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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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全文

(1)

ふ り が な

氏 名

なみかわ だいすけ

並河 大裕

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 902 号 学 位 授 与 の 日 付 令和 3 年 3 月 5 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当

学 位 論 文 題 目 Species-specific growth inhibitory effect of propolis

(プロポリスが示す細菌種特異的な増殖抑制効果)

学 位 論 文 掲 載 誌 Journal of Osaka Dental University 第 55 巻 第 1 号 令和 3 年 4 月

論 文 調 査 委 員 主 査 髙橋 一也 教授 副 査 岡崎 定司 教授 副 査 沖永 敏則 教授

論文内容要旨

歯科医療では、口腔環境の改善により、歯科疾患のみならず全身的疾患を予防していくことを目指 している。そのような中で、口腔細菌叢の改善に注目し、研究展開をしている。天然の抗菌物質であ るプロポリスは、健康食品や歯周病の民間薬などに用いられ、様々な効果が報告されている。そこで 本研究では、次世代シーケンサーを用いてプロポリスの口腔細菌叢へ与える影響について検証した。

大阪歯科大学附属病院高齢者歯科の患者

3

名(男性

2

名、女性

1

名)の

4 mm

以上の歯周ポケット からペリオペーパーにて歯肉溝滲出液を採取し、SHI 培地で培養して口腔細菌叢サンプルとした。サ ンプルにエタノール抽出プロポリス(EEP; 0,50,100 µg/mL ;(株)山田養蜂場より提供)を添加し、

嫌気条件下で

24

時間

37℃振盪培養しDNA

抽出した。

PCR

により増幅した

16S rRNA

V3-V4

領域 の塩基配列を次世代シーケンサーMiseq で解読し、細菌叢の変化を解析した。次に歯周病細菌

Porphyromonas gingivalis (P.g.)、Fusobacterium nucleatum (F.n.)にプロポリスを作用させた際の増

殖への影響を、培養液の吸光度(OD)、固形培地上でのコロニー形成単位(CFU)により測定した。

培養口腔細菌叢に対する

EEP

の影響を解析したところ、菌叢の割合や多様性に有意な変化は見られ なかった。そこで、歯周病細菌

P.g.

F.n.

に対する

EEP

の影響を解析したところ、OD 測定を用いた 実験において、EEP は用量依存的に

P.g.

の増殖を阻害していた。一方、

F.n.

の増殖に対しては、大き な影響は見られなかった。さらに、

P.g.

CFU

数は

100 µg/mL

EEP

により減少したが、

F.n.

CFU

数の減少は観察されなかった。

以上の結果から、

EEP

は細菌叢を大きく変えることなく、歯周病細菌

P.g.

に対して顕著な増殖抑制

を示すことが示唆された。

(2)

論文審査結果要旨

本研究は、高齢者に対する口腔健康を細菌学的観点から検証するため、次世代シーケンサーを用い てプロポリスの口腔細菌叢へ与える影響を解析したものである。

研究方法として、大阪歯科大学附属病院高齢者歯科の患者

3

名の

4 mm

以上の歯周ポケットからペ リオペーパーにて歯肉溝滲出液を採取して口腔細菌叢サンプルを作製した。サンプルにエタノール抽 出プロポリスを添加し、嫌気条件下で

24

時間

37

℃振盪培養し

DNA

抽出し、

PCR

により増幅した

16S rRNA

の塩基配列を次世代シーケンサー

Miseq

で解読し、細菌叢の変化を解析している。歯周病細菌

Porphyromonas gingivalis (P. gingivalis)

Fusobacterium nucleatum (F. nucleatum)

にプロポリスを 作用させた際の増殖への影響を、培養液の吸光度(OD)、固形培地上でのコロニー形成単位(CFU)

により測定している。

採取方法として、培養口腔細菌叢に対するプロポリスの影響として、菌叢の割合や多様性に有意な 変化はなく、歯周病細菌

P. gingivalis

F. nucleatum

に対しては、プロポリスは用量依存的に

P.

gingivalis

の増殖を阻害していた。一方、

F. nucleatum

の増殖に対しては、大きな影響は見られなか

った。以上の結果から、プロポリスは細菌叢を大きく変えることなく、歯周病細菌

P. gingivalis

に対 して顕著な増殖抑制を示すことが示唆されていた。

以上、プロポリスは口腔細菌叢のバランスを大きく変えることなく、病原性歯周病細菌

P. gingivalis

に対して顕著な増殖抑制を示すことを明らかにした点において、本論文は博士(歯学)の学位を授与

することに値すると判定した。

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