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首 都 大 学 東 京 学 位 論 文

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(1)

徒 歩 抵 抗 と 公 共 交 通 機 関 を 考 慮 し た 歩 行 者 の 都 市 内 ア ク セ シ ビ リ テ ィ の 評 価 手 法

首 都 大 学 東 京 学 位 論 文

A methodology for evaluating urban pedestrian

accessibility with respect to walking resistance and public transport usage

2017 年 9 月

Lê Phong Nguyên

(2)
(3)

論文要旨

学位論文要旨

論文題名:徒歩抵抗と公共交通機関を考慮した歩行者の都市内アクセシビリティの評価手法 Le Phong Nguyen

 近年、住環境の基本理念の一つである利便性を向上させる政策を国内外の都市が採用している。その なかでも BRT(Bus Rapid Transit)などの新しい公共交通システムの導入によって、都市内の平均移動 時間を短縮し、生活環境を確保しながら交通の利便性を改善する例が多い。特に、超高齢社会になった 日本においては、 人口年齢構成や密度などの変化に対応した公共交通の見直しは必要である。したがって、

速達性・定時性の確保のみならず、都市の規模・形態に適合性が高い交通機関の選択は重要である。

 都市内移動時間はアクセシビリティの最も基本的な指標ある。移動時間短縮には、各交通機関の速度 や駅密度の他、各地点と駅の乗降口の間の徒歩も大きな影響を及ぼす。さらに、徒歩移動における様々 な抵抗が生じるため、目的地点までの徒歩移動により、各交通機関の優劣も異なる。また、年齢階級ご との都市内移動に伴う体力的な負担にも大きな相違がある。このことから、建築・都市空間を計画する 際に、居住者および利用者の年齢階級による身体能力の状態に応じて、利用可能距離を低減させることは、

移動的利便性の高い都市環境の実現の上で重要である。特に、コンパクトシティ形成が重要な施策とし て注目され、歩行者の立場から徒歩と近距離の公共交通機関を適切に融合させた建築・都市空間の計画 が求められている中で、その重要性は高まっている。

 都市内アクセシビリティの評価要因として徒歩抵抗・歩行のエネルギー消費・移動コストに関する研 究が様々な対象に検討されているが、研究の背景で重要性を指摘した、徒歩と近距離の公共交通機関を 適切に融合させる観点から総合的に評価した研究は少ない。そこで本研究では、既往研究の成果を踏ま え、歩行者の立場から各公共交通機関による都市内移動に着目し、都市内アクセシビリティを定量化する。

特に高齢社会における公共交通機関利用時の徒歩移動抵抗に着目し、市民の都市内移動にどのように影 響を与えるのかを検討する。これにより、公共交通機関の都市内への導入がもたらす建築・都市空間に おけるアクセシビリティ改善効果を定量化し、それらの比較を行い、適切な公共交通機関の選出とそれ による都市内アクセシビリティ変化の特徴抽出について分析、考察を行う点が、本研究の特徴である。

 本研究の目的は、上記の問題意識に立って、アクセシビリティの重要な評価要因である、都市内での 移動時間および公共交通機関を利用する際の移動負担から見た各公共交通機関の優劣を明らかにし、さ らに、各交通機関の優劣によって移動負担を定量化することにより、都市内アクセシビリティを評価す る手法を開発し、これを実際の地方都市に適用して検証することである。

 本論文は、以下の通りに構成されている。

 第 1 章では、研究の背景として、日本の都市交通体系の歴史的経過を概観し、諸外国と比較した日本 の公共交通の特徴を把握した上で、現在の公共交通システムが抱える課題点から本研究の着目点を把握 すると共に、既往研究により位置付けを明確し、研究目的、研究方法、研究の構成を述べる。

 第 2 章では、都市内において、徒歩者が公共交通機関を使用する際に、各交通機関の利点および欠点

を定量化できる移動モデルを構築し、都市内アクセシビリティを定量的に評価する手法を定式化し、仮

想都市に適用することでその基本的性質を確認する。この手法においては、都市内移動モデルに基づい

て年齢階級ごとの移動時間と身体的なエネルギー消費量を算出することで、各公共交通機関によるアク

(4)

論文要旨

セシビリティを定量化し、都市内アクセシビリティの評価を行う。対象とする公共交通機関は、バス、

BRT、地下鉄とする。

 第 3 章では、徒歩移動における距離および傾斜の抵抗に着目し、都市内移動に与える影響を検討する。

この徒歩移動における抵抗を勘案して公共交通機関利用時の移動負担を定量化することより、都市内ア クセシビリティを評価する手法を開発する。この評価手法に基づいて、近年 LRT(Light Rail Transit)

の導入計画が進められている栃木県宇都宮市の宇都宮駅周辺地域と、傾斜が多い計画開発住宅地である 多摩ニュータウンや聖蹟桜ヶ丘を擁し、一部の地域で高齢化が進んでいる多摩市地域に適用して検証す る。対象地域の分析結果により、都市内への公共交通機関の導入がもたらす建築・都市空間におけるア クセシビリティ改善効果を比較し、適切な公共交通機関の選出と都市内アクセシビリティの変化の特徴 について考察を行う。さらに、目的地の位置により都市内移動における歩行者のアクセシビリティが変 化することから、都市計画において、公共施設を設置する時に、地域居住者から最もアクセシビリティ が高い場所の抽出手法を検討する。

 第 4 章では、各章の分析で得られた結果と知見を整理し総括する。また、今後の展望を述べる。

(5)

      目次

(6)
(7)

目次

目次 論文要旨

第 1 章 本研究の位置付けと視点   はじめに

  1. 社会的背景

   1.1 日本の都市内移動のこれまで     (1) 近代日本の公共交通体系

    (2) 歩行者・高齢者・移動制約者の交通政策について    1.2 これからの都市内移動

    (1) 超高齢社会における都市内移動

    (2) 社会変化に応じた新たな公共交通について    1.3 諸外国と比較した日本の交通の特徴

    (1) 都市内交通手段の特徴     (2) 超高齢社会における交通安全     (3) 次代の新たな公共交通    1.4 日本の都市内交通の課題

     (1) 歩行者から見た公共交通による利便性の向上

    (2) 高齢者から見た公共交通によるアクセシビリティの確保   2. 研究の着眼点

   2.1 高齢者のアクセシビリティ    2.2 公共交通によるアクセシビリティ

   2.3 歩行者から見た公共交通による都市内アクセシビリティ評価   3. 研究の目的

   3.1 徒歩移動にかかる負荷の影響把握

   3.2 年齢別の公共交通機関による都市内アクセシビリティの定式化    3.3 都市内アクセシビリティの評価

  4. 研究の位置付け

   4.1 徒歩移動に関する研究

   4.2 都市内アクセシビリティ評価手法に関する研究   5. 分析の方法

   5.1 徒歩抵抗による年齢別の身体負担について    5.2 都市内アクセシビリティ評価について   6. 本研究の構成

VII

(8)

目次

第 2 章 公共交通機関を考慮した都市内アクセシビリティの定量的評価手法の定式化   はじめに

  1. 本章の目的

  2. 都市内移動モデルと線形都市の概要    2.1 都市内の徒歩行動

   2.2 対象公共交通機関    2.3 線形都市内移動

  3. 移動のエネルギー消費量の定式化    3.1 徒歩行動によるエネルギー消費量    3.2 加齢による身体能力の変化   4. 解析の結果

   4.1 仮想都市における移動時間による評価     (1) 各公共交通機関による移動時間の評価     (2) 各公共交通機関利用時の徒歩時間

    (3) 移動時間による公共交通機関の優劣の変化    4.2 エネルギー消費量による評価

    (1) 各公共交通機関によるエネルギー消費量の評価     (2) エネルギー消費量による公共交通機関の優劣の変化   5. 適用結果および考察

   5.1 移動距離の変化による各公共交通機関の優劣    5.2 移動距離による公共交通機関の利用選択   6. 本章の結論

第 3 章 対象地域の都市内アクセシビリティの定量的評価 はじめに

  1. 本章の目的

  2. 都市内における徒歩抵抗    2.1 用語の定義

   2.2 距離抵抗の定量化

    (1) 距離により発生する身体的負担     (2) 距離抵抗による移動コスト換算の方法    2.3 傾斜抵抗の定量化

    (1) 傾斜により発生する身体負担

    (2) 傾斜抵抗による移動コスト換算の方法   3. 宇都宮駅周辺のアクセシビリティの定量的評価    3.1 宇都宮駅周辺地域の概要

VIII

(9)

目次

    (1) 市内移動の現状

    (2) 「東西基幹公共交通の実現に向けた基本方針」について     (3) 対象地域

   3.2 移動コスト推定方法

    (1) 使用データおよび分析の概要     (2) 公共交通機関路線の設定    3.3 移動コストの推定結果

    (1) ショッピングセンターへのアクセシビリティの定量的評価     (2) 宇都宮駅西口へのアクセシビリティの定量的評価

    (3) 交通機関、目的地別比較と考察    3.4 小括 

  4. 多摩市のアクセシビリティの定量的評価    4.1 多摩市地域の概要

    (1) 市内移動の問題

    (2) 高齢者社会における都市内移動     (3) 対象地域

   4.2 移動コスト推定方法

    (1) 使用データおよび分析の概要     (2) 公共交通機関路線の設定    4.3 移動コストの推定結果     (1) 目的地による変化     (2) 路線による変化

    (3) 交通機関の変更によるアクセシビリティの違い     (4) 年齢による変化

    (5) 徒歩抵抗による変化    4.4 小括

  5. 本章の結論

IX

(10)

目次

第 4 章 総括 はじめに

  1. 本章の目的   2. 知見の要約と整理

   2.1 徒歩移動にかかる負荷の影響把握     (1) 徒歩時間およびエネルギー消費量     (2) 徒歩の距離抵抗

    (3) 徒歩の傾斜抵抗

   2.2 年齢別にみた公共交通機関による利便性の定式化     (1) 移動時間

    (2) 移動コスト

   2.3 都市内アクセシビリティの評価

    (1) 移動距離による都市内アクセシビリティ     (2) 路線配置による都市内アクセシビリティ   3. 総括と今後の展望

   3.1 本論文の総括    3.2 今後の展望

    (1) 歩行者の都市内移動における障害・抵抗の詳細化     (2) 都市内アクセシビリティ評価手法の発展

補章 図素引 表素引 参考文献一覧 研究業績一覧 謝辞

X

(11)

第 1 章 本研究の位置付けと視点

はじめに

1. 社会的背景

2. 研究の着眼点

3. 研究の目的

4. 研究の位置付け

5. 分析の方法

6. 研究の構成

(12)
(13)

第1章 本研究の位置付けと視点

3 はじめに

 第 1 章では、本研究の背景,目的および分析の視点を示す。

 第一に、本研究の社会的背景を整理する。

 ここでは、高齢化や人口減少などの社会問題の背景を踏まえ、明治 初期以降の都市交通体系の状況とその変遷を整理した上で、現在の都 市内アクセシビリティが置かれた状況と今後の課題を述べる。これと 共に、日本の公共交通体系の特徴を諸外国との比較を通して位置付け、

筆者の考える交通問題を明示する。

 第二に、本研究の着眼点を整理する。

 ここでは、歩行者の視点からの現状の都市公共交通システムに対す る筆者の考えと高齢者の視点からみた公共交通による都市内アクセシ ビリティ、公共交通による都市内アクセシビリティ評価、歩行者の視 点からみた公共交通による都市内アクセシビリティという 3 つの着眼 点を述べる。

 第三に、上記を踏まえて本研究の目的を提示する。

 ここでは、徒歩における移動抵抗の把握、年齢の影響、都市内アク セシビリティ評価という 3 つの研究課題を設定し、それぞれに対する 本研究の取り組みの方向を述べる。

 第四に、既往研究を整理し、本研究の学術的な位置付けを明示する。

 ここでは、本研究に関連する既往の研究について徒歩移動と都市内 アクセシビリティ評価手法の 2 項目から概説し,それらにおける本研 究の位置付け及び特色を述べる。

 第五に、上記を踏まえて本研究の分析手法の概要を示す。

 ここでは、都市内アクセシビリティについて、分析の前提となる考 え方や方法、理論的な背景を述べる。

 最後に第六として、本研究の構成を示す。

(14)

4

第1章 本研究の位置付けと視点

1. 社会的背景

 近年、住環境の基本理念の一つである生活の利便性を向上させる 政策を国内外の都市が採用している。そのなかでも BRT(Bus Rapid Transit)

注 1)

などの新しい公共交通システムの導入によって、都市内 の平均移動時間を短縮し、生活環境を確保しながら交通の利便性を改 善する例が多い

1)

。特に、高齢化の進展が著しい日本においては、人 口の年齢構成や密度などの変化に対応した公共交通の見直しは必要で ある。したがって、公共交通の維持・拡充策として、速達性・定時性 の確保のみならず都市の規模・形態と需要密度に適合性が高い交通機 関の選択は重要である。都市内移動時間は都市構成の指標の一つであ る。移動時間短縮には、各交通機関の速度や駅密度の他、各地点と駅 の乗降口間の歩行時間も大きな影響を及ぼす。さらに、目的地点まで の移動距離により、各交通機関の優劣も異なる。また、年齢階級ごと の都市内移動に伴う体力的な負担にも大きな相違がある。このことか ら、公共交通による利便性の高い都市環境を実現するためには、公共 交通を計画する際に、居住者および利用者の年齢に応じた利用最大距 離の設定が重要である

2)

 日本では、第二次大戦後、出生率が激増し、子供の数が大幅に上昇 した。1947 〜 1949 年ごろに生まれ、高度経済成長によるバブル景気 も経験した子供達は、第一次ベビーブーム世代

注 2)

と呼ばれる。この

出典)2010 年まで:平成 26 年人口動態調査,2015 年:総務省統計局・平成 27 年国勢調査,2020 年以降:国立社会保障・人口問 題研究所「日本の将来推計人口(平成 24 年 1 月推計)」(出生中位・死亡中位推計)

図 1.1 年齢階級(3 区分)別人口と人口構成比率の推移

注 3)

注 1)BRT は Bus Rapid Transit の略で、

日本ではバス高速輸送システムを訳 され、バスをペースとした急速な公 共交通である。

注 2)第一次ベビーブームが起きた時期 に生まれた世代は団塊の世代という。

ま た、1971 〜 1974 年 に 生 ま れ た 世 代は、第二次ベビーブーム世代と呼 ばれる。

注 3) 内閣府、平成 28 年版高齢社会白書:

平成 27 年度高齢化の状況及び高齢社 会対策の実施状況、2016

1) 神足祐太郎:バス高速輸送システム (BRT), 導入事例と論点、国立国会図 書館調査及び立法考査局、レファレ ンス 63(6)、pp.43-56、2013.06 2) 佐藤栄治・吉川徹・山田あすか:地

形による負荷と年齢による身体能力 の変化を勘案した歩行換算距離の検 討 , 地 形 条 件 と 高 齢 化 を 勘 案 し た 地 域 施 設 配 置 モ デ ル そ の 1、 日 本 建 築 学 会 計 画 系 論 文 集、 第 610 号、

pp.133-139、2006.12

10,728

411 475 535 618 731 884 1,061 1,235 1,487

1,819 2,196 2,565 2,937 3,347 3,612 3,657 3,685 3,741 3,868 3,856 3,768 3,626 3,464 4,966

5,473 6,000

6,693 7,116

7,538 7,839

8,199 8,545

8,624

8,530 8,311 8,033

7,629 7,341 7,084 6,773 6,343 5,787 5,353

5,001 4,706

4,418 2,943

2,980 2,807

2,517 2,465

2,704 2,733

2,592

2,240 1,987 1,835 1,744 1,669 1,589 1,457 1,324

1,204 1,129

1,073 1,012

939 861

791

4.9 5.3 5.7 6.3 7.1 7.9 9.1 10.3 12.1

14.6 17.5

20.3

23.2 26.3

29.1 30.3 31.6

33.4 36.1

37.7 38.8 39.4 39.9

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45

0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000

1950 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 2055 2060 65歳以上人口 15~64歳人口 15歳未満人口 65歳以上人口比率

8,320 8,928

9,342 9,827

10,312 11,125

11,632

12,02712,272 12,43012,561 12,620 12,938 12,709 12,410 12,066

11,662 11,212

10,221 9,708

9,193 8,674

(万人) (%)

(年)

(15)

第1章 本研究の位置付けと視点

5 3 年間の合計出生数は約 806 万人にのぼった

3)

。そして、このベビー

ブーム世代が 2015 年には 65 歳以上になり、2025 年には 75 歳以上の 高齢者に到達する。2015 年の国勢調査(図 1.1)では、日本の総人口 に占める 65 歳以上の高齢者の割合(高齢化率)が過去最高の 26.3%

となり、日本において「4 人に 1 人が高齢者」となった。その後も高 齢化率が上昇し続けると予想され、2035 年には 33.4% となり、 「3 人 に 1 人が高齢者」になるという推計も出されている。世界保健機構 WHO の定義によれば、日本は現在すでに「超高齢社会」

注 4)

と呼ばれ る状況である。

 人間は加齢と共に身体能力(移動能力)も低下する(図 1.2) 。高 齢者人口の多い日本では、高齢者の自立生活が維持できる環境を整え ることが重要な課題となっている。前述の通り、公共交通による利便 性の高い都市環境を実現するためには、公共交通を計画する際に、居 住者および利用者の年齢に応じた利用最大距離の設定が重要である。

特に、コンパクトシティ形成が重要な施策として注目され、歩行者の 立場から徒歩と近距離の公共交通機関を適切に融合させた都市計画が 求められている中で、その重要性は高まっている。

 本節では、今日の都市交通体系ができるまでの歴史的経過を概観し,

その上で近年の生活の利便性向上のための歩行者を中心とする公共交 通整備に向けた取り組みを整理する。また、諸外国と比較した日本の 公共交通の特徴を把握した上で,現在の公共交通システムが抱える課 題を概説する。

1.1 日本の都市内移動のこれまで

 日本の都市における、これまでの公共交通および高齢者、移動制約 者等

注 5)

のための交通政策について述べる。

3) 厚生労働省:平成 21 年人口動態統計 ( 確定数)の概況、第 2 表 -1、人口 動態総覧の年次推移、2009

4) 佐々木政雄、松原悟朗:超高齢社会 における健康のための交通社会、国 際交通安全学会誌(特集・近未来の 交通システム/報告)、第 37 巻、第 3 号、pp.189-198、2013.1

注 4)世界保健機構(WHO)や国連の定 義では、高齢化率(総人口のうち 65 歳以上の高齢者が占める割合)が 7%

を超えた社会は「高齢化社会」、14%

を超えた社会は「高齢社会」、21% を 超えた社会は「超高齢社会」とされる。

注 5) 国土交通省によれば、移動制約者 の定義(案)とは、「高齢者・障害者 よりは広い枠組みで捉えた、交通行 動上、人の介 助や機器を必要とした り、さまざまな移動の場面で困難を 伴ったり、安全な移動に困難であっ たり、身体的苦痛を伴う等の制約を 受ける人々を指す」。一方、衆議院の 高齢者、障害者等の移動の自由を確 保するための法律案によれば、「移 動制約者とは主として身体的理由に より移動に関し制約を受ける者をい う」。

図 1.2 ライフサイクルの考え方

4)

出典)国土交通省:平成 23 年度「都市型コミュニティのあり方 とまちづくり方政策研究会報告書」、2011

健康 医療

福祉 健康年齢の維持

自立的生活の維持 年齢と共に

移動 能力

は低 下

身体能力が高い 自立的移動・車 の運動が可能

外出に不自由が 生じ、車が運転 できない

外出が不可能

身体能力(移動能力)

年齢(ライフステージ)

(16)

6

第1章 本研究の位置付けと視点

(1) 近代日本の公共交通体系

 明治時代になるまでの日本では、水運を除くと、一度に多数の人々 を運ぶ輸送手段がなかったが、明治 3 年(1870 年) 、日本初の大量輸 送手段としての乗合馬車が登場した。市内の短距離で運行され、一 定の路線を、一定の運賃をとって多数の乗客を運ぶという公共交通手 段となった

5)

。その 2 年後(明治 5 年)に、新橋〜横浜間に汽車によ る鉄道が開通したことは、日本の大量輸送時代の開幕と言われる

注 6)

「明治初期の鉄道建設では、多くの地域社会が鉄道敷設に非協力的で あったため」

6)

、鉄道駅は町の中心より離れ、直線距離にして 0.8 〜 1.2km 程度のものが多い

7)

。事例として、過去の旧城下町において、

駅の立地を議論する際の決定要因であった。当時では、市街中心地と 離れて幹線鉄道の駅の設置が一般的であったが時の流れと共に、生活 の利便性の向上のため、駅を中心とした都市化が進展した。そして、

明治 39 年(1906 年)に策定された鉄道国有法

8), 注 7)

により、全国的 に私鉄を国有化することが定められた。国有化以後、路線距離、輸送 人員、従業員数の増加、運賃低減、車両・運転の共通化による一貫 輸送体制が確立されて

6)

、現代に至るまで様々な政策の改善が行われ た。1987 年 4 月には、日本国有鉄道が JR(Japan Railways)として、

6 つの地域別「旅客鉄道会社」と 1 つの「貨物鉄道会社」に分割され、

民営化された

9)

 一方、現代に普及されたバスという代表的公共交通は、鉄道より遅 れて誕生した。明治時代に自動車はまだ珍しい乗り物であったが、大 正時代に入って、一般民衆の乗り物としてのタクシーの普及が始まっ た

5)

。第一次大戦後、自動車はバス

注 8)

のような大衆用な乗り物とし ても普及し始め、その後、大正 12 年(1923 年)には、乗合自動車事 業を市営で開業することになった。当年に起こった関東大震災のため、

東京では、路面電車が大きな被害を受け、代わりに、応急措置として 800 台余りのバスが導入されたことがバス事業の急速発展のきっかけ と考えられている

10)

。昭和 30 年代に入ると、バス事業はますます拡 大され、地方都市の駅でも、必ずバスがあるという黄金時代となった。

しかし、昭和 45 年から、マイカーの普及により、交通渋滞が発生す るため、バスの定時運行に支障があるなどの影響でバス利用者の減少 が始まった。

(2) 歩行者・高齢者・移動制約者の交通政策について

 現在、日本のどこにおいても、歩行者のみを対象する「歩行者専用 道路」は日常的に目慣れたものであるが、その歴史は、まだ新しいも のである

11)

。1960 年代の日本では、自動車の激増により、交通事故 および環境問題の解決のため、自動車優先から歩行者中心の交通へ

5) 庄野新 : 「運び」の社会史、東京都 トラック協会、1996.03

6) 三木理史:近代日本の地域交通体系・

研究研究方法と問題点をめぐって、

人文地理、第 48 巻、第 1 号、pp.69- 88、1996

7) 新谷洋二、堤佳代:旧城下町におけ る鉄道の導入とその後の町の変容に 関する研究、日本土木史研究発表会 論文集、第 7 巻、pp.113-119、1987 8) ウ ィ キ ペ デ ィ ア、 鉄 道 国 有 法:

https://ja.wikipedia.org/wiki/ 鉄 道国有法、参照 2017.06.03

9) ウィキペディア、国鉄分割民営化:

https://ja.wikipedia.org/wiki/ 国 鉄分割民営化、参照 2017.06.03 10) 日本バス協会:日本のバス 110 年の

歩 み、http://www.bus.or.jp/110th/

index.html#id48、参照 2017.06.03 11) 簗瀬範彦:面的な開発における歩行

空間計画―UR 施行地区における歩行 空間整備の歴史、 都市計画協会、新 都 市、 第 68 巻、 第 5 号、pp.12-15、

2014

注 6) 地上鉄道と並び、日本に初めて本 格的な地下鉄が開業したのは 1927 年

(昭和 2 年)に、東京地下鉄道の上野

~浅草間(約 2.2 km)であった。

注 7)1906 〜 1907 年(明治 40 年)にか けて、鉄道国有法1.6)により、17 社 の約 4,500km が買収され、私鉄は地 上輸送のみに限定されることとなっ た。

注 8)Bus という呼び名とは、乗合馬車 を指す言葉で「みんなのもの」を意 味するラテン語「omnibus」を省略し たものであった。

(17)

第1章 本研究の位置付けと視点

7 の転換が求められ、歩行者専用道路が作られていった

12)

。その中で、

日本初の公共空間として歩行者専用道路を導入したのは、昭和 41 年 (1966 年)の久留米地区土地区画整理事業であった

13)

 一方、高齢者、障害者等の移動制約者のための交通政策とは、戦後 から長期にわたり全国的にあまり事例がなかったが、1981 年に運輸 政策審議会に「交通弱者」が位置づけられた

14)

。その後、高齢者によ る交通事故件数の増加という深刻な問題となり、 平成 12 年 11 月に「高 齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に 関する法律(交通バリアフリー法) 」

15,16,17)

の成立を受けて、安全歩 行できる空間を確保するため、歩道幅員の確保、段差削除、ノンステ ップバス導入などの様々の対策が行われた。この交通バリアフリー法 により、バリアフリーについて初めて本格的に計画的なアプローチが なされるようになり、バリアフリー施設・設備の拡充に努める地域も 出現しつつある。

1.2 これからの都市内移動

 前述のように、人口構成が変化する中、日本の多くの都市でその 社会変化に応じた適切な地域交通ネットワークを再構築するために、

様々な都市計画を策定した。以下では、日本国内の代表的な都市計画 に関する政策の事例を紹介する。

(1) 超高齢社会における都市内移動

 少子高齢化が進行する中、高齢者にとってどのような交通システム が必要になるか、生活サービス機能をどのように改善するかといった 様々な課題の解決に向けて、新たな交通政策が検討されている。これ らの対策の共通点は、徒歩移動に着目し、歩行環境や公共交通機関の 整備を推進することで歩いて暮らせる街づくりを目指す点である。歩 行環境整備の一例として、写真 1.1 のように、快適な環境で安全に歩 ける歩行空間を確保するための自転車歩行者道

注 9)

に自転車走行位置

12) 東京都都市整備局:利用者の視点 に立った東京の交通戦略の推進会議、

道路空間活用ワーキンググループ 第 1 回会議:資料 2・論点1・歩行者空 間の創出、2017.08.18

13) 今野博 :「まちづくりと歩行空間」、 鹿島出版会、1980

14) 秋山哲男 、沢田大輔、藤井直人、

高橋万由美:高齢者・障害者の交通 政策・計画に関する国際比較、総合 都市研究、第 85 号、pp.5-16、2005 15) 内閣府:(平成 26 年版)障害者白書、

第7章:住みよい環境の基盤づくり、

2014

16) 国土交通省:公共交通機関の旅客施 設に関する移動等円滑化整備ガイド ライン、2013.06

17) 国土交通省:平成 20 年度 国土交 通白書、第 3 節 「場所を移動する」、 2009

18) 道路行政研究会編集『道路行政』:

平成 18 年版、全国道路利用者会議、

p.555、2007

注 9)自転車歩行者道は、日本の道路法 令道路構造令の用語で、「専ら自転車 及び歩行者の通行の用に供するため に、縁石線又はさくその他これに類 する工作物により区画して設けられ る道路の部分」(令第 2 条第 1 項第 3 号)を指す。端的に「自転車の交通 を前提とした幅の広い歩道」とも説 明される18)

写真 1.1 自転車と歩行空間の確保

撮影:調布市、2017.05.30

(18)

8

第1章 本研究の位置付けと視点

を明示することで歩行者通行と自転車交通の分離を図る地区が増加傾 向にある。

 東京都の多摩市では、平成 16 年に、交通体系における問題解決の ために、総合的な指針を示す「多摩市交通マスタープラン」

19)

を策定 した。また、平成 25 年には、 「都市計画マスタープラン」を策定した。

これらの政策の重点は、歩行者の徒歩環境を高め、駅やバス停、主要 な施設までに快適な徒歩ができ、歩行者の移動のしやすさを向上させ ることである。特に、高齢者の徒歩環境の整備を進めるために、坂道、

段差等のバリアの解消、移動制約者の日常生活を支援するサービスと して、ドアツードア的な交通サービスを提供し、都市内移動による身 体への負担を軽減するなど地域密着型交通の基本的な考え方に則った ものである。

 長崎市では、平成 28 年 (2016 年)から 47 年度(2035 年)までの 20 年間を計画期間として、本格化する人口減少、少子化、高齢化の 進行に対応して、今後 20 年間の都市づくりの方向性を明らかにする ため、 「長崎市都市計画マスタープラン」

20)

を平成 28 年に策定(改訂版)

した。この計画では、自動車社会から、 「人」を主役とし、特に高齢 者や子供にも「歩いて暮らせるまちづくり」へ転換し、快適な住環境 整備、都市全体としての暮らしやすさの向上を目指している。長崎の 特徴である坂道による移動の負担を軽減するためには、斜面が多い地 域に設置する道路の利便性向上などの検討を行う。具体的には、安全 で快適な徒歩環境を確保するために、無電柱化、センターポールの設 置、歩道のバリアフリー化などを行う。また、坂道が多い地域におい て移動による身体の負担を軽減するため、斜行エレベーターや斜面移 送機器(リフト)などの斜面交通システムの整備・運用も図ることと なっている。

 一方、公共交通機関の活躍によるコンパクトなまちづくりを目指し ている富山市では平成 20 年に、20 年間の長期的なまちづくりの基本 方針を示す「富山市都市マスタープラン」

21)

を策定した。これは、都 心に住まなくても公共交通沿線の付近に居住すれば、車を利用しなく ても都市内移動が容易にできるようになるという考えのもとで計画さ れている。そのため、居住を推進する地区には、公共交通機関までの 徒歩圏が設定され、鉄道駅まで 10 分以内で到着できる距離を 500m、

バス停まで徒歩 5 分以内の距離を 300m としている。このように、快 適な徒歩圏を設定することより、徒歩による困難も減少し、歩いて行 ける範囲で、安心して暮らすことができるよう計画されている。

(2) 社会変化に応じた新たな公共交通について

 高齢化の進展への対応およびコンパクトな都市構造への転換を図る

19) 多摩市:多摩市交通マスタープラン、

2004.3

20) 長崎市:長崎市都市計画マスタープ ラン、2016.12.6 改訂

21) 富山市:富山市都市マスタープラン、

2008.3

(19)

第1章 本研究の位置付けと視点

9 ためには、誰もが利用しやすく、社会的効果が大きい、環境負荷に優

れる公共交通システムを整備させ、その利用促進を進めることが非常 に重要である。しかし地方部において、公共交通の輪送人員が減少し、

経営環境が厳しくなっている。特に地方鉄道の路線廃止が増加し、昭 和 50 年以降に 24 事業者(全部廃止のみ) 、約 470km(全部廃止と一 部廃止の計)が廃止された

22)

。一方、都市部における自動車利用率が 増加傾向にあり、公共交通サービスの水準の低い地区は自動車が生活 に欠かせない移動手段となる。こうした状況を受けて、市民生活の利 便性の向上と公共交通利用促進に努めるため、高齢者でも利用しやす く、利便性が高い新たな公共交通機関導入などの政策が検討、あるい は実現されている地方都市も多く存在する。

 茨城県の日立市では、渋滞が激しい南北方向の交通改善および利用 者ニーズに対応した公共交通サービス向上を図るため、平成 23 年に

「新交通導入計画」

23)

を策定した後、日立電鉄線跡地(平成 17 年廃線)

をバス専用道として、 「ひたち BRT」が平成 25 年 3 月に運行を開始し た

24)

。現在運行中の第 1 期区間は全長 3.2km で専用道区間は 1.3km と なっている

25)

。この新公共交通機関の特徴としては、速達性・定時性 に優れ、専用道路を走行することにより安全性も高い。また、バスと 停留所の段差が解消されているため、高齢者や子供など自動車を運転 できない市民も快適に利用できる。現在、第 2 期区間(約 6.2km) の 整備も行われている

25)

 また、最近注目される基幹公共交通として、次世代型の路面電車と 呼ばれる LRT(Light Rail Transit)

注 10)

を導入する諸外国が多く見ら れる。日本でも 2006 年 4 月富山市において、富山港線を引き継いで 路面電車化した富山ライトレール(Toyama Light Rail Portram) が 開業した。 「わが国初の本格的な LRT」

26)

とされ、当初の予想を上回 る利用状況で、新公共交通の成功事例とされている。停留場が地上に 設置され、 段差のない低床車両により高齢者でも快適に利用できる(写 真 1.2)。交通の利便性の向上の影響で、既報により

27,28,29,30)

、開業か

22) 国土交通省都市・地域整備局 : まち づくりと一体となった LRT 導入計画 ガイダンス、2005.10

23) 日立市:新交通導入計画、2011 24) 計 量 計 画 研 究 所 : 導 入 計 画 策

定 を 支 援 し た「 ひ た ち BRT」 が 開 業 :http://www.ibs.or.jp/

release/490、参照 2017.6.30 25) 日 立 市: 新 交 通(BRT) 導 入:

http://www.city.hitachi.lg.jp/

shimin/014/001/003/index.html、 参 照 2017.6.30

26) 深山剛、加藤浩徳、城山英明:な ぜ富山市では LRT 導入に成功したの か ?、政策プロセスの観点からみた 分析、運輸政策研究、第 10 巻、第 1 号、

pp.22-37、2007

27) 松田南、小谷通泰、松中亮治:利 用者からみたライトレール整備に対 する評価意識の分析、富山市での導 入事例を対象として、日本都市計画 学会、都市計画論文集、第 43-3 巻、

pp. 799-804、2008.10

28) 望月明彦、中川大、笠原勤:富山 市における都市軸形成を目的とした 公共交通サービス水準向上策に対す る効果分析、日本都市計画学会、都 市計画論文集、第 43-3 巻、pp. 805- 810、2008.10

29) 青山吉隆:LRT 導入の課題と展望、

国際交通安全学会誌(IATSS)、第 34 巻、第 2 号、pp.130-134、2009.8 30) 小谷通泰:「H‐051 環境負荷低減に

向けた公 共交通を主体としたパッケ ージ型交通施策に関 する提言」、(2) 環境負荷低減に向けたパッケージ型 交通施策に関する研究、8) ライトレ ールの導入効果に対する利用者意向 に関する研究〜富山市を対象として、

pp.76‐89、環境省、地球環境局研究 調査室、2017

注 10)LRT とは、北米の「輸送力が軽量 級な」都市旅客鉄道を指すライトレ ール (Light rail) に基づいて、公共 交通機関の意である「トランジット」

を付記し、ライトレールトランジッ ト (Light rail transit, LRT) と も 呼ばれる。道路路面の中心走行や低 床車両 ( 歩道とほぼ同じ高さ ) の様々 な特徴を持つ都市鉄道である。

写真 1.2 富山ライトレール

撮影:富山市、2017.02.02

(20)

10

第1章 本研究の位置付けと視点

ら半年後は、総乗客数が 100 万人を突破し、一日の平均が 5,000 人で、

平日が富山港線時の 2.2 倍、休日が 5.3 倍に激増している。また、富 山ライトレールに対して、全市民の 8 割以上が評価している

27)

。  以上の 2 つの実例以外でも、都市内移動の問題解決のため、多摩都 市モノレール

注 11)

、神戸新交通(六申アイランド線)

注 12)

、名古屋ガイ ドバス(志段味線)

注 13)

などの様々な新しい交通システム導入した都 市が増加しつつある。

1.3 諸外国と比較した日本の交通の特徴

 日本では、戦後の高度経済成長の中で、欧米へのキャッチアップを 目標とした都市交通の近代化の取り組みを進めていた

35)

。しかし、バ ブル経済崩壊後、特に人口減少・少子高齢化が進み始めた後、日本と 欧米諸国の都市交通体系が多様化している。ここでは日本と欧米諸国 の交通について、都市内交通手段の特徴、超高齢社会における交通安 全、次代の新たな公共交通の 3 つの観点から比較し、日本の交通の特 徴を整理する。

(1) 都市内交通手段の特徴

 日本の都市と欧米諸国の代表的な都市における、代表交通手段分担 率を図 1.3 に示す。各既往調査

36、37)

の結果より、日本の三大都市圏 はニューヨーク、ロンドン、パリと比べて、公共交通機関の分担率が 高く、自動車が低いという特徴が見られる。徒歩での移動の割合は日 本より欧米諸国の方が高い。しかし、日本の地方都市圏

注 14)

は、自動

注 11) 全 体 構 想 は 約 93km で、1998 年 11 月に立川北駅から上北台までの区 間、2000 年 1 月に多摩センター駅か ら立川の区間が開業し、現在では、

1 日平均で約 14 万人の利用があり、

多摩センター駅から上北台駅間(約 16km)で運行している31,32)。 注 12)神戸港沖にある人工島「六甲ア

イランド」と住吉駅を結ぶ軌道系交 通機関(路線距離 4.5km)として建 設 さ れ、1990 年 2 月 21 日 に 開 業 し た33)

注 13)平成 4 年 1 月の運輸政策審議会 答申第 12 号において、志段味線が中 量軌道系の交通システムとして、路 線距離 6.5km の整備を推進こととな った。交通問題に対応できる新しい 交通システムとして、日本では初め てとなる「ガイドウェイバスシステ ム」を、志段味線に導入することと なった34)

注 14) 国土交通省では、三大都市圏(東 京・大阪・名古屋)以外を地方都市 圏と定義している。

31) ウィキペディア、多摩都市モノレ ール線:https://ja.wikipedia.org/

wiki/ 多摩都市モノレール線、参照 2017.05.24

32) 武 蔵 村 山 市、 多 摩 都 市 モ ノ レ ー ル の 概 要:http://

w w w . c i t y . m u s a s h i m u r a y a m a . l g . j p / s h i s e i / s h i s a k u / machizukuri/1002063/1002065.html、

参照 2017.05.24

33) ウィキペディア、神戸新交通六甲ア イランド線:https://ja.wikipedia.

org/wiki/ 神戸新交通六甲アイラン ド線、参照 2017.05.24

34) ウ ィ キ ペ デ ィ ア、 名 古 屋 ガ イ ド ウ ェ イ バ ス 志 段 味 線:https://

ja.wikipedia.org/wiki/ 名古屋ガイ ドウェイバスガイドウェイバス志段 味線、参照 2017.05.24

35) 原田昌彦:英・仏・独・米における 交通施設整備制度、SRIC -MOOK 004(2000 年 7 月 発 行( 三 菱 UFJ リ サーチ & コンサルティング)、 pp.27- 38、2000.07

36) 国 土 交 通 省:「 第 5 回 東 京 都 市 圏 パーソントリップ調査(交通実態調 査)」、結果概要、2010.02

37) 国土交通省:都市における人の動き

(平成 22 年全国都市交通特性調査集 計結果から)、2012.08

図 1.3 日本の都市と欧米都市において、代表交通手段分担率

36,37)

出典)ニューヨーク(ニューヨーク都市圏 ( ニューヨーク州内のみ ):2001 National Household Travel Survey, New York Add-On New York Metro - NYMTC MPO をも とに分担率を算出。

   ロ ン ド ン( グ レ ー タ ー ロ ン ド ン ):Travel in London Key trends and developments Report number 1(Transport for London 2009) を もとに分担率お よび平均移動時間を算出。

   パ リ( 都 市 圏 ):Les chiffres cles des enquetes menages deplacements, methode standard Certu,principaux resultats des enquetes realisees entre 1996 et 2004 をもとに分担率および平均移動時 間を算出。

  日本の都市:国土交通省:都市における人の動き(平成 22 年全国都市交通特性調 査集計結果から)、2012.08

11 7 53 28

18 14 41 24

19 43 34

26 33 16.8 21.5 58.2 16.8 18 14.9 45.7 16.8 19.7

0% 20% 40% 60% 80% 100% 0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニューヨーク 2001 ロンドン

2007 パリ 2002

三大都市圏 2001 地方都市圏

2010 全国 2010

欧米都市 日本都市(平日)

鉄道 バス 公共交通機関 自動車 二輪 徒歩・その他

(21)

第1章 本研究の位置付けと視点

11 車の分担率が高く、公共交通の利用が減っていることが分かった。こ

れにより、全国でみると、公共交通機関分担率が 15% を超えているが、

全体的に自動車分担率が高い。公共交通整備水準の格差が交通手段分 担率に大きな影響を及ぼしていることがわかる。

(2) 超高齢社会における交通安全

 日本では、世界でも類を見ない速度で高齢化が進行している

38)

。先 進諸国の高齢化率を比較すると、1980 年代までは下位であるが 90 年 代がほぼ中位になり、2005 年には、世界で高齢化率が最も高い国にな った。高齢化率が 7% から 14% に達するのに、フランスが 115 年、ド イツが 40 年、イギリスが 47 年の所要年数となるが日本の場合は、わ ずかに 24 年(1970 〜 1994 年)であった

38,39)

。特に、地方より都市 部での高齢化が急速に進展し、 「2005 〜 2025 年までの 20 年間におけ る高齢者の増加数のうち約 60% は東京都、神奈川県、大阪府、埼玉県、

愛知県、千葉県、北海道、兵庫県、福岡県で占めるようになると予測 されている」

40)

。この人口構成の激変の影響により、交通安全の観点 から見ても様々な問題が発生する。日本と主な欧米諸国の年齢層別交 通事故死者数の状況

41)

(図 1.4)により、欧米諸国は 15 〜 64 歳の年 齢層の構成率が日本よりも高いが、65 歳以上の年齢層の構成率は日 本が他の国より圧倒的に高く、交通事故死者数の半分以上が高齢者と なっている。また、内閣府の調査結果

41)

により,日本では乗用車乗 車中の死者数の構成率が低いが歩行中及び自転車乗車中の死者数の構 成率が非常に高い(徒歩:36.2%、自転車:15.3%) 。このような状況 を踏まえ、日本では、高齢化がもたらす様々な交通問題への対応と共 に、市民の公共交通の利便性の向上のため、既存の公共交通システム の役割と機能を見直し改善する必要がある。

図 1.4 欧米諸国の年齢層別交通事故死者数の構成率と人口構成率(2014 年)

41)

出典)IRTAD 資料による

13.1 10.8

55.3 20.8

2.1 17.4

51.3 29.2

ドイツ

0 - 14 15 - 24 25 - 64

65 - 不明 17.1

12.6

50.9 19.4

2.6 11.9

51.1 34.4

スウェーデン

17.7

12.6

52 17.7

2.7

20.1

51.6 25.6

イギリス 18.4

11.8

51.6 18.2

3.3

20.6

53.3 22.8

フランス

19.2

13.8

52.5 14.5

3.3

19.8

59.1 17.5

0.3

アメリカ

12.8 9.6

51.6 26

2 8.3

54.5 日本 35.2

*数値は構成率(%)、内円は人口、外円は交通事故死者数

38) 総務省:ICT 超高齢社会構想会議、

報告書(「スマートプラチナ社会」の 実現 )、 2013.05

39) 国 際 連 合:World Population Prospects (The 2012 Revision)、

2012

40) 国勢調査 ( 平成 17 年 ):国立社会 保障・人口問題研究所 都道府県の将 来推計人口 ( 平成 19 年 5 月推計 ) 41) 内閣府(平成 28 年版交通安全白書):

平成 27 年度交通事故の状況及び交通 安全施策の現況、別添参考:(参考-

2)欧米諸国の交通事故発生状況

(22)

12

第1章 本研究の位置付けと視点

(3) 次代の新たな公共交通

 日本では高度経済成長期において、経済の中心地としての大都市圏 での人口の激増、産業の集中の影響で、自動車の増加による道路混雑、

交通事故、環境悪化などの交通問題が今でも発生し続けている

42)

。ま た、近年の高齢化問題に対して、路面電車・バス等の公共交通機関の 改善などへの対策が遅れている。欧米諸国においても、日本と同じよ うな状況が起こっているが、このような社会問題を優先し、早い段階 で自動車中心型都市から公共交通中心型都市への転換を図った。自動 車交通を一部制限し、公共交通の利便性向上のため、路面電車・バス が容易に運行できる環境整備や鉄道との接続の改善など、高齢者・障 害者などの移動制約者でも利用しやすいように、様々な工夫をしてい る。南米・アジア諸国で注目されている BRT(写真 1.3) は、バス専 用車線で運行し、速達性および定時運行性が高い交通システムである。

バスの柔軟性と鉄道の利便性を兼ね備え、乗降口段差のない低床によ り、高齢者でも使いやすく、世界各地で実用化されている。また、社 会問題への対応策として、次世代向けの LRT やモノレール等の公共交 通機関の導入も進められている。イギリスでは、2000 年に「運輸 10 年計画」を策定し、市民のアクセシビリティとモビリティの向上のた め

43)

、ライトレール

注 15)

を重要な構成要素として位置づけた

44)

。ラ イトレールの利用者 (2000 年度統計で年間 1 億 2,400 万人の利用者 数 ) を 2010 年までに倍増させる計画であった。一方、フランスでは、

2014 年 9 月時点で 29 都市圏でトラム(LRT) が導入され(写真 1.4)、

他にトラム導入を計画している都市は 6 都市圏存在する

45,46)

。日本で もこのような政策が実現されているが、超高齢社会への急速な移行へ の対応は、欧米諸国より遅れていると言える。

1.4 日本の都市内交通の課題

47,48,49,50)

 ここまでの社会的背景を踏まえて、公共交通機関による超高齢社会 における生活の利便性向上に対する問題を整理した上で都市内交通の 現状の課題を述べる。なお、本研究では、日常生活に必要となる移動 をする際の目的地までのアクセスのしやすさ(移動的利便性)をアク セシビリティと定義する。

(1) 歩行者から見た公共交通による利便性の向上

 近年では、全国の都市において、自動車の分担率が増加傾向にあっ た。特に地方都市圏は、公共交通のサービス水準の低下のため、交通 手段の 6 割近くが自動車となっている。一方、公共交通機関について は、平成以降の約 20 年での公共交通機関による輸送人員は、地方鉄 道が平成元年の約 79%に、バスが約 54%にまで減少している。国土

注 15)ライトレール (Light rail) とは、

北米の「輸送力が軽量級な」都市旅 客鉄道を指す。

42) 日本交通計画協会、海外調査研究業:

http://www.jtpa.or.jp/contents/

ab.html、参照 2017.05.27

43) 伊藤雅:イギリスの運輸 10 年計画 の破棄とその後のライトレール計画、

運輸政策研究(外国論文紹介)、第 10 巻、第 3 号、 pp.44-45、2007 44) 加藤浩徳、堀健一、中野宏幸:英

国における地方レベルの新たな交通 計画システム、運輸政策研究(外国 論文紹介)、第 3 巻、第 2 号、pp.21- 30、2000

45) 塚 本 直 幸、 南 聡 一 郎、 吉 川 耕 司、

ペリー史子:フランスにおける都市 交通政策の転換とトラムプロジェク ト、大阪産業大学人間環境論集 14、

pp.57-102、2015.03

46) ペリー 史子、塚本 直幸:LRT プロ ジェクトと公共空間デザインに関す る考察(フランス 5 都市における現 地実態調査に基づいて)、日本都市 計画学会、都市計画論文集第 49 巻、

第 3 号、 pp. 399-404、2014.10 47) 国土交通省:平成 20 年度 国土交

通白書、第 3 節 「場所を移動する」、 2009

写真 1.3 ハノイの BRT

撮影:ハノイ市、2017.07.16

写真 1.4 パリのトラム

撮影:パリ市、2017.07.07

(23)

第1章 本研究の位置付けと視点

13 交通省の調査結果

47)

により、地方都市圏における公共交通機関に関

する満足度については、 「公共交通(鉄道、バス等)の利便性」に関 する満足が 23.2%、不満が 52.6%の結果となった。不満の方が高い が、特に不満として高いのは、 「本数」 (54.4%) 、 「公共交通が整備 されていること」 (46.8%)という評価であった。また、公共交通機 関に関する重要度については、 「公共交通が整備されていること」の 重要度が 77.1%と最も高く、次いで「駅や停留所までの距離や立地」

が 75.3%となった。

 また、公共交通による利便性低下の要因としては、速度、定時性等 の交通機関の機能と、本数、駅密度等の交通体系などの以外にも、駅・

バス停までのアクセシビリティの悪化、坂道・階段などの上下移動の 困難、異なる交通機関と他路線への乗り換えの負担などもある。公共 交通による利便性の向上、維持存続、活性化を図るためには、公共交 通機関の利用時だけではなく、住居から目的地までのアクセシビリテ ィの総合的な評価が必要である。特に歩行者の視点・立場に立った都 市交通対策の見直しが重大な問題になると考えられる。

(2) 高齢者から見た公共交通によるアクセシビリティの確保

 人口減少・超高齢社会の到来、国民の生活環境問題の高まり、経済 体制・社会福祉制度の変化が進展し、都市交通においても時代の変化 に適切に対応することが求められる。前述のように、日本は高齢者に よる交通事故が多い国であるという交通安全上の大きな問題が存在す る。加えて、日常生活を送るうえで健康の面に不安のある高齢者にと って、公共交通機関による移動的利便性の向上は重要な課題である。

前述のように、地方都市圏の高齢者にとっては、移動時に駅・バス停 までの距離が長く、公共交通機関の運行頻度が少ない、坂道の登り降 りなどという様々な交通の不便と移動の困難がある。一方、三大都市 圏の複合的な交通体系においても、乗り換えなどの接続の負荷や、多 層構造による階段昇降などの上下移動の困難があり、高齢者の利用に おいて課題がある。高齢者福祉の視点から、介護や医療などを円滑に 受けるためには、高齢者の交通問題に対応した都市交通政策等を見直 す必要がある。さらに、日本では、高齢者の単身世帯の割合が高く、

また増加傾向にあり、2020 年には単身世帯の約 1/3 が高齢者世帯と なり、全世帯の 12.4% で 8 世帯に 1 世帯が高齢単身世帯となると予想 されている

47)

。人口構成比率の高い高齢者を中心とした都市体制への 転換が見られることから、市民の生活面で、公共交通の利便性、利用 者の快適性など適正なサービス水準確保のため、公共交通システムの 改革に取り込む重要性が高まっている。

48) 国土交通省:都市交通・市街地整備 小委員会報告、2007.6.7

49) 東京都市圏交通計画協議会:第 5 回 東京都市圏パーソントリップ調査:

パーソントリップ調査からみた東京 都市圏の都市交通に関する課題と対 応の方向性、2012.01

50) 国立社会保障・人口問題研究所 :「日 本の世帯数の将来推計」( 平成 25 年 1 月推計 )

(24)

14

第1章 本研究の位置付けと視点

2. 研究の着眼点

 公共交通による日常生活における利便性については、移動しやすさ、

安全性、コストなど多様な観点から表せる。そこで、前節で述べた社 会的背景を受けて、現状の都市交通システムに対する筆者の考えと本 研究の着眼点を以下の 3 つの観点から整理する。

1) 高齢者のアクセシビリティ 2) 公共交通によるアクセシビリティ

3) 歩行者からみた公共交通による都市内アクセシビリティ評価

2.1 高齢者のアクセシビリティ

 日本の都市において戦後の高度経済成長期から、経済発展と共に都 市規模が拡大し、市街地が郊外へと広がった。しかし、人口減少社会 となった現在では、市街地密度が急激に低下することとなった。また、

人口が減少する一方で、高齢化率が上昇している。こうした社会変化 に対応して、公共交通機関が高齢者の日常生活での移動を、どのよう に支えるのかが社会的な課題となっている。加齢に従って病院へ行く 頻度が増えるが、それ以外では高齢者の外出機会が減少する傾向があ る。高齢者を対象とする調査結果

51)

によると、高齢者が外出時に感 じる問題は、 「出かけると体が疲れやすい」が 50.5%と「移動手段が 少ない」が 34.2%となっている。また、高齢者の自動車利用は増加 しているが 75 歳以上の後期高齢者は、安全に運転できず、公共交通 利用にも困難があることで、外出が減少する傾向もある

37)

。移動能力 が低下しがちな高齢者の外出頻度や健康状態を維持するためには、利 用者としての高齢者の視点から、公共交通によるアクセシビリティ向 上に向けた取組みも必要となってくる。

2.2 公共交通によるアクセシビリティ

 地球環境への負荷を軽減するために自動車交通の抑制が促される 中、市民の足としての公共交通がアクセシビリティの重要な支えとな っており、市民の生活環境や都市の活性化等から見ても重大な役割を 果たしている。交通機関によって速度、運送能力等の機能が異なるこ とから、市民の多様な移動需要に応じた公共交通機関が運送の仕事を 分担することでアクセシビリティが確保されている。図 1.5 は、それ ぞれの都市交通機関の狙うべき役割の適正範囲を直感的に表現したも のである。この概念図より、利用者密度と移動距離に応じた交通機関 の設置が必要である。例えば、通勤・通学の移動目的で、長距離移動 において、地下鉄利用の適合度が高くなる。しかし、通院・買い物な どの目的のための近距離の移動であれば、徒歩とバスでも利用者は満 足できる。近年では、利用者のニーズに応じて中量軌道系輸送システ

37) 国土交通省:都市における人の動き

(平成 22 年全国都市交通特性調査集 計結果から)、2012.08(再掲)

51) 水野映子:高齢者の外出の現状・

意向と外出支援策、( 株 ) 第一生命 経 済 研 究 所、Life Design Report、

pp.4-15、2004.09

(25)

第1章 本研究の位置付けと視点

15 図 1.5 都市交通機関の適正範囲

52)

出典)建設省都市局資料

ムを導入した都市も存在する。こうした多様な移動手段で構成された 交通システムによるアクセシビリティ、あるいは市民の生活の利便性 を評価することは、社会の維持・発展において非常に重要である。

 近年の都市内交通の動向を見ると、高齢化や人口減少の進展と共に、

都市における人の動きも変化していることが分かる。国土交通省の調 査

37)

により、全国の都市で、1 人 1 日あたりトリップ数は平成 17 年 から増加する。1 トリップあたりの所要時間および1日1人あたり総 所要時間は、都市圏規模が大きいほど長くなる傾向がある。交通手段 別に見ると、三大都市圏は地方都市圏より公共交通機関の利用率が高 く、自動車の利用率が低いが、公共交通機関の中にも鉄道の分担率は 一定割合を維持していることに対して、バスの分担率が減少する傾向 がある。また、短距離の移動が減少していることは近年、都市圏の人 の動きの変化として最も特徴的である

48)

。こうした都市における人の 動きが変化している状況の中、公共交通利用時のアクセシビリティの 見直しが必要となると考えられる。

2.3 歩行者から見た公共交通による都市内アクセシビリティ評価  公共交通機関利用により市民の生活の利便性が向上することが社会 的に求められるが、実際には公共交通機関を利用するまで、つまり駅 やバス停等までのアクセシビリティも生活環境水準を確保するのに重 要な要素である。例えば、住居の不動産物件の評価指標の一つとし て、物件から駅などの交通機関施設までの徒歩所要時間

注 16)

が用いら れることがある。アンケート調査の結果によると

53)

、 「駅からの徒歩 圏」は「10 分」までと思っている人が 38.4% で最多であった。一方、

利用者の立場から見ても、住居から公共交通機関までの移動距離が公 共交通の利便性に大きな影響を与える。既往調査

37)

により、居住地 から最寄り駅までの距離が近いほど、自動車分担率が低く、公共交通 分担率が高くなっている。例えば、目的地までの 2km 距離で、地下鉄

バス 鉄道 地下鉄

自動車 新交通システム

都市モノレール

トリップ距離

37) 国土交通省:都市における人の動き

(平成 22 年全国都市交通特性調査集 計結果から)、2012.08(再掲)

48) 国土交通省:都市交通・市街地整備 小委員会報告、2007.6.7( 再掲)

52) 中村文彦:「バスでまちづくり・都 市交通の再生をめざして」、学芸出版 社、p.11、2006.10

53) 不動産情報サイト事業者連絡協議 会 (RSC):一般消費者対象「不動産 広告に関するアンケート」調査結果、

2012.04

注 16)「不動産の表示に関する公正競 争規約施行規則」第 5 章・表示基準・

第 10 条「物件の内容・取引条件等に 係る表示基準」において、徒歩によ る所要時間は、道路距離 80m につき 1 分間を要するものとして算出した 数値を表示すること」と定められて いる。

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