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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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ふ り が な

氏 名

かながわ たけし

金川 武市

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 乙 第 1625 号 学 位 授 与 の 日 付 令和 2 年 3 月 25 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 2 項に該当

学 位 論 文 題 目

Morphological changes in the pharyngeal airway space following orthognathic surgery in patients with skeletal Class III malocclusion and skeletal crossbite

(骨格性下顎前突症患者と骨格性交叉咬合患者の 外科的矯正治療後における気道形態の変化について)

学 位 論 文 掲 載 誌

Journal of Osaka Dental University

第 54 巻 第 1 号 令和 2 年 4 月

論 文 調 査 委 員 主 査 松本 尚之 教授 副 査 岡崎 定司 教授 副 査 中嶋 正博 教授

論文内容要旨

外科的矯正治療によって顎変形症の治療をするにあたって、口腔外科医は安全に手術を行うことや、

歯科矯正医は個性正常咬合の確立などに主眼を置くが、患者は、顔貌の改善やコンプレックスの除去 に主眼を置いていることが多い。患者の審美的な要求に応えることはもちろん、機能的な改善を行う ことが重要であるが、外科的矯正治療の大きな問題点の一つに術後の後戻りがあり、口腔外科医と矯 正歯科医ならびに患者の大きな関心事である。外科的矯正治療後の後戻りや歯列不正の再発などの臨 床報告は多いが、術後の機能的な問題についての報告は少ない。一方、矯正治療による気道形態や舌 骨の位置変化が口腔機能に少なからず影響しているという報告がある。

そこで、 外科的矯正治療における下顎骨の後方への移動に対する気道の形態的変化に対する影響を明 らかにし、外科的矯正治療において、安全で安定的な治療結果を得ることができる移動量を探るため の一助とすべく、外科的矯正治療を行い、術後に機能的な問題の起こらなかった患者の頭部エックス 線規格写真を用い、手術前後の気道の幅を計測し、評価することとした。被験者は

Le FortⅠ型骨切り

術と下顎枝矢状分割術の施行による外科的矯正治療を受けた骨格性下顎前突症患者男性

13

名(MP-M 群) 、女性

18

名(MP-F 群)である。また、正面観より左右側の偏位が強く、近遠心的に下顎骨体の 後退量の少ない骨格性交叉咬合患者女性

8

名(SC 群)に分け、それぞれ分析を行った。

その結果、

MP-M

群は下顎前歯部で約

10.0mm

下顎骨が後退、

MP-F

群は下顎前歯部で約

6.0mm

顎骨が後退していたが、術後の気道の計測において著明な変化は認められなかった。一方で

SC

群は

下顎骨の後退を認めなかったが、術後の気道の計測においても変化は認められなかった。その概要は、

(2)

外科的矯正治療における長期安定症例や機能異常を認めない症例の変化と類似しており、本研究を通 じて、術後に顎骨や軟組織の強い形態的変化や機能障害を誘引しない、安全な移動量について示唆す ることができた。

論文審査結果要旨

本研究は

,

顎変形症と診断され

,

外科的矯正治療を行った患者の手術前後に非嚥下時

,

咬頭嵌合位に て採得された側面および正面頭部エックス線規格写真(以下

,

側面および正面セファロ)を用い

,

外科 的矯正治療が摂食・嚥下など口腔機能に及ぼす影響を探る一助とするため実施されたものであるが

,

そ の中で著者は種々の文献を参考に

,

手術前後の気道形態に着目している

.

特に

,

矯正治療による気道形 態や舌骨の位置変化が口腔機能に少なからず影響しているという報告を参考に

,

外科的矯正治療にお ける下顎骨の後方への移動に対する気道の形態的変化に対する影響を明らかにし, 外科的矯正治療に おいて安全で安定的な治療結果を得ることができる移動量を探るための一助とすべく, 手術後に機能 的な問題の起こらなかった患者の側面セファロを用い, 手術前後の気道の幅を計測し評価している.

すなわち, 被験者は

Le FortⅠ型骨切り術と下顎枝矢状分割術の施行による外科的矯正治療を受けた骨

格性下顎前突症患者男性

13

名(MP-M 群)、女性

18

名(MP-F 群)である.また, 正面観より左右側の 偏位が強く, 近遠心的に下顎骨体の後退量の少ない骨格性交叉咬合患者女性

8

名(SC 群)に分類し, そ れぞれ分析を行っている. そして分析の結果, MP-M 群は下顎前歯部で約

10.0mm

下顎骨が後退、

MP-F

群は下顎前歯部で約

6.0mm

下顎骨が後退していたが, 術後の気道の計測において著明な変化は 認められなかった. 一方で

SC

群は下顎骨の後退を認めなかったが, 術後の気道の計測においても変化 は認められなかった. その概要は, 外科的矯正治療における長期安定症例や機能異常を認めない症例 の変化と類似しており, 本研究を通じて, 術後に顎骨や軟組織の強い形態的変化や機能障害を誘引し ない, 安全な移動量について示唆することができた. 本研究を通じて示唆される下顎骨の後退量と気 道形態の変化の関係や性差などは, 外科的矯正治療の診断や治療計画, さらには予後を見極める指標 となり得る可能性があるとともに, 今後の関連基礎データの蓄積の如何によっては, 口腔機能の向上 への応用の可能性も期待できる.

以上のように, 1) 種々の文献を参考に独自の気道形態の計測部位を考案の上, それを駆使し, 2) 顎 変形症(骨格性下顎前突症と骨格性交叉咬合)それぞれの手術前後の気道形態の計測を行ったこと, 3) 性差について検討していること, 4) 安全な下顎の後退量を示唆し, 将来の臨床応用の可能性について 示唆し得た点において, 本論文は博士(歯学)の学位を授与するに値すると判定した.

なお, 外国語

1

か国語(英語)について試問を行った結果, 合格と認定した.

参照

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