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小型 FWD 試験機を用いた実橋 RC 床版の振動特性調査

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第69回年次学術講演会(平成26年9月). Ⅰ‑112. 小型 FWD 試験機を用いた実橋 RC 床版の振動特性調査. 1.. 岩手大学大学院 学生員. ○三東 豪士. 岩手大学工学部 正会員. 大西 弘志. 岩手大学工学部 正会員. 岩崎 正二. 岩手大学工学部 正会員. 出戸 秀明. 大成建設(株) 正会員. 清水 則善. 岩手大学大学院 正会員. 宮村 正樹. はじめに 近年,道路橋の維持管理では床版の健全性を評価す. ることが重要であると認識されている.従来行われて きた車両載荷試験などの手法では多くの費用と労力を 必要とするため効率的であるとはいえない.本研究で は RC 床版を対象とした載荷試験方法として,FWD 試 験に着目し,実橋 RC 床版においてより簡易的に使用で きる小型 FWD 試験機を用いた衝撃振動試験を行った. 写真-1 九年橋. そして床版各所の変位を計測するとともに,加速度計 によって衝撃発生時の応答加速度波形を計測し,床版 の状態の評価が可能か検討を行った.. 2.. 衝撃振動試験の概要. (1) 対象橋梁 調査対象とした橋梁は岩手県北上市にある九年橋 (写真-1)である.九年橋は北上市を流れる和賀川にか かる橋梁であり,橋長は 334m,南側 9 径間は単純 2 主 鈑桁(昭和 8 年架設),北側 8 径間は単純 4 主鈑桁(大 正 11 年架設)となっている.調査時には,2 主鈑桁部 と 4 主鈑桁部で構造に応じて床版をパネルに区分し,. 図-1 4 主鈑桁部平面図(上)と側面図(下). 九年橋の全径間に対して小型 FWD 試験を実施した.本 稿では紙面の関係から 4 主鈑桁部の結果について紹介 する. 九年橋の 4 主鈑桁部の床版は図-1 に示すようなチャ ンネル断面を有する RC 床版となっており,床版と桁が 床版端部のリブで接していることにより支えられてい る.調査時は橋軸方向に約 2m の幅で床版がパネル(図 -1 上図の赤で囲まれた部分)として分割できることか ら,パネル単位で小型 FWD 試験を実施した. 図-2. 打撃点と外部センサ・加速度計の配置. キーワード:RC 床版,健全度評価,小型 FWD 試験 連絡先:岩手大学工学部. 社会環境工学科 〒020-8551 岩手県盛岡市上田 4-3-5 TEL./FAX.019-621-6437. ‑223‑.

(2) 土木学会第69回年次学術講演会(平成26年9月). Ⅰ‑112. (2). FWD(Falling Weight Deflectometer)試験. FWD 試験とは試験機に内蔵されている重錘を計測対 象部位に落下させることにより衝撃力を与え,加力時 の変形を計測するという形式の試験である.今回の計 測では試験機本体のほかに付属の外部センサを 4 台用 いたシステム(写真-2)で試験を実施している. (3). 試験方法. 写真-2 小型 FWD 試験実施状況. 図-2 に,小型 FWD 試験での 1 パネルにおける打撃 点と外部センサ・加速度計の配置を示す.加速度計の 感度方向については,鉛直と水平の 2 方向であり,デ ータの収録は 1kHz で行っている. 3.. 衝撃振動試験の結果と考察. (1) 小型 FWD 試験結果のたわみ分布状況 4 主鈑桁部の試験結果のうち,3 径間(第 10,11,13 径間)におけるたわみの計測結果を図-3 に示す.ここ に示されている値は 3 回の計測の平均値である.図-3 に示すように,試験結果はそれぞれの径間において異 なる分布状況となっている.また同じ径間内において もパネルごとにたわみの大きさは異なっていることが 確認できた.. 図-3. (2) 加速度波形の計測結果. 況. 各径間のたわみ分布状. 本論文では同径間内におけるパネルごとのフーリエ スペクトルの分布の違いに着目した計測結果を示す. 図-4(a),(b),(c)に第 11 径間におけるパネル①,④,⑨に おいて得られた打撃点の鉛直方向加速度に FFT(高速 フーリエ変換)を施した結果をそれぞれ示す.これら. (a) パネル①. の結果から,同径間内でもパネルごとに波形のピーク 振動数に違いが現れている.パネル①の波形では 40~ 60Hz 付近の振動数において明確なピークが見られ,フ ーリエスペクトルの低減も認められた.一方,パネル ④,⑨では広い範囲で波形のピークが見られ,パネル ①と異なりフーリエスペクトルの低減はあまり見られ. (b) パネル④. なかった.これらの結果はパネルごとにたわみの結果 が異なっていることと関係があると考えられる.. 4.. まとめ 今回の試験結果から,小型 FWD 試験によって床版の. たわみ分布が得られるとともに,試験時に加速度計を 併用することによりパネルごとの振動特性の変化を知 ることができた.. 図-4. (c) パネル⑨ 第 11 径間における各パネルの フーリエスペクトル分布. ‑224‑.

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