25EVM ൌ-15dB
2.8.2 E-SDM MIMO-OFDM システムにおける特性評価
2.8.2.1 計算機シミュレーション評価
E-SDMを用いるMIMO-OFDMシステムに適応ピークキャンセラを適用した場合の特性を,
式(2.5)で定義した送信信号の瞬時電力値のCCDFを用いて評価する.送信アンテナ数はNt =4
とし,受信アンテナ数が Nr = 2,4とする. ストリーム数はK =2とした. サブキャリア数は 64, FFT点数は512とする.伝搬路はMIMO独立6波レイリーフェージングとする.シミュレーショ
2.8. 特性評価 61
表2.2 MIMO-OFDMにおけるシミュレーション諸元
パラメータ 値
サブキャリア数 64
FFT点数 512
送信アンテナ数 4
受信アンテナ数 2, 4
ストリーム数 2
変調方式 QPSK, 16QAM
ACLR許容値 ≤-50dB
伝搬路モデル MIMO独立6波レイリーフェージング 空間多重方式 E-SDM
2 4 6 8 10
10
10
ିଵ10
ିଶ10
ିଷ10
ିସNormalized instantaneous power [dB]
C C D F
1 3 5 9
Repeated C&F
Proposed
Original OFDM QPSK-OFDM
(EVM ӌ-20dB)
図2.34 4×2 E-SDM伝送における送信信号の瞬時電力値のCCDF特性(N=4, M=2).
ン諸元を表2.2にまとめる. 比較ピーク電力抑圧方式として,前章で述べた繰り返し変形 C&Fを 各アンテナに適用した場合の特性も併せて評価する. ここで,繰り返し変形C&Fにおける閾値は ピークキャンセラ適用時と同様とするため,全アンテナで同じ値とした.
図2.34に送信信号の瞬時電力値のCCDF特性を示す. 送信アンテナ数はN = 4,受信アンテ
2.8. 特性評価 62
10
ହ10
ସ10
ଷ10
ଶNormalized instantaneous power at CCDF = 10
ିସ[dB]
N um be r of m ul ti pl ic at ions f or P A P R r educ ti on
3 4 5
10
ଵ6 7 8 9 10
ܰ
= 1
ܰ
= 3
ܰ
= 5
ܰ
= 9
Repeated C&F
Proposed
図2.35 E-SDM伝送における適応ピークキャンセラ適用時の計算量評価.
ナ数は M= 2とし,変調方式は QPSKを仮定した. 帯域内歪みの許容値は EVM≤-20 dBとし た. 黒の破線が抑圧を行っていない場合の特性を表す. 鎖線で示したものは繰り返し変形 C&F の特性であり,赤線が適応ピークキャンセラ適用時の特性である.図より, EVM≤-20dBとした場 合,提案方式ではCCDF=10−4における正規化瞬時電力値を,抑圧を行っていない場合と比べて約
4.4dB低減できることがわかる. また,提案方式では比較方式における繰り返し回数が十分な場合
と同等の特性を達成できることがわかる.
シングルアンテナ時と同様に, 式(2.108)を用いて1送信アンテナ当たりのピーク電力抑圧処 理に要する複素乗算回数を図2.35に示す. 実線が適応ピーク適用時キャンセラ,破線が繰り返し
修正 C&F方式の特性である. それぞれのプロットにおいて黄色で塗りつぶされたものは, EVM
≤-20dBを満たしている値を示す. 図より,例えば瞬時電力値5dBを達成するための複素乗算回
数は,NCit=9の繰り返しC&Fでは17229回,ピークキャンセラでは862回であり,約95%削減 できることがわかる. また,繰り返しC&Fと比較して同等のピーク電力抑圧特性を約1/10以下 の演算量で達成できることがわかる.
2.8. 特性評価 63