平成
28年
度
学位論文
身体接触 を段階的に取 り入れた体ほ ぐし運動が
心 と体 と人間関係の意識に及ぼす影響
一小学校体育科の授業実践 を通 して一
兵
庫
教
育
大
学
大
学
院
学 校 教 育 研 究 科
人 間 発 達 教 育 専 攻
教 育 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン コ ー ス
M1501lK
山
我
拓
也
次 第
1章
問題 と目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・11.問
題 の所在2.研
究の 目的 第2章
第1調
査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 。・・・・・・・・・・・5 1。 実験のね らい2.方
法(1)調
査の概要3.結
果 と考察4.考
察のま とめ 第3章
第1実
験 。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・161.実
験のね らい2.方
法(1)事
前調査 の概 要(2)教
授活動(3)事
後調査 の概 要 結果 と考察(1)事
前調査課題 にお け る教授 活動前 の心身 の状態 と知識 について(2)教
授 活動 の様 子(3)事
後調査課題 にお け る教授 活動前 の心身 の状態 と知識 について 考察のま とめ 第4」韓 第2難
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 。・621.実
験 のね らい2.方
法(1)事
前調査 の概 要(2)教
授活動(3)事
後調査 の概 要3.結
果 と考察(1)事
前調査課題 にお ける教授 活動前の心身の状態 と知識 について(2)教
授活動 の様 子(3)事
後調査課題 にお ける教授 活動 前の心身 の状態 と知識 につ いて4.考
察のま とめ 4.第
5章
総括 と今後の課題・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・ 。1041.総
括 2。 今後の課題 引用参考文献 翻 辮第
1章
問題 と目的1.
問題 の所在 平成10年
(高等学校は平成11年
)に改訂になつた学習指導要領 より、心 と体を一体 とし て捉 えることが重視 され、保健体育科 「体操」力`「体つ くり運動」 と変わ り新たに導入 さ れた。同年6月 には体つ くり運動の基礎 として 「体ほ ぐし運動」が導入 された。平成20年
か らは 「体つ くり運動」が小学校低学年か ら必修化 され、小学校低学年においては 「体ほ ぐし運動」「多様 な動 きをつ くる運動遊び」、小学校中学年においては 「体ほ ぐし運動」「多 様 な動 きをつ くる運動」、小学校高学年以降においては 「体ほ ぐし運動」「体力 を高める運 動」で構成 され るな ど、「体つ くり運動」の一層の充実が求め られた。 体育科・保健体育科 において、体育分野では①運動す る子 どもとそ うでない子 どもの二 極化 、②子 どもの体力の低下傾 向が依然深刻、③運動への関心や 自ら運動す る意欲、各種 の運動の楽 しさや喜び、その基盤 となる運動の技能や知識 な ど、生涯にわたつて運動に親 しむ資質や能力が十分に図 られていない例 も見 られ ること、④学習体験のないまま領域を 選択 しているのではないか とい う4つ
の課題が指摘 された。保健分野では①今後、 自らの 健康管理 に必要な情報 を収集 して判断 し、行動 を選択 してい く事が一層求め られ ること、 ②生活習慣の乱れ が小学校低学年にもみ られ るとい う2つ
の課題が指摘 された。 この原因 として、運動す るきつかけであつた遊びの変化 も影響 してい るだろ う。 近年 、子 どもの遊 びについて3つ
の間がなくなつた と言われている。塾や習い事を多 く行 うことで遊ぶ 「時 間」がな くなつた。友達が塾や習い事へ行 つていること、少子化の影響 もあ り遊ぶ 「仲間」 がいな くなつた。都市化の進行により公園などの減少、公園でのボール遊びの禁止等によ る遊ぶ 「空間」がな くなつた。追い討 ちをかけるかの よ うに情報化の進行でゲーム、携帯 機器 が急激 に普及 し子 どもたちは個人で行 える仮想体験の遊びへ と移 っていった。 高橋 ら (2002)は、 この よ うな遊びの変化は子 どもたちの体力の低下だけに留 ま らず、共同体験の 減少か ら子 どもたちの社会性や対人関係能力の発達へ影響 を及ぼ している と指摘 し、塚本 ら(2010)も、少子化、核家族化、都市化、情報化によ り人間関係の希薄化 を指摘 してい る。 つま り、運動の二極化や生活習慣 の乱れは、体力の低下に留まらず、人間関係の希薄化が 懸念 され てい る。 このよ うな現状に対 して、今まではスポーツを中心 とす る体育科授業で対応 されてきた が、運動が苦手な子にとつては心身を開放す るどころか大きなス トレスを感 じて しま うこ とや 、仲間 と一体感を味わえない子供が見 られ るとい う問題が発生 している。それに対応 す るための内容が体ほ ぐし運動であ り、現在では小学校低学年か ら高等学校 までの全ての 学年で必修化 されている。 体 ほ ぐし運動では、生涯 にわたつて豊かなスポーツライ フを継続す るために、心の健康 が運動 と密接に関連 していることな どを体得す るよ う指導す ることが求め られ る。具体的 には、心 と体の関係 に気付 き 「気付 き」、体の調子を整 え 「調整」、仲間 と交流す ること「交流」の3つのね らいが文部科学省 の示す指導資料第
7集
「体つ くり運動」(改訂版)(2012) に よつて挙 げ られ てい る。 これ らは手軽 な運動や律動 的な運動 を通 して 、 自分や 他者 の心 身 の状態 に気付 き、運動 を通 して 日常生活 の身 の こな しや 心身 の調子 を整 え、仲 間 との交 流 を通 して人 間関係 の希薄化 を改善 しよ うと捉 えてい る。 この 「体 ほ ぐ し運動」 に対 し、永木 ら(2003)は小学校 高学年 を対象 に 「じゅ うど うあそ び 」 に よる体 ほ ぐ し運動 が 「自己の体や他者 。自然 へ の気付 き (気付 き)」 「体の調整 (調 整)」 「仲間 との交流 (交流)」 の3側
面に繋が る と提案 してい る。 柔道 の創 始者 、嘉納 治五 郎 に よつて打 ち立て られ た「融和協調 の精神(自他 共栄)」「精力善用」「勝負 しない柔道(形)」 の柔道理念 が 「体 ほ ぐ し」の理念・ 考 え方 に繋が る と指摘 してい る。嘉納 は江戸期 の柔術 か ら 「柔 よ く剛 を制す」 とい う方 法原理 を受 け継 いだ。「柔 よ く剛 を制す 」 とは、「相 手の 力 を利 用 して相 手 を制す る」 とい う意味で あ る。 柔 らかい力 で もつて相 手 と 「融 和的 に一 体化 す る」 とい うことで あ り、相 手の動 きや 力 を感 じ取 る こ とが重要 な る。 そ こには 自然 と相 手 (他者)へ
の 「気付 き」が生まれ る。後年 に嘉納は 「相手 と融和的 に一体化す る」 とい う考 えか ら、「自他共 に満足 を得 て共存共栄す るこ と」 とい う 「自他 共栄 (融和協調 の 精神)」 を提示 した。 この他者 との よ りよい関係 を築 く精神 は 「交流」に繋 が る としてい る。 「柔 よく剛 を制す」の理念 か ら発展 され た もの として 「′い身 の力 を最 も有効 に使 用す るこ と」 とい う 「精力 善用 」の理念 が あ る。状況 に応 じた無駄や 過不足 の ない力 の使 い方 を理 想 とす る もので、常 に 自己の体の状態 を知 り、「調整 」 してお くこ とが求 め られ る。形 (勝 負 しない柔道)」 は、技の施 し方 、力 の使 い方等 の方法原理 を学ぶ もので ある。 二人組 でや る こ とか ら相手 に合 わせ る こ とが重要 で、融和協調 の精神 に繋 が る とい える。 形 は、試 合 で はないた め、 ゆつた りと した リズムの 中で体 の力 の 「調整 」が行 える。 それ に加 え 「い つ で も、 どこで も、だれ で も」が行 える 「大衆性」が強調 されてお り、 この よ うな考 え方 に基 づ けば 「体 ほ ぐ し運動」 の理念 と合致す る と指摘 してい る。 この こ とか らも新学 習指 導要領解説 では 「気付 き」「調整」「交流」 と分 けて示 され てい るが、 この3側
面 は単独 に 存 在 す るの では な く相 互 に関連 し合 つてお り、 この よ うに関連 して 考 え る必要性 は村 田 (2001)も指摘 してい る。 柔道 にお いては身体接触 が伴 うが、身体接触 については筒井 ら (2012)が、小学校3年
生 を対象 にカバデ ィ とタグカバデ ィを用 いて 「攻撃的 な感情 の表 出の抑制」及 び 「身 体ヘ の気 づ き」 の観 点 か ら実践 を行 つた。 この こ とか ら、ハー ドな身体接触 に よる皮膚 へ の強 い刺激 は児 童の体性感 覚 を高 め る と共 に、「他者へ の気付 き」 を促 し、他者 の発 汗、体温 、 筋 肉の緊張・弛緩 な どの内部情報 を感 じ取 り、相 手の気持 ちの認 知 。理解 に繋がる。相手 の気持 ちを理解す ることは、相手 に対す る寛容 さを生み出す こととな り、それ が 「攻撃的 な感 情 の表出」 を抑 えたので はないか と指摘 してい る。 しか し、木村 (2000)は、小学 生 を対象 に仲 間 と豊 かにかかわ る楽 しさを体験 す る 「交 流 」 を中心 に、 自分や 仲 間の体 の状態 に気付 くこ とがで きるよ うにす る 「気 付 き」 をね ら い と して授 業 を展 開 した。 そ こで は、身体接触 (特に男女)の
多い教材 につ いては、ね らい通 りの結果が出なかつたことを示 している。 この よ うな身体接触 を伴 う運動について高橋 (2000)は 、体ほ ぐし運動の教材 として、 体 を接触 させ るよ うな活動が紹介 され、実践 されているが、小学校高学年や 中学生が常に 簡単に受 け入れ る とは限 らない。拒絶反応 を起 こさせ ては、かえつてマイナ スの効果 を生 み出す。体 を接触 させ るだけが交流ではな く、結果 として子 どもたちの肯定的な心の通い 合いが生 じるよ うに配慮 してほ しい。 この よ うに拒絶反応 を起 こさせ て しまった ら、「体ほ ぐし運動」が取 り入れた ことが逆効果になつて しま う可能性があると指摘 してい る。 無論、身体が接触 しない体ほ ぐし運動 も多 くあ り、活動例 として 「す ぐ使 える体 ほ ぐし 運動 136選 (明治図書)」 や 「『 体ほ ぐしの運動』活動アイデア集 (教育出版)」 な どによつ て多 く紹介 されている。 しか し「気付 き」「調整」「交流」は、単独に存在す るのではな く 相互に関連 し合 っているとしているにも関わ らず、「気付 き」「調整」「交流」の
3つ
の側面 を同時に検証 した研究はほ とん ど存在 しなかつた。 山村聖子 (2000)は 「か らだ気づ き」 の実践を中心 として生徒に評価 され る体ほ ぐし運動の検証を行つた り、高橋和子 (2002) は 「気付 き」 とは似ている 「か らだきづ き」 として体 をほ ぐす運動 を紹介す るな ど 「気付 き」のみ に特化 した研 究は されてきた。調整に関 してもコーデ ィネー シ ョン運動 として心 身 を調整す るための運動を東根明人 (2006)な どが紹介 している。 また平野 ら(20H)は
ア ドベ ンチ ャープ ログラムを導入 した体ほ ぐし運動が児童の 自己肯定意識に及ぼす効果検 証、岩 田 (2012)ら はチャ レンジ運動 を通 して仲間づ くりの学習成果 の検証 を行 つた り、高 橋 健 夫 (2000)は、Danie W.Miduraと Donald R.Gloverに よ る 「Team Building through
Physical Challenges(1992)」 及 び 「More Team Building Challenges(1995)」 か ら仲 間 づ く りを直接 の 目的 と した 「チ ャ レンジ運動 」 を紹介す るな ど 「交流」 に特化 した研 究 も行 われ てきた。 この よ うに
3つ
の側面 に対 し、個 々での探求 は多 くされ てい るのが現状 であ る。 これ らの先行研 究の知見 を踏 まえ、本研 究にお いてはまず 、体 ほ ぐ し運 動の3つ
のね ら い、「気付 き」「調整」「交流」 を次の よ うに設定す る。「気付 き」は、運動活動や学習活動 を通 して 自分 の体 の状態 に気付 くこ と。 生理的、動的 な意味 で体 に気付 くこ とで あ る。「調 整 」 は、運動活動や学習活 動 を通 して 日常生活 の身 の こな しや体 の調 子 を整 える知識 の獲 得 と、知識 を生か して体 の調子 を整 える ことであ る。「交流」 は、運動活動 を通 して仲 間 と 豊 か にかか わ る楽 しさを体験 し、 さ らには仲 間 と協力す る こ とで あ る。 その上で本研 究で は、「気付 き」 と 「調整」 と 「交流」 を、関連付 けて捉 え られ るよ うにす るた めに、学習活 動 と運動活動 を取 り入れ た授 業 を開発す る。 また、高橋 (2000)が身体接触 に対 して指摘 して い る こ とを踏 まえ、身体接触 の ない運動 か ら身体接触 の ある運動 へ と身 体接触 を段 階 的 に取 り入れ た もの とす る。 身体接触 の あ る運動 に関 して も、身 体接 触 の度 合 いが低 い も のか ら高 い ものへ と段階的 に取 り入れ た もの とす る。2.研
究 の 目的 先行研 究に よつて、体 ほ ぐ し運動での身 体接触 は 「気付 き」「調整 」「交流」 にお いて効 果 的 であ る可能性 が示 され た。 しか し、学年や身体接触の度合 いに よつては十分 に体 ほ ぐ しの 「気付 き」「調整 」「交流」に効果 をもた らす とは言 えず 、身体接 触 に関 しては慎重 に 扱 わ な くてはいけない。また、3つ
の側 面が相互 に関連 し合 ってい るに も関わ らず 同時 に検 証す る研 究は ほ とん ど行 われ ていなか つた。本研 究 は、学年 にお ける身体接触 の度合 い を 考 えて実践 し、「気付 き」「調整」「交流」 の状態の変化 を検討 したい。 そ こで本研 究の 目的 は3つ
あ る。1つ
日は、体つ く り運動及び体 ほ ぐ し運動の実態 の把握 と課題 を明 らかに した い。2つ
目は、事前調査で児童の 「気付 き」「調整」「交流」の実態 を明 らかに したい。3つ
目は、身体接 触 を段階的 に取 り入れ た体 ほ ぐし運動 の授業 を行 い 「気付 き」「調整 」「交流」 に対 す る影響 を明 らかに したい。 そ のた めに、第1調
査 は小学校 の 「体つ く り運動」 と 「体 ほ ぐ し運動 」 の実態 を明 らか にす るた めに、イ ンタ ビュー調査 を試み る。第1実
験 は小学校 高学年 を対 象 に、事前調 査・ 教授 活動・ 事後調査 のセ ッシ ョンによ り構成 され る。事前調査で は、「気付 き」「調整 」「交 流」 の3側
面 か ら児童 の心身 の状態 を明 らかに し、身体接触 を段階的 に用 いた体 ほ ぐ し運 動 の教授 活動 に よ り心身 の状態 を向上 させ るよ う試 み る。 事後調 査 では事前調 査 と比べて、 心身 の状態が 向上 され てい るかについて検討す る。第2実
験 は小学校低学年 を対象 に事前 調 査・ 教授活 動 。事後調 査の構成 で行 う。 第2実
験では、低学年 に合 う度合 いの身 体接触 を用 いて教授 活動 を行 う。検討す る内容 は、第1実
験 と同一であ る。第
2章
第1調
査1.調
査のね らい 本調査のね らいは2つ
。1つ
日は、小学校体育科 「体つ くり運動」の実態を把握す ること で ある。学校現場 において 「体つ くり運動」は、年間 どの くらいの時間を費や して行われ ているのか、また どの様な内容を取 り扱っているのかの現状 を把握す ることをね らい とし てい る。2つ
日は、筆者が構想 した交流を伴 う体つ くり運動について、実践者 の視点か ら留 意すべ き点は何かを把握す ることである。筆者が構想す る授業を行 うに当たつて、留意す べ き点等の意見を把握す ることで、授業の再検討を行 うことをね らい としている。2.方
法 第1調
査は、H県
内の小学校の体育科現職教員 (2年 生担 当、4年
生担当、5年
生担 当) に2016年
3月 15日 に対面形式で 1名 あた り40分
程度のイ ンタビュー調査を行 つた。(1)
調査の概要 第1調
査は、イ ンタビュー調査によるものである。所要時間は 1名 あた り約7分
。3名 の 小学校 の体育科現職教員に対 して行われた。小学校体育科 「体つ くり運動」の実態につい て (3問)、(2)授
業構想について (3問)、(3)研
究計画について (1間)で
ある。各内容 については、以下に説明す る。また、実際に用いた資料は参考資料 として末尾 に示す。 小学校体育科 「体つ くり覆動」の実態 について この内容では、①か ら③の3つ
の項 目か ら調査を行 う。①体つ くり運動の年間の取 り組 み状況 (時間数)に
ついて。①は、調査対象小学校 において 「体つ くり運動」に年間 どの くらいの時間数 を費や しているのかを問 うものである。②体つ くり運動で行 つている内容 について。②は、調査対象小学校の「体つ くり運動」で行つている内容を問 うものである。 ③体つ くり運動 を行 うに当たつてのね らい、 日標 について。③は、② の内容 をど ういつた ね らい、 日標で取 り入れているのかを問 うものである。 授業構想 について この内容では、④か ら⑥の3つ
の項 目か ら調査を行 う。④ 「王様 ドッジボール」 と「お しくらまん じゅう」を例に挙げなが ら、小学校高学年を対象 とした交流 を伴 う体つ くり運 動の授業構想 の説明。 まず、「王様 ドッジボール」 と 「お しくらまん じゅ う」のルール につ いて説明をす る。「王様 ドッジボール」とは、基本ルールは ドッジボール と同様。違 う点は、 相手チームに内緒で王様 を決 める。普段の ドッジボールな ら、内野が全員 当て られた ら負 けになるが、王様 ドッジボールでは王様が当て られた時点で負 けとなる。「お しくらまん じ ゅ う」 とは、鬼を 1名 決めて、他の人は背 中合わせで腕 を組んで円を作つて枠の中に入 る。「お しくらまん じゅ う、押 されて泣 くな」 と声 を出 し合いなが らお尻 で押 し合 う。枠 の外 に出 され るか、枠外 の鬼 にタ ッチ され た ら負 けであ る。 この
2つ
の種 目を選 んだのには理 由が2つ
あ る。1つ目は、時 間の違 いで ある。王様 ドッジボール を行 うに 当た つて は長 い時 間 を必要 とす るが、お しく らまん じゅ うは短時間で行 える とい うこ とで ある。2つ
日は、交 流場 面 の違 いで あ る。 王様 ドッジボール は話 し合 いで王様 を決 めた り、チー ムで協力 して 王様 を守 った りす るが、お しくらまん じゅ うは話 し合 いや 協力 を行 うのでは な く身体 を接 触す る交流 で あ る。 この よ うに時間 と交流 の方法が異 な る こ とか ら今 回 の授 業構 想 案 と し て取 り入れた。⑤実際に授業を行 うに当たつての留意点や予見される問題点について意見 を伺 う。⑤においては、④の授業を行 うに当たつて教師の立場からの留意点等を伺 うもの である。⑥体育が苦手な子も含めて、王様 ドッジボールやお しくらまん じゅうなどを行 う に当たつての予想 される児童の反応について意見を伺 う。⑥においては、④の授業を行 う に当たつて児童がどう反応するかを予想 してもらい留意点等を伺 うものである。 研究計画について この内容では、⑦の1つ
の項 目から調査を行 う。⑦交流を伴 う体つ くり運動が友人関係 にもたらすよい影響についての研究概要を説明し、コメン トを頂 く。⑦は、2016年
3月段 階での研究のテーマである。交流を伴 う体つくり運動の交流 とは、話 し合い場面や身体接 触場面を想定 してお り、その活動を通 して友人関係が良好になると仮説を立てていた。 ここまでの①から⑦の項 目をFigurelに 示す。①体つくり運動の年間の取り組み状況
(時間数
)について伺 う
②体つくり運動で行つている内容について伺 う
③体つくり運動を行 うに当たつてのねらい、日標について伺 う
④王様 ドッジボールとおしくらまんじゅうを例に挙げながら、小学校高学年を対象とした
交流を伴 う体つくり運動の授業構想について説明する
⑤実際に授業を行 うに当たつての留意点や予見される問題点について、自由に意見を述ベ
て 頂 く ⑥体育が苦手な子も含めて、王様 ドッジボールやお しくらまん じゅうなどを行 うに当たつ て予想 される児童の反応について意見を述べて頂く ⑦交流を伴 う体つ くり運動が友人関係にもたらすよい影響についての研究概要を説明 し、 コメン トを頂くFigurel
イ ンタ ビュー 内容 63。 結果 と考察 小学校体育科 「体つくり運動」の実態について ①体つ くり運動の年間の取 り組み状況 (時間数
)に
ついては、調査対象小学校において 「体つくり運動」に年間どのくらいの時間数を費や しているのかを伺った。②体つくり運 動で行つている内容については、調査対象小学校の 「体つ くり運動」で どのような内容を 取 り扱っているかを伺った。③体つ くり運動を行 うに当たつてのねらい、 日標については、 「体つくり運動」をどういつたねらい、日標のもと行つているのかを伺った。 Tablelに 体つくり運動の年間の取 り組み状況 (時間数)に
ついて示す。 Tablelよ り、第1学
年では年間の体育科の時間数103時
間に対 し、体つ くり運動におい ては14時
間 (体ほぐし運動2時
間、多様な動 きを作 る運動遊び12時
間)で
あつた。第 2 学年では年間の体育科の時間数105時
間に対 し、体つ くり運動においては21時
間 (体ほ ぐ し運動2時
間、多様な動 きを作る運動遊び19時
間)で
あつた。第3学
年では年間の体育科 の時間数105時
間に対 し、体つ くり運動においては 11時 間 (体ほ ぐし運動2時
間、多様 な 動 きを作 る運動9時
間)で
あつた。第4学
年では年間の体育科の時間数105時
間に対 し、 体つ くり運動においては10時
間 (体ほぐし運動2時
間、多様 な動きを作る運動8時
間)で
あった。第5学
年では年間の体育科の時間数90時
間 (保健6時
間)に
対 し、体つ くり運動 においては9時
間 (体ほ ぐし運動2時
間、体力を高める運動7時
間)で
あつた。第6学
年 では年間の体育科の時間数90時
間 (保健10時
間)に
対 し、体つ くり運動においては8時
間 (体ほ ぐし運動2時
間、体力を高める運動6時
間)で
あつた。 体つ くり運動で行つている内容について Table2に 低学年 を示す。Tablel
体つ く り運動 の年 間時間数 領 域 体つ く り運動 内 容 体 ほ ぐし運動 多様 な動 きを作 る運動 (遊び) 体力 を高 める運動 体育の年間時間数1年
2 12 1032年
2 19 1053年
2 9 1054年
2 8 1055年
2 7 906年
2 6 90Table2
低学年 の年 間指導計画 学 期 単 元 主な学習 内容 時 数1学
期 ○体つ くり運動 (多様 な動 きを作 る運動 (遊び)) 人や ものを手や体で押 した り引いた り す ることができる。 2 ○体つ く り運動 (体ほ ぐし運動) みんなで関わ り合 つた りす るための手 軽 な運動や律動的な運動 を通 して、心 と体の変化 に気付いた り、体の調子 を 整 えた りす ることができる。 2 ○走 。跳 の運動遊び ○器械・器 具 を使 つた運動遊び 省 略 15 ○水遊び 省 略 182学
期 ○走・ 跳 の運動遊 び (かけっ こ 。リレー遊 び) 省 略 4 ○表現・ リズム遊び 省 略 5 ○体つ く り運動 (力試 しの運動遊び) 「相撲」 精 一杯 力 を出 し切 つて 、押 した り、踏 ん張 つた りして、相 手 との駆 け 引 きを 楽 しみ なが ら運動 す る こ とがで きる。 8 ○体つ く り運動 (用具操作の運動遊び) ボール を狙 つた方 向 に投 げた り、跳 ん で きた ボール を身 体 を使 って受 け止 め た りす る こ とがで きる。 2 ○ゲーム 「的あて」 省 略 10 ○ゲーム 「カバディ」 省 略 83学
期 ○器 具 を使 つての運動遊び 省 略 9 ○走 。跳 の運動遊び 省 略 10 ○ゲーム 「ならびつこフットベースボール」 省 略 10 年 間時数 103 以上が、第1学
年 の年 間指 導計画であつた。体つ く り運動 の単元は1学
期 に2回
、2学
期 に2回
の4回
であつた。「相撲 」は、8時
間 と多 めに時間が とられ てい るが、それ以外 の単 元 は2時
間 と短 い時 間で行 われてい ることが示 され た。 高学年 の体つ く り運動 で行 つてい る内容 についてTable3に示す。Table3
高学年の年間指導計画 学 期 単 元 主な学習 内容 時 数1学
期 ○体つ く り運動 (体ほ ぐし運動) 仲 間 と交流 す るた めの 手軽 な運 動や 律 動 的 な運 動 を通 して 、心 と体 の変化 に 気 付 いた り、体 の調 子 を整 えた りす る こ とがで きる。 2 ○体つ く り運動 (体のバ ランスを とる運動) 器 械運 動 に繋 が るよ うな腕 支持・ 逆 さ 等 の基礎感 覚 に触れ る こ とが で きる。 2 ○器械 運動 (跳び箱) 省 略 6 ○保健 省 略 6 ○水泳 (平泳 ぎ) 省 略 182学
期 ○陸上運動 (リ レー) 省 略 6 ○表現運動 省 略 4 ○体つ く り運動 (体のバ ランスを とる運動) 器械運動に繋が るよ うな腕支持・逆 さ 等の基礎感覚に触れ ることができる。 1 ○器械 運動 (鉄棒) 省 略 5 ○陸上運動 (走り幅跳 び) 省 略 7 ○ボール運動 (ソフ トバ レー) 省 略 9 ○体つ く り運動 (持久走) 自分 に合 つたペ ー ス を見 つ け、 自分 自 身 の記 録 に挑 戦 しなが ら走 る こ とが で き る。 23学
期 ○体つ く り運動 短 縄や 長縄 を使 つて 、 自分 が で きる技 を組み 合 わせ た り発 展 させ た り して運 動 す る ことがで きる。 1 ○ ボール運動 (ポス トマン付バスケ ッ トボール) 省 略 12 ○器械運動 (マッ ト) 省 略 8○体つ く り運動 短縄 や 長縄 を使 つて 、 自分 が で き る技 を組 み合 わせ た り発 展 させ た り して運 動す る こ とがで きる。 年間時間数 90 以 上が、第
5学
年 の年 間指導計画であつた。体つ く り運動 の単元 は1学
期 に2回
、2学
期 に2回
、3学
期 に2回
の6回
で あつた。 単元 を通 して も2時
間や1時
間 と短 い時間で行 わ れ てい る こ とが示 され た。 器械 運動前 の準備段 階 と して取 り組 まれ て い る内容 も含 まれ て いた。 次 に、③ の体つ くり運動 を行 うに当たつてのね らい、 日標 についてインタビュー時に速 記 したノー トを基に、回答概要をま とめて示す。「体ほ ぐし運動」は年度始めに行 うもので あ り、新 しいクラスメイ トとの交流 をね らい として行 つてい る。身体接触 を用いた運動 を 行 うことで、 自分や他者 との体の気付 きもね らい として行 つている。「多様 な動 きを作 る運 動遊び」、「多様 な動 きを作 る運動」、「体力 を高める運動」は、体ほ ぐ し運動の交流 とい う よ りは、次単元のための導入をね らい として行われているとのことだった。 授業構想 について ④ 「王様 ドッジボール」 と 「お しくらまん じゅう」 を例に挙げなが ら、小学校高学年 を 対象 とした交流 を伴 う体つ くり運動の授業構想の説明については、時間 と交流の行い方の 異なる種 目を取 り入れ た授業構想案の説明を行 つた。⑤実際に授業 を行 うに当たつての留 意点や予見 され る問題 点については、④の授業を行 うに当たつて教師の立場か ら留意点等 を伺 った。⑥体育が苦手な子 も含 めて、王様 ドッジボールやお しくらまん じゅ うな どを行 うに当たつての予想 され る児童の反応 については、④ の授業 を行 うに当たつて児童が ど う 反応す るかを予想 して もらい留意点等 を伺 つた。 Figure2に ⑤実際に授業を行 うに当たつての留意点や予見 され る問題点について、自由に 意見を述べて頂 くについて ノー トを基 に整理 した回答概要を示す。 「王様 ドッジボール」について 第2学
年担 当 :体 つ くり運動ではない。ボール運動 (ゲーム領域)に
なつて しま う。 第2学
年で行 うカバデ ィはゲーム領域である。 第4学
年担 当:仲良 くなるための交流 とい うよ りは、勝 ちたいか ら交流 (話合い)を
す る。 ルール があつて、戦略があつての交流であつて仲良 くなるために交流 して いるわけではない。(うま くなるための技能による交流である。教科の内容 で交流。) 第5学
年担 当 :高 学年でも交流を行 うことは可能。 10「お しくらまん じゅう」について 第
2学
年担 当:お尻 をぶつ けるとい うことで、低学年は喜んでや るができて も4年
生まで。 学年が上がって も、男女別 な らできると思 うが、友人関係 の意識の変化 に 着 日した際に男女別でや つて意味があるのか。 お しくらまん じゅ うのように短い時間で行 う体つ く り運動 を授業の導入場 面に入れ る場合、陸上領域な らいけると思 うがゲーム領域では時間的に厳 しレヽ。 第4学
年担 当:低学年 で 「相撲 (体つ くり運動 (多様 な動 きを作 る運動遊 び))」 をや つて い るので、低学年 の頃か ら身体接触 を継続 してや っていれ ば高学年 で も男 女一緒 に行 うことは可能。 授 業 の導入 に体つ く り運動 をいれ る場合 、単元 の内容 にあ つて いれ ば可能 で ある。 第5学
年担 当 :高学年 でや つて も問題 ない。低学年 の頃か ら体 つ く り運 動等 で身体接触 を 行 つてい るので、体が触れ るこ とに抵抗 はない。 低 学年 の頃か ら身体接触 を用いた授 業 を してい なか つた ら、高学年 の子 は 異性 を意識す る時期 なので嫌 が る子が多い可能性 が あ る。 主運動 に繋 が るのであれ ば体つ く り運動(多様 な動 きをつ くる運 動遊 び、多 様 な動 きをつ くる運動、体力 を高め る運 動)を授業 の最初 に 3∼5分
とること は可能 であ るが、「体 ほ ぐ し運動」 をそれ よ りも前 にいれ る こ とは時間的 に 厳 しい。 主運動 に合 う体ほ ぐし運動は、つ ま りは体 力 を高 める運動等 にな るのではないだ ろ うか。Figure2
留意点や 予見 され る問題 点 以上の結果 か ら「王様 ドッジボール」においては、体つ く り運動では な くゲー ム領域 (ボ ール運動領域)に
な ることが示 された。「お しくらまん じゅ う」 にお いては、低学年 では取 り入れ るこ とが可能 で も、高学年 においては身 体接触 を伴 う為 に意 見 が分 かれ る結果 で あ った。低学年か ら継続的に身体接触 を用いた授 業 を行 うことで、高学年 において も身体接 触 を否定的 に捉 えない可能性 も示 され た。「お しくらまん じゅ う」 の よ うに短時 間の体 ほ ぐ し運動 を授 業前に入れ るこ とは、時間的に も厳 しい こ とが示 され た。 ⑥ 体育が苦手 な子 も含 めて、王様 ドッジボールやお しくらまん じゅ うな どを行 うに当た つて予想 され る児童 の反応 につ いて、 ノー トを基 に整理 した回答概 要 をFigure3に示す。「王様 ドッジポール」 第
2学
年担 当 :レ ク リエー シ ョンな どでや ることがあるので楽 しくや ると思 う。技能が伴 うので、学年が上になるにつれて、男女差がでて くるため どう工夫す るか が大事。 第4学
年担 当 :楽 しくはや ると思 う。 この中で子供達が どのよ うな交流 をす るのか。 「お しくらまん じゅう」 第2学
年担 当 :お しりをぶつけるとい うことで、男女合同でや るな らボール等 を用いて ワ ンクッシ ョン挟んであげれば楽 しくや ると思 う。学年が上に上がるにつれ て、ワンクッシ ョン挟んで も抵抗がある子 もいる。 第4学
年担 当:男女関係な く楽 しくや る。特に男子は積極的に行 うと思 う。 第5学
年担 当:男女関係 な くや る。高学年でも低学年で も問題 な くや る。Figure3
予想 され る児童 の反応 以上 の結果 か ら 「王様 ドッジボール」 においては、児童 は楽 しく取 り組 む が、投 げ る、 取 るな どの技術 が伴 う運動 のため、工夫す るこ とが求 め られ る とい うもので あつた 「お し く らまん じゅ う」 にお いては、男女 関係 な く行 える、男女別 な ら行 える とい つた よ うに意 見が分 かれ る結果 で あつた。 も し授 業 に取 り入れ て実践す る場合 には、 ボール等 を用 いて ワンク ッシ ョン入れ る必要性 が示 され た。 研 究計画 につ いて ⑦交流 を伴 う体つ くり運動が友人関係 に もた らす よい影響 についての研 究概要を説明 し、 コメン トを頂 くとい う項 目では、2016年
3月 段階での研究概要を説明 しコメン トを頂いた。 Figure4に 「トラブル」とい う言葉が共通 して出てきたため「トラブル」に着 目を してノ ー トを基に整理 した回答概要を示す。 12第
2学
年担 当 :身 体接触 を行 うと、最初は友人同士で揉めることがある。そ こでまずは 自 分の心 と身体の変化に気づかせ ることが必要である (自分 と向き合 う)。 そ の後、相手 (友人)と
向き合い、相手の心の状態を気付 かせ る (他者 と向 き合 う)。 最初は トラブルが発生す るので友人関係 は悪 くなつているよ うに 見えて しま うが、 自分への気付 き、相手への気付 きができることで良好 に なつてい くのではないか とのこと。 第4学
年担当:どんな内容でも トラブルは発生す る。特にボール運動領域(ゲーム領域)では よく トラブルが起きる。学年が高 くなるにつれて トラブルの回数は減少 し てい るよ うに見えるとの こと。 第5学
年担 当 :柔 道 な どで身体接触 (敵同士の身体接触)で
は、必ず と言つていいほど ト ラブルは発生す る。トラブルが発生 して、トラブル を起 こ した人 と教員で 話 し合いを して解決を し、その後それ を全員で共有す ることで関係性 はよ くなることが多い。 トラブルの発生は、嫌が りがちだが トラブル を適切 に 解決す ることが良好な関係 を築 くきっかけになるとの こと。トラブルが起 きて適切な対応 をす ると関係性は一気 によくなるよ うに思 う、トラブルが 起 きな くて もゆつ くりではあるが関係性はよくなつてい くよ うに思 う。 Figure4ト ラブルについて 以上の結果か ら、 どの よ うな内容 を取 り上げた場合であつて も小規模 の トラブルは発生 す る場合 があることが教示 された。特に、身体接触 を伴 う活動 を取 り入れた場合では、子 ども間に小規模の トラブルが発生す る可能性 も予見 され ることが示唆 された。そ して、子 ども間の トラブルの対処法 としては、単に回避す る方法を考 えるのではな く、発生 した ト ラブル を適切 に対処す ることで、児童の友人関係 は良好になつてい くとい う教示 も頂いた。 4.考察のま とめ ①体つ くり運動の年間の取 り組み状況(時間数)については、体ほぐし運動は どの学年にお いて も年間2時
間が確保 されていた。低学年の多様な動きを作 る運動遊びにおいては多 く の時間が設け られていたが、高学年になるにつれて体育科の時間の割合が短め とな り、体 力を高める運動の時間 も減つて しま う恐れ があることが示唆 された。 ②体つ くり運動で行つている内容については、第1学
年の 「相撲」 として行われている とい うことが示 された。各学年では次単元の導入 として行われている機会が多 くみ られ る 実態が示唆 された。体つ くり運動の位置付 けとして、次単元をよりよく行 う為の準備期間 活動のよ うに考え られ る。 ③体つ くり運動を行 うに当たつてのね らい、 日標については、体ほ ぐし運動は年度始め 13に交流を 目的に行われていることが示 された。体つ くり運動は、②が示 していたよ うに次 単元 に繋 げるための運動であることが示 された。 この ことか らも、体つ くり運動が独立的 に行われ るとい うよ りは、次単元 との繋が りのもとで行われていることが示 され る結果で あった。 ⑤実際に授業を行 うに当たつての留意点や予見 され る問題点については、「王様 ドッジボ ール」が体つ くり運動では扱 えないことが示 された。王様 ドッジボールは技術 を伴 う為、 ゲー ム領域で扱われ ることになることが考えられた。「お しくらまん じゅう」は、体つ くり 運動 として行 うことは可能ではあるよ うに示 されたが、学年において配慮す る必要が考 え られ た。お しくらまん じゅうのよ うに短時間で行える運動でも、各授業の前半部分 を使 つ て行 うことは、授業内容 との関連が図 られ るために体つ くり運動 としては可能だが、体ほ ぐし運動 を取 り入れ ることは時間的にも厳 しいことが示 された。 この ことか らも、身体接 触以前の問題があると考え られた。 ⑥体育が苦手な子 も含 めて、王様 ドッジボールやお しくらまん じゅ うな どを行 うに当た つて予想 され る児童の反応については、「王様 ドッジボール」は内容的には児童は楽 しんで や る との ことではあった。 しか し、技術が伴 うことか らも運動が苦手な児童が積極的に参 加で きるよ うな工夫が求め られ ることが考 えられ る。「お しくらまん じゅう」は低学年 にお いては取 り入れることが可能だが、高学年においては身体接触が伴 うことか らも意見が分 かれ る結果になった。低学年か らの身体接触経験が、高学年の身体接触に対す る意識に影 響 を与えている可能性 も示 されたが、高学年においては意見が分かれ ることか らも慎重に 扱 っていかな くてはな らない内容であることが考え られ る。 ⑦交流 を伴 う体つ くり運動が友人関係 にもた らす よい影響 についての研 究概要について は、「トラブル」 とい う言葉に着 目を した。体つ くり運動に限 らず、体育科の授業場面では 子 ども間に小規模 な トラブル が発生す る場合があることが示 された。 この子 ども間の トラ ブルの対処法 としては、単に回避するばか りではなく、発生 した トラブルを適切に対処 し てい くことで、児童同士の友人関係は良好になると示 された。トラブルが発生 した場合に は、良好な関係 とはいかない ことか らも トラブルを回避 しがちではあるが、そ うではな く トラブル が起 きた らどう解決す るかを考えてい く必要があると考 え られた。その教師の対 応 が、児童の良好 な人間関係 にも影響 を及 ぼ しているよ うに考え られた。 以上の結果か ら、「体ほ ぐし運動」は、交流す るためにはよ り良い手段 と理解 されてはい るものの、主に年度始めに行 われている実態が伺 えた。「体つ くり運動」は、独立 した内容 を取 り扱 いに くい ことか らか低学年の 「相撲」以外はま とまった時間が確保 され に くいの ではないか と推測 され、主に次単元の準備活動 として位置づけ られている実態が伺 えた。 この ような結果か らも、独立 した授業考案が必要だ と考えられた。「王様 ドッジボール」は、 技術 が伴 うために体つ くり運動 としては扱 いに くい ことか ら、授業考案 を してい くにあた つて技術向上が求め られない運動を選択 していく必要があると考え られた。「お しくらまん じゅ う」か らは、身体接触の取 り扱い方について慎重 さが求められ ることが示 された。身 14
体接触 においては、現場の教員で も意 見が分かれ るこ とか らも取 り扱 い に気 を付 けなけれ ばい けない と示 され た。安易 に体 が接触す るのではな く、 ワンク ッシ ョン挟 んだ りす るな ど、 工夫 が求 め られ る と考 え られ た。「 トラブル」 とい う言葉 が よ く出て きた こ とか らも、 体 育科 の授 業 をす る場合 には、子 ども間の小規模 な トラブル は切 つて も切 り離 され ない も のだ と考 え られ た。 しか し、子 ども間の小規模 な トラブル が起 き ることを肯定的 に考 える ので はない。子 ども間の小規模 な トラブル が発生 した場合 には、否定的に捉 えず に適切 な 対処 を してい く必要が ある と考 え られ た。 15
第
3章
第1実
験1.実
験 のね らい 「体 ほ ぐ し運動」は 自分や体の状態 に気付 き、体の調子 を整 えた り、仲間 と交流 した り す る運動 で ある とされ てお り、児童 の 「気付 き」「調整 」「交流」 の実態 を明 らか にす る。 また、教授活動 を通 して心 と体 と人 間 関係 の意識 の変化 を検討す る。教授活 動 は、学習活 動 と運動活 動 を組 み合 わせ て行 う。 運動活 動 にお いて は、身体接 触 を段 階的 に取 り入れ て 行 う。「す ぐ使 える体 ほ ぐ し運動136選 (明治図書)」 や 「『 体 ほ ぐ しの運動』活動 アイデ ア 集 (教育 出版)」 等 にお いて も掲載 の ある 「風船」 を教材 と して使用す る。2.方
法 第1実
験 は、N県
内公 立小学校5年
生男子5名
及 び女子6名
の学級全体 11名を対象 に2016年
9月 21日 に行 われ た。 なお 、調査結果 の分析 にお いて は事 前調査 と事後調査 にお いて指示 に従 つた回答 を行 つた10名 (男子5名、女子5名)を
分析 対象者 とす る。1名を 分析 対象者 か ら除 いたのは 、事前調 査及 び事後調査 で行 つた質 問紙 調査 にお い て複数 回答 及 び無回答 があつたた めで あ る。 この実験 は、事前調査→授 業実践→事後調 査 の順 で実施 され た。 以 下では、各セ ッシ ョンの内容 について述べ る。(1)事
前調 査 の概 要 事 前調査 は、質問紙調査 に よるものであ る。所要時間は約7分
、授業実践 の直前 に体育 館 で行 われ た。運動の好 き嫌 いに関す る調 査(4問
)、 体への気付 きに関す る課題(3問
)、 心 と体 と人間関係 のほ ぐれ度 と気付 き度 に関す る課題 (1問20項
目)で
あ る。 各課題 につ いて は、以 下に説 明す る。 また、実際 に用 いた調査用紙 と事前調査 全体 の教 師 と児 童 の会 話 の事前調査記録 は参考 資料 として末尾 に示す。 遺動 の好 き嫌いに関す る調査 この課題 は、学習者 の運動 の好 き嫌 いの程度 を把握 す るために全4問
か ら構 成 され た調 査で ある。 問1は
、名簿番 号 を問 う項 目であ る。 問2は
、性別 を問 う項 目で ある。 問3は
、運動 の 好 き嫌い について間 う項 目で ある。 問4は
、好 きな運動の種類 につ いて問 う項 目で あ る。 問 1につ いては記述式で、間 2,3,4に ついては選択形式で回答 を求 めた。 運 動の好 き嫌 い調査 をFigure5に示す。 16い ヽ ︲ ︲ ︲ ︲ ︲ ︲ ︲ ノ
一
。
嚇
ラグビ
.
< < い に 棒 ドい
詢
バ
■ 2 . 3 . < 4 . ↑ r l l l ヽFigure6
運動 の好 き嫌 い調 査 問1は
名簿番 号 を問 うもの 、間2は
性別 を問 うものであ り、回答者 について把握す る項 目で ある。 問3は
、回答者 の運動 の好 き嫌 いにつ いて5段
階で測定す る項 目で あ る。 問4 は 、間3で
「とて も好 き」又は 「まあまあ好 き」を選択 した者 のみ が回答す る課題 であ り、 どの よ うな種類の運動 が好 きかを問 う項 目である。 体 へ の気付 きに関す る課題 この課題 は、体への気付 きへのための知識 を問 う課題 と して筆者 が作成 した。全3問
か ら構成 されていた。 問5は
、人間の体 内の水分 量 を問 う項 目であ る。 問6は
、人間が 1日に尿や 汗等 で排 出 す る水分量 を問 う項 目であ る。 問7は
、小学校5年
生 (10歳程度)の
最 大心拍数 につ いて 問 う項 目であ る。 各問いはいずれ も選択形式で回答 を求めた。 体への気付 きに関す る課題 をFigure6に示す。Eコ
内は正答 を示す。 5。 人間の体内の水分量は どの くらいだ と思います か。(
約20%
約40%
約80%
わか らない)
人間は 1日 に どれ くらい水分 は外 にでてい くと思 います か。(汗、トイ レな どで)(
約500m2
約12
的2.5a
約5.52
わか らない)
小学校5年
生は1分
間に最大で何 回 く らい心臓 は動 くと思 い ます か。(
約60回
約 100回 約
350回
わか らない
)
6. 7.Figure6
体へ の気付 きに関す る課題 17問
5は
人 間の体 内の水分量 につ いて、人 間の体の大半 を 占め る水分 につ いて どの くらい 理解 してい るか把握す る内容 であ る。 問6は
人間の 1日 の排 出す る水分量について、人間 は尿や汗等 で水分 を排 出す るが、1日 に どの程度 の量 を排 出す るか について どの く らい理解 してい るか把握す る内容 であ る。 問7は
最 大心拍数 について、年齢 に よつて最大心拍数 は 異 な るが、小 学校5年
生 (分析対象者 の学年)に
お いての最大心拍数 について どの く らい 理 解 してい るか把握す る内容 であ る。 各 間 にお いては、学習 した もの を提示 してい る訳 で はないので 自分 が正解 だ と思 うもの を選択す る形 式で回答 を求 めた。 心 と体 と人 間 関係 のほ ぐれ度 と気付 き度 に関す る課題 この課題 は、先行研 究で あ る村 田(2000)の
体 ほ ぐ しチ ェ ック リス トを参考 に した1問
20項
目か らな る課題 であ る。 村 田 (2000)と 同一の文言 をその まま20項
目と して使 用 し た。 先行研 究課題 か らの変更点は3点
であ る。 まず 、同 じチ ェ ック欄 に活動前後 の状態 を 記す とい うこ とは、活動前 の状態 を意識 した上で活動後 の状 態 を記す のではないか と考 え た た め、事前調査 と事後調 査 とい う形 でチ ェ ック リス トを分 けた。 次 に、記入漏れや 重複 回答 を防 ぐた め、解答欄 は枠 で囲む形 に した。 最後 に、活動 前後 の状態 を比較 し自己分析 を行 な つた り、友 達 同士で感 想 を述べ合 う事で 自己理解や 自己認識 につ なが る と してい る が 、児童 自身 に 自己分析 をす るこ とを本研 究のね らい と してい ないため村 田(2000)の
チ ェ ック リス トか ら 「上記の うちで、気 にな る項 目について具体的 な活動 と関連付 けて、気 付 いた こ とな どを 自己分析 して くだ さい。」 とい う文言 と活動 を省略 した。 内容 は、心 と体 の軽 さや 心地 よ さ、運動へのや る気 な どの状態 、人 とのかかわ りや 空 間 の雰 囲気 、受 容感 な どが どの よ うに肯定的 に変化 してい くかを見 る 1∼13番
と、緊張 、不 安 、疲 れ 、集 中な どの ス トレス とい うネ ガテ ィブ項 目群 が どれ だ けゼ ロに近付 き、変化 し てい くか をみ る 14∼20番
か らなつてい る。各項 目はいずれ も5段
階 の選択形 式で回答 を求 めた。 心 と体 と人 間関係 のほ ぐれ度 と気付 き度 に関す る課題 をFigure7に示す。 188.次
の項 目につ いて、今 の状態 は ど うです か。 当てはま るものひ とつ に○ を付 けて くだ さい。 とて も そ う感 じる まあまあ そ う感 じる どちらとも いえない あま り そ う感 じない 全 く そ う感 じない 気持 ちが ゆつた り してい る 体が軽 い、元気いつぱい リラックス してい る 動 きた い、や る気 があ る 動 くことが心地 よし 人 と関 わ る こ とが心地 よし 空間・ 雰 囲気 が心地 よし みんな と一体になつてい る なんで も受 け入れ られ る 周囲に受け入れ られている 誰 とで も関 わ るこ とがで きる 自然 と笑顔 になる 楽 しし 気が乗 らない、動 くのがおつくう 体がだ るい、疲れている 緊張 している い らい らしている 人 と話 した くなし 恥 ず か しレ お もしろくないFigure7
心 と体 と人間関係のほぐれ度 と気付き度に関する課題 Figure7の内容 につ いて は、「気持 ちがゆつた りしてい る」「体 が軽 い、元気 い つぱい」「リ ラ ックス してい る」「動 きたい、や る気 が ある」「動 くことが心地 よい」「人 と関わ るこ とが 心地 よい」「空間・ 雰囲気 が,い地 よい」「み んな と一体 になつてい る」「何 で も受 け入れ られ 19る」「周 囲に受 け入れ られ てい る」「誰 とで も関わ るこ とがで きる」「自然 と笑顔 にな る」「楽 しい」の 13の内容 にお いて、児童 の現在 の心 と体 の軽 さや 心地 よさ、運動へ のや る気 な ど の状態 、人 とのかかわ りや 空間の雰囲気 、受容感 な どのポ ジテ ィブ項 目群 の状態 を把握 す る内容で ある。「気 が乗 らない、動 くのがお つ く う」「体がだ るい、疲れ てい る」「緊張 して い る」「い らい ら している」「人 と話 した くない」「耳きずか しい」「お も しろくない」の
7つ
の 内容 にお いて 、児童 の現在 の緊張 、不安 、疲れ 、集 中な どの ス トレス とい うネ ガテ ィブ 項 目群 の状態 を把握 す る内容 で あ る。 ポ ジテ ィブの要 因が高 く、ネ ガテ ィブの要因 が低 い 状態 を心 と体 と人間関係 がほ ぐれ てい る状態である。 なお、村 田(2000)の
体 ほ ぐ しチ ェ ック リス トと同一 の20項
目を用 いて、修 士論 文作成 のた めの研 究 を行 つてい る こ とは、村 田氏 に報告済み であ る。 また その際 には、 これ らの20項
目にお いて は 「気付 き」「調整 」「交流」 と分 けて考 えるこ とはで きない と村 田氏 よ り 指導 を受 けた。(2)教
授活動 教授活動 は、筆者 によつて体育科 の授 業 の時間内に行 う。所要 時間は約45分
。授 業の始 めには、運動前 の脈拍数 の測 定 を行 う。運 動 は風船 を用 いて行 い 、身体接触 の ない個 人活 動 、身体接 触 の ない集 団活 動 、身体接触 の低 い活動 、身体接 触 の高 い活動 と段 階的 に身体 接触 を取 り入れ て行 う。 運動 の合 間 に、運動 を してか らの脈拍 数 の測定や人 間の体 につ い ての学習活動 を行 う。教授活動で使用 した資料や授 業記録 は参考資料 と して末尾 に示す。 全 体で発 間は8つ
の4構
成 で行 う。学習活動 1、 運動活動 1、 学習活動2、 運動活動2の
1頂に実施 され た。 教授活 動の全体構成 をTable4に示す。 学習活動1で
は、脈拍数の測 り方の説明を行い、脈拍に着 目するための教授 を行 う。発 間は1つ
行 う。学習活動 1の 概要について Figure8に 示す。Table4
教授活動 の全体構成 活 動 学習活動 1 運動活動 1 学習活動 2 運 動 活 動2 発 問 2、 3、 4 5、6
7、 8 概 要 ・脈の解説 。脈拍数測定 個人運動 得意 、不得意 の 確認 集 団運動 脈拍数測定 体内水分量解説 排出水分量解説 最大心拍数解説 水分摂取の解説 ペ ア運動 集 団運動 リレー形式運動 身体接 触 な し な し な し あ り 20発 間
1.脈
を測 つてみ ま しょ う。 人 間 つて心臓 か ら血液 が送 り出 され ていて、その血液 が身体全身 に運ぶ時 に ドクン ッ! とい う リズム を刻 み なが ら運ぶ のです が、その回数 を数 えてみ よ う。 これ は脈 を測 る と言 い ます。左 手首か、首の付 け根 を右手の人差 し指 と中指 と薬指 の3本
で少 し強 く押 してみ よ う。 脈 の数 を測 つてみ よ う。(10秒間 を2回
) 今 の数 を変換表 (パワー ポイ ン ト参照。 パ ワーポイ ン トの詳細 は参考 資料 と して末尾 に 示す。)を
み て1分
間に何 回 になるかみ てみ よ う。(小学 生の平均 は1分
間に70∼110回) 事前調 査 ア ンケー ト「脈 を測 つてみ よ う!チェ ック リス ト!」 に記入 しよ う。Figure8
学習活動1の発 問 以 上が、学習活 動1の
発 間である。発 問1で
は、血液 が流れ る ときに 「 ドクン ッ!」 と 音 が聞 こえ るこ とを感 じて も らい、その音 の回数 を数 える こ とで 自分 自身 の普段 の脈拍数 を知 るこ とをね らい と してい る。脈 の測 り方 はパ ワー ポイ ン ト (パワー ポイ ン トの詳細 は 参考 資料 として末尾 に示す。)を用いて説 明 し、手首又は首で10秒
間の脈拍数 を測定す る。 運動活動1で
は、身体接触 を含 まない風船 を使 った運動 を行 い、 自分 自身 の得意不得意 に着 目す るた めの授 業 を行 う。発 間は3つ
行 う。運動活動1の
概 要 につ いてFigure9に示 す。 発 問2.風
船 を落 とさない よ うに色 々な ところを歩 こ う。 今 日は風船 を使 つて授 業 を します。風船 を使 うに当た つてルール を決 めます。 1、 風船 をわ ざと割 つた りしない。踏 んづ けた り、爪 を刺 した ら簡 単に割れ るので大切 に使 いま しょ う。 2、 先生 がお話 を してい る ときは風船 を触 らない。風船 を触 つていた ら次 に何 をや つた らいいかわか らな くなつて しまい ます。 だか ら先生の話 は しつか り聞 きま しょ う。 3、 風船 を使 つていつぱい動 きま しょ う。 元気 に体 を動 か しま しょ う。 この3つ
のルール を しつか りと守 って楽 しく運動 を しよ う。 あ とでひ と り1つ
風船 を配 ります。体の様 々な箇所 を使 つて風船 をポ ンポ ン(バウン ド) させ なが ら、床 に落 とさない よ うに体育館 を 自由に歩 いてみ よ う。 最初 は右 手だ けで ポ ン と (バウン ド)さ
せ なが ら歩 いてみ よ う。 途 中で左 手だ け、右 足 だ け、左 足 だ け、頭 だ け 。・ 。と使 つて いい場所 を変 えるので、難 しい とき もあ るか も し れ ませ んが どん どんチ ャ レンジ してみ よ う。 後 で走 りなが らや るので、最初 は歩 きなが らや ろ う。 ※風船 を配 る 21最初 は右手だ けを使 つて、風船 をポ ンポ ン しなが ら体育館 を 自由に歩 こ う。 次 は左 手だ け。 右足だ け→左足だ け→頭 だ け→右肩 だ け→左肩 だ け 体 の どこを使 って もいいので走 りなが らや ろ う。 次 はス キ ップを しなが らや ろ う。走 る→ スキ ップ→ さっき よ り速 く走 る。 歩 きなが ら風船 を落 とさず に、元の位 置 に戻 つて こよ う。 発 問
3.体
の どこでや るのが簡 単で、 どこでや るのが難 しか つたか な。 体 のい ろい ろな ところで風船 をポ ンポ ン (バウン ド)し
ま したが、 どこでや るの が簡 単 で どこでや るのが難 しか ったかな。 右 手でや るの が簡 単だ った人 、右 手 でや るのが難 しかつた人・・・ ・・左 肩 でや るのが 簡 単だった人 、左 肩でや るのが難 しか った人。 み んなバ ラバ ラだ し、簡 単 な ところ もあれ ば、難 しい ところ もあ るんです ね。 全部簡 単 だ った つてい う人 も、右 手 と比べ た ら左 手の方 が難 しか つた な。 手 よ りも、足 が難 しか つ た な つて感 じま したか。 発 間4。 みんなの風船 を落 とさない よ うに しよ う。 ク ラス全員 で協力 して 、お友 だ ちの風船 が床 に落 ちない よ う しよ う。 先生 の合 図 でみ ん な風船 を上 に投 げます 、そ した らお友達 の風船 を誰 の で もいいのでポ ン ッと上 に上 げて風 船 を落 とさない よ うに しよ う。 クラス全員 で協力 しない とす ぐに落 ちて しま うので 、み ん なで落 とさない よ うにや ろ う。 体育館 で 自由に広 が って、先生 の合 図で風船 を高 く投 げた らスター トです。 ※上手にできていた ら風船 を増やす。 風船 を増や します。 い つぱい動 いて落 とさない よ うに しよ う。 風船 を落 とさない よ うに元 の位 置 に戻 つて こよ う。Figure9
運動活動 1の発問 以上が、運 動活 動1の
発 間である。発 問2で
は、運動活動 で風船 を使 うた め、風船 を使 用す るに 当た つてのル ール を説 明す る。 運動 は身体接触 のない個 人 の運動活動 で あ り、指 定 した体 の部位 を使 い風船 を床 に落 とさない よ うに体 育館 を歩 くものであ る。 体 の部位 を 指 定す ることで、普段使 わない体 の部位 を使 わせ るこ とを意図 してい る。発 問3で
は、発 問2で
様 々な体 の部位 を使 つて風船 を落 とさない よ うに したが、簡 単に行 えた部位 と難 し く苦戦 して しまつた部位 の振 り返 りを行 う。 運動 が得意 な児 童 で も苦手 な こ とがあ り、運 動 が苦手 な児童 で も得意 な こ とがあ るこ とに気付 かせ る ことをね らい と して い る。発 間 4 で は、身体接触 のない集 団の運動活動 で あ り様 々な体 の部位 を使 い クラス全 体 (ク ラスの 人数分)の
風船 を床 に落 とさない よ うに動 くもので あ る。 身体接触 自体 はない ものの 、 クラスで協力 して風船 を落 とさない よ うに しな くてはい けないた め クラス全体 で協 力す る こ とをね らい とす る。 体育館 中に広 が る風船 を追いか けるた め、運動量 も発 問
2の
時 よ りも 増 え る。 学習活動2で
は、運動 を行 つた後 の脈拍や最大心拍数 、汗 をきつかけに人 間の水分 につ いて の教授活動 を行 う。発間は2つ
行 う。学習活動2の
概要 につ いてFigure10に示す。 発 問5。 脈 を測 つてみま しょう。 授業のは じめに脈 を測つてみま したが、また脈 を測つてみ よ う。 (10秒 間を2回
) 事前調査ア ンケー トの 「脈 を測つてみ よ う !チ ェック リス ト!」 に記入 しよ う。 早 くなつた人は手を挙 げて くだ さい。遅 くなった人は手を挙げて くだ さい。 運動をす ると、脈 つて早 くな りま した。 みんなは10歳
だか らどんなに早 くて も、1分
間に約210回
だけ しか ドクン ッてな りませ ん。 この210回
に近ければ近いだけ 「疲れた―」「も う動けない」つて感 じます。で も 210 回 よ りまだまだ遠いって人は どんな気持 ちになるのかな。「疲れ た―」「も う動けない」 っ て思いますか。 発間6。 みんなの体 内の水分 つて どの くらいあるで しょう。 みんなが運動す る前 と今 とで変わつた ことはなにかあ りませんか。 汗が出ている人 もい るけ ど、アンケー トにもあつた人間の体つて何%く らいが水分だ と思いますか。正解は60%
です。みんなの半分以上が水分でできているんですね。 それでは、半分以上が水分でできています、今のみんなみたいに汗がでた りして水分が 外 に出ていつているけれ ど、1日
で どの くらい水分って外に出ていると思いますか。汗 も か くし、トイ レにも行 きますね。正解は約2.52です。 みんなは ご飯 とかいつぱい食べた りして、そ こか らも水分つて取れ る し、体内で も少 し は水分を作れ るのだけれ ど、それだけ じゃ全然足 りないので、少な くて も 1.22の水は飲む よ うに しよ う。夏 とかだ と、熱中症 って言葉を聞 くことがあると思いますが、それは体の 水分がた くさん外に出たのに、水 を飲 まなかつた り、飲む量が少 なかつた りす るとなつて しま う。1.22だけ飲めばいいのではな く、た くさん汗をかいた らその分いつぱい飲む ように しよ う。Figure10
学習活動2の
発問 以上が、学習活動2の
発間である。発問5で
は、Figure8の 発問 1同 様に脈拍数 を測る。 運動 をす る前 と運動 を行 つた現在 との脈拍数の違いに着 目をさせ て、運動す ることによつ て脈拍数は どのよ うに変化す るのか理解 させ ることがね らいである。また、脈拍数の状態 と気分 とに繋が りがあることについて気付かせ ることもね らい としている。発問6で
は、パ ワーポイン ト (パワーポイ ン トの詳細は参考資料 として末尾に示す。
)を
用いて運動 を し て変化す るのは脈拍数だけでなく汗が出ることに着 目をさせて教授す る。発汗以外にも尿 な どで体外 に水分が出ることも理解 を させ ることをね らい としている。 また、人間の体は 多 くの水分でで きてい ること、そ して排 出す る水分量に対 しどの程度 の水分 を摂取 しない といけないかを理解 させ ることもね らい としている。 運動活動2で
は、身体接触が少ない運動か ら多い運動へ と身体接触を段階的に取 り入れ た風船 を使 つた運動 を行 う。発間は2つ
。運動活動2の
概要について Figurellに 示す。 発 間7.
手 を繋 いで風船 を落 とさない よ うにパ スを しよ う。2人
組 で片方 の手 を繋 いで風船 を落 とさない よ うに手でバ ウン ドを させ てパ ス しなが ら 歩 こ う。 ※2人
組 の決 め方 は、先 生 と要相談。 ※2人
組 の風船 の色 は変 える。 次 は4人
組 でや ろ う。4人
組 の時は、4人
で 円をつ くつて風船 を落 とさない よ うに友達 にパ スを しよ う。 止 ま らず に歩 きなが らや ろ う。 最後 は クラス全員 で手 を繋 いで 円をつ くつてや ろ う。 で きた ら、走 りなが ら体育館1周 してみ ま しょ う。 発 間8.2人
で風船 を挟 んで走 つてみ よ う。2人
組 で風船 を背 中 とお尻 に挟 んで走 ろ う。 コー ンを回 つて戻 つて こよ う。 もちろん風船 は落 とさない よ うに、 どんなに早 くて も何 回 も落 と した らだ め。 も し風船 を落 と した ら、落 とした ところか らス ター トしよ う。 ※ペ ア を変 えて も問題 がなけれ ばペアの変 更1組
日か ら最後 の組 が終 わ るまでに何秒 かか るか数 えてみ よ う。 速 く走 るけれ ど、風船 が落 ちた らタイム ロスす るので気 を付 け よ う。(体育館 1周) ※ タイ ムの計測 1回目の記録 の○秒 と競争 を してみ よ う。1回目の記録 の○秒 よ りも早 くな るよ うに しよ う。順番 を変 えたか った ら変 えてみ ま しょ う。Figurell
運動活動2の
発問 以上が、運動活動2の
発間である。発問7で
は、最初はペアで片手を繋いで活動を行 う (写真①参照)。 手を繋 ぐとい う身体接触 を取 り入れなが ら協力す ることをね らい としてい る。Figure9発 問2の
よ うに風船を手でバ ウン ドさせ るが、個人で行 うのではな く手を繋い だペアにパスを しなが ら風船 を落 とさずに歩 くものである。発 問7の
途中か らは、4人
組 、 クラス全体 と人数 を増や し、手を繋いで円を作った状態で行 う円を作るとい うことで両手 24が塞 が って しま う為 、合図 で風船 を上 に上 げてか ら手 を繋 ぎ風船 を落 とさず に歩 く。人数 が増 えた り、最初 は片手 しか繋 が ない手 も両手 を繋 ぐ とい うこ とで難易度 も上がってお り、 その中で協力 させ る こ とをね らい としてい る。発 問