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第 4 章 のと里山海道で実施された ASR 劣化橋脚に対する大規模更新の事例検証

4.4 対象橋梁のモニタリングの概要

4.4.2 各橋におけるモニタリング方法の概要

(1)I橋のモニタリング方法の概要

I橋は同一橋梁の橋脚において,PC巻立て工法とRC巻立て工法の異なる補強工法を採用 している。このため,各工法のそれぞれ1橋脚について亀裂変位計を設置しモニタリング を実施した。I 橋での計測位置の選定は,図-4.4.2 のとおり,橋脚に大きなひび割れが発生 している柱隅角部を選定した。さらに,一つの橋脚に対して,温度の相違による影響を検 証するため,土中部と気中部などの環境条件の異なる部位に対して亀裂変位計を配置した。

なお,柱隅角部には当初から幅 50mm 程度の寸法で面取りされていたが,現状では亀裂変 位計が設置できないため,ひび割れを中心に幅 150mm 程度までコンクリートを削り出し,

表面の成型した上で,取り付けた。

さらにPC巻立て工法により補強したP2橋脚のフーチングについては図-4.4.3に示す相対 的挙動の把握が可能な光ファイバセンサ(B-OTDR 方式)を図-4.4.4 に示す位置に配置し,

モニタリングを実施した.計測頻度は亀裂変位計については2回/日,光ファイバセンサは データ収集が手動になるため,4~5回/年とした.また,合わせてフーチングの上面から側 面にかぶせる鉄筋および縦締めを行った,付着強度を確保できる全ネジ鋼材のゲビンデス

ターブD32mmにもひずみ計を設置した。

図-4.4.2 計測機器設置図および初期のひび割れ幅(I橋P1橋脚)

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図-4.4.3 光ファイバセンサ概要図

図-4.4.4 光ファイバセンサ配置図(P2橋脚)

- 124 - (2)P橋のモニタリング方法の概要

P橋での計測位置の選定は,図-4.4.5,図-4.4.6のとおり,橋脚に大きなひび割れが発生し ている柱隅角部で計測した。本橋は曲線橋のため,路面には横断勾配がついており,下り 車線側が勾配の下側になり,橋脚の初期のひび割れ幅も凍結防止剤が含まれた路面からの 雨水によって影響がある下り車線の方が勾配の上部に位置する上り線と比較して,大きい 傾向にあった。このため,本橋では最大15.3mmのひび割れがある下り線側に3箇所,比較 用として上り線側に2箇所に亀裂変位計を設置した。なお,柱隅角部には当初から幅50mm 程度の寸法で面取りされていたが,現状では亀裂変位計が設置できないため,ひび割れを

中心に幅150mm程度までコンクリートを削り出し,表面の成型した上で,取り付けた。

さらに,図-4.4.5,図-4.4.7,図-4.4.8のとおり,上部のPC桁についても,支間中央のヒン ジ部,橋脚剛結部である柱頭部および桁端付近にそれぞれ,ウェブの内側の両側 2 箇所に あるひび割れ位置に計 6 箇所設置した。上部については支間中央のヒンジ部について最大

1.6mm のひび割れが生じており,柱頭部を除き,路面勾配の下側のウェブの方のひび割れ

幅が上側のひび割れ幅より大きい値であった。この傾向は橋脚においても同一であり,路 面排水の影響とASRによるひび割れ幅とには相関が見られた。

また,図-4.4.9,図-4.4.10に取付け機器の概要図および計装機器の設置状況を示す。上部 桁についてはデータの回収を考慮し,配線を行い端部の橋台にデータロガーを設置した。

図-4.4.5 計測機器設置図(P橋)

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図-4.4.6 橋脚およびフーチング計測機器設置図(P橋)

図-4.4.7 上部工計測機器設置図(P橋)

支間中央ヒンジ部 PA1桁端部

上り線側 下り線側

11.5m 9.7m 10m

金沢 側 穴水

地表面

N o . 3 1 1 . 5 3 m m

N o . 4 7 . 4 8 m m

N o . 2 1 5 . 3 4 m m

N o . 5 7 . 8 0 m m N o . 1

9 . 3 9 m m

N o . 1 2 1 3 . 2 5 m m

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図-4.4.10 計測機器設置概要図(P橋)

図-4.4.8 上部工計測機器設置図(P橋)

P1橋脚柱頭部

図-4.4.9 計測機器概要図(P橋)

- 127 - (3)O橋のモニタリング方法の概要

O橋は補強前から亀裂変位計による計測を実施し,補強後は計測箇所として選定したひび 割れ部に対して,前述の写真-4.4.2に示すとおり巻立て鋼板に開口部を設けて,亀裂変位計 を設置した。

なお,O橋については,図-4.4.11のとおり鋼板巻立ての頂部付近に設置したPC鋼棒にひ ずみゲージを貼り付け,打替えた梁と巻立て補強した柱頂部との膨張差による新たな劣化 進行の有無についてもモニタリングを行った。

長期間のモニタリングに備え,橋脚柱頭部より配し,A1橋台側にてデータの収集ができ るようにデータロガーを設置した。

図-4.4.11 計測機器設置図(O橋)

A1橋台

柱頭部P C 鋼棒 ひずみ計測位置

柱基部計測位置

(気中部)

柱基部計測位置

(土中部)

P1橋脚

橋台計測位置

(背面側)

橋台計測位置

(前面側)

データロガー

計測ケーブル配線

- 128 - (4)E橋のモニタリング方法の概要

E 橋については図-4.4.12 のとおりフーチングの直交する2つの側面の水平方向のひび割 れに対して亀裂変位計を設置した。本橋脚のフーチングは土かぶりが深く,モニタリング の位置は地表面から8mの深さとなった。

図-4.4.12 計測機器設置図(E橋)

8.0m

- 129 - 4.5 モニタリングによる調査結果および考察