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第 4 章 のと里山海道で実施された ASR 劣化橋脚に対する大規模更新の事例検証

4.5 モニタリングによる調査結果および考察

4.5.1 I 橋(P1 橋脚)

- 129 - 4.5 モニタリングによる調査結果および考察

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程度まで膨張量が低下していることから, ASRの反応は収束に向かっていると判断された。

しかし,I 橋の橋脚のみのデータであるが,図-4.5.1,図-4.5.2の結果より,RC 巻立てによ り補強を行っているにも関わらず,必ずしもASRによる膨張が収まってはいない結果とな った。このため,コアの残存膨張量試験の試験結果のみで今後のASRの進展を推測し,設 計および補修,補強を行うことはリスクが大きいことと推察された。

写真-4.5.1に補強して7年間経過後のP1およびP2橋脚の状況を示す。両橋脚とも目立っ た損傷はなく,健全度は低下していないと判断された。写真-4.5.2~写真-4.5.4に示すとおり,

P1橋脚の柱頭部から基部にかけて有害なひび割れ等の損傷は見られなかった。本橋脚をRC 巻立て工法を適用する際に,施工期間が冬期間にかかることを考慮しセメントの種類を高 炉から普通に変更を行い,さらに,収縮によるひび割れの抑制を図ることを目的として,

コンクリート打設後,型枠を最低 2 週間以上存置し,収縮低減材を混合しワーカビリティ ー向上のため高性能AE減水剤を使用した。これらの結果,乾燥収縮時に見られるような柱 軸方向のひび割れは見られなかった。

さらに図-4.5.1に示すモニタリング結果において,今現在も若干ではあるがひび割れ幅が 広がっている結果となっている箇所である,橋脚角部の充実断面の部分の状況を写真-4.5.5

~写真-4.5.6に示す。写真より現在のところ,角部には補強前にあったような垂直なひび割 れがなく,補強効果に対して支障はない状況と考えられた。しかしながら,反応性が高い 骨材を使用しており,またモニタリングの結果よりASRの進展は今後も考えられるため,

引き続きモニタリングを行うことが必要であると考えられる。

補強対策施工後7年間経過し,写真-4.5.3,写真-4.5.4に示すとおり,乾燥収縮によるひび 割れが出ていないことから,今後柱軸方向のひび割れが発生した場合は,既設橋脚部分が ASR 膨張により広がり,その周りの部分が変化しないことから,発生する変位の異なる 2 つの円筒形が重なっていて,それぞれの相対変位の差により発生するダブルシリンダー効 果による可能性が推察されるため,今後も注視していく必要があると考えられる。

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図-4.5.1 I橋(P1橋脚・RC巻立て)のひび割れの継時変化(地表面付近)

図-4.5.2 I橋(P1橋脚・RC巻立て)のひび割れの継時変化(柱基部付近)

-5 0 5 10 15 20 25 30 35

-0.10 0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50

08/05 08/11 09/05 09/11 10/05 10/11 11/05 11/11 12/05 12/11 13/05 13/11 14/05 14/11 15/05 温度(℃)

変位量(mm)

測定期間 2008年5/8~

P1-2変位量 P1-4変位量

P1-6変位量 P1-6付近(熱電対)

-5 0 5 10 15 20 25 30 35

-0.10 0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50

08/05 08/11 09/05 09/11 10/05 10/11 11/05 11/11 12/05 12/11 13/05 13/11 14/05 14/11 15/05 温度(℃)

変位量(mm)

測定期間 2008年5/8~

P1-1変位量 P1-3変位量

P1-5変位量 P1-1付近(熱電対)

- 132 - 写真-4.5.1 I橋(P1,P2橋脚)の状況

(P1橋脚補強後7年経過)

写真-4.5.2 I橋(P1橋脚)の状況

(橋脚補強後7年経過)

写真-4.5.3 I橋(P1橋脚)の柱頭部

(橋脚補強後7年経過)

写真-4.5.4 I橋(P1橋脚)の基部

(橋脚補強後7年経過)

写真-4.5.5 I橋(P1橋脚)の基部コーナー P1-2側(橋脚補強後7年経過)

写真-4.5.6 I橋(P1橋脚)の基部コーナー P1-6側(橋脚補強後7年経過)

P1(RC巻立て) P2(PC巻立て)

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