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学 位 の 種 類 博士(歯学)

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Academic year: 2021

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全文

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ふ り が な

氏 名

のぐち まさひろ

野口 正皓

学 位 の 種 類 博士(歯学)

学 位 記 番 号 甲 第 826 号 学 位 授 与 の 日 付 平成 30 年 3 月 9 日

学 位 授 与 の 要 件 学位規則第 4 条第 1 項に該当

学 位 論 文 題 目 Effects of -tocopherol on bone marrow mesenchymal cells derived from type II diabetes mellitus rats

(-トコフェロールが II 型糖尿病ラット由来骨髄間葉系細胞に 及ぼす影響)

学 位 論 文 掲 載 誌 Journal of Oral Science 第 巻 第 号 平成 30 年 月

論 文 調 査 委 員 主 査 梅田 誠 教授 副 査 山本 一世 教授 副 査 三宅 達郎 教授

論文内容要旨

近年では生体内の脂質などの非酵素的なラジカル鎖酸化反応を示す研究では,癌や老化などの多く の疾患に関与しており,その生理作用が注目されている.抗酸化物質としての-トコフェロールの役 割は広く受け入れられており,ビタミン E の中で最も生理活性が高く,遺伝子発現の調節および細胞 増殖阻害を含む様々な代謝調節に関与している.しかし, II 型糖尿病ラット由来骨髄間葉系細胞

(GK-BMMCs)に対する-トコフェロールの影響に関して詳細な研究は行われていない.本研究では 抗酸化剤である-トコフェロールが II 型糖尿病ラット由来 GK-BMMCs に対する増殖,過酸化水素の 産生,炎症性サイトカインの発現,過酸化水素の分解酵素産生に及ぼす影響について調べた.

-トコフェロール濃度は欠乏群を 1.0μM,正常群を 10μM,過剰群を 100μM,ネガティブコントロー ル群を 0μM とし,実験に供試した. GK-BMMCs を 4 種の濃度の-トコフェロール(0, 1.0, 10, 100μM)

を添加培養後,細胞増殖,過酸化水素の産生量,炎症性サイトカインの発現,カタラーゼの産生量に ついて測定した.

-トコフェロールは GK-BMMCs の増殖を促進せず, -トコフェロール 100μM 添加群での過酸化水 素は有意に高い産生量を示した. また, -トコフェロール 1.0μM 添加群での過酸化水素の産生は 0μM と同様であった.-トコフェロール 10μM 添加群では、IL-1mRNA および TNF-mRNA の遺伝子発 現を増加させたが,IL-6 mRNA の遺伝子発現をより増加させ,カタラーゼの産生量も増加させた.

-トコフェロール欠乏状態では GK-BMMCs に対し有効な効果を示した.過去の研究では, II 型糖

尿病ラットのようにストレスを受けた動物では-トコフェロールは組織に対し保護的な作用を示すと

報告されている.本研究では,その保護作用は正常濃度ではなく低濃度であることがわかった. 今後,

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生活習慣病の1つである II 型糖尿病患者は歯周病と双方向性影響を及ぼすと考えられ,そのようなス トレスを受けた患者の細胞における低濃度-トコフェロールにおける有用性が示唆され,歯周病治療 への展開が期待される.

論文審査結果要旨

酸化ストレスは多くの疾患に関与し , 歯周病の病態制御の一躍も担っている.酸化ストレスを制御す る物質として,抗酸化物質が知られている.本論文は,抗酸化物質であるビタミン E の中でも最も生 理活性が高く,遺伝子発現の調整や細胞増殖阻害などの様々な代謝調節に関与している- トコフェロ ールが II 型糖尿病モデルラット由来骨髄間葉系細胞(GK-BMMCs)に及ぼす影響について検討を行っ たものである.

Horwitt らのヒト生体内の-トコフェロール濃度を参考に欠乏群(1.0M),正常群(10M),過剰 群(100M)および対照群(0M)の 4 群に調整した増殖培地で培養後,細胞増殖,過酸化水素の産 生量,炎症性サイトカインの発現,カタラーゼ産生量について測定した.

-トコフェロールによって GK-BMMCs の増殖を促進しなかった.過酸化水素の産生量は過剰群で他

の群に対して,有意に高い産生量を示し,対照群と欠乏群の比較では有意差を認めなかった.IL-1

mRNA および TNF- mRNA の遺伝子発現は培養後 3 時間で対照群と比較して-トコフェロール添加群 は低い値を示し,培養後 24 時間で欠乏群は正常群より低い遺伝子発現を示した. IL-6 mRNA の遺伝子 発現は,培養後 3 時間で対照群と比較して-トコフェロール添加群は低い値を示した.カタラーゼ産 生量は対照群と欠乏群で有意差を認めなかった.

これらの結果から, II 型糖尿病モデルラット由来骨髄間葉系細胞に対する-トコフェロールの至適 濃度は正常ラットよりも,より低濃度になることが示唆された.

以上, II 型糖尿病モデルラット由来骨髄間葉系細胞に及ぼす-トコフェロールの影響を明らかにし

た点において,本論文は博士(歯学)の学位を授与するに値すると判定した.

参照

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