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図-2 部材角の算出原理

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第70回年次学術講演会(平成27年9月). Ⅰ‑004. ロングゲージ FBG センサを用いた RC 柱の部材角計測に関する研究 茨城大学. 学生会員. 〇中島. 悠樹. 茨城大学. 正会員. 呉. 智深. 茨城大学. 正会員. 黄 黄. 1. 背景と目的 構造物は地震などの力に対して抵抗する回転特性を有する.この回転特性を構造物の耐震性能として評価するこ とにより,構造物全体の状態を把握することが可能になる.構造物の回転特性を評価するための部材角計測には傾 斜計が用いられてきたが,地震などの動的計測には適さない.そこで高感度で動的計測が可能なロングゲージ FBG センサに着目する.ロングゲージ FBG センサによる構造物のたわみや損傷,動的特性に関する有効性は確認されて いるため,ロングゲージ FBG センサを用いて部材角計測の有効性 の検討を行うことを目的とする. 2. ロングゲージ FBG センサ 図-1 にロングゲージ化によるひずみ計測の概要図を示す.ロン グゲージ FBG センサは光ファイバセンサである FBG センサをロン グゲージ化したものである.本来,FBG センサは長さ 20 mm 程度 のポイントセンサであるが,ロングゲージ化により計測範囲を広げ ることができる.さらに,ロングゲージ FBG センサにより出力さ れるデータはセンサ範囲内のデータが平均されたものである.. 図-1 ロングゲージ化によるひずみ計測. 3. 部材角の算出原理 図-2 に部材角の算出原理の概要図を示す.ロングゲージ FBG セ ンサは構造物のひずみを計測することができ,そのひずみから構造 物の変形量を算出できる.ファイバモデルを用いて曲率を求めるこ とで,ロングゲージ FBG センサから求めた変形量と曲率を用いて部 材角を算出することが可能である.また,ロングゲージ FBG センサ は連続につなぐことができ,各センサにおいて曲率を求めることで 曲率分布が得られ,モールの定理により構造物全体の部材角の算出 が行える.. 図-2 部材角の算出原理. 4. RC 柱モニタリング試験 図-3 に実験概要図を示す.RC 柱実験体にロングゲージ FBG センサと電気式傾斜計を設置し,変位制御で正負交番 載荷実験を行った.実験目的として,ロングゲージ FBG セ ンサから得られるひずみから部材角を算出し,電気式傾斜 計の値と比較を行うことである. 実験で用いたロングゲージ FBG センサは,ゲージ長 100 mm,定着部を 30 mm とし,5 連続のセンサとした.ロング ゲージ FBG センサは載荷面に,電気式傾斜計は側面に設置 した.ロングゲージ FBG センサの設置範囲は,基部から載 荷板までとし,基部のひび割れを正確に計測するために,. 図-3 実験の概要図. キーワード ロングゲージ FBG センサ,部材角,ファイバモデル 連絡先. 〒316-8511 茨城県日立市中成沢町 4-12-1. 茨城大学工学部. ‑7‑. TEL:0294-38-5004. FAX:0294-38-5268.

(2) 土木学会第70回年次学術講演会(平成27年9月). Ⅰ‑004. 基部のセンサの定着部を 150 mm 埋め込んだ.ロングゲージ FBG センサはエポキシ樹脂を用い,定点接着した.基 部のセンサが計測不可になった時点で実験を終了した. 5. 部材角の算出 5.1 ファイバモデルによる算出 図-4 にファイバモデルの概要図を示す.部材角の 算出にはファイバモデルを用いた.部材角算出の流れ として、実験で得られた引張側のひずみと中立軸の仮 定からひずみ分布を求めた.ひずみ分布から圧縮コン クリートのひずみや鉄筋のひずみを算出し,それぞれ の応力を求める.その応力から引張,圧縮の軸力を求 め釣り合いが成立するまで繰り返す.その後,ひずみ 分布を用いて曲率を求め、部材角の算出を行う.式 (3.1),式(3.2)に曲率と部材角の算出式を示す. (. ). (. ). 図-4 ファイバモデル概要図. 5.2 部材角算出結果 図-5 に圧縮ひずみの比較を示す.まず,部材角算出を行う前に ファイバモデルの有意性の検討を行った.引張側のひずみからひ ずみ分布を用いて圧縮側のひずみを用いて実測値と比較した結 果,値が概ね一致したことからファイバモデルによる計算方法が 有意であるといえる. 図-6 にファイバモデルによる部材角算出値と傾斜計の比較を. 図-5 圧縮ひずみの比較. 示す.FBG1 のみの部材角,FBG1~3 までの部材角,FBG1~5 ま での部材角の算出を行い比較した.その結果,各算出値と傾斜計 の値が概ね一致し,グラフも軸付近にプロットされたことからフ ァイバモデルを用いて部材角の算出が有効であることがわかる. 6. 結論 引張側のひずみから算出した圧縮ひずみと実測値の圧縮ひず みを比較し,ファイバモデルの有意性を示した. ファイバモデルを用いてロングゲージ FBG センサから算出し た部材角を比較した結果,傾斜計の値と概ね一致したことから, ロングゲージ FBG センサを用いた部材角の算出は有効である. 本報では,健全時から初期ひび割れ発生,鉄筋降伏までの部材角. 図-6 算出値と傾斜計の比較. 算出結果である. 参考文献 1). 特定非営利活動法人 光防災センシング振興協会. 呉. 智深. 編集:(23 債)光防災センサシステムの鉄道構造物設置に. 関する検討報告書, 2011 2). 西丸公太:ロングゲージ FBG センサの高感度化に関する研究,土木学会第 65 回年次学術講演会,2010. 3). 渡辺耕平:ファイバモデルによる RC 単柱の非線形解析. ‑8‑.

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参照

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