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め 2,項

ドキュメント内 甲南女子大学学術情報リポジトリ (ページ 78-87)

目数 や 内容 を考慮 して こ こで はバ リマ ックス解 を採 用 した 。プ ロマ ック ス 回 転 を行 つた場合 の因子 間相 関 は

,第 1因

子 と第

2因

子 で

r=.52,第 1因

子 と第

3因

子 で

r=.52,第 2因

子 と第

3因

子 でr=.46で あ っ た 。

1因

子 に高 い負 荷 量 を持 つ の はす べ て オ リジナル の

CFQ項

目で あ るが,

そ の 中 で も

,物

を置 い た場所 を忘れ る

しよ うと思 つて い た こ とや 言 お うと し て い た こ とを忘れ る

,人

の名 前 を忘れ る

,何

か を してい る時 にぼ んや り して し ま つ た り注 意 が他 に向 い て しま う,な ど不 注意 や もの忘 れ の

10項

目が 。

40以

上 の負 荷 量 を示 した。 これ らは

CFQ項

目の 中で も特 に

,実

行 中の行 動 へ の 注 意 が不 十 分 な た め に起 こる失敗 で あ る

.従

つ て第

1因

子 は

CFQ全

体 よ りも明 瞭 に ア ク シ ョン ス リップ

"の

性 質 を持 つ 因子 と考 え られ るだ ろ う.

2因

子 は

,急

が され る と決 心 に迷 つた り考 えず に決 めた りす る

,責

任 の 重 い仕 事 や テ ス トな どで はふ だ んの力 が 出せ ない

,も

の ご との細部 に と らわれ て 広 い 見 方 が で きない

,状

況 の変 化 に合 わせ られ ない

,な

どの

9項

目が 高 く負 荷 した 。 この うち

8項

目が新 しく作成 した項 目で あ る。 これ らの項 目は

,ス

トレ

ス に影 響 され や す く状 況 に適 した行 動 が と りに くい こ とや

,認

知 が 狭 く硬 直化 して い る こ と

,す

な わ ち項 目作成 時 に意 図 した cognitive narrowing現象 を よ く表 して い る と考 え られ るた め

,第 2因

子 を 認 知 の狭 窄

"因

子 と解 釈 す る.

3因

子 は予 定 を確 か めず 約 束す る

,所

持 金 を確 か めず 買い物す る

,反

対 方 向 へ 行 く電 車 に飛 び 乗 つて しま う

日先 の利 益 を選 ん で結 局損 をす る

,な

どの

よ うに状 況 へ の 見通 しが悪 く,よ く確 か め ない で行 動 す る項 目か らな って い る。

これ らの

6項

目はす べ て新 しく作成 した もの で非機 能 的衝 動性 の特 徴 と一 致す る と思 わ れ るた め

,第 3因

子 は 衝 動 的 失 敗

"の

因 子 と解釈 す る.

以 上 の よ うに

,因

子 分 析 の結 果 か らは新 項 目作成 時 の意 図 にほぼ対応 す る因 子 が 得 られ た と考 え られ る。こ こで は これ らの 因子 に .40以 上 の負 荷 量 を示 し た

25項

目か ら失 敗傾 向尺度 を構成 す る こ と と し

,各

因子 ご との項 目の合 計 得 点 を失 敗 傾 向得 点 とす る.

な お この

25項

目で再 び 因子 分析 を行 つた ところ

,全

項 目が 先 述 の 分析 結 果 と同 じ因子 に。

35以

上 で負 荷す る こ とが確 認 され た 。全 体 の説 明率 は

31.6%と

2負荷 量 ≧ ±.40を基 準 と した場 合.

な る.

3つ

の 失敗 傾 向尺度 を構成 す る

25項

目は ,得 点 の平 均値 ±標 準偏 差 の値 が い ず れ も評 定 値 0〜

4の

範 囲 内 に あ り

,回

答 の分布 が極 端 に偏 つ た項 目はな い と 考 え られ る。ま た 各 失敗 傾 向 得 点 に よって 高得 点群・低 得 点群 を約

25%ず

つ 選 び 出 し

,尺

度 内 の各 項 目得 点 を比 較 した (G‐

P分

).3尺

度 と も

,す

べ て の項 目にお い て 高 。低 得 点群 間 に

1%水

準 で有 意 差 が認 め られ

,項

目の識 別 力 につ い て も問題 は な い と思 われ る.

各 下位 尺 度 の 内容 は以 下 の 通 りで あ る。

[アクションスリップ(acJon siip)]

本 や新 聞 を読みながらばんや りしてしまい,内 容を理解するためにもう一度読み直す

何 か用事 があってその部 屋 に行 つたのに,何 をするためだったのか思い出せない

13ス

ーパーマーケットに行つて,ほ しい品物が 目の前にあるのに,す ぐに見つけられない

17手

に持つていたものをなにげなくそこに置き,後 になってどこに置いたか思い出せなくな る

19何

かを聞いていなければならない時に,ぼ んやり他のことを空想してしまう

20人

の名前を思い出せない

21何

か一 つのことをしているときに,つ い他のことがしたくなつてしまう

22何

かを思い出そうとしていて,の どまで出かかつているのに,どうしても出てこない

23何

を買いにその店 に来たか,とつさに思い出せない

24物

をなくしてしまう

[認知 の狭 窄(cognitive narrowing)]

15決

心するまでに,あれこれ迷つてしまう

28早

く決 めるように急がされると:か えつて迷って決められなくなつてしまう

30テ

ストや面接の時にあがってしまい,落 ちついていたらもっとうまくできたのにと後悔 する

35責

任 の重 い仕事 をまかされると,緊 張 してふだんの力が出せない

36早

く決 めるように急 がされると,よく考 えずに決めてしまい1後 で後悔する

38細

かいことにこだわりすぎて,物 事 の全体 的な局面を見すごしてしまう

39あ

る考 えが頭 に浮かぶと,それ 以外 の可能 性について考えられなくなつてしまう

43状

況 が変わつているのに,自分 の態度 や考 え方を柔軟 に変えられない

44さ

さいなことが気になつて,か んじんなことを考えるのに集 中できない

[衝動 的 失 敗(impulsivity)]

31コンピュータやヮープロが突然動かなくなり,原 因を確かめる前 にあわてて電源を切つ てしまう

32駅

のホームに駆 け上がり,行 き先を確かめずにちょうど来た電車 に乗ってしまう

33買

い物に行つて,どれを買おうか迷ってしまい,結 局いいかげんに決めてしまう

37も

う少 し待てば増 えるとわかっていても,つい目先の利益を選んで損をする

40そ

の 日の予定が空いているかどうか,確 かめないで約束してしまう

42残

りのお金 のことはよく考 えないで,買 い物をする

2.失

敗 傾 向得 点 の 分布 と相 互相 関

各 得 点 の平 均値 と得 点 レンジを表 6‐1‐

2に ,得

点分布 を図 6‐1‐1〜6‐1‐

3に

示 した

.会

社 員 に

CFQ日

本 語 版 を実施 した 調査 で は合 計得 点 に有 意 な性 差 はみ られ な か っ た が (5‐

1節

参 照

),今

回 も ア ク シ ョンス リップ

"で

は 有意 な差 は

な く, 認 知 の 狭 窄

"で

は女 子 学 生 の得 点 がや や 高 い傾 向 がみ られ た (t=1.84, pく10)。 なお 衝 動 的失 敗"では男子 学 生 の方 が有意 に得 点 は高か っ た (t=2.10,

p<.05).実

際 の得 点 差 は

0.95で

あ り

,標

準偏 差や デ ー タ数 の多 さを考慮 す る とそ れ ほ ど大 きい差 で は な い が

,男

女 の得 点傾 向 が逆 に な つ て い る点 は興 味深 い.

6‑1‑2 

失敗傾 向得点の平均値(SD)と得 点レンジ アクションスリツフ゜

認知の狭窄

 

衝動的失敗 被験者全体

   20.11(530)18.81(5.44) 7.63(384)

(N=622) 男 子 学 生

(N=122) 女 子 学 生 (N=500)

5‑38

2‑33 0〜24 19.54(5.38)  1800(5.76)   8.39(4.66) 6‑38        4‑33       0〜19 20.26(5.25)  1901(5.35)   744(3.60)

5‑36        2‑33       0‑24

 200

(人)160

120 80

40 0

: 200

(人)160

120 80 40 0 2  5  8 11 14 17 20 23 2629 32 35 38

6‑1‑1  アクションスリップ"得 点の分 布

2  5 6‑1‑2

8  11  14 17 20 23 26 29 32 認知の狭窄"得 点の分布

200

成メ ∞

120 80 40 0

1  3  5  7  9 11 13 15 17 19 21 23 6‑1‑3   衝 動 的 失敗 "得 点 の 分 布

失 敗 傾 向得 点 間 の相 関 は, ア ク シ ョンス リップ

"と "認

知 の狭 窄

"で

r=.48, ア ク シ ョンス リップ

"と

衝 動 的 失 敗

"で

r=.43, 認 知 の狭窄

"と "衝

動 的

失 敗

"で r=.38で

あ っ た (いず れ も

p<.01).こ

れ は プ ロマ ックス解 で の因子 間 に 中程 度 の相 関 が あ つた こ と と整 合 す る。

3.尺

度 の信 頼 性

尺 度 ご とに ク ロンバ ッ クの アル フ ァ係 数 を求 め た とこ ろ, ア ク シ ョン ス リ ップ

"で

α=。79, 認 知 の 狭 窄

"で

α=.81, 衝 動 的 失 敗

"で

α=。

70で

あ り

,内

的 整 合 性 は一応 の基 準 に達 して い る と言 え るだ ろ う。

次 に女子 大 学 生 2・

3年

77名

に は2カ 月 間隔 で

,男

女 大 学 生

150名

(男

80名 ,女

70名 )に

6ヵ 月 間 隔 をお い て いず れ も講 義 中に集 団 で調査 を実 施 した

.2回

の調 査 にお け る尺 度 得 点 の相 関 は下表 の よ うに比較 的 高 い もの で あ り

,こ

の 質 問紙 で測 られ る失 敗傾 向 が時 間 をお い て も比較的安 定 してい る こ

とが示 され た.

6‑1‑3 

失敗傾 向得点の再検査信頼性

2カ月間隔

  6カ

月間隔 (N=77)     (N=150) アクションスリップ

   0.82

認知の狭窄

0.61

055

0.78

衝動的失敗

     o.68    0.63

【 全 体 の 考 察 】

個 人 の記 憶 の失敗 につ いて調 べ るた めの質 問紙 はい くつ か あ る

(Herrmann, 1982)が ,CFQは

記 憶 だ け で は な く知 覚 や 認 知 にお け る失敗 を も含 めた もの と され て い る。 しか しこ こでい う cognitive failure"は

,失

敗 を プ ラ ン の 失 敗 (ミ ステ イ ク

)と

実 行 の失敗 (ス リ ップ

)に

分 け た場 合 には 主 に後者 を指 す と言 われ て お り

(Reason,1988),ま

た い くつ か の言語 で行 われ て い る因 子 分 析 的研 究 の 結 果 か らも

,CFQは

日常 生活 で経 験 す る さま ざまな失 敗 を網 羅 して い な い の で は な いか と考 え られ た

.そ

こで本研 究 で は

CFQを

基 に して

,よ

広 範 な失 敗 を提 え る質 問紙 の作成 を試 み た 。大 学生 を対象 とした調 査 の結果 か らは, ア ク シ ョンス リップ", 認 知 の 狭 窄 ", 衝 動 的失 敗

"の 3つ

の 因子 が 抽 出 され

日常 生活 にお け る失敗 経 験 を 区別 し うる こ とが示 され た 。 また これ らの得 点 が 時 間 をお い て も比較 的安 定 して い た こ とか ら

,失

敗 しや す さに関 す る個 人 の特 性 を示 す もの と考 え られ る。本研 究 で は これ らの失敗 しや す さを「失 敗 傾 向」 と呼 び

,さ

ま ざまな失敗 の生起 に は

,状

況 要 因 とこの失 敗 傾 向 との相 互 作 用 が影 響 を及 ぼす の で はない か と考 えて い る.

これ らの失 敗 傾 向 は

,失

敗 の現 象 と して の特徴 に注 目 した

ReasOnに

よ る初

期 の分 類 と も

,失

敗 の 生 起 段 階 に注 目す る

Normanの

分類 と も異 な り

,そ

の 現 象 の背 景 に あ る注意 や 認 知 的 プ ロセ スの状 態 を理論 的 に包含 した もの とな っ て い る。従 っ て この質 問紙 の妥 当性 を更 に検 討す るた めには

,注

意 の負 荷 や 課 題 状 況 を さま ざま に操 作 して

,そ

の遂 行 とこれ らの失敗傾 向 との 関連 を調 べ る検 討 が 必 要 で あ ろ う。

6‐

失 敗 傾 向 の階層 的構 造

失 敗傾 向 質 問紙 の 因子 分析 の結 果

,質

問紙 作 成 時 に想 定 した

3つ

の 失敗 の カ テ ゴ リー に ほ ぼ 対応 す る と考 え られ る ア ク シ ョンス リップ", 認 知 の狭 窄",

衝 動 的 失 敗

"の 3因

子 が得 られ た (山 田,1999a)。 しか し

,各

因子 の 内容 を

見 る と

,た

とえ ば ア ク シ ョンス リップ には人 の名 前 を忘れ る

しよ うと して い た こ とを忘 れ る

,置

き場 所 を忘れ る とい った もの忘れ に関す る項 目 とば んや り して 聞 き逃 す

,注

意 が逸 れ る とい っ たabsent‐

minded(放

)の

状 態 を表 す 項

ドキュメント内 甲南女子大学学術情報リポジトリ (ページ 78-87)