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ESDf
こ対する批判的考察
人間教育専攻
現代教育課題総合コース 山 本 誠
1.問題の所在
日 本 蜘 ね
2005年から
14年までの
10年間を
rE S Dの
10年J
(D E S Dニ Decade of Education for Sustainable Development)とす
ることを提言し,第
57回国連総会本会議において,正式に尉尺された。
そのために,内閣府,文部科学省及びユネス コ国内委員会,環境省,国立教育政策研究所等 の政府機関や小,中執交,高等制交,大学など の教育機関, NGO ,企業等が研究,実践(活 動)に取り組んだ己
rESDの
10年
jの最終年 にあたる
2014年に愛知,岡山で
rESDユネス コ世界会議」が聞かれた。
ところが,
2016年に出された文部科学省・日 本ユネスコ国内委員会による
rESD(持続可 能な開発のための教育)描隼の手ヲ J I によれば
「判交現場に
ESDは浸透してし、郎、」と述べ られている。
そこで,
ESDが浸透(普及)しない現伏に ついて,その実態を多面的に把握し,阻害要因 を学術的に分析し,批判的に考察することが,
必要である。
2.
研究の目的と方法 (1)研究の目的
本研究では,
ESDが広く普及しない現状と その阻害要因を批判的に調査,考察することに より,持続可能な社会(特に地域社会)を構築 しようとする児童,生徒を育成するための理論,
指導教員
藤 村 裕 一及び,実践方法を提案することを目的とした。
(2) 研究の方法
①先行研究調査
・文部科学省・日本ユネスコ国内委員会による
ESDについて
‑国立教育政策研究所教育課程研究センターの
ESDに関する研究について
‑環境省
ESDプロジェクトについて等につ いて調査した。
調査の結果,
ESDの内容や重視する力や
3つのつながりなど,多くの内容,学習方法等が 現場に伝えられ,
rESDは難しい,分からなし刊 と,とらえられ
koそして,そのことを確かめ るために,さらに詳しく実態調査をする必要が あることが明確になった。
②質問紙調査
本調査での調査項目は以下であり,
520名の 鞠哉員に調査した。
.ESD
の必要性
.ESD
についてのイメージ
.ESDの実践で困ること
.ESDカレンダーについて
. ESDf
こ関する意見(自由記述)等である。
3. ESD
の現状に対する批判的考察を通して
ESDは内閣府や文字 l 省・ユネスコ国内委員
会,環境省とし、った上からの教育として,スタ
ートしているが,
ESDそのものの理念,すな
わち,持続可能な社会の構築としづ思念につい
− 72 − ては,質問紙調査からも,約7害JIの教職員が必 要,またはやや必要と回答している。
しかし,問題点も多く先行研究調査や批判的 考察から明らかになった。以下,簡潔に整理し てみる。
第 1の問題点は次のことである。
持続可能な社会,地球を,環境の保全,経済 の開発,社会の発展を統合的に考えなければな らないと考え,そのための教育が
ESD
とされt~ そして ESD の領域として,環境,国際理
解,防災,人権,福祉等,多くのことが持続可 能な社会ということで,入ったため,内容の多 さで,質問紙調査からも明らかなように「対象 分野が幅広しリ (38.7%) I具嗣句な活動をイメ ージしづらいJ(36.2%)というイメージをもた れるようになったことである。
第2の問題点は文部科学省・日本ユネスコ国 内委員会,国立教育政策研究
i
所教育課程研究セ ンタ一等で出されるIESD
揃隼の手引jや報 告書等で,授業実践のための内容,方法が数多く出され,混乱を招いたことである。
チェツクシート
(ESD
視点表)や教材のつ ながりをカレンダーにしたESD
カレンダーな どが実践例として出され,ESD
を生かした指 導案や年間計画作成の上での重点として出されt~
質問紙調査の回答では「言刊面の観点が分から ないJ(34.7%) , I教科, 目標との関わりが分 からなしリ (22.2%), I指導案の立て方が分か らなし、J(25.1%)など,実践をする上での阻害 要因が明確になっている。
ESD
カレンダーについては,自由記述より「作成や計画に時間がかかり負担が大きしリ
「子どもの実態に合わせての作成には労力がし、
る」などである。
第1,第2の問題点から,カリキュラムの作 成が難しくなり,カリキュラム爆発を起こしか ねないということになった。
第3に子どもの身近な問題意識の醸成が不十 分であるにも関わらず,教師主導で文部科学省 や教育課程研究センターの例示通りの実践に取
り車Eもうとしたことである。
以上,
ESD
の内容,及び、それを実践するた めの方法,子どもの問題意識の3
点が主なES
D描隼の阻害要因であり,その結果として実践 に取り組んだ教職員が質問紙調査によれば3割
しかいないということである。
4 . ESDf
こ求められる本質的改善点ESDf
こ求められる本質的改善点としては,まず,窓口をせまく,つながりでなく深まりを 大切にすることである。
質問紙調査からは,環境,エネルギーとしり たカテゴリーに関することが
ESD
として劃見 したい内容として,約6害JIの教職員があげてい る。ESD
に関する自由記述においても「環境 に配慮した生活を送る必要性に気づかせたしリIESD
と環境学習をつなげる学習を以前より 取り組んでいる」といった意見が出されている。むろん,学校によっては,国際理解や防災を重 視することもある。
次に何から始めるからであるが,身近なこと から始めるとし、う回答が約7割である。