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新萬世橋の静的および動的載荷実験  

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Academic year: 2022

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(1)

図-2 橋梁断面図

新萬世橋の静的および動的載荷実験  

(株)中綱組  ○正会員  中野渡  新一、種市  真城 

八戸工業大学  正会員  長谷川  明  弘前大学  正会員  片岡  俊一    1. はじめに 

55年の利用を経て萬世橋(青森県五戸町)が架け替えられ、2010年12月に新萬世橋が供用開始された。橋梁 を管理している青森県三八地域県民局地域整備部の協力により、撤去される旧萬世橋を活用して、地域の産官学 の連携による調査活動が進められている。さらに、旧橋梁の調査とともに新萬世橋が今後劣化したときの資料と して有効と考え、新設橋梁の供用前に静的および動的載荷実験を実施した。本文は、その概要である。 

 

2. 橋梁概要 

新萬世橋は、青森県の一般県道倉石五戸線の五戸川に架設され ている橋梁である。橋長35.2m、下部工は直接基礎の逆T式橋台、

上部工は1径間のプレキャストセグメント工法PC単純バルブT桁 橋で、支間長L=34.2m である。幅員は全福で12.5m、車道2車線で 片側に歩道が取り付けられている。側面図を図‑1、断面図を図‑2 に示す。 

 

3. 静的載荷実験 

(1) 実験方法:供用前の橋梁の剛性を確認し、今後の劣化の指標とするた め、トラック(20t)で、以下の荷重条件で静的載荷試験を実施した。 

荷重:大型トラック2台(砕石積載で20.4tfおよび20.9tf、事前に重 量計測)を縦断方向に重心を合わせ以下の条件で載荷した。 

1) 大型トラックの向き:両者とも車線の交通の向きの1ケース  2) 橋軸方向位置:荷重重心を2/8、4/8、6/8支間に置く3ケース  3) 横断方向位置:それぞれの車線中央位置の1ケース 

橋桁の横断方向中央線位置のたわみをレベルで mm 単位で測定(水準 測量)した。往復測定し、平均値を採用した。計測地点は桁

端部から0/8、1/8・・、8/8の9点(始点は倉石側)である。 

(2) 実験結果:無載荷時からの変位の変化を図‑3に示す。 

変位は最大でも3mmより小さい範囲での変動であった。載 荷位置2L/8,4L/8,6L/8でそれぞれ、L/8,3L/8,6L/8に変位が 大きい傾向を示しているが、測定単位の範囲を超えていない。

両端支点部では、相対的に変位が大きい傾向を示している。 

(3) 考察:設計計算書による剛性値から計算した場合、たわみ量 は14mm、T桁断面で計算した場合には4mmであるが、実測値 はさらに小さいたわみ量となっている。これは、主桁端部の断

面の増分などの構造計算に考慮されていないものが、剛性の向上に寄与しているものと考えられる。 

図-1 橋梁側面図

キーワード:橋梁、静的載荷、振動モード、スペクトル、固有振動数、振動実験  連絡先  〒034-0036  青森県十和田市東六番町3-36  TEL:0176-23-7175 

図-3 各地点の無載荷時からの変位

‑5

‑4

‑3

‑2

‑1 0

倉石側

0 1 2 3 4 5 6 7

五戸側 8 測定位置 ×L/8

(mm)

2L/8 4L/8 6L/8

載荷位置

I-41

土木学会東北支部技術研究発表会(平成22年度)

(2)

図-4 加速度スペクトル図

図-5 移動スペクトル図(10秒毎)

支点部の変位が大きいのは、ゴム支承の載荷による変形が大き いためと考えられる。また、左右で異なっているのは、ゴム支承 の厚さが始点側と終点側で異なっていることが要因となっている と考えている。 

 

4. 動的載荷実験 

今後の劣化検証のために、橋上に高さ9cmの段差を設け、トラ ック1台(重量20tf)を落下させる方法で、動的載荷試験を行い、

橋梁の固有振動を測定した。 

(1) 実験方法:歩道側車線中央で、トラック重心位置が橋梁支間1/4 および1/2位置の2カ所で衝撃を与えた。なお、トラックの固 有振動は3.2Hzである。 

(2) 実験結果1:支間中央の車線部に設置した加速度計で鉛直振動 成分を測定した。図‑4に示すように1/4、1/2いずれの衝撃載 荷においても4.3Hzが卓越していたこと、図‑5の移動スペクト ルによれば4.3Hz付近のスペクトルが若干持続していることか ら、これを固有振動数と考えた。なお、スペクトル図の3.4Hz 付近にピークが見られるのは、トラックの固有振動と推測して いる。 

(3) 実験結果2:静的試験と同様に8分割の測定点に速度計を設置

し、その振動波形を観測した。この波形を図‑6に示す。この図 によれば、橋梁支間1/4および1/2位置の2カ所の衝撃による 波形は、いずれも支間中央の波形が最大となっており、また全 ての波形が同位相となっている。1/4 支間での衝撃によっても 第1次固有振動が卓越していた。 

  5. おわりに 

  このような載荷試験を供用前の橋梁で実施できることは幸いであ ると考えている。得られたデータや資料が、今後の橋梁の維持管理 に役立つことを期待している。本研究活動に対し、本橋梁の管理者 である青森県三八地域県民局地域整備部から、多大な協力をいただ いた。ここに感謝申し上げます。 

  写真-1 トラックによる衝撃載荷

図-6 速度波形(左は2/8衝撃、右は4/8衝撃)

土木学会東北支部技術研究発表会(平成22年度)

参照

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