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A I期 (図 11)

ドキュメント内 東北大学埋蔵文化財調査年報7 (ページ 40-47)

I期の遺構 を検 出 したのは一部深 く調査 を行 った

L‑9。

10区のみである。

L‑9区

で はI

期 を通 じて北側 に向けて急 に傾斜す る大 きな段差が存在 してお り、西屋敷の北の区画 に関連す るもので はないか と考 えられ る。

Ib期

には

L‑9〜

10区にか けて ピッ トが

3基

検 出されている。陶器鉢、平瓦類が出土 して いるが、いずれ も浅 く性格 は明 らかでない。

B.H期

(図11)

Ha期

はピッ ト

2基

が検 出されたのみである。

Hb期

には本体北 区 と同様 の畑が

L‑15区

まで延 びている。本体 区の

L‑18区

の様相では以

北の畝方向が南北 に変化す るのではないか とみ られたが、15〜 17区で また東西方向になって変 化 はない ことが今回明 らかになった。

II a期

ピッ ト474と475が この時期の もの とみたが、474は

Hb期

、475は I期の可能性 もある。 とも に完掘 してお らず、474は性格不明である。

【ピッ ト475】

L‑15区

、地山上での検 出で

V層

に覆われている。西端が32号溝 に切 られてお り、全形・ 規 模 は不明であるが、長径90cm程度の楕円形の掘 り方 に、拳大〜人頭大 の礫 を詰 め込 んだ もので、

礎石の根固め とみ られ る。内部 は完掘 していない。

Hb期

この時期であることが確実なのは畑跡のみである。

【畑跡】

L‑15。

16区では

V層

の下で小溝状 の ものを検 出 したのみであるが、17区では

V層

上面で畝 を検 出 してお り、並びか らみて15。 16区の溝 も

V層

上面段階の畝が削平 された痕跡 と考 える。

東西方向で畝の間隔は50cm程度である。

C.Ⅲ

(図10・ 12)

L‑12区

に大規模 な東西溝が掘 られ、その南北 に数基 のピッ ト・ 溝が認 め られ る。東西溝 は

b期

に同位置で作 り替 えられる。

ma期

にはこの溝の北 にあった布掘溝がⅢ

b期

にはな くな ってお り、基本的な土地利用 に変化 はない ものの、建物の位置 は変化 しているとみ られ る。

HI a期

2条

、ピッ ト10基が確認で き、当区 としては最 も遺構 の多い時期である。ピッ トでは472・

473以外 は性格 の明 らかな ものはない。

【34号溝】(図10・ 12)

L‑12区

でⅣ層上面 に掘 りこまれた幅広い溝である。東西方向で調査 区外 にのびているため、

正確 な方向 と全長 は不明。断面 は逆台形 に近 く、検 出面での上端幅 は

3.8m前

後、下端幅

lm前

後、深 さは90cmを測 る。埋土 は2層に分 けられ、陶磁器、瓦片が出上 している。底面 には南岸 に そって打 ち込 まれた杭が

2本

検 出 されている。

【35号溝】(図10)

L‑9区

で検 出された素掘 りの溝である。 この部分 にはⅣ・

V層

がな く、Ⅵ層上面での検出

土層注記 33号濤

埋±1層

埋±2層

埋±3層

埋±4層 34号溝

埋土 孔層

埋±2層

Fig

10YR6/6明 責褐色粘土

 

小礫少量含む

10YR6/6明 黄褐色粘土 と10YR3/2黒 褐色シル トのブロックが混ざり合 う

 

小礫含む 10YR3/4暗 褐色シル ト

 

責褐色粘土塊を少量含む

 

この上に護岸の角材がのる 10YR3/1黒 褐色粘土質シル ト

 

植物遺体を多 く含む

 

上面に褐鉄鉱層あり 10YR5/2灰 黄褐色粘土

 

褐鉄鉱の細かい斑を多 く含む

 

小礫少量含む 10YR3/3暗 褐色シル ト

 

下部やや粘土化

 

小礫を少量含む

12 

二 の丸 跡 第5地点 10区33・34号溝 断 面 図

12  Cross section of ditch no 33 and no 34(LOc lo at N山 5)

であるが、Ⅲ層 に覆われていることとレベルか ら、この段階の もの と判断 した。方向はE‑25°

Nで

調査 区外 にのびている。断面 は箱形で、上端・ 下端 とも幅60cmで ある。深 さは90cmを測 る。底面 に

1基

のみであるが ピッ トが認 め られ ることか ら、柱 を据 えた布掘溝 と考 えられ る。

土師質土器皿、瓦が出土 している。

【ビッ ト472・ 473】

L‑17区

で検 出された。 いずれ も柱穴であるが、組 み合 うものではない と考 えられ る。

HI b期

1条

、 ピッ ト

3基

が検出された。

【33号溝】(図10・ 12)

34号清 を同位置で改修 した ものである。検出長 その ものが短 いので、両溝が全体 にわたって 同位置であったか どうかは明 らかでない。断面 は舟底形 に近 くな り、上端幅

3.2m前

後、深 さ70 cm前後である。34号溝 に比べ ると全体 にやや小規模 になっている。埋±3層が堆積 したのち、

両岸の中〜下位 に

8〜

12cm角の角材 を用いた護岸施設 らしきものが新たに作 られ る。34号溝 の 底面で検 出された杭 はこの角材 を固定す るための ものであった可能性がある。埋土か らは陶磁 器、土師質土器、瓦が比較的多 く出上 している。

D.Ⅳ

(図10)

当初

M‑15〜

17区を排水管埋設予定地 として掘削 した ところ、

 7号

溝 の延長が検 出されたた め、 これを避 けて東 にず らした とい う経緯がある。最終的な精査範囲では、南北溝

1条

6基

のピッ トが認 め られ る。この うちピッ ト457に は砲弾が投棄 されていた。ピッ ト456と460には柱 が残存 してお り柱穴であることがわか るが、その他のピットは性格不明である。

本体 区

7号

溝 の延長 は少な くとも17列まで延 びていた ことが明 らかである。 これに平行 して いた

1号

柱列 の続 きについては、方向の一致す るものがな く、精査範囲にかか らなかった とみ られ る。

1号

建物跡 につなが るものは確認 されなかった ことか ら、同建物 は本体区内におさま る規模の もの となる。

【32号溝】

L‑14〜

15区にかけて

3.8m分

が検 出された。上端幅92cm、 下端幅25〜 30cmであ り、断面 は緩 やかな逆台形である。北端で東 に屈曲するようであるが、直線的な部分 はほぼ真南北方向であ り、調査区外へのびている。残存す る深 さは28〜34cmで ある。地 山上の検 出であるが、遺物か らⅣ期 と判断 した。陶磁器、土師質土器、瓦、ガラス瓶が出上 している。

12)12区

(図13、 図版 2)

 

層序

この区では地 山 まで調査 を行 っている。1層が米軍〜大学 による盛上、

2〜

3層が板ガラス 等の遺物か ら第二師団期 と考 えられる。4層が堆積 したのち、南半が大 き く削平 され、低 くな つた部分 に

2〜 3層

が埋 め立て られている。

4層

の時期 については断定 はで きないが、 これ ま でⅣ期以降の出土例 の多い唐草

1類

の軒桟瓦 を含む ことか ら第二師団期 に比定 しておきたい。

4層の下が地 山 となる。

 

各期の遺構

遺構 は

4層

上面 と地山上面で検 出されている。4層上 の ものはⅣ期相 当、地山上の遺構 は本 体北区 との関連 か ら池跡 についてはI期に相当 し、その新 旧が

Iaobの

各小期 に対応す るも の と推定 した。 それ以外の ピッ トはI〜Ⅲ期のいずれの可能性 もある。

A.I期

Ia期

には調査 区中央西寄 りに13号池が作 られ、

 Ib期

にはそれ を南東方向に拡張す る形で 12号池 に作 り直 している。

 I期

を通 じて土地利用 に変化 はな く、本体 区の

2時

期の庭園が この 地 区まで広が っていた もの と考 えられ る。

Ia期

【13号池】

I‑16区

で12号池 に切 られて ご くわずか検出された。残存す る深 さは深い ところで約30cmあ

︲5

・6

︲5

︲6

Ib期相 当 │

12区土層注記

la〜

ld 

米軍および大学 による盛土

2a loYR4/6褐色 シル トと10YR5/6黄褐色 シル トが混 じる整地層

 

土管・ 瓦など含 む

2b 10YR3/3暗褐色 シル ト

 

小礫 。炭化物 を多 く合む整地層

3a 5Y4/2灰オ リーブ色 シル ト

 

礫・ 瓦 を多 く含む整地層

3b 5Y3/2オリーブ黒色粘土質 シル トと10Y3/2オリーブ黒色 シル トが混 ざる

 

植物遺体・ 炭化物多 く含む

3C 75GY4/1暗緑灰色 シル ト 7 5GY3/1オ リーブ黒色シル トが混 ざる 4 10YR4/6褐色シル ト

 

砂礫 。炭化物少量含む

5a 754/2灰オリーブ色シル トと5Y4/2灰オ リーブ色シル トが混ざる

 

礫少量含む 12号池埋土l

5b 10Y3/1オ リーブ黒色粘土質シル ト

 

礫 。植物遺体・炭化物・遺物を多 く含む 12号池埋±2

5C 10Y3/1オ リーブ黒色粘土質シル ト

 

礫・植物遺体・炭化物・遺物を多 く含む 12号池埋±3

5d 10GY5/1緑灰色粘± 25Y2/2黒褐色粘土質シル トがブロック状に混 じる

 

人頭大の礫入る 12号池埋±4

5e loY3/1オ リーブ黒色粘土質シル ト

 

植物・木製品 。炭化物多 く含む 12号池埋±5

本体区

2ao2b層

オロ些当

本体区

Ⅵ・ Ⅶ層

4目

6a 25Y5/4責褐色粘土質シル トと10YR4/1褐 灰色粘土質シル トが不均質に混 じる

 

炭化物含む 6b 10YR4/4褐色粘土質シル トと25Y5/3黄褐色粘土質シル トが不均質に混 じる

 

炭化物少量含む P■479埋± 10YR3/4暗褐色シル ト 10YR5/6黄褐色シル トが混 じる

 

炭化物少量含む

13号池埋±1

13号池埋±2

13 

二の丸跡第5地点12区平面図・ 断面図 Fig.13 Plans and cross section of Loc 12 at NM5

り、埋土 は

2層

に分 けられ る。遺物 は出上 していない。

Ib期

12号池】

調査 区の南西側、

 I‑15・

16区にかけて検出された落込 みが、堆積上の状況か ら池跡 と考 え られる。残存す る深 さは約70cmである。埋土 は5層に分 けられ、陶磁器、土器、瓦のほか、箸・

加工木等の有機質遺物 も多量 に含 んでいた。

B.I〜

Ⅲ期

【ビッ ト480〜482】

調査区北東隅の地 山上で検出されている。いずれ も東壁 にかかってお り、全形 は明 らかでな い。482は他の

2基

に切 られているが、検 出面で60cm以上の規模 の ものである。

ドキュメント内 東北大学埋蔵文化財調査年報7 (ページ 40-47)