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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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ふ り が な

氏 名

たなか かずしげ

田中 一茂

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 891 号 学 位 授 与 の 日 付 令和 3 年 3 月 5 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当

学 位 論 文 題 目 New bone ingrowth into β-TCP/HA graft activated with argon plasma: a histomorphometric study on sinus lifting in rabbits

(アルゴンプラズマ活性β-TCP/HA材移植の新生骨成長:

ウサギの上顎洞底挙上術での組織形態計測研究)

学 位 論 文 掲 載 誌

International Journal of Implant Dentistry

第 6 巻 第 1 号

令和 2 年 8 月

論 文 調 査 委 員 主 査 馬場 俊輔 教授 副 査 富永 和也 教授 副 査 橋本 典也 教授

論文内容要旨

以前のインビトロおよび実験的研究ではβ-TCP/ HAの顆粒内で新生骨の成長や,アルゴンプラズマで 活性化された移植材料において,タンパク質吸着および細胞接着の増加を示している.そこで本研究で は,上顎洞底挙上術の材料として使用されるβ-TCP/ HA顆粒への,アルゴンプラズマ活性による移植片 の新生骨内部成長の影響について検討した.

本研究は,20匹のうさぎの両側上顎洞底部に,3,5mmのトレフィンバーを使用して吻合部を露出させ, アルゴンプラズマ活性化(プラズマ群)と未処置(コントロール群)に分けた40%β-TCP/60%HA補填 材(〜130ml)を,ランダマイズ化して左右上顎洞底に塡入挙上,吻合部はコラーゲン膜で閉じた.2週間後 に10匹,10週間後に10匹安楽死させ,スティーブネルブルー,アリザリンレッド染色のスライド切片を作 成し,分析ソフトウェア(NIS-Elements D5.11)を使用して様々な領域(骨壁近く,中央,粘膜下,ウインドウ 近く)のOB(材料外の新生骨),IBN(材料内に統合された新生骨),同種移植骨,軟組織,血管等の組織形態測 定分析を行った.

本モデルにおいて,2週間治癒後組織形態分析:新生骨合計(OB+IBN)はプラズマ活性群は8.2%,コン トロール群は9.3%(n=10,p=0.635).グラフト粒子周辺内側に新生骨成長(IBN)が少し認められた.10週間 治癒後組織分析:新生骨合計(OB+IBN)はプラズマ活性群は34%,コントロール群は31.3%(n-=9,p=0.594).

新生骨はグラフト材残骸内部の周辺から浸透し,材料の多孔性を介してグラフト材間にネットワーク

形成していた.グラフト材は2週間から10週間でプラズマ群で52.5%から28.3%,コントロール群で52.5%

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から31.9%に減少した.

本結果から上顎洞底挙上術のための材料として使用される40%

β-TCP /60

%HA合成グラフト材は新 生骨内部成長を認める.アルゴンプラズマ活性化は,ウサギの本研究では骨新生改善する傾向を示した.

今後の類似の合成材料を使用しての研究の一助になると考えている.

論文審査結果要旨

アルゴンプラズマによる生物活性化の骨移植材に対する影響についてin vivoで検討した報告は ほとんどない. 今回, in vivoにおける影響について組織形態学的に研究が行われている.

実験プロトコールとしては, 家兎両側上顎洞底部に規格性のある3.5mmのトレフィンバーを用 いて開洞し, 上顎洞底部を挙上した骨欠損部にプラズマ処理群と未処置群(コントロール群)に 40%β-TCP/60%HA補填材をランダマイズ化し塡入した後,コラーゲン膜で封鎖し, 2週後に10匹, 10 週後に10匹安楽死させたプロトコールでとして問題ないが10週後以降も検討されるとなお興味深 い研究となったと考えられた.

スティーブネルブルー,アリザリンレッド染色のスライド切片を作成しており,切片写真は非常 に綺麗である.分析ソフトウェアを使用して様々な領域のOB(材料外の新生骨),IBN(材料内に統合 された新生骨),同種移植骨,軟組織,血管等の組織形態測定分析が行われている.分析領域,分析組 織を細かくみているのが本研究の特徴である.

本論文では2週間治癒後組織形態分析において新生骨合計はプラズマ活性群は8.2%,コントロー ル群は9.3%を示し, グラフト粒子周辺内側に新生骨成長(IBN)が認められていた.10週間治癒後 組織分析において新生骨合計は,プラズマ活性群では34%,コントロール群では31.3%を示し, 新生 骨はグラフト材残骸内部の周辺から浸透し,材料の多孔性を介してグラフト材間にネットワーク 形成していた. また, グラフト材は2週から10週にかけ, プラズマ群で52.5%から28.3%,コント ロール群で52.5%から31.9%に減少していた.上顎洞底挙上術材料である40%β-TCP/60%HA合成グ ラフト材のアルゴンプラズマ活性化は骨新生を改善する傾向が示唆された.

これらの点から,本論文は博士(歯学)の学位を授与するに値すると判定した.

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