表
7‑4‑3
誤答数・反応時間の中央値分割による 参加者の分類と平均値H L
初 発 反 応 時 間
N=10
低 さに よって,また
FA群
はEス
コアの高 さ,SI群
はEス
コアの低 さに よつて 記述す るこ とがで きる(Kogan,1976).
…1.95 (1.44)
0.09 (0.97)
1.21 (0.37)
0.26 (0.73)
‑0.78 (0.60)
衝動型
>FA,SI>熟
慮型*FA>衝
動型,熟慮型>Sト1要 因分 散 分 析 を行 って4群の衝 動性・反 応 効 率性 ス コア を比較 した ところ, どち らの ス コア で もグル ー プの主効 果 が
1%水
準 で認 め られ(Fs=40.42,13.70), 多 重 比 較 を行 つ た とこ ろKoganの
述 べ た群 間 の差 が5%水
準 で有 意 で あ つ た 。2.失
敗 傾 向 とMFFTに
お け る遂 行 との 関係失 敗 傾 向 と
MFFTに
お け る遂 行 の指標 との相 関 を求 めた ところ,反 応 効 率性 と 認 知 の 狭 窄"及
び と らわれ"の
間 に 有 意 な相 関が み られ た (rs=‐0.33,‐
0.32;p<.05).ま
た,誤
答 数 と 衝 動 的 失 敗"の
間 に は ご く弱 い正 の相 関 が認 め られ た (r=0.24,p<.10).表
7‑4‑6失
敗傾 向得点とMFFTにおける遂行の指標 との相関係数 (N=50) 表7‑4‑54群の衝動性・反応効率性スコアの平均値(下段はSD)FA 衝動性スコア
1.70
失敗 傾 向
アクションスリップ 認 知 の狭窄 衝動 的失 敗
MFF丁
もの忘れ
放心
妨害されやすさ
とらわれ
言呉響事姿女 ‑0.15 ‑0.20 0.01 0.14 0.12 0.13 0.24 + 初発 反応 時 間
020 0.19 0.14 0.12 0.12 0.10 ‑0.14
衝 動 性 スコア
ー
0.23 ‑0.23 ‑012 ‑001 ‑001 ‑0.02 020
反応 効 率性 スコア
ー
0.11 ‑0.02
‑0.25 + ‑0.33 * ‑0.27 + ‑0.32 * ‑015※ **:pく .01,*:pく 05,p〈.10.
予 測 して い た よ うに 認 知 の狭 窄
"と
反 応 効 率性 の 間 には正 の相 関 が認 め ら れ, 認 知 の狭 窄"得
点 が高 い者 はMFFTの
課 題 状 況 で は正確 に,か
つ 速 く反 応 す る こ とが 困 難 で あ つ た こ とを示 して い る.も とも とMFFTの
課題 状 況 で は「間違 うこ と」と「反応 が遅れ るこ と」へ の不安 が喚起 され る と考 え られ てい るが,
課 題 状 況 に お け る緊 張 の原 因 を特 定 した参加 者 の 回答 を調 べ て み る と
,27人
中11人
が 「反 応 時 間 を測 られ てい る こ と」 をあげ,10人
が 「間違 うとブザ ー が 鳴 る こ と」 を あ げ て い る.今
回 の課 題 で は 間違 うと ビー プ音 が 鳴 る とい う手 続 き を とつ た た め に,エ
ラー に対 す る課 題 状 況 にお け る不 安 や 緊 張 は 一 層 高 め ら れ た 可 能 性 が あ る。 こ う した課 題 状 況 で は,外
界 か らの ス トレス に 妨 害 され や す い 認 知 の 狭 窄"の
特 徴 が遂 行 の失 敗 につ なが った と考 え られ る 。また
,MFFTに
お け る衝 動性 の指標 と 衝 動 的 失敗"と
の 関係 が認 め られ な か った こ と も先 行研 究 と一致す る結 果 で あ つた。先 に紹 介 したBlockの
批 判 以 外 に も,MFFTで
測 られ る衝 動 性 とそ の他 の衝 動 性 指標 の 間 に相 関 を見 出せ な い とす る研 究 は い くつ か 報 告 され て い る。Davidson(1984)は
大 学 生 を対 象 と してMFFT
と Personality Research ForIInや California Psychologicallnventoryを
実施 した が,MFFTに
お け る遂 行 と,衝
動 性 に関す る尺 度 との 間に 関連 は見 られ な か つた 。また
Gerbing,Ahadi,&Patton(1987)は
大 学 生 の 参 加 者 にMFFT,時
間評 価 課 題,単純 反 応 時 間課 題 な どを行 わせ,更にEysenck
の衝 動 性 尺 度
,16PF,Barratt lmpulsiveness Scale, Guilford‐ Zimmerman
Temperament Scaleな
どを実施 して,衝動 性 の行 動 的 指 標 と質 問紙 に よ る指 標 の 間 に共 通 の要 素 が 見 出せ るか ど うか を検 討 して い る.項
ロ レベ ル の 因 子 分 析 を行 つ た と こ ろ,質
問 紙 に 関す る因子 と して は ス リル の追 求,決
定 の速 さ,計
画 を避 け る
,精
力 的,楽
天 的,衝
動 の追 及,落
ち着 きの な さな ど12因
子 が 見 出 され,3種
類 の行 動 的 指 標 は それ ぞれ 単独 で1つ
の 因子 と して抽 出 され た. 以 上 の先 行 研 究 か ら,衝
動 性 概 念 を構 成 す る要 素 が非 常 に多様 で あ る こ とが わ か る.他
の 特 徴 にお い て も行 動 的 指標 と質 問紙 に よる指標 の相 関の低 さは指 摘 され て い る が (ミ ッシ ェル,1992),衝
動 性 の場 合 は多様 な側 面 を捉 え るた め に 測 定 手 段 が 領 域 特 殊 的 な発 展 を遂 げ て きた こ とも,指
標 間 の相 関 の 低 さの 一 因に な っ て い る と思 わ れ る 。
なお
,MFFTの
誤 答 数 を概 念 的 テ ンポ の指 標 と して用 い る こ とに 疑 間 を呈 し, 反 応 時 間 と は別 に 取 り扱 うこ とを 主 張 す る研 究 者 もい る(Block,Gjerde,&
Block,1986)。 こ こで も反応 時 間 と誤 答数 か ら算 出 した衝動性 ス コア と 衝 動 的 失 敗
"と
の 間 に は相 関 が なか つた が,誤
答 数 を単独 で用 い た場 合 に は弱 い 相 関 が認 め られ て い る。 衝 動 的 失 敗"は決 定 の速 さよ りは熟 考 の不 足 の側 面 を表して い るの か も しれ ない 。
3.MFFTに
お け る衝 動 的 遂 行 の検 討こ こで は まず
MFFTで
用 い る12枚
の 図版 それ ぞれ につ い て,初
発 反 応 時 間 の平 均 と誤 答数 を算 出 した.0
0
0
0
0
0
0
0 7
6
5
4
3
2
1
誤 答 数
初 発 反 応 時 間
・ 秒
0 1 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0
― 誤答数
― 初発反応
S08 S06 S01 S02 S07 S09 S04 S03 S10 Sll S05 S12 図7‑4‑4 末1激別の初発反応時間と誤答数
図 7‐ 4‐
4に
は初発反応 時 間 が短 い 図版 か ら順 に呈示 した 。 この 図 か らは誤 答数 と初 発 反 応 時 間が 必ず しも比 例 関係 に あ るわ け で は な く
,反
応 時 間 は短 い が 誤 答 が 多 い 図版(2,7な
ど)や
反 応 時 間 は長 い が誤 答 の少 な い 図版(5,12な
ど
)が
あ る こ とが わ か る (こ れ らの 図版 の 一部 は資料 と して 添 付 した).そ
こで 図版 ご とに比 較 刺 激 の種 類 や 誤 答 の度 数 な どを調 べ てみ た 。比 較 刺 激 は標 準刺 激 の一部 を変 形 させ た もので あ るが 、 そ の操 作 は図形 の あ る一 部 分 の(1)大き さの変 化,(2)形の小 さい変化 (輪郭線 の変 更 :直 線 ⇔ 曲線),
(3)位置 の変 化 (左⇔ 右 ),(4)角 度 の変化,(5)形の 大 きい変化 に分 け られ る。そ れ ぞ れ の 例 を次 に あ げ て お く.
表 7‐ 4‐
7の
結 果 か ら,(1)図 形 が 単 純 で細 か い部 分 が少 な い 図版(01,06,08)
で は反 応 時 間 が短 く誤 答 が少 ない こ と,(2)誤 答 は
,形
態 そ の もの が 変 わ る よ う な大 き な 変 化 よ りも,変
形 箇 所 が小 さい比較刺激 で多 く見 られ る こ と,(3)図 形 が複 雑 で比 較 刺 激 の変形 が小 さ くて も,正
答 が標 準刺 激 に近 い位 置 に呈示 され る場 合 は誤 答 が少 ない (図版05,12)こ
とな どが わ か る.表7‑4‑7 比較刺激の変形操作と呈示位置,及 び誤答数
a.反応 時間が短く誤答が少ない図版
図版01 形 小
大
5/11 5/11
回 囲 国 蜘 回 酬 国 囲
回 囲
州 回 開
形大 国国国□ 大 匡 コ E四
図版 06 形大 田国圏園 E正 エコ
7/12 0/12
図版09日国圏□
形小
形小
国 囲 圃
1/12
大 匡 コ Eヨ
4/18 7/18 5/18b.反応時間が短く誤答が 多い図版
ノ
/
図版
07
形大E形
J:コE大
コ 19/39位置 □国園□ E亘 亘コ
8/39
圃 □ 蜘
回 仰国 曲
回 m□
m
′ノc.反応 時間が長く誤答が 多い図版 図版03
図版10