとかく。. 3.Rの任意の元αに対して、一(一の=αである。. 4。Rの元1は一意的である。 5.Rの任意の元αに対して、α0=0である。 6.Rの任意の元αに対して、(一1)α=一αである。. 本論文で扱う環はすべて可換環であるので、以後断らない限り、環と言えば可換 環を指すことにする。. 次に、本論文でよく使われる環の例をあげる。. 例0.4 以下、Rを環とする。 L (苅,…,のη)を変数とする、R係数れ変数多項式全体の集合 珊偲1,…ラzπ1:={Σαぜ、ρ擁尋7…,」P塾有限和1α‘、,_擁∈碍. 毒1ジ甲P,碗. は通常の多項式としての和と積に関して環になる。これをR係数η変数多項式 環という。 2。 (苅,…,のη)を変数とする、R係数η変数収東幕級数全体の集合 R{¢1,…,賜}二={Σ⊃αhジー擁砕ヲ…ゆ瓢収束幕級数匝、ジー擁∈R}. 信1,…,砧. も通常の級数としての和と積に関して環になる。これをR係数π変数収東幕級 数環という。 3。 (苅,…,¢π)を変数とする、R係数の収東することは問題にしないη変数形式. 的幕級数全体の集合 Rl[苅,…,賜ll l={Σα乞1ジ.妬峠}…,認勧形式的幕級数1砺、デ。職∈珊. ゑ1,一・,㌔.
(19) 第0章準備. 16. も通常の級数としての和と積に関して環になる。これをR係数η変数形式的幕 級数環という。. 定義0.17Rと3を環とする。写像∫:R→3が次の性質を持つとき、∫を環準同型写像 という: L Rの任意の元α,δ対して、!(α+δ)瓢∫(α)+∫(ゐ),ノ(αδ)臨∫(α)ノ(6). 2.Rの単位元1Eは、Sの単位元13に写る:!(1R)=13 さらに、環準同型写像!が全単射であるとき、ノを環同型写像と呼び、このとき、. 2つの環Rと5は(環として)同型であるといって、R窪3とかく。 補題0.1RとSを環、写像ノ:R→Sを環準同型写像とするとき、次が成り立つ: 1,Rの零元ORは、Sの零元03に写る:ノ(OR)識03 2。∫(一α)瓢イ(α). 3.∫が環同型写像であるとき、逆写像ヂ1:S→Rも環同型写像である。. 定義0。18環準同型写像ノ:R→Sで03に写るRの元全体の集合を∫の核(keme1) といい、ker(∫)であらわす: ker(ノ)={α∈Rlノ(α)竃03}. 核ker(∫)に関して、次の性質が成り立つことが容易に確かめられる。 L ker(∫)は和で閉じている。. 2.ker(ノ)はo倍で閉じている。. このker(∫)の性質は環の理論で最も重要なイデアルの概念を導く。. 定義0.19環Rの部分集合1が次の条件を満たすとき、1を環Rのイデアルという: 1,1の任意の元α,わ対して、α+δ∈1、. 2。Rの任意の元cと1の任意の元α対して、α忍∈1、. 例0.5 1.環R自身や、Rの零元ORのみからなる集合{OR}も、Rのイデアルであ ることが定義からわかる。. 1≠RなるRのイデアル1をRの真のイデアルといい、{OR}を自明なイデアル という。. 2。環準同型写像ノ:R→5の核ker(∫)はRのイデアルである。. 補題0.2環Rのイデアルの集合仏1λ∈A}に対して、これらのイデアルの共通部. 分∩ムはRのイデアルである λ∈A.
(20) 第0章準備. 17. 定義0.20環Rの部分集合Sに対して、3を含む最小のイデアル、すなわちSを含. むすべてのイデアルの共通部分∩ムは上の補題より、Rのイデアルと S⊂1パRのイデアル. なる。このイデアルを〈S〉Rとかき、Sで生成されるRのイデアルという。. 特に、Sが有限集合3={s1,…,8緑のとき、{31,…,8緑で生成されるRのイデ アルを〈31,…,sん〉Rであらわす。このように有限個のRの元で生成されるイデアル. を有限生成イデアルという。さらに、ただ1つの元{母から生成されるイデアルを 単項イデアルといい、〈3〉Rとかく。 (注意)有限生成イデアル〈51,…,5鳶〉Rは R81十… 十Rs為瓢{α1S1十… 十ακS島1α1シ・一,ακ∈R}. とかけることに注意しておこう。. イデアルの性質をいくつかあげる。. 補題0.311、あを環Rのイデアルとする。このとき、次のことが成り立つ。 1.11+1F{α1+α21α1∈11,α2∈12}はRのイデアルである。 2.11・12蕊{α1α2iα1∈11,吻∈∫2}としたとき、11・12で生成されるイデアル 〈11・あ〉RはRのイデアルである。. 上の補題から次の新しいイデアルが定義できる。. 定義0.21環Rのイデアル11,12に対して、 1.11+あをイデアル11,∫2の和という。同様にして、Rの有限個のイデアル11,…,ち. に対して、帰納的にム,…,ちの和11+…+疏が定義される。すなわち、 11十・一十1毎篇{α1十一・十αれ1α1∈∫1,… ,απ∈1協}. 2.〈11・12〉Rをイデアル11,12の積といい、これを11あとかく。同様にして、Rの有 限個のイデアル11,…,ちに対して、帰納的に11,…,ちの積11…ちが定義さ れる。すなわち、11…ち=〈11・…・ち〉R. 補題0.4環Rにおいて、次の条件は同値である。. 1.環Rにおいて、任意のRイデアル1は有限生成イデアルである。 2.環Rのイデアルの増大列11⊂あ⊂…⊂ち… に対し、ある番号Nが存在し て、玩二玩+1=…となる。(これを昇鎖条件、または、約鎖律という。〉. 定義0.22上の補題を満たす環をネーター環という。.
(21) 第0章準備. 18. 定理0.4 (ヒルベルトの基底定理) 環Rがネーター環ならばR係数η変数多項式 環Rl苅,…,劣司はネーター環である。. 定義0.23環Rのイデアル1が次の条件を満たすとき、1を素イデアルという: Rの元α,ゐに対し、の∈1ならばα∈1またはb∈1である。. O.4 代数多様体に関するいくつかの事実 実トーリック多様体は実アファイントーリック多様体を貼り合わせて構成される。 この実アファイントーリック多様体は、いくつかの多項式の共通零点集合であるア ファイン代数多様体としてユークリッド空間内に実現される。これは、代数的集合 と呼ばれるもので、、これらの定義や性質を簡単に述べることにする。 定義0。24R係数η変数多項式環Rl∬1,…,¢π1を単に、実係数多項式環と呼ぶこと にする。有限個の実係数多項式∫1,…,ん∈IR[∬1,…,のη1に対し、 {(z1,一・,zη)∈飛t/1(z1ヂー,zη)=0ジー撃∫m(灘1,・一,¢難)=0}. で定義される実ユークリッド空間瞭の部分集合を、γ(∫1,…,あ)とかき、∫1,…,ん. で定義される(実)代数的集合という。. (考察0。1)珊苅,…,zη1のイデアル1に対して、1に属するすべての多項式の共通 零点となっている代数的集合をγ(1)とかく;. y(1)訟{(z、,…,勾∈Eげ(z、,…,勾訟0,∀∫∈1}. ここで、ヒルベルトの基底定理より、有限個の多項式∫1,…,温∈叫z1,…,婦で、 1=〈!1,…,ん〉R[¢、,...侮]とかける。このとき、γ(∫)=γ(ん…,ん)となることは. 容易に確かめることができる。このV(1)を1で定義される代数的集合という。すな わち、代数的集合とは、「いくっかの実係数多項式の共通の零点集合」であったが、 「実係数環多項式環のあるイデアルの零点集合」ともいうことができる。イデアル1 に対して代数的集合V(1)を対応させることによって、対応. y:{1i1は画z1,…,婦のイデアル}→{X l Xは1畔の部分集合} があることがわかる。. 以下に、代数的集合の基本的性質を述べる。 補題0.5R[z1,…,z司の任意のイデアル1、」に対し、次のことが成り立っ。 1.1⊂」ならば▽F(1)⊃y(J).
(22) 第0章 準備. 19. 2.1V(1」)=1V(1∩」)・=V(1)∪1V(」) 3。V(1十1)==γ(∫)∩1V(」). 証明. LはV(1)の定義より、明らかである。 2.1」⊂1∩」⊂1,」であるから、1よりγ(∫」)⊃γ(∫∩」)⊃γ(1)Uγ(」)が 成り立っ。(¢1,…,コp物)がγ(1〉uV(1)の元でないとすると、∫(餓,…,のη)≠. 0、g(町,…,賑)≠0となる1の元ノと」の元gが存在する。ノg∈1」か つ(ノ9)(z1,“”,∬η)=ノ(∬1,…,¢π)g(z1,…,賜)≠0なので、(¢1,_シ妬)は. γ(1」)の元ではない。よって対偶をとれば、y(∫」)⊂y(1)Uy(」)がいえるか. ら、証明された。 3。1+」⊃1,Jであるから、1よりγ(1+」)⊂y(1),γ(」)となり、Vて1+」)⊂ y(1)∩V(」)となる。逆に、(均,…,コp霧)∈V(1)∩V(」)ならば、任意の!∈. 1,9∈」に対し、 (!十g)(¢1シ…,翫)=∫(∬1,…,¢η)+g(勘,…,∬の=0+0=0となる。した. がって、(∬1,一・,翫)∈γ(1+」)となり、y(1)∩y(」)cy(1+」)も言える。 □. さて、γは{η1はIRl3p1,…,zη1のイデアル}から{X l Xは】Rηの部分集合}へ. の対応と見ることができた。今度はこの対応yの逆を考えることができるでかどう かを問題にする。次の補題がこのことを保証する。. 補題0.61贈の任意の部分集合Xに対して、 1(X)=一{ノ∈R[z・,…,蜀1ノ(の1,…,¢秘)=0,∀(コP、,…,劣π)∈X}. これはIR@1,…,賜1のイデアルである。 証明 1(X)は零元ORl。、,一.嗣を含んでいるので、空集合ではない。ノ,gを1(X)の. 任意の元、んを聡@1,…,矧の任意の元とする。Xの元(z1,・一,偲%)に対し、(∫+ g)(z1,…,勾=!(z1,…,zη)+g(必1,…,¢π)=0より、∫+gは∫(X)の元であ. る・(殉(¢b…,勾一施・,…,¢π)ん(zb…,3穿魅)一〇より、ノ砧1(X)の元であ. る。従って、1(X)は斑zb…7刎のイデアルである。 □ ヒルベルトの基底定理より、この1(X)も有限生成イデアルである。. 対応γの逆として、1即の部分集合Xに対し、イデアル1(X)を対応させる対応 1:{X l XはIRπの部分集合}→{∫11は聡@1,…,のη1のイデアル}. を考えることができる。.
(23) 第0章 準備. 20. 定義0。25 γが代数的集合であって、1(y)が素イデアルであるとき、γをアフィ ン代数多様体、1(γ)をその定義イデアルという。.
(24) 21. 第1章 ブローアツプ この章では、ブローアップについて述べる。ブローアップとは ①ある空問を”爆発させ、引き延ばし”て新しい空間を得る操作のこと ②この操作によって得られた空間から最初の空間への写像のこと. ③この操作によって得られた新しい空間そのもの を指す場合がある。前2者は特異点解消をするための使われる操作・写像であって、 後者は非特異多様体である。本論文ではこれらを混同しないような用語を準備する。. 定義1.11餅×P蝋の部分集合Mを次で定義する: M:篇{(z、,…,コリη)×[ξ、:…:ξπ1∈RπxPη「菊=菊,1≦¢,ゴ≦η}. ここで、聡π×Pπ一三から1野への自然な射影 P7飛範:皿η×Pπ}1→Rη,(の、,…,勾×1ξ、:…:ξπD(Z、}…,コPη). のMへの制限p7R。撮を β:M→Rη,(z・,…3zπ)×1ξ・:…:ξ鴨P(z、,…,勾. と書き、この写像を1即の原点0でのブローアップという。. また、このMを得る操作を、即を原点0でブローアップするといい、】即を原点 0でブローアップして得られた新しい空間Mのことを、騨を原点0でブローアップ してできた多様体ということにする。. (注意)MのことをRπを原点0でブローアップしてできた多様体と呼んだが、これ は次の定理より、多様体である。. 定理1.1Mはη次元解析多様体である。. 証明 第0章第2節射影空間で述ぺたように、 標準的射影g:爬\{0}→P㍗1, (¢1,…,妬)け[晦:…:偲π】と.
(25) 第1章ブローアップ 22 野\{0}の開集合%={(ξ1,…,ξ¢,…,ξのd贈\{0}iξ6≠0},(歪=1,2,…,η)に 対し、. 砥=9(稀〉凝{[ξ、:…:ξ諺:…:ξη1∈P洞1ξ‘≠0},(¢ニ1,2,…,η). ゆ は.Pη一1の開集合であり、明らかに、Pη『1驚∪Oiである。 重=1 ここで、MからP㍗1への自然な射影 π驚μ囲1M:M→Pπ一1,(コ・、,…,劣η)×1ξ、:…:ξηDlξ、:…:ξη1. を考えよう。%罫ズ1(砿),(乞=1,2,…,η)とおくと、π:M→.P鶴一1は連続写像だ. れ. から、Wい竃ズ1(q)はMの開集合である。この写像は全射であるから、M=∪略. 葛コ1 も明らかである。 次に写像吻:隅→Rη(¢篇1,2,…,η)を次で定義する: ψ¢((偲・,…,鞠)×1ξ・:一彫:転】):一(暑・…}筆‘}ξ慧1・・暑)(嶺≠・). このとき、吻は同相写像である。実際、任意の(紗1,…,跳,…,ッη)∈1贈に対し、 (ッ、,…,防,…7馴物)=9¢((銑7…7のη)×[ξ、:…:ξπ1). 一(暑,…・象L,賜讐,…,要) とおくと、. {綜(¢≠ゴ) であるから・雌義式鳩一痴亀≠・)と・上の跡薯,一に注意すれ ば・皿ゴ 難鋤を得る・さら1こ・ξ乞≠・に注意して・ (ξ・,…,彰,…,“〉一(暑ラ・一・筆,・,讐,…,毎)一(舘・7・一 ・,・ ・,…ω. であるから、. [ξ・:…:翻…:剣=1ッ、:…:勝、:1棚+、:・一:煽 となる。以上をまとめると、. 賜淵脇. のゴーz遷一臨(¢≠ブ) (1ユ) [ξ、:…:ξ信=…:ξη】=【ッ・:…:ッ月:1:野オ+、:一・:劉π1.
(26) 第1章ブローアツプ. 23. したがって、任意の(肋,…,シη)∈Bπに対し、方程式 軌((z、,一・,コじn)×に・:…,ξη1)=(yb…,野篇). が一意的な解をもつ。このことは、写像吻が全単射であることを示している。さら に、勉と勉}1が連続写像であることは、靴の定義式と上の式から明らかである。 最後に、%∩%・≠Oであるような任意の¢,ゴニ1,2,…,ηに対して、座標変換 吻・蛎1:g¢(%∩略)→吻(叫∩鴨・)は実解析同型写像であることを確かめよう。 ここで、吻・妬1:蝋隅∩鴫・)→蝋琳∩鶏・)は 吻・幹r1:{(野、,・一,〃π)∈Rη防≠0}→{(霧、,…,穿π)∈馴鮮0}. であることに注意する。(L1)より、 蛎1(91,…,鱗,…,〃η) ニ(宮融,…,跳びレ1》跳,ツ融+1,…,跳阪)×ly1:…:彩レ1:1:銚+1;・一:Ψπ】. である。これと写像軌,(¢躍1,2,…,π)の定義から、 乞くゴのとき、. ψゴ・gr・(窪1,…7“π)隷(竺,…,卑,⊥,跳+・,…,伽,鋤,迦,…}生) 防’ 防’ 駒 防 防 駒 防 ¢>ゴのとき、 吻Q蛎・(ッ1,…,ッπ)篇(竺ン・・,防一1ンび‘駒,伽}_ヲ跳一・,1,防+・シ…,互). 駒一 防 防 防 駒『 訪σ 駒●. となる。よって、上式から吻。ψ評が0ω級写像であり、同様に、例・巧1も0砂級 写像であるから、吻・藍1が実解析同型写像であることがわかった。 以上のことから、{(叫,gゑ)}同,2,_,πはMの0ω級座標近傍系になることがわかり、. 定理が証明された。 ロ 上の定理より、πはη次元解析多様体であることがわかった。このことは、1即の. 原点0でのブローアップβ:M→Rπが多様体間の写像でもあることを意味してい る。この写像βの性質を以下にの述べるが、その前に固有写像を定義しておく。. 定義1.2X,yを位相空間、ノ:X→γを写像とする。yの任意のコンパクト集合 κに対して、ノの逆像ノ}1(κ)がXのコンパクト集合となるとき、∫を固有写像と いう。. 補題1.1yを距離空間、Kをコンパクト距離空間とする。このとき、次が成り立っ。.
(27) 第1章ブローアツプ. 24. 1,γ×κからyへの射影P粒:y x K→yは固有写像である。. 2.Xをy×κの閉部分集合とする。射影pずy:γ×K→γのXへの制限写像 pγy医:X→Yも固有写像である。. 定理1.21餅の原点0でのブローアップβ:M→卿に対し、次が成り立っ。 Lβ:M→野は、実解析写像かっ固有写像である。 2,β一1(0)瓢{0}×P洞 3.β:M\β『1(0)→IRη\{0}は実解析同型写像である。. 証明. 1. まず、β:M→飛πが実解析写像であることを示そう。これは、多様体間の0ω. 級写像の定義より、βo戦}1:1欝→Rπが実解析写像であることを示せばよい。 βQ∼Or1(亨1,… ,翫)=β(ψ〆1(2’1,一・,穿η)). ニβ((2hy1,… ,駒駒_1,雛,翫馳+1,一・,腕ッπ)×紗1:一・:腕_1:1:駒+1:一・:翫]) ==. 跳シ1,…,跳銚_1}擁,穿融÷1,…7跳翫). これは実解析写像である。. 次に、β:M→鰹が固有写像であることを示す。R倫は距離空間で、Pη一1 はコンパクトなので、補題1.1の1より、p糠.:1肥×P{→騨は固有写像 である。ここで、Mは冊×P㍗1の閉部分集合であるから、補題L1の2より β篇p糎司M:M→】Rπも固有写像である。 2。任意のx∈β}1(0)に対し、β(x)=0だから、Mとβの定義式から、 x=(0,…,0)×1ξ1:…:ξ篇1(1ξ1:…:ξπ1∈Pπ『1は任意)とかける。よって、. x∈{0}×Pπ一1となり、β一1(0)⊂{0}×P−1である。. 逆に、任意のx∈{0}×P㍗1に対し、x=(0,…,0)×[ξ1:…:ξπ1 ([ξ1:…=ξπ】∈Pη一1は任意)とかけるから、β(x)=0である。よって、x∈ β一1(0)となるから、{0}×P−1⊂β一1(0)が従う。以上でβ顧腓1(0)={0}×Pd. が示された。 3。 まず、β:ハ4\ズ1(0)→1欝\{0}力叢全単射であることを示そう。そのために は、任意の(罫1,…,汐η)∈飛η\{0}に対して、. β((z1,…,のη)×1ξ、:…:ξπ1)ニ(〃、,…,阪). が一意的な解を持つことを示せばよい。βの定義より、(z1,…,goの=(馳,…,蟹π). である。これとMの定義式の鵡=z埠より、 [z・:…:¢η卜[ξ・:…:ξπ卜1舘、:…:穿π1.
(28) 第1章ブローアツプ. 25. を得るが、(穿1,…,翫)≠(0,…,0)なので、[ξ1:…:ξ箱1は一意的に定まる。 よって、任意の(肋,…,穿物)∈即\{0}に対して、(¢1,…,のπ)×[ξ1:…:ξ司∈. ハ4\β一1(0)が一意的に存在することが示された。. 最後に、β=ハ4\β一1(0)→欝\{0}は実解析同型写像であることを示そう。 1より、β:M\β一1(0)→IRへ{0}は実解析写像であることがわかっている。また、. 上のことからβ一1:IRη\{0}→ハ4\β『1(0)が存在するので、これが実解析写像で. あることを示せばよいが、そのためには、1と同様にしてg¢・β『㍉欝\{0}→】贈. が実解析写像であることを示せばよい。 任意の(ッ1,…,ッπ)∈騨\{0}に対して、対応する(苅,…,妬)x[ξ1:…: ξ司∈ハ4\β『1(0)が一意的に存在することに注意して、 戦・β一1(ッ17… ,9%)=靴(β4(ッ1,… ,罫脆)). ξ1 ξ慮一1 ξ‘+1 ξη =勉((偲・,一曝,勾×1ξ・:…:ξη1)=(一,死・・,一7¢¢, ,…,一) ξ葱 ξ6 ξ‘ ξ6. となる。この式の形をみれば、実解析写像であることは明らかである。 以上でβ:M\β}1(0)→爬\{0}は実解析同型写像であることが示された。 口. (考察1.1)上のβ 1(0)をEとかき、例外集合という。E篇β一1(0)ニ{0}x P一1望. P洞であることに注意しよう。すなわち上の定理は、騨を原点0でブローアップす るとは「1贈の原点0を破裂させてPπ}1に膨らませること」と捉えることができる。. 次に、騨の部分多様体に沿ってのブローアップを定義しよう。. 定義1。3]餅諏i餅×Rlη病とみなし、β柄1睡→餅を1餅の原点0でのブローアッ プとする。すなわち、 が={(z、,…,鋪×1ξ、:…:ξκ1∈盈κxP鳶一11鴫=瞬,1≦¢,ゴ≦ん} である。. ハ4:=”×皿π一κとおき、. X:={(z1,…,z勘}zκ+1,…,飢π)∈即ゆ1=…=娠嵩0}={0}×1即『島. (これを爬磯と同一視する)を騨の部分多様体とする。 β:=ザ×嘱卿繭:謹x】Rη磯→餅×1贈論 (掘欝鴫は肥璃の恒等写像)とおく。 っまり、. β(((Z・,…7娠)×1ξ・:…:ξの×(¢κ+b…)コPπ))一(偲b…,勾. である。このとき、β:M→鮮を騨の部分多様体Xに沿ったブローアップという。 これは M={(諮1,…,」Pη)×匿・:・一:ξκ1∈璽η×Pκ一1囮ξゴ誕瞬,1≦¢,ゴ≦栂.
(29) 第1章ブローアップ. 26. とおいたとき、β=M→卿を自然な射影prR。:騨×.P胴→1贈のMへの制限 μ副M((¢・7…,¢勘,Z婦,…,灘η)×1ξ、:…二ξの=(Z・}…り¢ん,灘勘+・,…7嚇. と定義しても同じことである。. また、このMを得る操作を、飛ηを部分多様体Xに沿ってブローアップするとい い、1贈を部分多様体Xに沿ってブローアップして得られた新しい多様体Mのこと を、1即を部分多様体Xに沿ってブローアップしてできた多様体ということにする。 定理1,2と同様にして、次の定理を証明できる。. 定理1。3Rηの部分多様体X={0}×IRη議に沿ったブローアップβ:M→Rlπ に対し、次が成り立っ。 1.β:ハ4→IRηは、実解析写像かつ固有写像である。. 2.β一1(X)識X×P厨 3.β:M\β一1(X)→1鰹\Xは実解析同型写像である。. それでは、向きつきのブローアップを定義しよう。以下、ηを2以上の自然数、3π一1. を1匿の原点0を中心とする半径1の球面とする。 定義1.4写像π:Rl×Sη一1→1贈,(オ,v)←〉御を向きつき二重ブローアップという。. 次の命題は、向きつき二重ブローアップの定義から明らかである。. 命題1.1向きつき二重ブローアップπ:R×騨一1→冊に対して、次が成り立つ。 1. Rηの原点0以外の逆像は2点である: x≠0であるx∈黛に対し、0でない実数オが存在して、r1(x)ニ{(孟,v),(イ,一v)}、. ただし、v譜考」である。 2。ズ1(0)ニ{0}×3π一1. 定義1・5聡+を非負値実数全体の集合、すなわち、R+={α∈IR lα≧0}とする。 写像π:飛+×Sη}1→Rη,(む,v)卜勘vを向きつき一重ブローアップという。. 次の命題も、向きつき一重ブローアップの定義から明らかである。. 命題1.2向きつき一重ブローアップπ:1匙×9−1→騨に対して、次が成り立っ。 1. R篇の原点0以外の逆像は一点である: x≠0であるx∈冊に対し、非負値実数オが存在して、7r1(x)謀{(オ,v)}、た だし・vニ』砦」である。. 2.ズ1(0)一{0}×S洞.
(30) 第1章ブローアツプ. 27. 最後に、多様体Mの部分多様体Xに沿ったブローアップを定義する。 定義1.6Mをη次元解析多様体、Xを余次元んの解析部分多様体かっ閉集合とする。 部分多様体の定義から、任意のp∈Xに対して、pの近傍砺と同相写像怖:砺→】贈 が存在して、 幹P(ら∩X)={(z1,…7鰹,zゐ+1,…,コPπ)iコじ1=…=鞠;0}. とできる。よって定義L3と同様にして、幹p(砺)⊂欝の部分多様体ψp(砺∩X)=】餅弟. に沿ったブローアップ. βわ:嶋→怖(砺) が定義できる。. {砿議を轟の開被覆とする:砺二∪娠,砿‘ψ∈X,¢)とM\Xを貼り合わ. オ. せて、新しい解析多様体Mと自然な射影β:λ4→Mを構成することができる。. この写像β:ハ4→Mを解析多様体Mの部分多様体Xに沿ったプローアップと いう。. また、このMを得る操作を、解析多様体Mを部分多様体Xに沿ってブローアッ プするといい、解析多様体Mを部分多様体Xに沿ってブローアップして得られた新. しい多様体Mのことを、解析多様体Mを部分多様体Xに沿ってブローアップして できた多様体ということにする。.
(31) 28. 序文でも述べたように、トーリック多様体は扇から構成される。すなわち、扇に はトーリック多様体と呼ばれる代数多様体が対応し、トーリック多様体に必要な情 報は、その対応する扇の初等幾何学的・組み合わせ論的性質から得ることができる。 ここで扇とは、ある条件を満たす凸多面錘の有限集合として定義される。そこで、こ の章では、本論文に必要な凸体の定義や性質について述べていくことにする。. 2.1 凸多面錘と双対定理 γを物次元実ベクトル空間とし、V*をVの双対空聞、すなわちV*はγ上のR線 型写像全体のなすベクトル空闇とする: V*:={u l u:V→盈=IR線型写像}. ベクトルV∈γと線型写像U∈γ*に対し、実数〈U,V〉を次で定義する:. 〈U,V〉:諾U(V). 定義2.10を盈πの部分集合とする。0が(Vの)凸多面錘であるとは、γの有限個 の元V1,V2,…,Vsが存在して、 0=聡+v1十聡+v2十… 十IR+vs={α1v1十α2v2十… 十α5v8iαゴ≧0,ゴ==1,27・一ヲ5}. とかけるときにいう。また、{V1,V2,…,V、}をσの生成系と呼ぶ。 (注意)σに対して、この生成系{V1,V2,…,V.}は一意的に存在するわけではない。. 定義2.2Vの部分集合σに対し、γ*の部分集合σv,σ⊥を次で定義する。. ov:={u∈V*1〈u,v〉≧0,∀v∈σ}. 0⊥:#{u∈y*1〈u,v〉ニ0,∀v∈0} この0〉をσの双対錘という。.
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