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57図 3.12 対象地域とする宇都宮駅周辺の概要

ドキュメント内 首 都 大 学 東 京 学 位 論 文 (ページ 67-71)

対象ルート 7km

3km

住宅数: 24230 居  人口: 147841 人 全路線長さ: 6395m

宇都宮駅西口

ベルモール N

0 0.5 1

km

桜通り十文字 LRT 導入予定区間 新4号国道

図 3.11 LRT 導入ルート ( 計画区間・延伸区間 ( 案 ))

JR宇都宮駅 栃木県庁

栃木県総合運動公園

(総合スポーツゾーン)

清原工業団地 宇都宮テクノポリスセンター地区

芳賀工業団地 平出工業団地

作新学院大 グリーンスタジアム

ベルモール とちぎ健康の森

将来延伸検討区間

将来延伸検討区間

延伸区間(案)

芳賀・高根沢工業団地

計画区間(桜通り十文字付近~宇都宮テクノポリスセンター地区 約 15km)

優先整備区間(JR宇都宮駅東側 約 12km)

将来延伸検討区間

計画区間 延伸区間(案)

将来延伸検討区間 宇都宮市役所

東武宇都宮駅

出典 ) 宇都宮市:東西基幹公共交通の実現に向けた基本方針 (2003)

画区間となっている(図 3.11)。

(3) 対象地域

 本章では、図 3.12 に示す LRT 計画区間の一部(桜通り十文字付近

~新 4 号国道、約 6.4km) を対象路線とし、路線を挟んで南北それぞ れ 1.5km、幅 7km にわたる地域を対象地域とした。本章の対象地域は、

第 2 章で想定した対象地域の幅である 1.2km よりも大きい 1.5km の幅 を想定している。これは、当該地域の特性を踏まえ、また地方都市で はパーソントリップ調査の結果などから遠距離の徒歩移動も少なから ず存在することを反映させたものである。各住宅を出発地点とし、目 的地は宇都宮駅西口と対象地域内に立地する大型のショッピングセン ター(ベルモール)の最寄り交通機関停留所とした。これは、対象地 域の中心地と端部に 2 つの目的地を設け、移動コストの比較を行うた めである。現状の人口条件(人口:約 15 万人、住宅数:約 2.5 万棟)

で各公共交通機関による都市内アクセシビリティの評価を行う。

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第 3 章 対象地域の都市内アクセシビリティの定量的評価

3.2 移動コスト推定方法

 ここでは、前節で述べた歩行する際に発生する徒歩抵抗を考慮した 対象地域内の各建物点から目的地までの移動コスト推定方法を述べ る。

(1) 使用データおよび分析の概要

 本章で使用するデータは、総務省統計局による H22 国勢調査の小地 域集計、ゼンリン建物ポイントデータ 2013 版(建物点)、H21 国土数 値情報 (100m メッシュ土地利用 )、ArcGIS Data Collection「道路網 2014」である。これらを用いて ArcGIS の Network Analyst ツールで 全ての建物点(土地利用が建物用地となっているメッシュ重心点)か ら目的地までの道路距離を計測し、総移動コスト(徒歩+交通機関利 用)が最小となる経路での移動時間を算出した(図 3.13)。

 地下鉄による移動では、駅のホームが地下 2 階にあると想定し、地 上とホームの間の移動には階段を使用するものとし、移動時間は階段 の上り下りともに 2 分とした。また、BRT による移動の場合は、道路 中央にバスレーンが設けられると想定し、道路を横断するのに要する 信号の待ち時間を 30 秒とした。なお、本章の解析では公共交通機関 の待ち時間を考慮しない。

(2) 公共交通機関路線の設定

 対象路線上に、バス・BRT・地下鉄の各公共交通機関を設定した。

交通機関のそれぞれ移動速度は前章の解析条件と同様に、既往研究

20,21)により、各公共交通機関の条件を表 3.1 のように仮定する。バス

停は実際のバス停の位置、また、駅の位置は LRT の基本方針で策定さ れた停留所の位置を参照して決定した。バス停・駅の数と駅間の間隔 を図 3.14 に示す。徒歩速度22)については、15-29 歳(以下、非高齢 者)と 70 歳〜(以下、高齢者注 4))にそれぞれ設定した(表 3.1)。目 的地は宇都宮駅西口と対象地域内に立地する大型ショッピングセンタ ー(ベルモール)の最寄り交通機関停留所とした。

住居

① ZW1

② ZW2

③ZW3 ZP1

ZP2 ZP3 駅 S1 S2 S3

Sn 目的駅 :徒歩の移動コスト :交通機関利用の移動コスト ZW

ZP

W P

移動コスト Z = Z + Z の最小経路を選択

図 3.13 移動コスト推定方法の概要

表 3.1 各移動手段の速度

20) 神足祐太郎:バス高速輸送システム (BRT), 導入事例と論点、国立国会図 書館調査及び立法考査局、レファレ ンス 63(6)、pp.43-56、2013.06 21) 神奈川県 : 鉄道と LRT の基本特性

の比較:http://www.pref.kanagawa.

jp/cnt/f6601/p19849.html、 参 照 2014.7.7

22) 阿久津邦男:歩行の科学 : 運動不 足克服のために、不昧堂新書、p.56、

1975

注 4)65 歳以上が高齢者とされている が本章では 70 歳以上を高齢者として 扱う。

移動手段 徒歩(非高齢者)

速度 (m/ 分 )

BRT 地下鉄

57.4 88

667 501 徒歩(高齢者)

(非高齢者 :15-29 歳 / 高齢者 :70 歳)

第 3 章 対象地域の都市内アクセシビリティの定量的評価

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7km

3km

住宅数: 24230 居 人口 : 147841 人 全路線長さ: 6395m

バス停: 24 停(駅間平均: 266m) BRT 駅: 13 駅(駅間平均: 491m) 地下鉄:9 駅(駅間平均: 710m)

宇都宮駅西口

ベルモールの最寄り駅

バス停、駅 道路

N

0 0.5 1

km

図 3.14 公共交通期間路線の概要

 上記の条件に基づき、全ての建物点から目的地まで求めた移動コス トを、建物点に付与されている情報である「個人の家屋総面積」によ って国勢調査小地域集計の人口を接分し、この按分人口によって移動 コストをメッシュ毎に加重平均することで、平均移動コストを求めた。

3.3 移動コストの推定結果

 公共交通機関利用時の歩行者から見た中心と端部の 2 つの目的地ま での移動コストの分析結果を述べる。各公共交通機関および年齢によ る移動コストの変化の比較も併せて行った。

(1) ショッピングセンターへのアクセシビリティの定量的評価

 対象地域の端部に位置するショッピングセンターを目的地とした、

非高齢者(15 〜 29 歳)の各公共交通機関利用時の移動コスト集計結 果を図 3.15 に、移動コスト分布を図 3.16 に示す。

 全体的に路線沿いおよび目的地周辺の移動コストが小さく、路線か ら離れた南北部の地域は徒歩距離が長いため、徒歩の移動抵抗が大き くなり、移動コストが非常に高いことが分かる。平均値と最大値を比 較すると、最もアクセシビリティが低い建物点から目的地までの移動 コストは全体の平均移動コストの約 3 倍である。また、交通機関ごと に比較すると、BRT が地下鉄とバスよりも全体的に移動コストが小さ いことが分かるが、駅間隔の影響により建物点の位置によって移動コ ストが増加することも再現できた。特に、地下鉄利用の場合では、駅 周辺の移動コストが同心円状になる一方、駅と駅の中点から移動コス トの高い地域が広がっていることが分かる。BRT については、他の交 通機関より移動コストの低い地域が広く、路線から離れた地域の移動 コストの増加が緩やかである。さらに、移動コストの集計結果により、

平均値と最大値からみても地下鉄の移動コストは最も高く、BRT の移 動コストは最も小さいことが分かる。

 図 3.15 において、移動時間の最大値が平均値の 2 倍以上になり、

移動コストの差と同様に、移動時間の差も非常に大きいことが分かる。

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第 3 章 対象地域の都市内アクセシビリティの定量的評価

図 3.16 建物点からショッピングセンターまでの移動コスト分布図

(非高齢者)

30 60 90 120 150

移動時間(分)

BUS BRT SUB

平均値 19.0 17.3 18.5

最大値 41.7 37.3 37.5

0

平均値 最大値

0 30 60 90 120 150

移動コスト(分)

BUS BRT SUB

平均値 26.8 25.8 29.4

最大値 77.2 73.6 77.4

平均値 最大値

図 3.15 建物点からショッピングセンターまでの移動コスト集計結果

(非高齢者)

70 - 80

20 - 22 115 - 130100 - 11590 - 10080 - 9060 - 7050 - 6046 - 5042 - 4638 - 4234 - 3830 - 3428 - 3026 - 2824 - 2622 - 24

18 - 20

16 - 18

14 - 16

12 - 14 130 - 145

10 - 12

0 - 10

0

移動コスト(分) 低 --- 高

バス停・駅 道路

N

0 1 2

km

BUS

目的地

BRT

目的地

SUB

目的地

第 3 章 対象地域の都市内アクセシビリティの定量的評価

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ドキュメント内 首 都 大 学 東 京 学 位 論 文 (ページ 67-71)