係 数 を求 め た 。
表
5‑1‑5 CFQス
コアと各尺度得点との相関係数CFQ言
語・注意 物理的対人場面
合計
‑013
0.18
‑0.15 0.28
022
0.24 0.30 0.20 0.34
‑0.17
※ *:pく.05,**:pく
01.lrl≧
40の もの は太字 で示 したCFQ合
計得 点はMPIの
外向性得 点 とは負 の,神
経症傾 向 とは正の相 関 を示 した.ま
たCASの
すべ ての下位 尺度 とも有意 な正 の相 関が見 られ た.こ
の こ とは先 に述べ た不安(MPIで
は外 向性 の低 さと神経症傾 向の高 さで表 され る) と失敗 の関係 についての仮説 に整合す る結果であろ う。 ここでのLOC得
点 は 高い ほ ど内的統制で あ るこ とを示す ので,有
意 な負 の相 関は外 的統制 の者 ほ どCFQ得
点 が高 い ことを示 してい る.こ の結果 も外的 な刺激 への影響 されやす さ と失敗 の多 さとの関係 を裏付 ける ものであ り、Broadbent et al(1982)が
行 つ た調査 の結果 とも一致 してい る。次 に
CFQの
因子 ご との得点 と各尺度 との相 関を見 る と,上
に述べ た よ うな相 関関係 は注意 と言語 の失敗で あ る第
1因
子 で特 に 目立 ってお り,第 2,3因
子 ではそれ ほ ど顕著 でない ことがわか る
.不
安 は注意 の コン トロール を不安定 に させ,進行 中の処理以外 の刺激 に注意が向きやす くな る(Eysenck&Eysenck, 1985)と
言 われてお り,不
安が適切 な状況認 知 を妨害す るのは この よ うな注意 の性質 によ るものであ る と考 え られ る.CASの
中で も特 にQ3‐ (自 我 統率力 の 欠如)及
びQ4(衝
動 に よる緊迫)と
第1因
子 との相 関が高い こ とか らも,不
安 と関係す るのは特 に注意 の コン トロール の失敗 であ るこ とが示唆 され る。
【 全 体 の 考 察 】
ここで作成 した CFQ日 本語版はオリジナルとほぼ同じ構成概念妥当性を有
MPI―E MPI―N
MPI―L CAS―Q3‑
CAS―C―
CAS― L
してい る と見な して よいだろ う。なお
,CFQ合
計得 点,あ
るい は第 1因子 の尺 度得点 とL尺
度 の得点 との間 に中程度 の負 の相関があったが,こ
の こ とは防衛 的態度 が強 い ほ ど失敗 (特に不安 による失敗)を
少 な く報告す る可能性 が あ る こ とを示唆 してい る。反対に,例
えば 自己評価 が低 い者 では 自己イ メー ジがネ ガテ イブで あるために,実
際 よ りも失敗 を多 く報告す ることも予想 で きる。そ こで 自己報 告 に依 らない,で
きるだけ客観的 な失敗 の指標 とCFQ得
点 との関 係 を検 討す るこ とが必要 にな る。次節 ではまず,失
敗 しやす さに関す る他者 からの評価 と自己評価 の関係 を調べ る。
5‐
2
自己評 定 と他者評 定の関係BrOadbent et al.(1982)は
中間管理職 にある男性67名
とその妻 にCFQと CFO(CFQ‐
for‐Others)を
実施 し,そ
の結果 か ら,失
敗 に関す る 自己報告 と判 断 の機 会 に恵 まれ た他者 か らの評価 はかな り共通す る傾 向があ る と述べてい る。ここで は
BrOadbentら
の方法 に従 つて,自
己報告 と,友
人 あ るいは配偶者 に よる評 価 との関係 を調べた。【 方 法 】 調査期 間
:1993年 H月
〜12月 .実施 した尺度
:CFQと ,同
じくBrOadbent et al.(1982)が 作成 した CFQ‐fOr‐Others(以
下CFO)の
日本語 訳.CFOは
他者 の行動 の頻度 を評 定す るも ので次 の8項
目か ら構成 され る.回
答や スコア リングの形 式 はCFQと
同じで あ る.
CFOの
項 目内 容1 何 か している時 に,ぼんや りと他 の ことを考 えているために間違 えてしまう
2気
が散 つて,何か に集 中するの がむず かしそうである.3忘
れ っぱくて,ど こに物 を置 いたか や,約束 したことや 自分 の したことを忘 れる.4
自分 の 関 心 のあることを熱 心 に考 えていて,ま わ りで起 こつていることに気づかない.5物
を落 としたり,人にぶつかったりする.6も
の ごとを,な かなか決められない.7何
かする時 に,計画 が不 十 分 だったり集 中できないせいで,混乱 してしまう.8ち
ょっとしたことにこだわったり,不機 嫌 になったりする.参 加 者 :女 子 大学 生
95名
(グル ー プ3)と ,同
じ女 子 大学 の卒 業 生及 び そ の配 偶 者62組
(グル ー プ4)。 人 数 はいず れ も有 効 回 答 数.調 査 の 手 続 き :女 子 大 学 生 につ い て は,あ らか じめ十数名 に「日頃 一緒 に行 動 す る こ とが 多 い の は誰 か」を尋 ね た結果 か ら
,同
じゼ ミに所 属 し,か
つ 学籍 番 号 が 近 い相 手 が 上 げ られ る こ とが 多 い こ とがわ か った た め,こ
の2点
を基 準 にペ ア を設 定 し,講 義 中 に集 団 でCFOを
用 い て 自己評 定 とペ ア の相 手 に 対 す る評 定 を行 わせ た 。 ま た相 手 へ の評 定 の 困難 度 と して,「1:そ
の人 が どの よ うに行 動 す るか よ く知 ってい るの で とて も答 えや す か つた」,「2:そ の 人 が どの よ うに行 動 す るか少 しは知 って い るの で 大 体 は答 え られ た 」,「3:そ の人 が どの よ うに行動 す るか ま った く知 らないので とて も答 えに く か っ た 」 の
3項
目を設 定 して1つ
を選 択 させ た。 また別 の週 の同 じ講 義 中 に集 団 でCFQを
実 施 した.卒 業 生 とそ の配 偶 者 につ い て は,研 究者 と同期 の卒業者 か ら既 婚者
99名
を 選 ん で調 査 依 頼 の手 紙 。返送 用封 筒 と共 に調査 用 紙 を郵 送 した 。調 査 用 紙 はCFQ(自
己評 定用),CFO(自
己評 定 用 と配 偶者 の評 定用 に2枚 )の
3 枚 が 一 組 に な っ た もの で,こ
れ を2組
郵 送 し,夫
と妻 にそれ ぞれ 回 答 を求 めた 。 回答 に際 して は,お
互 い に相 談 した り用紙 を見 た り しな い よ うに注 意 した 。 有効 回 答 が得 られ た62組
(有効 回収 率67%)の
夫 婦 の平 均 年 齢 は,夫
が 32.5才(SD=3.0),妻
が29.7才 (SD〓0.6)で ,平
均 結 婚 年 数 は 4.5年(SD=1.5)で
あ っ た 。 夫 は全員 が職 を持 ち,妻
は2名
が会 社 員 と記入 した他 は 主婦 あ る い は無 職 と記入 され てい た。 なお 調 査 用 紙 を返 送 した 者 に は後 日報 酬 を郵 送 した 。
【 結 果 と 考 察 】
1.各
尺度 の基本統計量CFQと CFOは
共 に失敗行動 の頻度 を 「まった くない」か ら 「非常 に よ くあ る」 の5件
法 で尋ね,そ
の回答 を 0〜4点
でス コア リングす るた め,25項
目のCFQで
は得 点 レンジは 0〜looに ,8項
目のCFOで
は 0〜32に
な る。女子 大 学生 のCFQ得
点 は調査 1〜3と ほぼ同 じ値 であ り,夫
婦 の得点 はそれ よ りも低 い。両群 の得点 は表 5‐ 2‐1に
示 した.表
5‑2‑1
グ ル ー プ3,4ののCFQ及びCFOの平 均 得 点(SD) グループ3 グループ4 女子大学生夫
妻 CFQ(自己評価)
CFO(自 己評価)
4557(8.75) 38.32(1175) 42.31(1021) 16.52(3.56) 1337(3.83) 14.94(3.56)
CFO(他者への評価) 12.23(4.01) 14.13(3.91) 13.61(4.36)
※ グループ3はN=95,グ ループ4はそれぞれN=62.
CFQ得
点 につ い て1要
因 分 散 分 析 を行 っ た と こ ろ群 間 の 主 効 果 は有 意 で(F(2,216)=9.76,p<.01),Tukeyの HSD法
に よ る多 重 比 較 の結 果,女
子 大 学 生 の得 点 が 夫 よ りも有 意 に高 い こ とがわか った.CFOに
つ い て も同 じよ うに分 析 を行 つ た と こ ろ,
自 己評 価 で は群 間 の 主 効 果 が 有 意 で (F(2,216)=16.58,p<.01),多
重 比 較 の結 果,女
子 大 学 生>妻 >夫
とな っ た.他
者 評 価 で も群 間 の 主 効 果 は有 意 で あ った が(F(2,216)=5.47,p<.05),こ
こで は女子 大 学 生 と夫 の 得 点 の 間 に の み 有 意 差 が 見 られ た (多重 比 較 は いず れ も p<.05).CFOの
項 目分 析 の た め,自
己評 価 。他 者 評 価 そ れ ぞ れ につ い て合 計得 点 の 上 位 群・下位 群 を約25%ず
つ 抽 出 し,両
群 の各 項 目の 平均 得 点 につ い てt検
定 を 行 つ た と こ ろ,女
子 大 学 生,夫
婦 の 両 グル ー プ とも 自己 。他 者 評 価 の 両方 にお い て 全 項 目で1%水
準 で 有 意 差 が 見 られ,上
位 群 の 平 均 得 点 が上 回 つ た.次 に
CFOの 8項
目の 内的 整 合 性 を調 べ た と ころ,α 係 数 は表 5‐ 2‐2の
よ うに な つ た.い
ず れ の群 に お い て も 自己評 価 よ りも他 者 へ の評 価 にお け る α係 数 の 方 が 高 い 。CFOで
尋 ね て い る失 敗 は現象 と して は 多様 な もので あ るが,他
者 に 対 して は そ の よ うな失 敗 の性 質 の違 い を越 えて一 律 的 な反 応 を して い る可 能 性 が 示 唆 され る.な
お α係 数 と, 自己評 価 ―他 者 評 価 の相 関 を算 出す る際 に は,女 子 大 学 生 で他 者 へ の評 価 の 困難 度 を
3(相
手 が どの よ うに行 動 す るか ま つた く知 らな い)と
答 え た20名
のデ ー タは除 い た 。表
5‑2‑2 CFO項
目の内的整合性(α係数) 自己評価他者への評価 女子 大学 生 0.68 0.81
夫