⑦ と
8.4 モジュールをスタートアップする
8.4.3 CPU の動作モードスイッチによる完全再起動
CPU の完全再起動が必要になるのはどのような場合でしょうか?
以下の場合 CPU を完全再起動する必要があります。
● 全ての保持フラグ、クロックタイムまたはカウンタが消失し、ロードメモリ内の保 持データブロックの初期値を再び現在値としてメインメモリへ適用する必要がある 場合
● 「ユーザープログラムのメモリカードへのロード」後、新たに CPU にロードされ たユーザープログラムが保持フラグ、クロックタイムおよびカウンタの好ましくな い応答を引き起こす可能性のある場合
理由:「ユーザープログラムのメモリカードへのロード」は保持領域を消去しませ ん。
● CPU が「STOP」LED を 0.5 Hz で点滅させて完全再起動を要求する場合。
表 8- 3 CPU による完全再起動要求の考えられる原因
CPU が完全再起動を要求する原因 特記事項
SIMATIC マイクロメモリカードが交換され
た。
–
CPU の RAM エラー –
メインメモリが小さすぎる、すなわち
SIMATIC マイクロメモリカードのユーザープ
ログラムの全てのブロックをロードすること はできない。
正しくないブロックがロードされた。例:間 違った命令がプログラミングされた。
SIMATIC マイクロメモリカードを挿入
した CPU:常に完全再起動が要求さ れます。
完全再起動時の SIMATIC マイクロメ モリカードの動作についての詳細情報 はマニュアル CPU 31xC および CPU 31x テクニカルデータの完全再起動と 再起動の項を参照してください。
完全再起動はどのように行うのでしょうか?
CPU の完全再起動には 2 通りの方法があります。
動作モードスイッチによる完全再起動 PG による完全再起動
... この章で説明します。 ... CPU が「STOP」モードの場合のみ可能で
8.4 モジュールをスタートアップする
CPU を動作モードスイッチにより完全再起動する
下表は、CPU の完全再起動の手順を説明したものです。
表 8- 4 CPU の完全再起動の手順
手順 CPU を完全再起動します。
1 スイッチを「STOP」位置にします
①
。2 スイッチを「MRES」位置へと押します。「STOP」LED が 2 回点灯してか ら常時点灯に変わる(3 秒後)まで、スイッチをこの位置に保ちます
②
。その後、スイッチを放します。
3 3 秒以内にスイッチを「MRES」位置まで押し、「STOP」LED が点滅するよ うになるまで(2 Hz)その状態を保ちます
③
。「STOP」LED が点滅したら、スイッチを放します。 CPU の完全再起動が終 了すると、「STOP」LED は点滅から点灯に変わります。
これで CPU は完全再起動を実行しました。
上の表に示した操作手順は、CPU からの要求(STOP-LED のゆっくりとした点滅)で はなく、ユーザが CPU を完全再起動したい場合にのみ必要となるものです。 CPU が 自ら完全再起動を要求する場合は、動作モードスイッチを「MRES」位置まで短時間押 すだけで、完全再起動がスタートします。
以下の図は、CPU をどのようにして動作モードスイッチにより完全再起動するかを示 したものです。
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CPU が完全再起動に成功した後再度完全再起動を要求する場合は、特定のケースでは
SIMATIC マイクロメモリカードのフォーマットが必要となります(「SIMATIC マイク
ロメモリカードのフォーマット」を参照してください)。
完全再起動時に「STOP」LED が点滅しない
完全再起動時に「STOP」LED が点滅しないか、他の LED が点灯するときにはどうし たらよいのでしょうか?
1. 手順
②
と③
を繰り返します。2. それでも CPU が完全再起動を開始しない場合は、CPU の診断バッファを評価しま
す。
8.4 モジュールをスタートアップする
完全再起動時に CPU ではどんなことが起こりますか?
表 8- 5 完全再起動時の CPU 内のシーケンス
プロセス CPU 内の動作
1 CPU はメインメモリ内の全ユーザプログラムを消去します。
2 CPU は保持ユーザデータ(フラグ、タイマ、カウンタおよび DB の内容)を消去 します。
3 CPU はハードウェアをテストします。
CPU 内のシ
ーケンス
4 CPU は SIMATIC マイクロメモリカード(ロードメモリ)から実行に関連する内
容をメインメモリにコピーします。
ヒント: CPU が SIMATIC マイクロメモリカードの内容をコピーできず完全再起
動を要求する場合は、
SIMATIC マイクロメモリカードを取り出します。
CPU を完全再起動します。
診断バッファを読み出します。
IP アドレスと装置名が保持されていなかった場合(割り当て方法により異な る):
CPU に一時的な IP アドレスを与え、診断バッファを読み出すか、
または
SIMATIC Manager の「アクセス可能なノード」により CPU の MAC アドレス
を検出します。 PG のイーサネットのインターフェースが「TCP/IP(自動)」
に設定されている場合には、STEP 7 が一時的な IP アドレスを割り当てるた め、アクセス可能な MAC アドレスにより診断バッファを読み出せます。
完全再起動後 のメモリ内容
ユーザプログラムが SIMATIC マイクロメモリカードからメインメモリに再び転送され、
メモリの使用状態に応じて表示されます。
診断バッファの内容。電源 OFF / 電源 ON の後は、最後の 100 件の診断バッファだ けが保持されます。
診断バッファは PG で読み出せます(STEP 7 のオンラインヘルプを参照)。
変わらずに維 持されるもの
MPI インターフェースのパラメータ(MPI アドレスと最大 MPI アドレス、転送レー
ト、S7-300 の CP/FM のプランニング済みの MPI アドレス)。
CPU の MPI/DP インターフェースが DP インターフェースとしてパラメータ設定され
ていれば(PROFIBUS アドレス、最大 PROFIBUS アドレス、ボーレート、アクティ ブまたはパッシブインターフェースとしての設定)、CPU 314C-2 PN/DP、
CPU 315-2 PN/DP、CPU 317、CPU 319 でも同様です。
プロセス CPU 内の動作
PROFINET インターフェースのパラメータ:
IP アドレスパラメータ / 装置名(割り当て方法により異なります。次の章を参照: IP アドレスパラメータおよび装置名の割り当て (ページ 166))。
クロックタイム。
動作時間カウンタの内容。
注記
スイッチ内蔵型 PROFINET CPU の完全再起動時の通信中断
CPU の完全再起動時には、PROFINET インターフェースが内蔵スイッチとともにシャ ットダウンされることに注意してください。
CPU がバス構成の中にプランニングされている場合、CPU の内蔵スイッチを介して行 なわれる後続の装置への通信は、完全再起動時には中断されます。
インターフェースのパラメータが保持された状態で格納されていた場合にのみ、完全再
起動後に PROFINET インターフェースが再起動します。
内蔵スイッチは必ず新しく起動され、完全再起動後には再び通信可能です。
8.4 モジュールをスタートアップする
特記事項:インターフェースパラメータ
以下のパラメータは、完全再起動の際に他とは異なる処理を受けます。
● MPI または MPI/DP インターフェースのパラメータ
● PROFINET インターフェースのパラメータ
どのインターフェースパラメータが完全再起動後に有効になるかは、下記の表を参照し てください。
以下の状態で完全再起動 PROFINET インターフェースパラメータ MPI/DP パラメータ
... SIMATIC マイクロメモリカードまたは内蔵固定値メモリ上にあるものは
有効です。
SIMATIC マイクロメモリ
カードを
挿入した状態: ここにパラメータがバックアップされてい ない場合(SDB)は、これまで設定されて いたパラメータが保持された状態で格納さ れていた場合には、それが有効なままとな ります(割り当て方法により異なります。
次の章を参照してください: IP アドレス パラメータおよび装置名の割り当て (ペー ジ 166))
ここにパラメータがバックアッ プされていない場合(SDB) は、以前に設定されたパラメー タがそのまま有効になります
(純粋な DP インターフェース には当てはまりません)。
SIMATIC マイクロメモリ
カードが
挿入されていない状態
... 保持された状態で格納されていた場合 には、これまでに設定されているパラメー タが有効なままとなります(割り当て方法 により異なります。次の章を参照: IP ア ドレスパラメータおよび装置名の割り当て (ページ 166))
... パラメータは保たれ、有効で す(純粋な DP インターフェー スには当てはまりません)。